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189. 姫は『分かってない』そうです
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189. 姫は『分かってない』そうです
そんなこんなで何の解決方法も思い付かないまま、無常にも時間だけが過ぎていく。すると彩芽ちゃんから連絡がくる。
「もしもし?」
《あっ……そ……マネージャーさん。収録終わりました》
その言葉を聞いてオレは時間を確認すると、既に18時を過ぎていた。オレ……何やってたんだよ……
「ああ。お疲れ様。迎えに行くよ」
《あの、このあと……愛梨ちゃんの収録が終わったら、衣音ちゃんと愛梨ちゃんと夕飯を食べに行くことになって……その……大丈夫ですか?》
「え?もちろん大丈夫だよ。楽しんできて」
《はい。失礼します》
なんか……同期と夕飯を食べに行くなんて彩芽ちゃん成長したな。前はそういうの苦手だったのに。もしかしたら……クリスマストークリレーの時に、もっと色々絡まないと。って言っていたから、彩芽ちゃんなりに頑張っているのかもしれないな。
ということは、日咲さんは収録終わってるんだな。とりあえずディスコードで通話するか。
「あ。もしもしポアロ探偵?」
《姫。さっきの件かな?どうしたの深刻な悩みとか?》
「実は……」
《ストップ!どうせ彩芽ちゃんのことでしょ?今から出てこれる?あたしに夕飯奢りながら話を聞いてあげよう!》
……本当にちゃっかりしてるよな。オレは支度して、日咲さんとの待ち合わせのパスタ屋へと向かう。店に着くと、先に日咲さんが来ていたようで席に座って手を振っている。オレは店員さんに案内され向かい合うように座る。
「お待たせ。遅くなってごめん」
「ううん。大丈夫。ところであたしと夕飯食べて大丈夫なの?」
「彩芽ちゃんは衣音ちゃんと愛梨ちゃんと同期で夕飯食べるみたいだから大丈夫だよ」
「え?そういう意味じゃないんだけど……まぁいいや」
日咲さんは呆れた様子でメニューを見始める。オレは注文を済ませ、話を切り出すことにした。オレは最近、彩芽ちゃんとの関係性が恋人同士として進展していないことを話した。
日咲さんはそれを聞きながら、スマホをいじったり飲み物を飲んだりしている。
「あの……聞いてる?結構深刻な悩みを話しているつもりなんだが?」
「あーはいはい。聞いてるよ。そもそも颯太は彩芽ちゃんの『双葉かのん』のマネージャーなんだから、スケジュール管理をすればいいんじゃないの?」
「いやそうなんだが……最近は忙しくて、それこそ休みをとることも難しくなってきていると言うか……」
「そもそもさ。彩芽ちゃんはどう思ってるの?デートするだけが付き合うって訳じゃないでしょ?」
「え?デートしたいもんなんじゃないのか!?」
「いや知らんけど。そもそもデートするとかそういう事じゃなくて、恋人としてのコミュニケーションをとってないからそんなこと考えるんだって。颯太の悪い癖だと思うよそれ。颯太は彩芽ちゃんの何を知ってるの?あと彩芽ちゃんは颯太のことどのくらい知ってるの?お互いのことをよく知らないと、すれ違った時に修復するのは難しいし、これは『ましのん』の話じゃないからね?颯太と彩芽ちゃんの話だから」
日咲さんはそう言うと、頼んでいたカルボナーラを食べる。めちゃくちゃクリティカルなんだが……確かに……オレは彩芽ちゃんのこと何も知らないぞ……日咲さんの言っていることは正しい。オレは何も分かっていない。そして彩芽ちゃんがオレの事をどのくらい知っているかと言われても……日咲さんはそんなオレを見て、ため息をつく。
本当に何やってるんだオレ……
そんなこんなで何の解決方法も思い付かないまま、無常にも時間だけが過ぎていく。すると彩芽ちゃんから連絡がくる。
「もしもし?」
《あっ……そ……マネージャーさん。収録終わりました》
その言葉を聞いてオレは時間を確認すると、既に18時を過ぎていた。オレ……何やってたんだよ……
「ああ。お疲れ様。迎えに行くよ」
《あの、このあと……愛梨ちゃんの収録が終わったら、衣音ちゃんと愛梨ちゃんと夕飯を食べに行くことになって……その……大丈夫ですか?》
「え?もちろん大丈夫だよ。楽しんできて」
《はい。失礼します》
なんか……同期と夕飯を食べに行くなんて彩芽ちゃん成長したな。前はそういうの苦手だったのに。もしかしたら……クリスマストークリレーの時に、もっと色々絡まないと。って言っていたから、彩芽ちゃんなりに頑張っているのかもしれないな。
ということは、日咲さんは収録終わってるんだな。とりあえずディスコードで通話するか。
「あ。もしもしポアロ探偵?」
《姫。さっきの件かな?どうしたの深刻な悩みとか?》
「実は……」
《ストップ!どうせ彩芽ちゃんのことでしょ?今から出てこれる?あたしに夕飯奢りながら話を聞いてあげよう!》
……本当にちゃっかりしてるよな。オレは支度して、日咲さんとの待ち合わせのパスタ屋へと向かう。店に着くと、先に日咲さんが来ていたようで席に座って手を振っている。オレは店員さんに案内され向かい合うように座る。
「お待たせ。遅くなってごめん」
「ううん。大丈夫。ところであたしと夕飯食べて大丈夫なの?」
「彩芽ちゃんは衣音ちゃんと愛梨ちゃんと同期で夕飯食べるみたいだから大丈夫だよ」
「え?そういう意味じゃないんだけど……まぁいいや」
日咲さんは呆れた様子でメニューを見始める。オレは注文を済ませ、話を切り出すことにした。オレは最近、彩芽ちゃんとの関係性が恋人同士として進展していないことを話した。
日咲さんはそれを聞きながら、スマホをいじったり飲み物を飲んだりしている。
「あの……聞いてる?結構深刻な悩みを話しているつもりなんだが?」
「あーはいはい。聞いてるよ。そもそも颯太は彩芽ちゃんの『双葉かのん』のマネージャーなんだから、スケジュール管理をすればいいんじゃないの?」
「いやそうなんだが……最近は忙しくて、それこそ休みをとることも難しくなってきていると言うか……」
「そもそもさ。彩芽ちゃんはどう思ってるの?デートするだけが付き合うって訳じゃないでしょ?」
「え?デートしたいもんなんじゃないのか!?」
「いや知らんけど。そもそもデートするとかそういう事じゃなくて、恋人としてのコミュニケーションをとってないからそんなこと考えるんだって。颯太の悪い癖だと思うよそれ。颯太は彩芽ちゃんの何を知ってるの?あと彩芽ちゃんは颯太のことどのくらい知ってるの?お互いのことをよく知らないと、すれ違った時に修復するのは難しいし、これは『ましのん』の話じゃないからね?颯太と彩芽ちゃんの話だから」
日咲さんはそう言うと、頼んでいたカルボナーラを食べる。めちゃくちゃクリティカルなんだが……確かに……オレは彩芽ちゃんのこと何も知らないぞ……日咲さんの言っていることは正しい。オレは何も分かっていない。そして彩芽ちゃんがオレの事をどのくらい知っているかと言われても……日咲さんはそんなオレを見て、ため息をつく。
本当に何やってるんだオレ……
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