662 / 803
596. 姫は『また焦る』ようです
しおりを挟む
596. 姫は『また焦る』ようです
オレは映画の告知案件という嘘の収録から、おそらく『さくつむ』のドッキリ企画らしきものに参加することになった。
「新しいスタジオだからおかしいと思ったんだよねw」
「ちなみにましろ先輩。最近おかしいことなかったかい?」
はいはい。LINEの件だろ。まぁここはバラエティーらしい反応をしておくのが無難だろうな。ないとは思うけど万が一違ったら大事故になるからな。
「え?特におかしいことなかったけど?」
「本当ですか姫様?」
「なになに!?怖いんだけどw」
「まぁとりあえず、今回はましろ先輩だけじゃないから、他の参加者が来るまで待っててな」
そしてしばらくするとスタジオにライバーが入ってくる。
「お疲れ様です……は?」
「お疲れお嬢w」
「は?まくら?つむぎさん?何これ」
「クララ様。とりあえずこちらの席にw」
「お~い!やってんなこれ!」
「クララちゃん。今回はましろも被害者だからね?」
なるほど。内容はわからないけど色々なライバーさんにドッキリを仕掛けてるということらしい。
「ちなみにお嬢さ、最近おかしいことなかった?」
「おかしいこと……あ。あれかしらwお前やってんなwしかもあれをましろ先輩にも?」
「まだ言うなよなwちなみにドッキリ内容はみんな違うからw」
「そうなんですのね」
「まぁまぁ。あと1人いるから揃うまで待っててくれな」
……一体なんのドッキリされたんだろう。気になるな。そしてしばらくすると誰か入ってきたようだ。
「お疲れ様です。え……お疲れ様でしたw」
「あっ待ってくださいあると様w」
「嫌だ!これ先週見たもん!嘘でしょ!?またなんかやられたのあると!?」
「あると。とりあえずそこの席に座ってなw」
「もう嫌なんだけどwあれ?姫先輩とお嬢先輩もこっち側ですか?」
「うんw」
と、全員揃ったところで企画配信が始まる。内容は『裏でこんなことしてました!ドッキリ選手権』というもので、オレとクララちゃん、あるとちゃんにこっそりドッキリを仕掛けていたというもの。
企画配信が進み、色々な軽度なドッキリを仕掛けられていたり、大掛かりなドッキリを仕掛けられていたりと展開していく。
そして収録が1時間半くらいすぎるが、一向にオレへのドッキリが発表されない。まぁかなりのヘビーな内容だから、最後なのかもな。
「えっと……ドッキリは以上ですね」
「ちなみにどうだった?」
「もう2度と仕掛けんなw」
「そうですよ!あるとたちも暇じゃないんですから!」
と話しているみんな。待て待て……オレのドッキリは……?
「ちょっと待って!あれ?ましろへのドッキリは?」
「あー……ないよw」
「え?」
「姫様にはドッキリしてないドッキリですw気づかれてました?」
「というか……なんかおもい当たることでもあったのかいましろ先輩?」
「え?ないけど。だよね!おかしいと思ってたんだよ!考えても何もないしさ?」
……ということは、あのLINEはガチのやつ?マジか……オレはその事実に内心驚愕しながらも平静を装う。そのまま収録は終わり、そのままスタジオを後にした。
そして家に着き、風呂やご飯を済ませたあと、ゆっくりと考え始める。
……マジか。みるく先生のあのLINEはガチだったのか?え?これどうしたらいいの?どうすればいいのか誰か教えてくれ……
いやさすがにマズイよな。これって他の人に言ってないことをオレだけが知っているという状態だよな?いやどうするべきなんだオレは……そんなこんなで色々悩んだのだが答えは出ないままだ。
するとディスコードに通話がかかってくる。相手は牛谷みるくさんからだ。オレはすぐにパソコンを起動して通話に出ることにする。
「あ。もしもし?」
《お疲れ様です。すいません突然通話してしまって。今お時間大丈夫ですか?》
「うん。大丈夫だよ」
《すぐに連絡するべきだったんですけど……そのLINEの件なんですけど……ましろ先輩は内容って見ました?》
まぁそうだよな。見たことは正直に話したほうがいいよな。嘘をついても仕方ないしな。
「うん。見ちゃったかな」
《ですよね。その……その事を誰かに話したりしました?》
「いや、さすがに誰にも言ってないかな」
《そうなんですね。良かったです……》
「えっと……あのみるく先生?一応さ、今回はましろだったけど気をつけたほうがいいよ。誤爆とかで色々問題になっちゃうからさ」
《はい。すいませんでした》
「まぁ……色々大変だと思うけど、ましろが助けられることがあったらいつでも頼ってね」
《ありがとうございます。ましろ先輩》
そして通話は終わる。オレはそのままパソコンの電源を落とし、ベッドに横になる。まさかみるく先生があんな内容を送ってくるとは思わなかったな。
……でもこれで良かったんだよな?色々大変なこともあるけど、この『Vtuber』という仕事はみるく先生が自分が選んだものだから。こうして色々なことを抱えながら頑張っているんだもんな……オレも頑張らないとな。そう自分に言い聞かせながらオレは眠りにつくことにした。
オレは映画の告知案件という嘘の収録から、おそらく『さくつむ』のドッキリ企画らしきものに参加することになった。
「新しいスタジオだからおかしいと思ったんだよねw」
「ちなみにましろ先輩。最近おかしいことなかったかい?」
はいはい。LINEの件だろ。まぁここはバラエティーらしい反応をしておくのが無難だろうな。ないとは思うけど万が一違ったら大事故になるからな。
「え?特におかしいことなかったけど?」
「本当ですか姫様?」
「なになに!?怖いんだけどw」
「まぁとりあえず、今回はましろ先輩だけじゃないから、他の参加者が来るまで待っててな」
