極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩

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車の中で

P42

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 美し過ぎる景色に夢中になり過ぎて。
 全く気配を感じなかった。

 突然呼ばれたことに。
 心臓が飛び跳ねるように驚いた。

 この声は……。


「飛鷹先生っ」


 私のことを呼んだ飛鷹先生(隼理くん)は部室の戸のところにいた。


「今日の部活は終わったのか」


 飛鷹先生はそう言って部室の中に入ってくる。


「神城、一人なのか?」


 周りを見渡しながら飛鷹先生はそう言った。


「はい、今日は戸締り当番なので」


 驚き過ぎて飛び跳ねそうになった心臓が治まらないまま、そう返答した。


「どうしたんですか、飛鷹先生」


 続けて飛鷹先生にそう訊いた。


「一回、見てみたくてな」


「え……?」


「神城がいる部室を」


 部室の中に入ってきた飛鷹先生は室内全体を見渡した。


「へぇ、こういう感じなんだな」


 そう言った飛鷹先生の表情は。
 興味津々の子供のよう。


「おっ、きれいだな」


 室内を見渡していた飛鷹先生が窓の方を見た。
 そして、そのまま私がいる窓のところに来て。
 私の隣に並んだ。

 そのとき。
 飛鷹先生の腕が私の腕に微かに触れた。

 その反動で。
 思わず飛鷹先生の方を見た。


「すげぇ、なんか別世界だな」


 飛鷹先生がそう言った瞬間。
 やさしく吹いている風が。
 飛鷹先生の髪をふんわりとやさしく揺らした。

 たったそれだけなのに。
 ものすごく色気を感じた。


 と同時に。
 表情はキラキラと輝いていて。
 夕陽よりも眩しく感じた。


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