24 / 29
二章
-13- 行き先
しおりを挟む
「お前は───っゆっこさん、本当ごめん。朝から大変だったでしょ?」
『コンビニ寄るぞー』『おー』でコンビニに着いて、店の中に入ってから『ゆっこに言ったらおにぎり作ってくれた』となっちゃんが口を開いた。
私がおにぎりのことを忘れたわけじゃない。
ただ、言い出すタイミングが掴めなかっただけだ。
なんの脈絡もなく『おにぎりを作って来ました』とは言いづらく、かと言って、『なっちゃんに言われたから作って来ましたよ』というのも言い訳がましい気がしたのだ。
や、その通りはその通りなのだけども。
ぎりぎりまで言えないでいたら、なっちゃんから伝えてくれた。
ゆっこに言ったらという前置きをちゃんと付け加えてくれるあたり、私はある意味被害者面ができる立場だ。
まるで子供みたいに正直な彼のこういうところを、私はとても好いている。
怒られるだろう内容だが、店の中に入ってから言うところが、なっちゃんらしい。
車内よりは、怒られる度合いが違うだろう。
ただ、私が言いだすまで待っていてくれたのだとしたら悪いことをしてしまったが、何はともあれおにぎりの存在をごく短い言葉で正確に伝えることが出来た。
「あ、ううん。朝早いわけじゃなかったから。
でも、お菓子もデザートもアイスもないからコンビニは必要かなって」
「よくわかってるね」
怜司君が面白そうに笑う視線の先には、お菓子売り場でタケノコの形をした抹茶味のチョコレート菓子と、カップに入ったスティック型のスナック菓子を嬉しそうに手にする壮絶美人な生き物がある。
ちなみにスナック菓子は、梅塩味だ。
どちらも期間限定である。
限定物に弱いらしい。
あんな美人がコンビニのチープなお菓子で満面の笑みを浮かべるのだ、可愛すぎる。
「車の中、いつも何かしら食べてるって聞いてたから」
「俺は車内で食べるのどっちかっていうと好きじゃないんだけどね、あいつ毎回何かしらこぼすし。でもとっくに慣れた……っていうか諦めた」
そう言いながらペットボトルの緑茶を怜司君が取ろうとしたので、言い忘れていたこともあったと口を開く。
「あ、緑茶もあるの。それと、サンドイッチも」
「え……ありがと」
「ううん。私ペーパー過ぎてとてもじゃないけど運転出来ないから、そのお礼ってことで。ハル君おにぎり大丈夫?」
「うん、平気。寧ろ楽しみ。木綿子ちゃんのおにぎりって、怜司と結城君が痴話げんかに発展したおにぎりでしょ?」
「あー…ね?そうみたい。なんか『これで証明できる』とか自信ありげに言われたけど、ただのおにぎりだからハードル上げないで欲しい」
「あはは」
近くのコンビニによる短い間に敬語が解け、『ハル君』『木綿子ちゃん』と呼び合う仲になったのはこのキラキラな彼のおかげだ。
木綿子ちゃんという呼び方は本当に久しぶりに聞いた気がするし、少しだけこそばゆく、なんだか聞きなれないからか、名前を呼ばれただけでドキッとしてしまう。
にしても、私のおにぎりの話はそこまで話題になってるのか。
「あ、唐揚げ食いたい」
唐突に呟いてお惣菜の紙パックに入った唐揚げを手にしようとしたなっちゃんに、『唐揚げもあるよ』と伝える。
「うっそ、マジで?何でもあんじゃん」
「なんでもは無いよ」
「ゆっこさん、欲しいのあったらなんでもカゴ入れてね」
「ありがと。じゃあ飴買ってもらおうかな」
「あ、飴ならこれが良いー」
そう言って、なっちゃんがキシリトールのいちごミルク味の飴袋をカゴに入れた。
「お前の好きなの入れんな」
「あ、でも、私もこれ好きだからこれで」
「遠慮してない?」
「うん、全然。柑橘系の飴って上顎痛くなるから苦手なんだ。ミルク系の方が好きなんだけど、これね、ミルクなのにすっきりしてるの。舌触りつるつるしてるのも良いし、あと、ちょっと冷たい感じが好き」
