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第二話~夫となり妻となり~
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いつの間にか、俺は夢中になっていた。君をもっともっと知りたいと思い、そして願った。
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………
何故か縁談の話が成立し、つい1週間前にソラは俺の妃となってしまった。
とても嫌だ。何でこんな阿呆な者の夫なのだ。
成立の内容はこうだ。
「我が国の王とアルサンシャ国の王は先日の面会で意気投合なされた。両国がこれからも平和でいられるよう、同盟を結んだ!互いに助け合う事が大切なのだ」
と、いうもの。
はぁ?縁談の話は?それだけか?使いの者に問いかける。使いの者は少々困った様に話を切り出す。
「そっ、それはですね…あの怒らないでくたさいよ?お・に・あ・い だからそうですよ!♪」
「そうか、お・に・あ・い なのか、アン?(怒)どこがだ?教えてみろ」
「えっ、私は滅相もない!両国の王が言っているのですよ!お似合いだからと」
「本当だな?」
「はっ、はい」
使いの者は去っていった。
しかし、有り得ない。今は、体の調子が良くないというのに……面談などをして、大丈夫なのだろうか。父上…………
なんでそんな勝手なことばかり言うのだ!(怒)
しかし、全ての始まりは俺だったのかもしれない。何故くじ引きをしてしまったのか。面倒くさいと思わずしっかりと選ぶべきだった。
もっと面倒くさくなってしまったではないか!
もう、俺の人生なんてしょうもなすぎる。変な女と暮らし終わる人生……
本当に終わってしまった!
しかし、ソラはそこそこな、いや、結構な、ううん、相当な美貌の持ち主である。
その美貌から、ソラを妃にしたいという国も多かったのだが、この国は大国であるため、王の一言ですぐに譲ってくれた。
まぁ、喋るまでは良しにしよう!
しかし、喋ってしまうと訳の分からないことを言う。行動を見ても
何がしたいのか全くわからない。
そして、もう一つ厄介な事がある。
それは、ソラが連れてきた、側近という男二人である。
二人とも幼馴染らしい。一人は武力がとてもありそうな厳つい男。いかにも、守ってやるぜオーラが凄くある。もう一人は、少々ふわふわした感じだが、知力がありそうな男。ソラからは、身の回りのお世話係と聞いたが……
男がお世話係って、大丈夫なのか?まあいいか。
「ねぇ、ルーラ」
ソラが俺の名を呼ぶ。俺は、アン?と返す。すると
「ちょっと。王子様、いや、次期王様なのに、何?この口の聞き方っ!もう少し、礼儀正しくしなさいよ」
と、返される。この女!少し腹が立ってきた。言い返してやる。
「お前もだろ。姫として、その行動を上品に丁寧にしろ!」
そしてソラは、俺の顔をじっと見つめる。おれが俺が、
「アン?なにか付いているか?」
と聞くと、ソラは
「ううん、何も付いてないよ!でも、どうしたらルーラの目がキラキラになるんだろうと思って……」
はっ?キラキラ?こういう事があるから、意味が分からんと言っているのだ!
続いて、ソラは言う。
「ルーラの目はキラキラしてないよ。多分、悲しい事があったのだよね。……気のせいだったらいいの!でも、何か理由があったら相談にのるよ!なーんて、似合わないこと言うんじゃねーぞって、思ったでしょ?でもね本当にそうだと思ったの。私は、貴方にふさわしい妃になることが夢なの!だから今、ルーラの中にある暗い過去を少しでも良いから取り除きたいの!」
……なんだよ今の…本当にらしくないこと言ってんじゃねーか。
まだ、ソラと出会って少ししか、経っていないのに……
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何故か縁談の話が成立し、つい1週間前にソラは俺の妃となってしまった。
とても嫌だ。何でこんな阿呆な者の夫なのだ。
成立の内容はこうだ。
「我が国の王とアルサンシャ国の王は先日の面会で意気投合なされた。両国がこれからも平和でいられるよう、同盟を結んだ!互いに助け合う事が大切なのだ」
と、いうもの。
はぁ?縁談の話は?それだけか?使いの者に問いかける。使いの者は少々困った様に話を切り出す。
「そっ、それはですね…あの怒らないでくたさいよ?お・に・あ・い だからそうですよ!♪」
「そうか、お・に・あ・い なのか、アン?(怒)どこがだ?教えてみろ」
「えっ、私は滅相もない!両国の王が言っているのですよ!お似合いだからと」
「本当だな?」
「はっ、はい」
使いの者は去っていった。
しかし、有り得ない。今は、体の調子が良くないというのに……面談などをして、大丈夫なのだろうか。父上…………
なんでそんな勝手なことばかり言うのだ!(怒)
しかし、全ての始まりは俺だったのかもしれない。何故くじ引きをしてしまったのか。面倒くさいと思わずしっかりと選ぶべきだった。
もっと面倒くさくなってしまったではないか!
もう、俺の人生なんてしょうもなすぎる。変な女と暮らし終わる人生……
本当に終わってしまった!
しかし、ソラはそこそこな、いや、結構な、ううん、相当な美貌の持ち主である。
その美貌から、ソラを妃にしたいという国も多かったのだが、この国は大国であるため、王の一言ですぐに譲ってくれた。
まぁ、喋るまでは良しにしよう!
しかし、喋ってしまうと訳の分からないことを言う。行動を見ても
何がしたいのか全くわからない。
そして、もう一つ厄介な事がある。
それは、ソラが連れてきた、側近という男二人である。
二人とも幼馴染らしい。一人は武力がとてもありそうな厳つい男。いかにも、守ってやるぜオーラが凄くある。もう一人は、少々ふわふわした感じだが、知力がありそうな男。ソラからは、身の回りのお世話係と聞いたが……
男がお世話係って、大丈夫なのか?まあいいか。
「ねぇ、ルーラ」
ソラが俺の名を呼ぶ。俺は、アン?と返す。すると
「ちょっと。王子様、いや、次期王様なのに、何?この口の聞き方っ!もう少し、礼儀正しくしなさいよ」
と、返される。この女!少し腹が立ってきた。言い返してやる。
「お前もだろ。姫として、その行動を上品に丁寧にしろ!」
そしてソラは、俺の顔をじっと見つめる。おれが俺が、
「アン?なにか付いているか?」
と聞くと、ソラは
「ううん、何も付いてないよ!でも、どうしたらルーラの目がキラキラになるんだろうと思って……」
はっ?キラキラ?こういう事があるから、意味が分からんと言っているのだ!
続いて、ソラは言う。
「ルーラの目はキラキラしてないよ。多分、悲しい事があったのだよね。……気のせいだったらいいの!でも、何か理由があったら相談にのるよ!なーんて、似合わないこと言うんじゃねーぞって、思ったでしょ?でもね本当にそうだと思ったの。私は、貴方にふさわしい妃になることが夢なの!だから今、ルーラの中にある暗い過去を少しでも良いから取り除きたいの!」
……なんだよ今の…本当にらしくないこと言ってんじゃねーか。
まだ、ソラと出会って少ししか、経っていないのに……
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