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9. 『ましのん』オフコラボ配信①
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9. 『ましのん』オフコラボ配信①
そして時間は午後2時。桃姉さんが鈴町さんを迎えに行き、家にやって来たのだが……。めちゃくちゃ緊張している様子だった。
それから桃姉さんと打ち合わせをして、台本などの確認などを行っていく。その間鈴町さんは無言でずっとソワソワしていた。
時間は午後8時。桃姉さんが夕飯を買いに行っている間に、オレと鈴町さんは最終確認の打ち合わせをすることにする。というより……この6時間鈴町さんの声を聞いた記憶がない。今も緊張しっぱなしで一言も喋っていない。本当に『双葉かのん』とは別人格だよな。
「あの鈴町さん?大丈夫か?」
「ひゃいっ!?」
「あ……うん……何でもない……」
「あ……え……えと……その……ごめんなさい……ちょっと……緊張しすぎて……何も覚えてなくて……ごめんなさい……」
「いや……別に謝らなくてもいいけどさ。でももう少しリラックスしたほうがいいかも」
「は……はい……ごめんなさい」
どうしよう……このままだと本番まで持たないかもしれない。何か話題を振ってみるか。
「あのさ鈴町さん。聞いてもいいか?」
「はい……」
「憧れの『姫宮ましろ』が男だと知ってどう思った?やっぱり幻滅したか?」
「え……あっ……いえ。確かに最初は……驚きました。でも……ましろん先輩はましろん先輩だから……それでいいと……思っています」
そう言って微笑みを見せてくれた。彼女の言葉は嘘偽りのない本音だろう。それが嬉しかった。そしてその後、オレたちは時間ギリギリまで最後の調整を行った。
そして時刻は午後9時55分。ついにコラボ配信の時間まで5分前となった。マイクの確認をしながら横を見る。隣には鈴町さん。いつもとは違う状況。配信前の緊張感が伝わってくる。
『かのん頑張れ』『応援してるよ』 などコメント欄には『双葉かのん』を応援する声が多く寄せられていた。
「かなり視聴しにきてくれてるみたいだな」
「はっはい。こんなに……たくさんの方が……観に来られるなんて……嬉しいです」
「そうだな。オレもここまで来るとは思わなかったよ」
「あぅ……」
「よし、そろそろスタンバイするぞ。準備はいいか?」
「はい……頑張ります」
コメント
『いよいよコラボ』
『どんな感じになるんだろう』
『楽しみ!』
『わくてか!』
『初見です』
『ましのんコラボ楽しみ』
そして時間になる。オレは横目で合図をすると鈴町さんは深呼吸をしたあと、一瞬で『双葉かのん』に切り替わる。
「こんばんは~。Fmすたーらいぶ3期生、Fmすたーらいぶの風紀を守るがんばり屋の妖精『双葉かのん』だよぉ!そして!」
「こんばんは。みなさん、良い夜をお過ごしですか?Fmすたーらいぶ1期生、みんなの姫こと『姫宮ましろ』です」
コメント
『始まった!』
『ましろたそきたぁああ!!』
『かのんちゃんキタァアアーッ!!』
『待ってたよ~~~~~~~~~~~~!!!』
「わぁ~みんなありがとね。今日はましろん先輩と一緒に、初めてのオフコラボ配信をやっていきますよ。良かったら楽しんでね~!」
コメント
『おk把握』
『おっけー』
『把握しました』
「ちょっといいかな?かのんちゃん」
「なんでしょうか?」
「今日の企画は『風紀を乱す姫宮ましろのお清楚疑惑を暴く』だよね?」
「そうですよ。こっちには証拠があるんですから!」
「ましろは風紀を乱したことないよ?このサムネは釣りじゃないかなぁ?」
「いやいやいや。かのんが……いえ、『姫宮ましろ』の親衛隊の隊長のかのんが、この日のために徹底的に配信を調べましたから!」
コメント
『親衛隊隊長は草』
『ネットストー○ーやんww』
『今日は大漁ですなww』
