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シーズン1 魔法使いの塔
第三章 2)魔法の人体実験
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私たちは急ぎ足で、召使いたちの居住室がある北の塔に向かった。
そこですれ違う召使いたちを捉まえては、どういう状況なのか尋ねて回った。
それで幾らか確たる情報を得た。
その怪物たちが、どこから大量に出現したのか判明したのだ。
召使いたちの幾人かが、地下の廊下に不思議な扉を発見していたらしい。
そのようなものはこれまでなかったようだ。
そこから、あの怪物たちがウヨウヨ這い出てくるのを見た者もいたらしい。
その報告を聞いてプラーヌスは何かわかったようだった。
「おそらく、それは前の主が作った魔法の隠し扉だろう。昨晩、僕は前の主が結んでいた魔族との契約を幾つか破棄させた。それで彼がこの塔に残していたほとんどの魔法が解けたはずなのだ」
前の塔の主はその魔法の扉の奥に大切なものか、もしくは後ろ暗いものを隠していたようだな。
プラーヌスはそう言った。「もちろんこの場合は後者、後ろ暗いものを隠していたに違いない。前の主は人体実験をしていたんだろう」
「じ、人体実験だって?」
「ああ、昨夜、あのグロテスクな姿を見て、僕もすぐ気づくべきだったけど、あまりに改変されていたから見逃してしまっていた。しかし前の主は人間の身体をいじくり回し、新しい生き物を創造しようとしていたのさ」
「えっ? じゃ、じゃあ前に現れたあれはもともと人間?」
私は驚愕のあまり思わずその場に立ち止った。
「そう、おそらくその実験結果だ」
しかしプラーヌスはそんな私に向かって、この程度のことは驚くにも値しないとばかりに、さらりと言ってきた。「この世界には様々な魔法使いがいる。中にはこのような悪趣味な奴もいるさ」
「そ、そんなの・・・」
悪趣味どころの問題ではない。
それは殺人以上の罪悪、人間の尊厳を踏みにじる最悪の所業!
だけどあの怪物たちの姿を思い出すと、あれが以前は人間だったなんて想像も出来なくて、上手く怒りを感じることが出来なかった。
それよりもまだ、恐怖や忌避感のほうがずっと強いのだ。
「とにかくその魔法の扉のあるところにまで案内しろ」
プラーヌスは召使いたちにそう命じた。
何人かの勇気ある召使いが頷き、私のような臆病者はオドオドと後ろに下がっていった。
私も当然、これ以上ついていきたくなかったが、そういうわけにはいかない。
仕方なくプラーヌスの後に続いた。
そこですれ違う召使いたちを捉まえては、どういう状況なのか尋ねて回った。
それで幾らか確たる情報を得た。
その怪物たちが、どこから大量に出現したのか判明したのだ。
召使いたちの幾人かが、地下の廊下に不思議な扉を発見していたらしい。
そのようなものはこれまでなかったようだ。
そこから、あの怪物たちがウヨウヨ這い出てくるのを見た者もいたらしい。
その報告を聞いてプラーヌスは何かわかったようだった。
「おそらく、それは前の主が作った魔法の隠し扉だろう。昨晩、僕は前の主が結んでいた魔族との契約を幾つか破棄させた。それで彼がこの塔に残していたほとんどの魔法が解けたはずなのだ」
前の塔の主はその魔法の扉の奥に大切なものか、もしくは後ろ暗いものを隠していたようだな。
プラーヌスはそう言った。「もちろんこの場合は後者、後ろ暗いものを隠していたに違いない。前の主は人体実験をしていたんだろう」
「じ、人体実験だって?」
「ああ、昨夜、あのグロテスクな姿を見て、僕もすぐ気づくべきだったけど、あまりに改変されていたから見逃してしまっていた。しかし前の主は人間の身体をいじくり回し、新しい生き物を創造しようとしていたのさ」
「えっ? じゃ、じゃあ前に現れたあれはもともと人間?」
私は驚愕のあまり思わずその場に立ち止った。
「そう、おそらくその実験結果だ」
しかしプラーヌスはそんな私に向かって、この程度のことは驚くにも値しないとばかりに、さらりと言ってきた。「この世界には様々な魔法使いがいる。中にはこのような悪趣味な奴もいるさ」
「そ、そんなの・・・」
悪趣味どころの問題ではない。
それは殺人以上の罪悪、人間の尊厳を踏みにじる最悪の所業!
だけどあの怪物たちの姿を思い出すと、あれが以前は人間だったなんて想像も出来なくて、上手く怒りを感じることが出来なかった。
それよりもまだ、恐怖や忌避感のほうがずっと強いのだ。
「とにかくその魔法の扉のあるところにまで案内しろ」
プラーヌスは召使いたちにそう命じた。
何人かの勇気ある召使いが頷き、私のような臆病者はオドオドと後ろに下がっていった。
私も当然、これ以上ついていきたくなかったが、そういうわけにはいかない。
仕方なくプラーヌスの後に続いた。
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