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数学の授業
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「先輩この問題教えてくださいよー」
今日は学校が終わり放課後に前と同じ図書館へいき数学を教えることにした。事前調べで彼女は九九すらわからないといってたため今日は算数の掛け算と割り算をやることになった。
「1かける1は2!!」
「違う1だ」
京香ちゃんの算数の知識は本当にこのレベルである。テストで少し点を取っていたのはたまたま書いた数字があたっていたり記号が当たったりだ。彼女は記号当てることには優れているらしい。だから記号の多い国語だけは少し点が高かった。
「なんで!!もう1つの1はどこいったですか?」
「だから掛け算は最初の数字が何個って計算するんだって。1かける1の場合1が1個あるから1になる」
「なんか不服です。じゃー1かける2は3?」
「違う2。これは1が2つあるから1たす1になってだなー」
あーやばい。このままじゃ期末の範囲終わるわけがない。
「じゃー3かける1は3?」
「そう正解!!」
3でようやく正解を出せた。
「これで今日は終わりですよね九九はわかりました」
小学生の問題を少し理解しただけですごく誇っている。
「まだ小学生問題だからな」
「え!!これ前に学校でやってましたよ?」
そんな驚くことなのか?前にも小学生レベルのこと教えないといけないといったはずだが。
「それは応用。これができたうえでやる問題だ。これを見てみろ」
(a+b+c)²という問題を見せた。これは文字を含む式といって展開が必要になってくる。最初は難しそうに見えるが、慣れてくると簡単に解けるようになる。
中学で習う数字を使った文字式の展開がわかっていればやりやすいがとりあえず最終目標を示したほうがゴールが見えてくると考えテストに出る問題を見せることにした。
「記号だけでわからないです。5ですか?」
多分aとbとc全部を1にしてそのあとに2と書いてるからそれも足したのかな?
「この問題はaとbとcは数字にしないんだ」
「aとbとc足したらdになるんですか?」
なぜにそうなった。
「後でわかるとおもうけどローマ字で書かれた計算の場合は、同じローマ字でないと足したり引いたりできないんだ。ちなみにこれを展開するとa²+b²+c²+2ab+2bc+2c
となる
詳しく説明してもまだわかるわけないから説明しない。数学はこの問題の解き方がわかったら全部終了。晴れて赤点回避になるわけだ。」
「わかりました。がんばります」
少しやる気が見えた。多分これを解くのにたくさんの試練があるのに気づいてないんだろうな。
「まず今日は掛け算と割り算なんとかしようか」
「掛け算はもうマスターしました」
「じゃー9かける9は?」
まだ完璧な答えはいいのだが、解き方を理解してるか試している。
「ちょっと待ってくださいね」
京香ちゃんは自分のノートに9を9個書いた。
「えーとこれ全部足すのかー」
「よしOK」
「え?」
「そのやり方が見えてるだけでもさっきまでのやり方はもうできるね。次は九九を覚えてみようか」
よく小学生が使っている九九表を開いて見せた。
「9かける9は81なんですね」
「そういうこと。とりあえず今週中にこれ全部覚えてね」
「分かりました。頑張ります。なのでできたらほめてくださいね!!」
「う、うんわかった」
彼女は褒められればやる気を出すタイプであるか。それとも今友達がいないってことは、褒めてくれる人も今までいなかったから褒められると嬉しいのか。どちらにせよ、やる気の出し方がわかった。飴と鞭でなく飴と飴にしないとだめなのも。
「すいません先輩。電話かかってきたので少し抜けていいですか?」
「行ってきな」
この光景一度あった気がする。どんな状況でだったかとか誰とだったとかは覚えていない。けど誰かがいて俺がその子に何かを教えている光景だけはわかる。いったいこの記憶は何なのだろうか。
電話から戻ってきてすぐに割り算の勉強を始めた。