『ましろ姫逃げてぇええええええ』
こうして『姫宮ましろ』と『双葉かのん』のオフコラボは始まるのだった。
そして時間は午後2時。桃姉さんが鈴町さんを迎えに行き、家にやって来たのだが……。めちゃくちゃ緊張している様子だった。
それから桃姉さんと打ち合わせをして、台本などの確認などを行っていく。その間鈴町さんは無言でずっとソワソワしていた。
時間は午後8時。桃姉さんが夕飯を買いに行っている間に、オレと鈴町さんは最終確認の打ち合わせをすることにする。というより……この6時間鈴町さんの声を聞いた記憶がない。今も緊張しっぱなしで一言も喋っていない。本当に『双葉かのん』とは別人格だよな。
「あの鈴町さん?大丈夫か?」
「ひゃいっ!?」
「あ……うん……何でもない……」
「あ……え……えと……その……ごめんなさい……ちょっと……緊張しすぎて……何も覚えてなくて……ごめんなさい……」
「いや……別に謝らなくてもいいけどさ。でももう少しリラックスしたほうがいいかも」
「は……はい……ごめんなさい」
どうしよう……このままだと本番まで持たないかもしれない。何か話題を振ってみるか。
「あのさ鈴町さん。聞いてもいいか?」
「はい……」
「憧れの『姫宮ましろ』が男だと知ってどう思った?やっぱり幻滅したか?」
「え……あっ……いえ。確かに最初は……驚きました。でも……ましろん先輩はましろん先輩だから……それでいいと……思っています」
そう言って微笑みを見せてくれた。彼女の言葉は嘘偽りのない本音だろう。それが嬉しかった。そしてその後、オレたちは時間ギリギリまで最後の調整を行った。
そして時刻は午後9時55分。ついにコラボ配信の時間まで5分前となった。マイクの確認をしながら横を見る。隣には鈴町さん。いつもとは違う状況。配信前の緊張感が伝わってくる。
『かのん頑張れ』『応援してるよ』 などコメント欄には『双葉かのん』を応援する声が多く寄せられていた。
「かなり視聴しにきてくれてるみたいだな」
「はっはい。こんなに……たくさんの方が……観に来られるなんて……嬉しいです」
「そうだな。オレもここまで来るとは思わなかったよ」
「あぅ……」
「よし、そろそろスタンバイするぞ。準備はいいか?」
「はい……頑張ります」
コメント
『いよいよコラボ』
『どんな感じになるんだろう』
『楽しみ!』
『わくてか!』
『初見です』
『ましのんコラボ楽しみ』
そして時間になる。オレは横目で合図をすると鈴町さんは深呼吸をしたあと、一瞬で『双葉かのん』に切り替わる。
「こんばんは~。Fmすたーらいぶ3期生、Fmすたーらいぶの風紀を守るがんばり屋の妖精『双葉かのん』だよぉ!そして!」
「こんばんは。みなさん、良い夜をお過ごしですか?Fmすたーらいぶ1期生、みんなの姫こと『姫宮ましろ』です」
コメント
『始まった!』
『ましろたそきたぁああ!!』
『かのんちゃんキタァアアーッ!!』
『待ってたよ~~~~~~~~~~~~!!!』
「わぁ~みんなありがとね。今日はましろん先輩と一緒に、初めてのオフコラボ配信をやっていきますよ。良かったら楽しんでね~!」
コメント
『おk把握』
『おっけー』
『把握しました』
「ちょっといいかな?かのんちゃん」
「なんでしょうか?」
「今日の企画は『風紀を乱す姫宮ましろのお清楚疑惑を暴く』だよね?」
「そうですよ。こっちには証拠があるんですから!」
「ましろは風紀を乱したことないよ?このサムネは釣りじゃないかなぁ?」
「いやいやいや。かのんが……いえ、『姫宮ましろ』の親衛隊の隊長のかのんが、この日のために徹底的に配信を調べましたから!」
コメント
『親衛隊隊長は草』
『ネットストー○ーやんww』
『今日は大漁ですなww』
『ましろ姫逃げてぇええええええ』
こうして『姫宮ましろ』と『双葉かのん』のオフコラボは始まるのだった。
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