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魚、お好きですか?
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「ジュリアン様、近くの川で大きなマスが釣れるんですって! これも運動不足解消だと思うので、是非とも一緒に釣りに行きましょう! 庭師のおじさんに釣り道具も借りれるそうです!」
朝食の後、カフェオレを飲みながらガーデンテーブルで物静かに読書をしているジュリアン王子に私は陽気に話し掛けた。
もう二カ月近くも傍でウロチョロしているのに、相変わらず私が喋るとビクッと肩を揺らすのは止めて欲しいのよね。まるでいじめっ子か何かみたいじゃないの、失礼な。
でも私はそんなことではくじけない。何しろアルティメットだからだ。
必死に首を横に振る彼に、私は少しうなだれつつ、目元を押さえる。
「……迷い人としてこちらの国に来て、慣れない一人暮らしにも少しずつ慣れて来たので、少しは王宮内の仕事から離れて自然に触れたりもしてみたい、などと思ったりもしたのですが……やはりジュリアン様にはご迷惑な話でしたね……」
嘘泣きは無理だろうと玉ねぎの汁を手にこすりつけて来たけど、思っていた以上の刺激に目が開けていられない。だーだーと涙が溢れ、こぼれ落ちる。鼻水までサービスしてくるとは、玉ねぎのおもてなし力がすごい。
明らかに断ろうとしていたであろうジュリアン王子も、私が号泣と言わんばかりに涙をこぼす姿にぎょっとしたようで、慌てて本を閉じて立ち上がる。
ポケットからハンカチを取り出した彼は、私に渡すと、必死な形相で頷く。
「……え? 釣りにお付き合い下さるのですか?」
未だに言葉を発しようとしないジュリアン王子に呆れつつも、わざとらしく問い掛ける。
改めてこくりと頷く彼に内心でよし、とガッツポーズである。いやー女の涙って強いわー。
私はハンカチで涙を拭いお礼を言う。
「ありがとうございます、ありがとうございます! それでは早速庭師さんのところに参りましょう。あ、本はミシェルさんに部屋に運んで頂きますので! ミシェルさん、お願いしますね」
「ええ、任せてちょうだい」
部屋に向かってまた気が変わられてはたまらない。引きこもりは安全地帯に入るとゾンビに襲われる村人ばりにすぐ心のバリケードを設置しがちだ。ここはこのまま拉致の一択である。
ハンカチは後日洗ってからお返ししますね、ともう一度目元を押さえたが、またうっかり指が再度目に触れてしまい、収まりつつあった涙が溢れ出す。もう目が痛い。
おううっ、と思わず声が出てしまい、また泣き出した私を心配そうな目で見て、頭を下げるジュリアン王子。多分、自分が断ろうとしたことで私を傷つけたと思っているのだろう。少し良心の呵責はあるが、この先お世話になるこの国の未来のために、彼には何としてでも引きこもりを脱却してもらうしかない。第一、こんな高スペックの王子だって、社交だの人の目に触れることがなければ嫁の話も来なければ未来の後継者として認められるのに時間もかかるだろう。宝の持ち腐れとはこのことだ。シャイにも限度がある。
彼の気が変わらないうちに一緒に庭師の元へ向かい、釣り竿と魚籠を借りる。練り餌まで用意してくれた庭師にお礼を言いつつ、ジュリアン王子と川へ向かう。
川といっても鉄柵でぐるりと囲まれただだっ広い王宮の敷地内に川の一部が流れている感じなので、護衛も必要ない。私のような庶民からすると、ここまで広い敷地は必要なんだろうかと不思議だが、王宮で働く従業員の寮もあれば、他国の重臣が訪れた際にもてなすホテルのような屋敷、騎士団の訓練所など様々な施設があり、加えて不審者が侵入した際に何もない空間が多いほど見つけやすいとか、色んな理由があるらしい。
「……思ったより大きな川ですねえ」
私は到着して少し驚いた。
父が釣り好きだったので、一緒についていくことが良くあった。海以外にも放流したニジマスを釣るため何度か山に行っていた。その時は川幅は十メートルもないぐらいだったが、目の前の川幅はゆうにその倍はある。意外と水深もありそうだ。一メートルはあるかも知れない。
