【ガチ恋プリンセス】これがVtuberのおしごと~後輩はガチで陰キャでコミュ障。。。『ましのん』コンビでトップVtuberを目指します!

夕姫

文字の大きさ
上 下
346 / 803

311. 後輩ちゃんも『意地悪』らしいです

しおりを挟む
311. 後輩ちゃんも『意地悪』らしいです



 オレは今、彩芽ちゃんとクレープを食べにフードコートに来ている。そこで偶然にも衣音ちゃんと愛梨ちゃんと出会い一緒にクレープを食べている。

「彩芽ちゃん。頬にクリームついてるよ?」

「え?あ。……恥ずかしい……」

「ほら。じっとしてて」

 オレはそう言いながら彩芽ちゃんの口元についたクリームをおしぼりでとってあげる。

「あ……ありがとうございます……マネージャーさん」

「仲良いんですね。兄妹みたいw」

 兄妹……愛梨ちゃんにも言われたよ。でも彼氏彼女に見えないのが複雑だな……

「そう言えば彩芽ちゃん。配信では『ましのん』って姉妹みたいだよね?私まだ会った事ないんだけど、ましろ先輩ってどんな人なの?ずっと直接お礼言いたいんだけど機会がないんだよね」

「え?えっと……とても……優しくて素敵な人だよ」

「なんか良く分からないけど……あれ?衣音ちゃんもこの前3D配信一緒だったよね?」

「あーうん……『海の迷宮』だと凛花さんがお姉さん、姫先輩がお姉ちゃんって感じ。話しやすいし、配信では色々助けてくれるし、無茶振りにも乗ってくれるし。めっちゃ優しいよ」

「そっかぁ。私も会ってみたいなぁ!でも会ったらやっぱり緊張しちゃうかもw」

 うん。目の前にいるよ『姫宮ましろ』は。それより衣音ちゃんはオレの事そう思ってくれてるんだな。ちょっと嬉しいよ。

 すると横から視線を感じ、チラッとそちらを見ると、彩芽ちゃんがジト目でオレを見ている。あれ?なんか機嫌悪くなってない?気のせいかな?

「そう言えば今日の配信緊張するなぁ……リーダーだし。ちゃんと回せるかな……ポンココしたらどうしよw」

「いや愛梨ちゃんのチームは大丈夫じゃん。それより私の方が緊張してるよ……」

「衣音ちゃんのチームは二大巨頭がいるもんねw」

「そうなんだよね……姫先輩が上手くフォローしてくれると助かるけどなぁ~?」

 ……それは遠回しにオレに何とかしてほしいと言うことなのか?まぁフォローはするつもりだから安心してほしい。

「でも大丈夫じゃない?ほら、ましろ先輩はなぜか海原あると推しじゃんw」

「え?あっうん。なんでなんだろうねw」

「彩芽ちゃん何か知ってる?あれパフォーマンスだよね?」

「……どうなんですかマネージャーさん?」

「え?オレ!?」

「マネージャーさん……ましろん先輩と仲良しですよね?」

 彩芽ちゃんの目が怖いが……だがオレは見逃さないよ?その瞳の奥に今のこの状況を楽しんでいるVtuberとしての本能がギラギラしているのがね。

 なるほど……『姫虐』か。彩芽ちゃんも配信外でかましてくるなんて成長したな。オレは一度咳払いをしてから、話し始める。

「あー……想像だけど、アバターが好みなんじゃないかな?可愛いでしょ?青髪のツインテールで。衣音ちゃんの声にも合ってると思うし……あと本人がゲームやらないから、ゲーム配信を観るのが好きらしいよ?衣音ちゃん上手いから楽しいんだよ。それこそメンシに入りたがってるくらいだし……」

 オレが多少早口でそう言うと、一瞬時が止まるが衣音ちゃんが照れながら口を開く

「ありがとうございます……」

「なんで衣音ちゃん照れてるの?マネージャーさんの想像だよ?」

「うるさいなぁ。知ってるよそんなの」

 衣音ちゃんは恥ずかしそうにそう言いながら、愛梨ちゃんに肘で攻撃している。これが配信なら『あるココ』のやり取り……可愛いな。うん。

 そのあとは配信の話や、この前の『コラのん』のオフコラボの話をして解散した。そしてそのままオレと彩芽ちゃんは家に帰ることにする。

「ビックリしましたね……まさか2人に会うなんて……」

「そうだね。そう言えばさっきの無茶振りはひどいんじゃない?」

「無茶振りにも乗ってくれるって……衣音ちゃん……言ってましたよ?」

「それは『姫宮ましろ』ね?」

「颯太さんは『姫宮ましろ』です」

 そう言いながら少し膨れる彩芽ちゃん。いや確かにそうなんだが……

「ふふ。少し意地悪しただけです」

「ひどい後輩だ彩芽ちゃんは」

「いつもは颯太さんのほうがひどいです」

「オレのは先輩としての愛だよ?」

「また……ずるいです」

 そんな会話をしながらオレと彩芽ちゃんは仲良く手をつなぎながら家に帰るのだった。さぁ配信頑張らないとな。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

底辺ダンチューバーさん、お嬢様系アイドル配信者を助けたら大バズりしてしまう ~人類未踏の最難関ダンジョンも楽々攻略しちゃいます〜

サイダーボウイ
ファンタジー
日常にダンジョンが溶け込んで15年。 冥層を目指すガチ勢は消え去り、浅層階を周回しながらスパチャで小銭を稼ぐダンチューバーがトレンドとなった現在。 ひとりの新人配信者が注目されつつあった。

マイナーVtuberミーコの弱くてニューゲーム

下城米雪
ライト文芸
 彼女は高校時代の失敗を機に十年も引きこもり続けた。  親にも見捨てられ、唯一の味方は、実の兄だけだった。  ある日、彼女は決意する。  兄を安心させるため、自分はもう大丈夫だよと伝えるため、Vtuberとして百万人のファンを集める。  強くなった後で新しい挑戦をすることが「強くてニューゲーム」なら、これは真逆の物語。これから始まるのは、逃げて逃げて逃げ続けた彼女の全く新しい挑戦──  マイナーVtuberミーコの弱くてニューゲーム。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...