そしてしばらくするとスタジオにライバーが入ってくる。
「お疲れ様です……は?」
「お疲れお嬢w」
「は?まくら?つむぎさん?何これ」
「クララ様。とりあえずこちらの席にw」
「お~い!やってんなこれ!」
「クララちゃん。今回はましろも被害者だからね?」
なるほど。内容はわからないけど色々なライバーさんにドッキリを仕掛けてるということらしい。
「ちなみにお嬢さ、最近おかしいことなかった?」
「おかしいこと……あ。あれかしらwお前やってんなwしかもあれをましろ先輩にも?」
「まだ言うなよなwちなみにドッキリ内容はみんな違うからw」
「そうなんですのね」
「まぁまぁ。あと1人いるから揃うまで待っててくれな」
……一体なんのドッキリされたんだろう。気になるな。そしてしばらくすると誰か入ってきたようだ。
「お疲れ様です。え……お疲れ様でしたw」
「あっ待ってくださいあると様w」
「嫌だ!これ先週見たもん!嘘でしょ!?またなんかやられたのあると!?」
「あると。とりあえずそこの席に座ってなw」
「もう嫌なんだけどwあれ?姫先輩とお嬢先輩もこっち側ですか?」
「うんw」
と、全員揃ったところで企画配信が始まる。内容は『裏でこんなことしてました!ドッキリ選手権』というもので、オレとクララちゃん、あるとちゃんにこっそりドッキリを仕掛けていたというもの。
企画配信が進み、色々な軽度なドッキリを仕掛けられていたり、大掛かりなドッキリを仕掛けられていたりと展開していく。
そして収録が1時間半くらいすぎるが、一向にオレへのドッキリが発表されない。まぁかなりのヘビーな内容だから、最後なのかもな。
「えっと……ドッキリは以上ですね」
「ちなみにどうだった?」
「もう2度と仕掛けんなw」
「そうですよ!あるとたちも暇じゃないんですから!」
と話しているみんな。待て待て……オレのドッキリは……?
「ちょっと待って!あれ?ましろへのドッキリは?」
「あー……ないよw」
「え?」
「姫様にはドッキリしてないドッキリですw気づかれてました?」
「というか……なんかおもい当たることでもあったのかいましろ先輩?」
「え?ないけど。だよね!おかしいと思ってたんだよ!考えても何もないしさ?」
……ということは、あのLINEはガチのやつ?マジか……オレはその事実に内心驚愕しながらも平静を装う。そのまま収録は終わり、そのままスタジオを後にした。
そして家に着き、風呂やご飯を済ませたあと、ゆっくりと考え始める。
……マジか。みるく先生のあのLINEはガチだったのか?え?これどうしたらいいの?どうすればいいのか誰か教えてくれ……
いやさすがにマズイよな。これって他の人に言ってないことをオレだけが知っているという状態だよな?いやどうするべきなんだオレは……そんなこんなで色々悩んだのだが答えは出ないままだ。
するとディスコードに通話がかかってくる。相手は牛谷みるくさんからだ。オレはすぐにパソコンを起動して通話に出ることにする。
「あ。もしもし?」
《お疲れ様です。すいません突然通話してしまって。今お時間大丈夫ですか?》
「うん。大丈夫だよ」
《すぐに連絡するべきだったんですけど……そのLINEの件なんですけど……ましろ先輩は内容って見ました?》
まぁそうだよな。見たことは正直に話したほうがいいよな。嘘をついても仕方ないしな。
「うん。見ちゃったかな」
《ですよね。その……その事を誰かに話したりしました?》
「いや、さすがに誰にも言ってないかな」
《そうなんですね。良かったです……》
「えっと……あのみるく先生?一応さ、今回はましろだったけど気をつけたほうがいいよ。誤爆とかで色々問題になっちゃうからさ」
《はい。すいませんでした》
「まぁ……色々大変だと思うけど、ましろが助けられることがあったらいつでも頼ってね」
《ありがとうございます。ましろ先輩》
そして通話は終わる。オレはそのままパソコンの電源を落とし、ベッドに横になる。まさかみるく先生があんな内容を送ってくるとは思わなかったな。
……でもこれで良かったんだよな?色々大変なこともあるけど、この『Vtuber』という仕事はみるく先生が自分が選んだものだから。こうして色々なことを抱えながら頑張っているんだもんな……オレも頑張らないとな。そう自分に言い聞かせながらオレは眠りにつくことにした。
13
お気に入りに追加
118
あなたにおすすめの小説

マイナーVtuberミーコの弱くてニューゲーム
下城米雪
ライト文芸
彼女は高校時代の失敗を機に十年も引きこもり続けた。
親にも見捨てられ、唯一の味方は、実の兄だけだった。
ある日、彼女は決意する。
兄を安心させるため、自分はもう大丈夫だよと伝えるため、Vtuberとして百万人のファンを集める。
強くなった後で新しい挑戦をすることが「強くてニューゲーム」なら、これは真逆の物語。これから始まるのは、逃げて逃げて逃げ続けた彼女の全く新しい挑戦──
マイナーVtuberミーコの弱くてニューゲーム。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

底辺ダンチューバーさん、お嬢様系アイドル配信者を助けたら大バズりしてしまう ~人類未踏の最難関ダンジョンも楽々攻略しちゃいます〜
サイダーボウイ
ファンタジー
日常にダンジョンが溶け込んで15年。
冥層を目指すガチ勢は消え去り、浅層階を周回しながらスパチャで小銭を稼ぐダンチューバーがトレンドとなった現在。
ひとりの新人配信者が注目されつつあった。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる