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マクー大陸で家造り
テルキネスの泉探し
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どうやら、ギルドでも、泉の把握は出来ていないということなので、物語に出てくるテルキネスがいたとされる鉱山と今までに、泉が出現していた場所を教えてもらい何か手掛かりがあるか行ってみることにした。
ガーラの西門を潜ると、岩山が見える。オーストラリアの岩山群みたいな…あったよね。確か…あれをもう少し小規模にした感じ。
その中で一番高い山を、地竜の剣が指差した。
「あれッスか?」
「そうみたいだね」
マクー大陸は、全体的に乾燥地帯が多く、植物が少ない。大陸の北側が、サバンナ地帯で比較的降水量があるので、それなりに、樹もあるが、ゲトー大陸やウィル族の森みたいな高い木々はないので、かなり遠くまで見渡せる。
泉があったとされる山も地図で見ると、二五十メートルと小さい。
ミンテに三メートルの大きさになってもらい(普段は、一メートルぐらいで生活してる。実際は、五メートルある。ココもだよ)山まで乗せてもらう。
「こんな、乾燥してるところに、泉なんてあったんスか?」
岩山の近くに行くと、植物は全くみえない、その代わり、大小、様々な岩山がある。
ほぼ九十度の岩肌に、道や階段はなく、ロッククライミングでもしないと登れそうもない。
「一応、ここも鉱山で、昔は掘ってたんだよね?なんか、思っていたのと違うなぁ…んん?」
「どうしたッスか?」
ちょっと不思議に思ったから、ナビで周りの山々を見てみたら、紅玉山、青玉山、瑪瑙山、金剛山と宝石の名前がついていた。
「うわっ、この当たりの山は、一山一山、出る鉱石が決まっているんだ」
「そうなんスか?でも、特に採掘してる人いないッスよ?」
そんな話をしながら一番手前の山を一周していると、岩肌が、赤く色づいてそこから褐色の肌に、ドワーフみたいな髭をはやして、赤いツナギの様な服に、皮の前かけをかけている五十センチ程の妖精が飛び出してきた。
「おいおい、ここは、採掘禁止区域だぜ。来た道を戻ってくれ」
「いや、採掘に来た訳じゃないんだ。僕はリョウって言います。あなたは?」
「オレは、ニッケルのジュタだ。採掘じゃないとしたら、何しに来たんだ?」
「よろしく、ジュタさん。妖精が居るならちょうど良かった。テルキネスの泉について何か知らないかなぁ?」
「テルキネス達の山は、あの一番デカイのだぜ、泉は知らねーな。なんだいそれは?」
「テルキネス達に注文書を出せる場所らしい泉だよ」
「アイツらの所に、そんなもんあったかな?見たことねーな」
「そっか、ありがとう…」
テルキネス達のって事は種族名なんだね。
「それから、あの山って、今もテルキネス達は居るの?」
「ああ、もちろん!神々がダンジョンを創ったから、注文が殺到してここいらの妖精達は、皆、大忙しさ」
「ダンジョンアイテムの鉱石って、ジュタさん達が掘ってくれてるの?」
「ああ、そうだぜ。鉱石欲しけりゃ『砂漠の墓標』か『竜王の宴』に行きな。ここのに手を出せば、ルー様とガラン様がお怒りになるぜ」
『砂漠の墓標』は、名前がちょっと、怖い感じだけどって、これも、オーストラリアからかな?(まぁ、置いといて)太陽神のルー様が創った初級ダンジョン。大陸の中心にある砂漠の中にある。
『竜王の宴』は、五年前の災害の時に、大陸の一部が割れて海峡が出来た所があるんだけど、その割れて大陸から離れた所に入口となる祠がある。こっちは、ガラン様が創ったんだけど…いろいろあって、四大竜王と戦えるダンジョンになっている。因みに、ディル以外で攻略者(攻略って、言って良いのかな?)は出ていないし、三年前から、入場者数最下位を更新している。…もうねぇ、竜王さん達が、好き勝手に創り変えちゃって、死に戻りが有ったとしても、尻込みするようなダンジョンになっているんだよ。
「ダンジョンにも行くけど、テルキネス達に会うことって出来るかな?」
「う~ん、アイツらは、オレらと違って、鉱石堀より、加工がメインだから神経質なヤツが多いんだよ。だから、無理だと思うぜ」
「交流してないの?」
「オレらはな。カビー達なら会ってるハズだが、アイツらは、地上には、なかなか上がって来ないし、オレらも最近は見てねーな」
「そのカビー達が居そうな場所は分からないの?」
「うーん、ちょっと、分からんな。でも、モンディール様に会えれば教えてもらえるかもしれねーぜ」
「モンディール様?」
「ああ、カビーもテルキネスも、モンディール様の下で働いてるからな」
「んん?テルキネスって、ヘパイトス様の下働きじゃないの?」
「へぇ、よく知ってるな。両方の神様の下で働いてるんだ。でも、ヘパイトス様は、天界暮らしだから会えないだろ」
「ああ、そういうことか。ありがとう、いろいろ教えてくれて」
「おう、じゃあな。もう、来るんじゃねーぞ」
そう言うと、ジュタさんは、岩山の中に帰っていった。
「あれ、せっかく、名前も教えあったのに、つれないなぁー」
「妖精族はあんなもんッスよ」
「そうなんだ。さて、モンディール様の所に行けば、教えてくれるかな?」
「せっかく、ここまで来たのに、戻るんスか?あの山に居るなら、ちょっと、近くに行ってみてもいいんじゃないッスか?もしかしたら、また、泉が出来てるかもしれないっスよ」
採掘禁止区域と言っていたけど、特に、結界が張ってあったり、入場禁止となっている訳ではないから、近くまで行ってみても良いかな?