「割り算は少し複雑なんだ。単純なところからいうと①ワル②の場合①を②等分するって感じ。ワル2をしたら半分になる」
「等分ってことケーキの場合丸いイチゴのショートケーキを分けるときに同じ大きさにするのと同じですか?」
「そうそれ」
俺よりもうまい表現してきたな。国語が点数悪いくせに。
「なら簡単ですね」
「ほんとか?じゃ6ワル2は?」
「3ですね」
「正解。じゃー16ワル8」
「2ですね」
割り算だけはマスターしてるとか逆にスゲー。
「正解だ。なら少し難しい問題。85ワル5」
「17です」
俺でも一瞬考えてしまう問題も京香ちゃんは一瞬で答えた。
「すごい!!何でできるんだ?」
「私にもわからないんですが、なぜか答えが聞こえているというか覚えてました」
覚えているってことは一度どこかでしっかり勉強をしていた。
「不謹慎かもしれないけど事故とかで記憶をなくしたの?」
もし記憶をなくしてこの状態になるのなら全く勉強をしていないわけではなくなる。
「すいませんそのあたりは先輩にも話したくないです」
やっぱり事故とかに合うとその話はしたくないよね。
「俺もごめん。聞かないほうがよかったわ」
「いえ。あの詳しくは言えないですが、事故ではないので安心してください」
事故ではない。だが記憶をなくしていることに関しては否定しなかった。考えすぎかもしれないが、友達がいないのではなく記憶がなくなる原因が友達で、それが強く心を痛めた。今はそうならないよう彼女の頭が理解していないことでも反射的割けてしまっている。だから興味がなくなる。
「割り算はできたことだし、先に進む?それとも休む?」
目標は掛け算と割り算を理解すること、掛け算は九九を覚えるからいいし、割り算に関してはマスターしている。本来なら遅れているし進みたいところだが、掛け算に苦戦したことだし、前みたいに逃げられるくらいならやめるのが得策だと考えた。
「このままで全教科間に合います?」
さすがの彼女もゆっくりペースで間に合う気がしないのは理化してきているか。
「間に合わせようと思えば」
間に合わせるために暗記物はただ覚えるだけとなり、問題文が変われば対応できない可能性がある。うちの学校は基本出されたプリントやワークから出るからここに関しては問題ない。が、理解できずに覚える量が多くなり、こんがらがって赤点になるという可能性も見えている。
「なら今日は家で九九覚えてますね」
「わかった。家まで送るよ。もう暗くなりそうだし」
学校終わりの放課後ってこともあり、夕暮れになっていた。
「でも、少し遠いですよ?」
「別に気にしないさ」
京香ちゃんは記憶がなくなってこの状態なった。もし記憶が戻ったて普通に赤点を回避できることがあるかもしれない。そうなったときに彼女を好きか嫌いか判断するためにも普段の彼女を知るのも大切になる。
「じゃーお言葉に甘えますね」
図書館を出ると京香ちゃんが俺の手を握ってきた。
「初めて普通の恋愛的な行動ができますね」
「そうだな」
いつもなら勉強の話とかしてるが、こう、普通の彼女となると何を話せばいいのかわからない。彼女を傷つけないよう友達の話とかは避けるべき。とはいえ、今は互いにアニメを隠してる状態(おれは知ってるけど)。だから、アニメの話題もできない。その時点でほぼ積んでいる。
「先輩って家族いますか?」
家族の話題かー。それなら話しやすい。
「父さんだけ。昔に母さんと喧嘩して離婚したんだよね」
「そうなんですね。仲いいですか?」
「多分他の家族よりも仲がいいかな」
「私も負けてませんよ。私は先輩と逆でお母さんしかいないんです。なんでお父さんがいないのかとかは知りませんが、お母さんとは毎日メールのやり取りするくらい仲がいいんですよ」
母親と仲がいいか。なら、ここまで頭の悪い娘を良く放置できたもんだ。
「メールだ」
彼女が母親から来たメールを俺に見せてきた。
冷蔵庫にご飯入ってるからそれ食べて
笑顔を見せる京香。
「先輩親もいないことですし家に来ませんか?」
俺も帰ったら1人だしお言葉に甘えることにしよう。
「じゃー。そうしよっかな」
京香ちゃんに連れられ家に向かって行く。