「だよな!」
「冬ならキャラメル系が良いなって思うんだけどね」
「わかる!」
「那智、うっさい」
「結城君はどこ行っても子供みたいだねえ」
大人になってもこんなに賑やかなのが、なんだかとてもうきうきしてくる。
コンビニによっただけで、学生の小旅行のような気分にさせてくれた。
「相変わらずちっさいけど、うっまい!」
「……確かにうまい」
「うん、美味しい!」
どうやら皆の口にあったみたいだ。
「ほらー」
「なんで那智がドヤるんだよ」
「それでこそ結城君だよねー。でも、ほんと美味しいよ、おにぎり屋さんのおにぎりみたい」
「ありがと。きっと、お米と塩と海苔がちょっと良いやつだからだと思うよ」
「なるほどねー」
なんだかハル君は噛み締めて食べてくれている。
そのことが妙に嬉しい。
「わ、唐揚げも美味しい!」
「俺ゆっこのだし巻き好きー。あ、ソーセージっわかってんじゃん!俺これ以外微妙って思ってる」
「お前ソーセージの種類が違っただけで思いっ切り不機嫌になるもんな」
「だって他の美味くねーんだもん」
その話を聞いていたから、このソーセージを購入したのですよー…とは言わなかったがそのとおりだ。
どちらかと言えば高めだが、最寄り駅前のドラッグストアでは何故か毎日特価で売っているのだ。
特別高いわけじゃない。
皮がパリッとしていて、香辛料が多めだが辛くはないし、とってもジューシーだ。
なっちゃんが言う気持ちも分かる。
次から購入するのはこれにしよう、うん。
けして、この美しい生き物がいつ来ても良いように、という下心からではない。
運転手の怜司君がさくっと食べ終わると、車は安全運転で道路を順調に進んでいた。
進んでいたが、皆が食べ終わり、少ししたところで、はた、と気が付く。
南下している。
思っていた方向と違うのだ。
少し距離があるが、館山まで行くのだろうか?
「ところで、どこに向かってるの?」
「あ、言ってなかったわ、海ほたる」
「え、そっち?」
「また怜司と同じ反応ー」
「いや、お前のテンションからしたら普通そう思うだろ」
「や、悪くないよ?寧ろ良いんだけどね?でも九十九里に向かうと思ってたんだけど南下してるから館山かなって勝手に思っちゃって」
てっきり、外房、九十九里の方へ向かうのかと思っていたのだ。
そして南下してるのが分かった後は、館山だと思った。
まさか、海ほたるに行くとは思ってなかった。
行きは内房を回り木更津から、帰りは品川方面から舞浜に出ると言う。
なんともまあ贅沢な大人のドライブの楽しみ方だ。
都会っぽい。
「なにもわざわざ海渡らなくてもって俺も思うよ」
「いーだろ、一回くらい」
「どうせ、ひまでテレビつけたら限定の食い物特集してたとかそんなんだろ?」
「っうまそうだったから!行きたくもないアウトレット寄るんだからいーだろ」
「どっかで時間潰さないと昼には早いだろ?第一お前のを買うんだ、お前のを」
「はいはい」
なっちゃんと怜司君のやり取りに思わず笑いを吹き出すとハル君の笑い声と重なる。
「まあでも折角アウトレット行くなら俺も靴見たいし、海ほたる行くならカメラの出番もありそうだから楽しみだけれどね」
「わ、本格的なカメラだね」
ハル君の楽しそうな声に、彼の手にしたカメラに目を落とす。
私でも知っているメーカーの一眼レフのカメラだ。
「趣味で撮ってるんだ。風景も好きなんだけれど、人も。あ、見てみる?去年の花火大会のときの───これとか」
「わ、綺麗……」
「でしょ?」
「うん。綺麗だし、これはなかなかにして羨ましいベストショットだね」
「でしょ?俺もこれが撮れた時には奇跡が起きたと思った」
そこには、夜空に満開の花火をバックにした怜司君となっちゃんの浴衣姿があった。
『コンビニ寄るぞー』『おー』でコンビニに着いて、店の中に入ってから『ゆっこに言ったらおにぎり作ってくれた』となっちゃんが口を開いた。
私がおにぎりのことを忘れたわけじゃない。
ただ、言い出すタイミングが掴めなかっただけだ。
なんの脈絡もなく『おにぎりを作って来ました』とは言いづらく、かと言って、『なっちゃんに言われたから作って来ましたよ』というのも言い訳がましい気がしたのだ。
や、その通りはその通りなのだけども。
ぎりぎりまで言えないでいたら、なっちゃんから伝えてくれた。
ゆっこに言ったらという前置きをちゃんと付け加えてくれるあたり、私はある意味被害者面ができる立場だ。
まるで子供みたいに正直な彼のこういうところを、私はとても好いている。
怒られるだろう内容だが、店の中に入ってから言うところが、なっちゃんらしい。
車内よりは、怒られる度合いが違うだろう。
ただ、私が言いだすまで待っていてくれたのだとしたら悪いことをしてしまったが、何はともあれおにぎりの存在をごく短い言葉で正確に伝えることが出来た。
「あ、ううん。朝早いわけじゃなかったから。
でも、お菓子もデザートもアイスもないからコンビニは必要かなって」
「よくわかってるね」
怜司君が面白そうに笑う視線の先には、お菓子売り場でタケノコの形をした抹茶味のチョコレート菓子と、カップに入ったスティック型のスナック菓子を嬉しそうに手にする壮絶美人な生き物がある。
ちなみにスナック菓子は、梅塩味だ。
どちらも期間限定である。
限定物に弱いらしい。
あんな美人がコンビニのチープなお菓子で満面の笑みを浮かべるのだ、可愛すぎる。
「車の中、いつも何かしら食べてるって聞いてたから」
「俺は車内で食べるのどっちかっていうと好きじゃないんだけどね、あいつ毎回何かしらこぼすし。でもとっくに慣れた……っていうか諦めた」
そう言いながらペットボトルの緑茶を怜司君が取ろうとしたので、言い忘れていたこともあったと口を開く。
「あ、緑茶もあるの。それと、サンドイッチも」
「え……ありがと」
「ううん。私ペーパー過ぎてとてもじゃないけど運転出来ないから、そのお礼ってことで。ハル君おにぎり大丈夫?」
「うん、平気。寧ろ楽しみ。木綿子ちゃんのおにぎりって、怜司と結城君が痴話げんかに発展したおにぎりでしょ?」
「あー…ね?そうみたい。なんか『これで証明できる』とか自信ありげに言われたけど、ただのおにぎりだからハードル上げないで欲しい」
「あはは」
近くのコンビニによる短い間に敬語が解け、『ハル君』『木綿子ちゃん』と呼び合う仲になったのはこのキラキラな彼のおかげだ。
木綿子ちゃんという呼び方は本当に久しぶりに聞いた気がするし、少しだけこそばゆく、なんだか聞きなれないからか、名前を呼ばれただけでドキッとしてしまう。
にしても、私のおにぎりの話はそこまで話題になってるのか。
「あ、唐揚げ食いたい」
唐突に呟いてお惣菜の紙パックに入った唐揚げを手にしようとしたなっちゃんに、『唐揚げもあるよ』と伝える。
「うっそ、マジで?何でもあんじゃん」
「なんでもは無いよ」
「ゆっこさん、欲しいのあったらなんでもカゴ入れてね」
「ありがと。じゃあ飴買ってもらおうかな」
「あ、飴ならこれが良いー」
そう言って、なっちゃんがキシリトールのいちごミルク味の飴袋をカゴに入れた。
「お前の好きなの入れんな」
「あ、でも、私もこれ好きだからこれで」
「遠慮してない?」
「うん、全然。柑橘系の飴って上顎痛くなるから苦手なんだ。ミルク系の方が好きなんだけど、これね、ミルクなのにすっきりしてるの。舌触りつるつるしてるのも良いし、あと、ちょっと冷たい感じが好き」
「だよな!」
