忘れられない死を貴方に

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王が死ぬと、まだ6つのレイアが即位し、摂政としてその祖父である大臣が政を執り行った。

大臣が行った苦しい取り立てに比べて、自分たちの周りは贅を尽くした生活。
国民の不満はつもりに募る生活が何年も続いた。





そんなある日、1人の少年とその一行がが声を上げた。
少年は先代王の忘れ形見と名乗った。


「この姿は先代王様にそっくりだ…!」

「今の王は実の子ではないと聞く、この方こそ本物の王だ!」


先代王から引き継がれたであろう見事な金髪に青い瞳に美しい顔立ち。
堂々とした、人々を魅力する優美な立ち振る舞いと表情。


現在の平民の不満を繰り返し、大臣が行ったことを吐露する事により、平民の怒りは頂点に達した。
人々は少年の元に集まり、平民だけでなく今の政治に不満を持っていた貴族までもが加わり反乱が起こった。

現王や摂政、国母一行は呆気なく地位を追われ、遠い島へ流刑となった。
噂に聞けば、大臣は何者かに無様に殺されたという。


少年は皆の祝福を受けて王座についた。
新たな少年王は戴冠式の後、3つ並んだ墓石を訪れた。
3つの墓石には花束が置かれ、少年王もまた、花束を手向けた。

「…あなた達の意志を継いで、ようやくここまで来ました。お喜びになっていますか?」

台に置かれた肖像画の2人に、少年王はそっくりだったという。
ノリッチは過ごしやすく、豊かな国に戻った。








今となっては、ノリッチの有名な物語だとか、そうでないとか。


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