「ここですよ」
京香ちゃんの家は俺の家とさほど変わらない普通の家だ。母子家庭だし、アパートとかイメージしてたけど。
今日は学校が終わり放課後に前と同じ図書館へいき数学を教えることにした。事前調べで彼女は九九すらわからないといってたため今日は算数の掛け算と割り算をやることになった。
「1かける1は2!!」
「違う1だ」
京香ちゃんの算数の知識は本当にこのレベルである。テストで少し点を取っていたのはたまたま書いた数字があたっていたり記号が当たったりだ。彼女は記号当てることには優れているらしい。だから記号の多い国語だけは少し点が高かった。
「なんで!!もう1つの1はどこいったですか?」
「だから掛け算は最初の数字が何個って計算するんだって。1かける1の場合1が1個あるから1になる」
「なんか不服です。じゃー1かける2は3?」
「違う2。これは1が2つあるから1たす1になってだなー」
あーやばい。このままじゃ期末の範囲終わるわけがない。
「じゃー3かける1は3?」
「そう正解!!」
3でようやく正解を出せた。
「これで今日は終わりですよね九九はわかりました」
小学生の問題を少し理解しただけですごく誇っている。
「まだ小学生問題だからな」
「え!!これ前に学校でやってましたよ?」
そんな驚くことなのか?前にも小学生レベルのこと教えないといけないといったはずだが。
「それは応用。これができたうえでやる問題だ。これを見てみろ」
(a+b+c)²という問題を見せた。これは文字を含む式といって展開が必要になってくる。最初は難しそうに見えるが、慣れてくると簡単に解けるようになる。
中学で習う数字を使った文字式の展開がわかっていればやりやすいがとりあえず最終目標を示したほうがゴールが見えてくると考えテストに出る問題を見せることにした。
「記号だけでわからないです。5ですか?」
多分aとbとc全部を1にしてそのあとに2と書いてるからそれも足したのかな?
「この問題はaとbとcは数字にしないんだ」
「aとbとc足したらdになるんですか?」
なぜにそうなった。
「後でわかるとおもうけどローマ字で書かれた計算の場合は、同じローマ字でないと足したり引いたりできないんだ。ちなみにこれを展開するとa²+b²+c²+2ab+2bc+2c
となる
詳しく説明してもまだわかるわけないから説明しない。数学はこの問題の解き方がわかったら全部終了。晴れて赤点回避になるわけだ。」
「わかりました。がんばります」
少しやる気が見えた。多分これを解くのにたくさんの試練があるのに気づいてないんだろうな。
「まず今日は掛け算と割り算なんとかしようか」
「掛け算はもうマスターしました」
「じゃー9かける9は?」
まだ完璧な答えはいいのだが、解き方を理解してるか試している。
「ちょっと待ってくださいね」
京香ちゃんは自分のノートに9を9個書いた。
「えーとこれ全部足すのかー」
「よしOK」
「え?」
「そのやり方が見えてるだけでもさっきまでのやり方はもうできるね。次は九九を覚えてみようか」
よく小学生が使っている九九表を開いて見せた。
「9かける9は81なんですね」
「そういうこと。とりあえず今週中にこれ全部覚えてね」
「分かりました。頑張ります。なのでできたらほめてくださいね!!」
「う、うんわかった」
彼女は褒められればやる気を出すタイプであるか。それとも今友達がいないってことは、褒めてくれる人も今までいなかったから褒められると嬉しいのか。どちらにせよ、やる気の出し方がわかった。飴と鞭でなく飴と飴にしないとだめなのも。
「すいません先輩。電話かかってきたので少し抜けていいですか?」
「行ってきな」
この光景一度あった気がする。どんな状況でだったかとか誰とだったとかは覚えていない。けど誰かがいて俺がその子に何かを教えている光景だけはわかる。いったいこの記憶は何なのだろうか。
電話から戻ってきてすぐに割り算の勉強を始めた。
「割り算は少し複雑なんだ。単純なところからいうと①ワル②の場合①を②等分するって感じ。ワル2をしたら半分になる」