「ギルドでも、別に、注意されなかったもんね。ちょっと、行ってみようか」
「そうッスよ」
ガーラの西門を潜ると、岩山が見える。オーストラリアの岩山群みたいな…あったよね。確か…あれをもう少し小規模にした感じ。
その中で一番高い山を、地竜の剣が指差した。
「あれッスか?」
「そうみたいだね」
マクー大陸は、全体的に乾燥地帯が多く、植物が少ない。大陸の北側が、サバンナ地帯で比較的降水量があるので、それなりに、樹もあるが、ゲトー大陸やウィル族の森みたいな高い木々はないので、かなり遠くまで見渡せる。
泉があったとされる山も地図で見ると、二五十メートルと小さい。
ミンテに三メートルの大きさになってもらい(普段は、一メートルぐらいで生活してる。実際は、五メートルある。ココもだよ)山まで乗せてもらう。
「こんな、乾燥してるところに、泉なんてあったんスか?」
岩山の近くに行くと、植物は全くみえない、その代わり、大小、様々な岩山がある。
ほぼ九十度の岩肌に、道や階段はなく、ロッククライミングでもしないと登れそうもない。
「一応、ここも鉱山で、昔は掘ってたんだよね?なんか、思っていたのと違うなぁ…んん?」
「どうしたッスか?」
ちょっと不思議に思ったから、ナビで周りの山々を見てみたら、紅玉山、青玉山、瑪瑙山、金剛山と宝石の名前がついていた。
「うわっ、この当たりの山は、一山一山、出る鉱石が決まっているんだ」
「そうなんスか?でも、特に採掘してる人いないッスよ?」
そんな話をしながら一番手前の山を一周していると、岩肌が、赤く色づいてそこから褐色の肌に、ドワーフみたいな髭をはやして、赤いツナギの様な服に、皮の前かけをかけている五十センチ程の妖精が飛び出してきた。
「おいおい、ここは、採掘禁止区域だぜ。来た道を戻ってくれ」
「いや、採掘に来た訳じゃないんだ。僕はリョウって言います。あなたは?」
「オレは、ニッケルのジュタだ。採掘じゃないとしたら、何しに来たんだ?」
「よろしく、ジュタさん。妖精が居るならちょうど良かった。テルキネスの泉について何か知らないかなぁ?」
「テルキネス達の山は、あの一番デカイのだぜ、泉は知らねーな。なんだいそれは?」
「テルキネス達に注文書を出せる場所らしい泉だよ」
「アイツらの所に、そんなもんあったかな?見たことねーな」
「そっか、ありがとう…」
テルキネス達のって事は種族名なんだね。
「それから、あの山って、今もテルキネス達は居るの?」
「ああ、もちろん!神々がダンジョンを創ったから、注文が殺到してここいらの妖精達は、皆、大忙しさ」
「ダンジョンアイテムの鉱石って、ジュタさん達が掘ってくれてるの?」
「ああ、そうだぜ。鉱石欲しけりゃ『砂漠の墓標』か『竜王の宴』に行きな。ここのに手を出せば、ルー様とガラン様がお怒りになるぜ」
『砂漠の墓標』は、名前がちょっと、怖い感じだけどって、これも、オーストラリアからかな?(まぁ、置いといて)太陽神のルー様が創った初級ダンジョン。大陸の中心にある砂漠の中にある。
『竜王の宴』は、五年前の災害の時に、大陸の一部が割れて海峡が出来た所があるんだけど、その割れて大陸から離れた所に入口となる祠がある。こっちは、ガラン様が創ったんだけど…いろいろあって、四大竜王と戦えるダンジョンになっている。因みに、ディル以外で攻略者(攻略って、言って良いのかな?)は出ていないし、三年前から、入場者数最下位を更新している。…もうねぇ、竜王さん達が、好き勝手に創り変えちゃって、死に戻りが有ったとしても、尻込みするようなダンジョンになっているんだよ。
「ダンジョンにも行くけど、テルキネス達に会うことって出来るかな?」
「う~ん、アイツらは、オレらと違って、鉱石堀より、加工がメインだから神経質なヤツが多いんだよ。だから、無理だと思うぜ」
「交流してないの?」
「オレらはな。カビー達なら会ってるハズだが、アイツらは、地上には、なかなか上がって来ないし、オレらも最近は見てねーな」
「そのカビー達が居そうな場所は分からないの?」
「うーん、ちょっと、分からんな。でも、モンディール様に会えれば教えてもらえるかもしれねーぜ」
「モンディール様?」
「ああ、カビーもテルキネスも、モンディール様の下で働いてるからな」
「んん?テルキネスって、ヘパイトス様の下働きじゃないの?」
「へぇ、よく知ってるな。両方の神様の下で働いてるんだ。でも、ヘパイトス様は、天界暮らしだから会えないだろ」
「ああ、そういうことか。ありがとう、いろいろ教えてくれて」
「おう、じゃあな。もう、来るんじゃねーぞ」
そう言うと、ジュタさんは、岩山の中に帰っていった。
「あれ、せっかく、名前も教えあったのに、つれないなぁー」
「妖精族はあんなもんッスよ」
「そうなんだ。さて、モンディール様の所に行けば、教えてくれるかな?」
「せっかく、ここまで来たのに、戻るんスか?あの山に居るなら、ちょっと、近くに行ってみてもいいんじゃないッスか?もしかしたら、また、泉が出来てるかもしれないっスよ」
採掘禁止区域と言っていたけど、特に、結界が張ってあったり、入場禁止となっている訳ではないから、近くまで行ってみても良いかな?
「ギルドでも、別に、注意されなかったもんね。ちょっと、行ってみようか」
「そうッスよ」
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