「ジュリアン様は餌の付け方はご存じですか?」
首を横に振る彼に、私は練り餌を丸めて針に付けるやり方を説明した。
「餌を付けたら、川にぽとんと投げるんです」
ひょいっと川に投げ入れる。
「あの浮いてる玉みたいなの、浮きと言うんですけど、あれを注意深く観察するんです。餌に食いつく魚がいると、スッと沈むんですよ。そうしたら──」
王宮内では大抵の人が仕事をしているし、わざわざ王宮の中で釣りをする人もいないせいか、魚に全く警戒心がないようだ。話している途中でいきなり魚が食いついた。私は竿をググっと引き寄せる。
お。ニジマスかと思ったらメジカだわ。これも美味しいのよねえ。ナイトが当分贅沢な食事が出来るぐらいに釣り上げて焼いて保存しておこう。
「ジュリアン様、これは私の国ではメジカといって、塩焼きとかムニエルで食べると大変美味しいです。ジュリアン様は魚はお好きですか?」
珍しげに魚を覗き込んでいたジュリアン王子は頷く。
「では、今から勝負をしましょう。今から一時間で釣り上げた数が多い方が勝ちということで」
ニッコリと笑うと私はメジカを魚籠に入れ、次の餌を付け始めた。
ジュリアン王子も不器用な手つきながらも丸めた餌を針に付けて川へ投げた。私は経験者ハンデとして、とりあえず彼が釣り上げて針の外し方などきちんと処理出来るか確認出来るまでは釣りをしないと決めた。だが初心者でも入れ食い状態のような川のようで、すぐに当たりが来たようだ。グンッ、と沈んだ浮きを見て救いを求めるような目を向けられたので、なるべくゆっくり引き上げるように伝える。
「大抵の川魚って、口元の皮膚が弱くて強く引っ張ると切れやすいんです。気をつけて下さいね」
私の声に軽く頷くと、慎重に引き寄せ始めた。
いざ釣れたものを見るとニジマスで、しかも私のメジカよりも大物だ。多分四十センチは越えている。私が少し悔しそうな顔をしたのが分かったのか、無表情は変わらないが、目が少し自慢げである。
針の外し方を教え、大丈夫そうだったのでOKサインを送る。
……よし、ちょっと大人げないが、私も本気でやるわ。初心者に負けてたまるかい。
私は勢いよく釣り竿を振るった。
朝食の後、カフェオレを飲みながらガーデンテーブルで物静かに読書をしているジュリアン王子に私は陽気に話し掛けた。
もう二カ月近くも傍でウロチョロしているのに、相変わらず私が喋るとビクッと肩を揺らすのは止めて欲しいのよね。まるでいじめっ子か何かみたいじゃないの、失礼な。
でも私はそんなことではくじけない。何しろアルティメットだからだ。
必死に首を横に振る彼に、私は少しうなだれつつ、目元を押さえる。
「……迷い人としてこちらの国に来て、慣れない一人暮らしにも少しずつ慣れて来たので、少しは王宮内の仕事から離れて自然に触れたりもしてみたい、などと思ったりもしたのですが……やはりジュリアン様にはご迷惑な話でしたね……」
嘘泣きは無理だろうと玉ねぎの汁を手にこすりつけて来たけど、思っていた以上の刺激に目が開けていられない。だーだーと涙が溢れ、こぼれ落ちる。鼻水までサービスしてくるとは、玉ねぎのおもてなし力がすごい。
明らかに断ろうとしていたであろうジュリアン王子も、私が号泣と言わんばかりに涙をこぼす姿にぎょっとしたようで、慌てて本を閉じて立ち上がる。
ポケットからハンカチを取り出した彼は、私に渡すと、必死な形相で頷く。
「……え? 釣りにお付き合い下さるのですか?」
未だに言葉を発しようとしないジュリアン王子に呆れつつも、わざとらしく問い掛ける。
改めてこくりと頷く彼に内心でよし、とガッツポーズである。いやー女の涙って強いわー。
私はハンカチで涙を拭いお礼を言う。
「ありがとうございます、ありがとうございます! それでは早速庭師さんのところに参りましょう。あ、本はミシェルさんに部屋に運んで頂きますので! ミシェルさん、お願いしますね」
「ええ、任せてちょうだい」
部屋に向かってまた気が変わられてはたまらない。引きこもりは安全地帯に入るとゾンビに襲われる村人ばりにすぐ心のバリケードを設置しがちだ。ここはこのまま拉致の一択である。