「冬ならキャラメル系が良いなって思うんだけどね」
「わかる!」
「那智、うっさい」
「結城君はどこ行っても子供みたいだねえ」
大人になってもこんなに賑やかなのが、なんだかとてもうきうきしてくる。
コンビニによっただけで、学生の小旅行のような気分にさせてくれた。
「相変わらずちっさいけど、うっまい!」
「……確かにうまい」
「うん、美味しい!」
どうやら皆の口にあったみたいだ。
「ほらー」
「なんで那智がドヤるんだよ」
「それでこそ結城君だよねー。でも、ほんと美味しいよ、おにぎり屋さんのおにぎりみたい」
「ありがと。きっと、お米と塩と海苔がちょっと良いやつだからだと思うよ」
「なるほどねー」
なんだかハル君は噛み締めて食べてくれている。
そのことが妙に嬉しい。
「わ、唐揚げも美味しい!」
「俺ゆっこのだし巻き好きー。あ、ソーセージっわかってんじゃん!俺これ以外微妙って思ってる」
「お前ソーセージの種類が違っただけで思いっ切り不機嫌になるもんな」
「だって他の美味くねーんだもん」
その話を聞いていたから、このソーセージを購入したのですよー…とは言わなかったがそのとおりだ。
どちらかと言えば高めだが、最寄り駅前のドラッグストアでは何故か毎日特価で売っているのだ。
特別高いわけじゃない。
皮がパリッとしていて、香辛料が多めだが辛くはないし、とってもジューシーだ。
なっちゃんが言う気持ちも分かる。
次から購入するのはこれにしよう、うん。
けして、この美しい生き物がいつ来ても良いように、という下心からではない。
運転手の怜司君がさくっと食べ終わると、車は安全運転で道路を順調に進んでいた。
進んでいたが、皆が食べ終わり、少ししたところで、はた、と気が付く。
南下している。
思っていた方向と違うのだ。
少し距離があるが、館山まで行くのだろうか?
「ところで、どこに向かってるの?」
「あ、言ってなかったわ、海ほたる」
「え、そっち?」
「また怜司と同じ反応ー」
「いや、お前のテンションからしたら普通そう思うだろ」
「や、悪くないよ?寧ろ良いんだけどね?でも九十九里に向かうと思ってたんだけど南下してるから館山かなって勝手に思っちゃって」
てっきり、外房、九十九里の方へ向かうのかと思っていたのだ。
そして南下してるのが分かった後は、館山だと思った。
まさか、海ほたるに行くとは思ってなかった。
行きは内房を回り木更津から、帰りは品川方面から舞浜に出ると言う。
なんともまあ贅沢な大人のドライブの楽しみ方だ。
都会っぽい。
「なにもわざわざ海渡らなくてもって俺も思うよ」
「いーだろ、一回くらい」
「どうせ、ひまでテレビつけたら限定の食い物特集してたとかそんなんだろ?」
「っうまそうだったから!行きたくもないアウトレット寄るんだからいーだろ」
「どっかで時間潰さないと昼には早いだろ?第一お前のを買うんだ、お前のを」
「はいはい」
なっちゃんと怜司君のやり取りに思わず笑いを吹き出すとハル君の笑い声と重なる。
「まあでも折角アウトレット行くなら俺も靴見たいし、海ほたる行くならカメラの出番もありそうだから楽しみだけれどね」
「わ、本格的なカメラだね」
ハル君の楽しそうな声に、彼の手にしたカメラに目を落とす。
私でも知っているメーカーの一眼レフのカメラだ。
「趣味で撮ってるんだ。風景も好きなんだけれど、人も。あ、見てみる?去年の花火大会のときの───これとか」
「わ、綺麗……」
「でしょ?」
「うん。綺麗だし、これはなかなかにして羨ましいベストショットだね」
「でしょ?俺もこれが撮れた時には奇跡が起きたと思った」
そこには、夜空に満開の花火をバックにした怜司君となっちゃんの浴衣姿があった。
10