「等分ってことケーキの場合丸いイチゴのショートケーキを分けるときに同じ大きさにするのと同じですか?」
「そうそれ」
俺よりもうまい表現してきたな。国語が点数悪いくせに。
「なら簡単ですね」
「ほんとか?じゃ6ワル2は?」
「3ですね」
「正解。じゃー16ワル8」
「2ですね」
割り算だけはマスターしてるとか逆にスゲー。
「正解だ。なら少し難しい問題。85ワル5」
「17です」
俺でも一瞬考えてしまう問題も京香ちゃんは一瞬で答えた。
「すごい!!何でできるんだ?」
「私にもわからないんですが、なぜか答えが聞こえているというか覚えてました」
覚えているってことは一度どこかでしっかり勉強をしていた。
「不謹慎かもしれないけど事故とかで記憶をなくしたの?」
もし記憶をなくしてこの状態になるのなら全く勉強をしていないわけではなくなる。
「すいませんそのあたりは先輩にも話したくないです」
やっぱり事故とかに合うとその話はしたくないよね。
「俺もごめん。聞かないほうがよかったわ」
「いえ。あの詳しくは言えないですが、事故ではないので安心してください」
事故ではない。だが記憶をなくしていることに関しては否定しなかった。考えすぎかもしれないが、友達がいないのではなく記憶がなくなる原因が友達で、それが強く心を痛めた。今はそうならないよう彼女の頭が理解していないことでも反射的割けてしまっている。だから興味がなくなる。
「割り算はできたことだし、先に進む?それとも休む?」
目標は掛け算と割り算を理解すること、掛け算は九九を覚えるからいいし、割り算に関してはマスターしている。本来なら遅れているし進みたいところだが、掛け算に苦戦したことだし、前みたいに逃げられるくらいならやめるのが得策だと考えた。
「このままで全教科間に合います?」
さすがの彼女もゆっくりペースで間に合う気がしないのは理化してきているか。
「間に合わせようと思えば」
間に合わせるために暗記物はただ覚えるだけとなり、問題文が変われば対応できない可能性がある。うちの学校は基本出されたプリントやワークから出るからここに関しては問題ない。が、理解できずに覚える量が多くなり、こんがらがって赤点になるという可能性も見えている。
「なら今日は家で九九覚えてますね」
「わかった。家まで送るよ。もう暗くなりそうだし」
学校終わりの放課後ってこともあり、夕暮れになっていた。
「でも、少し遠いですよ?」
「別に気にしないさ」
京香ちゃんは記憶がなくなってこの状態なった。もし記憶が戻ったて普通に赤点を回避できることがあるかもしれない。そうなったときに彼女を好きか嫌いか判断するためにも普段の彼女を知るのも大切になる。
「じゃーお言葉に甘えますね」
図書館を出ると京香ちゃんが俺の手を握ってきた。
「初めて普通の恋愛的な行動ができますね」
「そうだな」
いつもなら勉強の話とかしてるが、こう、普通の彼女となると何を話せばいいのかわからない。彼女を傷つけないよう友達の話とかは避けるべき。とはいえ、今は互いにアニメを隠してる状態(おれは知ってるけど)。だから、アニメの話題もできない。その時点でほぼ積んでいる。
「先輩って家族いますか?」
家族の話題かー。それなら話しやすい。
「父さんだけ。昔に母さんと喧嘩して離婚したんだよね」
「そうなんですね。仲いいですか?」
「多分他の家族よりも仲がいいかな」
「私も負けてませんよ。私は先輩と逆でお母さんしかいないんです。なんでお父さんがいないのかとかは知りませんが、お母さんとは毎日メールのやり取りするくらい仲がいいんですよ」
母親と仲がいいか。なら、ここまで頭の悪い娘を良く放置できたもんだ。
「メールだ」
彼女が母親から来たメールを俺に見せてきた。
冷蔵庫にご飯入ってるからそれ食べて
笑顔を見せる京香。
「先輩親もいないことですし家に来ませんか?」
俺も帰ったら1人だしお言葉に甘えることにしよう。
「じゃー。そうしよっかな」
京香ちゃんに連れられ家に向かって行く。
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