ハンカチは後日洗ってからお返ししますね、ともう一度目元を押さえたが、またうっかり指が再度目に触れてしまい、収まりつつあった涙が溢れ出す。もう目が痛い。
おううっ、と思わず声が出てしまい、また泣き出した私を心配そうな目で見て、頭を下げるジュリアン王子。多分、自分が断ろうとしたことで私を傷つけたと思っているのだろう。少し良心の呵責はあるが、この先お世話になるこの国の未来のために、彼には何としてでも引きこもりを脱却してもらうしかない。第一、こんな高スペックの王子だって、社交だの人の目に触れることがなければ嫁の話も来なければ未来の後継者として認められるのに時間もかかるだろう。宝の持ち腐れとはこのことだ。シャイにも限度がある。
彼の気が変わらないうちに一緒に庭師の元へ向かい、釣り竿と魚籠を借りる。練り餌まで用意してくれた庭師にお礼を言いつつ、ジュリアン王子と川へ向かう。
川といっても鉄柵でぐるりと囲まれただだっ広い王宮の敷地内に川の一部が流れている感じなので、護衛も必要ない。私のような庶民からすると、ここまで広い敷地は必要なんだろうかと不思議だが、王宮で働く従業員の寮もあれば、他国の重臣が訪れた際にもてなすホテルのような屋敷、騎士団の訓練所など様々な施設があり、加えて不審者が侵入した際に何もない空間が多いほど見つけやすいとか、色んな理由があるらしい。
「……思ったより大きな川ですねえ」
私は到着して少し驚いた。
父が釣り好きだったので、一緒についていくことが良くあった。海以外にも放流したニジマスを釣るため何度か山に行っていた。その時は川幅は十メートルもないぐらいだったが、目の前の川幅はゆうにその倍はある。意外と水深もありそうだ。一メートルはあるかも知れない。
「ジュリアン様は餌の付け方はご存じですか?」
首を横に振る彼に、私は練り餌を丸めて針に付けるやり方を説明した。
「餌を付けたら、川にぽとんと投げるんです」
ひょいっと川に投げ入れる。
「あの浮いてる玉みたいなの、浮きと言うんですけど、あれを注意深く観察するんです。餌に食いつく魚がいると、スッと沈むんですよ。そうしたら──」
王宮内では大抵の人が仕事をしているし、わざわざ王宮の中で釣りをする人もいないせいか、魚に全く警戒心がないようだ。話している途中でいきなり魚が食いついた。私は竿をググっと引き寄せる。
お。ニジマスかと思ったらメジカだわ。これも美味しいのよねえ。ナイトが当分贅沢な食事が出来るぐらいに釣り上げて焼いて保存しておこう。
「ジュリアン様、これは私の国ではメジカといって、塩焼きとかムニエルで食べると大変美味しいです。ジュリアン様は魚はお好きですか?」
珍しげに魚を覗き込んでいたジュリアン王子は頷く。
「では、今から勝負をしましょう。今から一時間で釣り上げた数が多い方が勝ちということで」
ニッコリと笑うと私はメジカを魚籠に入れ、次の餌を付け始めた。
ジュリアン王子も不器用な手つきながらも丸めた餌を針に付けて川へ投げた。私は経験者ハンデとして、とりあえず彼が釣り上げて針の外し方などきちんと処理出来るか確認出来るまでは釣りをしないと決めた。だが初心者でも入れ食い状態のような川のようで、すぐに当たりが来たようだ。グンッ、と沈んだ浮きを見て救いを求めるような目を向けられたので、なるべくゆっくり引き上げるように伝える。
「大抵の川魚って、口元の皮膚が弱くて強く引っ張ると切れやすいんです。気をつけて下さいね」
私の声に軽く頷くと、慎重に引き寄せ始めた。
いざ釣れたものを見るとニジマスで、しかも私のメジカよりも大物だ。多分四十センチは越えている。私が少し悔しそうな顔をしたのが分かったのか、無表情は変わらないが、目が少し自慢げである。
針の外し方を教え、大丈夫そうだったのでOKサインを送る。
……よし、ちょっと大人げないが、私も本気でやるわ。初心者に負けてたまるかい。
私は勢いよく釣り竿を振るった。
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