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
マキノのカフェ開業奮闘記 ~Café Le Repos~
Repos
ライト文芸
カフェ開業を夢見たマキノが、田舎の古民家を改装して開業する物語。
おいしいご飯がたくさん出てきます。
いろんな人に出会って、気づきがあったり、迷ったり、泣いたり。
助けられたり、恋をしたり。
愛とやさしさののあふれるお話です。
なろうにも投降中
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
お料理好きな福留くん
八木愛里
ライト文芸
会計事務所勤務のアラサー女子の私は、日頃の不摂生がピークに達して倒れてしまう。
そんなときに助けてくれたのは会社の後輩の福留くんだった。
ご飯はコンビニで済ませてしまう私に、福留くんは料理を教えてくれるという。
好意に甘えて料理を伝授してもらうことになった。
料理好きな後輩、福留くんと私の料理奮闘記。(仄かに恋愛)
1話2500〜3500文字程度。
「*」マークの話の最下部には参考にレシピを付けています。
表紙は楠 結衣さまからいただきました!
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
私の主治医さん - 二人と一匹物語 -
鏡野ゆう
ライト文芸
とある病院の救命救急で働いている東出先生の元に運び込まれた急患は何故か川で溺れていた一人と一匹でした。救命救急で働くお医者さんと患者さん、そして小さな子猫の二人と一匹の恋の小話。
【本編完結】【小話】
※小説家になろうでも公開中※
希望が丘駅前商店街 in 『居酒屋とうてつ』とその周辺の人々
饕餮
ライト文芸
ここは東京郊外松平市にある商店街。
国会議員の重光幸太郎先生の地元である。
そんな商店街にある、『居酒屋とうてつ』やその周辺で繰り広げられる、一話完結型の面白おかしな商店街住人たちのひとこまです。
★このお話は、鏡野ゆう様のお話
『政治家の嫁は秘書様』https://www.alphapolis.co.jp/novel/210140744/354151981
に出てくる重光先生の地元の商店街のお話です。当然の事ながら、鏡野ゆう様には許可をいただいております。他の住人に関してもそれぞれ許可をいただいてから書いています。
★他にコラボしている作品
・『桃と料理人』http://ncode.syosetu.com/n9554cb/
・『青いヤツと特別国家公務員 - 希望が丘駅前商店街 -』http://ncode.syosetu.com/n5361cb/
・『希望が丘駅前商店街~透明人間の憂鬱~』https://www.alphapolis.co.jp/novel/265100205/427152271
・『希望が丘駅前商店街 ―姉さん。篠宮酒店は、今日も平常運転です。―』https://www.alphapolis.co.jp/novel/172101828/491152376
・『日々是好日、希望が丘駅前商店街-神神飯店エソ、オソオセヨ(にいらっしゃいませ)』https://www.alphapolis.co.jp/novel/177101198/505152232
・『希望が丘駅前商店街~看板娘は招き猫?喫茶トムトム元気に開店中~』https://ncode.syosetu.com/n7423cb/
・『Blue Mallowへようこそ~希望が丘駅前商店街』https://ncode.syosetu.com/n2519cc/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる