テイマーはじめました(仮)

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家に帰ってから、荷物を入れ替えて、みんなに使い方を説明した。

一度やったハティが、お手本とばかりに箱を開け、ジャーキーを取り出す。

それ、食べたいだけだよね。
言ってくれればちゃんと上げるよ?

ハティの動きを見て、みんなもすぐ理解してくれた。
試しに開けてる姿は、可愛かったとだけお伝えします!

「好きな時に食べてもいいけど、食べ過ぎは注意だよ!お腹壊しちゃうかもしれないからね。」

うちの子たちはお利口さんばかりなので、それだけ言っておけば分かってくれる。

「あと、敵を倒して手に入れたお肉も、食べない時はここに入れておくと良いよ。」

すると、ギンとシロガネがうんうんと頷いている。

あとは、使ってた木箱を牛舎の入り口に移動させて、アイテムをそこに入れてもらうようにお願いした。



時間がまだあったから、今度はのんびりと牧場の様子を見て回る。

モーモー達は、牧草を食べながら好きなように過ごしている。

そういえば、牛乳ってどうなったんだろう?
ドバさんは、生まれたらすぐだと言っていたけど。


思い立ったら吉日!

牛舎からバケツとミルク缶を持ってきて、一番近くにいたモーニングに近付く。
横になっていたモーニングは『分かってますよ。』と言わんばかりに体を起こして立ち上がると、俺の目の前に移動してきてくれた。

「よしよし。良い子だなぁ。」

褒めながら背中を撫でてやると、顔は見えないけど嬉しそうに尻尾が揺れている。

リアルの牛はどうかわからないけど、モーモーの毛は短いがふさふさしてるんだよなぁ。
最初は産毛だからだと思っていたけれど、どうやら元々からだったみたい。


「よし!」

毛を充分堪能してからしゃがみこんで、モーニングのお腹の下にバケツを置いて手を伸ばした。
そこに小指ほどのゴムのような突起物があったので、軽く握る。

昔の牧場系のゲームでは、クリックすれば牛乳が取れるけど、この世界ではもちろん搾らなきゃいけない!
やり方なんてわからないけど、モーニングが痛がらない様に、以前テレビで見たのを思い出しながら搾る。

牛乳は問題なく出たんだけど、気を使いすぎて何故かヘトヘトである。

一頭でこれじゃぁ先が思いやられるなぁとか考えながら立ち上がると『自分も自分も!』とモーモーの列が出来ていました!!

そんな可愛い行動を取られたら無視もできず、順番に搾っていく。
全員終わる頃にはコツも掴み、スピーディに出来るようになった。

ちなみに搾った牛乳は、ミルク缶に入れてカバンに入れておけば問題なし!



【モーモー牛乳入りのミルク缶】
新鮮なモーモー牛乳が入ったミルク缶。



1頭で1個溜まったから全部で6個。大きくなったら増えるのかな?

とりあえずバケツと使わなかったミルク缶を牛舎に戻して、今度は牧草庫を確認しに行く。

うん、量は大丈夫そう…というか、なんか増えてない?
食べてるんだから減ってなければ変だよね。

ギン達に確認すると、モーモー達が食べ切れなくて伸びきった牧草を、シマ達が刈り取ってせっせと運んでくれているらしい!

え?うちの子まじ優秀じゃない?

お礼を言おうと探していると、任せている畑にみんな居た。

近付くと、どうしたの?どうしたの?と集まってきた。

くっ!可愛すぎである!

ひとしきりお礼を言いながら撫でていたら、シマが袖を引っ張る。

「どうした?」

聞くと、シマ達が畑の上で飛び回り、どこか誇らしげに胸を張る。

よく見ると、畑からはしっかりと芽が出ていた。

「おぉ!ちゃんと成長してる!」

調べると、ちゃんと【ケア草の新芽】となっていた。

「凄いよ!まだ一日しか経ってないのに!」

この世界は植物の成長が早いのかもしれない。
それでも芽が出ない事や枯れる事はあると聞くから、ちゃんと世話ができている証拠だ。

更にお礼を言って小さな頭を撫で回す。

「あ、そうだ。昨日、これをゲットしたからお願いできる?」

そう言ってカバンから、昨日見つけた【ウォータークレスの種】と【沼ベリーの苗木】を取り出してシマ達に渡した。

シマ達は早速空きスペースに植えてくれる。
ここは今後も任せても大丈夫そうだな。

かなり順調な牧場運営にニマニマが止まりません!!
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