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酸素と二酸化炭素

空と帰り道【P66】

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「いいな、空って」


 歩いている、ゆっくりと。
 空澄あすみと二人で。

 そんなとき。
 そう言った、空澄が。
 空を見上げながら。


「空の表情を見るの、
 ほんと好き」


 言った、空澄は。
『空の表情』と。


「人もさ、いろいろな表情があるだろ。
 それと同じで空にも表情があると思うんだ」


 今の空澄。

 追いかけている、純粋に好きなものを。
 している、そんな子供のような表情かおを。


「晴れ、曇り、雨、雪、
 どんな天気でも、
 そのときによって微妙に違う」


 そのあとも。
 しばらく空澄の話は続き。


 聞いているうちに。
 湧いてきた、興味が。

 見る、空の表情を。
 そのことに。


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