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マクー大陸で家造り
ダメになるクッション作り?
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それから、タマちゃんが選んだ長毛のウサギから、とれる薄い黄色のほわほわの糸で織った柔らかで軽い布を所々絞ったりして、凹凸をつけたカバーを作り被せる。
長いところが三十センチの、クリーム色ぽいほわほわの雲の様なクッションが出来上がった。
ふっふっふっ、想定していたキントウンに見えるから、成功だ。
上に乗るのは、石から生まれた猿ではないけれど…
「おやおや、空に浮かぶ雲の様なモノですね。これは、可愛らしいタマちゃんに似合ってますね」
僕の意図を汲んでノワールさんが、そんなことを言ってくれた。
「ですよね。ノワールさんが、浮かぶクッション材を創ったのをみて、直ぐに雲形のクッションを作ろうと思ったんですよ。思った以上に可愛く出来ました」
プカプカ浮いた雲のクッションに、青色のタマちゃんがグデーと少し広がって乗っている。液体化したハムスターが寝ているみたいでメチャかわいい…うん、癒しだね。
「タマちゃん、乗り心地はどう?」
『これは、良いです。このままずっとこの上に居たいです』
「おお、やっぱり、座った人をダメにするんだ。スゴいなぁ。これ、作ったら皆働かなくなっちゃうかな?」
「ダンジョン同様、時間制限でも付けますか?」
「?、そんなこと出来るんですか?」
「出来ますよ。同じ箇所に居続けないように、排除するための術式を付与すれば良いのですから」
「成る程。じゃぁ、作ってみて、動けなくなりそうなら付与することにしましょう」
「そうですね。先ずは、作って体験してみないことには、分からないですからね」
試作ということで。前世でみた大きな立方体のクッションを作ってみる。さっきのタマちゃんのと同じように、先ず、白い布でクッション材を入れるカバーを作り、ウィン様が、創ったひんやりクッション材を入れていく。
素材入れの袋三袋と少し入った。
「ちょっと、大きすぎたかな?」
僕が大体の記憶で作ったクッションは、一メートル二十センチ四方のモノ。に、乗ってみた。
「あ、これは、クッション材入れすぎ、しかも、布も伸縮性があるものの方が良いのか…」
むぎゅっ、とした感じは良いけれど、沈み混むようにはならず、形もあまり変形してない。んー、写真でしか見てなかったからなぁ。一度、体験しておけば良かった…
「この感触とは違うのですか?」
ノワールさんが、手で押して感触を確かめながら聞いてきた。
「僕も、体験はしてないから、ハッキリとは言えないですが、もっとこうズブズブと沈む様な感じで、形もいろいろ変形するような感じだったので」
僕は、中身が少し減った素材入れの袋の方を手で押して、感触を確かめたら、いい感じにずぶりと手が沈んだ。
「ちょっと中身を減らして、クッション材がもっと移動するようにしますね」
そうして、少し減らしたモノに乗ってみる。
隙間が出来た分、クッション材が動き、いい感じに受け止めてくれる。
「あっ、これなら、良いかも!」
「変わっていただけますか?」
「はい、ノワールさんも。体験してみて下さい」
ノワールさんは、ちょっと慎重な様子で腰掛けてみて、沈みこんだ時にちょっと驚いた顔をしたけど、その後直ぐに…
「成る程。これは……時間制限が必要かもしれませんね」
あっ、ノワールさんも、ダメになりそうなんだ。
これは、大成功なのかもしれない。
長いところが三十センチの、クリーム色ぽいほわほわの雲の様なクッションが出来上がった。
ふっふっふっ、想定していたキントウンに見えるから、成功だ。
上に乗るのは、石から生まれた猿ではないけれど…
「おやおや、空に浮かぶ雲の様なモノですね。これは、可愛らしいタマちゃんに似合ってますね」
僕の意図を汲んでノワールさんが、そんなことを言ってくれた。
「ですよね。ノワールさんが、浮かぶクッション材を創ったのをみて、直ぐに雲形のクッションを作ろうと思ったんですよ。思った以上に可愛く出来ました」
プカプカ浮いた雲のクッションに、青色のタマちゃんがグデーと少し広がって乗っている。液体化したハムスターが寝ているみたいでメチャかわいい…うん、癒しだね。
「タマちゃん、乗り心地はどう?」
『これは、良いです。このままずっとこの上に居たいです』
「おお、やっぱり、座った人をダメにするんだ。スゴいなぁ。これ、作ったら皆働かなくなっちゃうかな?」
「ダンジョン同様、時間制限でも付けますか?」
「?、そんなこと出来るんですか?」
「出来ますよ。同じ箇所に居続けないように、排除するための術式を付与すれば良いのですから」
「成る程。じゃぁ、作ってみて、動けなくなりそうなら付与することにしましょう」
「そうですね。先ずは、作って体験してみないことには、分からないですからね」
試作ということで。前世でみた大きな立方体のクッションを作ってみる。さっきのタマちゃんのと同じように、先ず、白い布でクッション材を入れるカバーを作り、ウィン様が、創ったひんやりクッション材を入れていく。
素材入れの袋三袋と少し入った。
「ちょっと、大きすぎたかな?」
僕が大体の記憶で作ったクッションは、一メートル二十センチ四方のモノ。に、乗ってみた。
「あ、これは、クッション材入れすぎ、しかも、布も伸縮性があるものの方が良いのか…」
むぎゅっ、とした感じは良いけれど、沈み混むようにはならず、形もあまり変形してない。んー、写真でしか見てなかったからなぁ。一度、体験しておけば良かった…
「この感触とは違うのですか?」
ノワールさんが、手で押して感触を確かめながら聞いてきた。
「僕も、体験はしてないから、ハッキリとは言えないですが、もっとこうズブズブと沈む様な感じで、形もいろいろ変形するような感じだったので」
僕は、中身が少し減った素材入れの袋の方を手で押して、感触を確かめたら、いい感じにずぶりと手が沈んだ。
「ちょっと中身を減らして、クッション材がもっと移動するようにしますね」
そうして、少し減らしたモノに乗ってみる。
隙間が出来た分、クッション材が動き、いい感じに受け止めてくれる。
「あっ、これなら、良いかも!」
「変わっていただけますか?」
「はい、ノワールさんも。体験してみて下さい」
ノワールさんは、ちょっと慎重な様子で腰掛けてみて、沈みこんだ時にちょっと驚いた顔をしたけど、その後直ぐに…
「成る程。これは……時間制限が必要かもしれませんね」
あっ、ノワールさんも、ダメになりそうなんだ。
これは、大成功なのかもしれない。
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