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ブレナンの場合。【8】
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「……おいブレナン、受付に、お前のお母さんが来ているぞ」
「あ、ほんと? どうもありがとう」
僕がデスクを片付けて立ち上がると、周囲でペンを走らせていた奴らが一瞬停止してから顔を上げる。
「……なんだと? あの傾国の美貌と言われたびいせんの女神が降臨か?」
「レイモンド殿下の結婚式で久しぶりに遠くから見たが、いやーとても四十になろうって女性には見えなかったぞ」
「仕事してる場合じゃないだろ。間近で見られるチャンスだぞ」
「ブレナン、俺は親友だよな? な? 頼むぜひ紹介してくれ」
ざわざわと報道部が騒がしくなるのを無視して僕は受付へ向かう。
「ブレナン、ごめんなさいね忙しいところ」
「いや全然」
ルーシーが気合いを入れたのか、母は普段は嫌がるメイクもほどこし、下ろした黒髪もいつになく艶やかで、濃紺のベルベットのワンピースも上品な【教養ある貴族の淑女】そのものの姿で微笑んでいた。口調もいつも以上に穏やかである。受付の女性二人がうっとりと眺めているのも頷けるが。とてもこの母が腹の中では「あー、早く屋敷に戻って部屋着になってアズキとゴロゴロしたーいヒールなんて足痛ぁーい」と考えているとは思わないだろう。ルーシーも無表情なので分かりづらいが、自身の仕事の出来に満足が窺える。
「こっちだ、案内するよ」
文芸部に向かって廊下を進むが、あちこちから覗いて来る視線が居たたまれないのか、母はとにかく穏やかな笑みを絶やさずに、とにかく優雅に歩くことだけに集中し、浴びる視線を完全に無視していた。ルーシーが小声で「よ、女優魂」とか「帰る時にワール堂で文具見放題でも致しましょう」とせっせと労っている。
「リアーナ、母さんを連れて来たよ」
「リーシャおば様、こんなところまでご足労頂き申し訳ございません。ブレナンもありがとう」
周囲のざわざわから母の到着を予想していたのか、隣にはガーランド新聞社初の女性編集長(かなりの切れ者らしい)が立っていた。母と同世代に思える。
「ようこそおいで下さいました。さ、狭いですがこちらへ」
世間知らずな母が心配だから、と言い訳しながら僕も応接室についていく。
「こちらでは息子が本当にお世話になっておりまして」
「いえ、息子さんは他部署なので直接は存じ上げませんが、報道部でとても優秀だと聞いております。その繋がりでもあるのでしょうが、今回はこのようなレシピの連載という企画が立てられて、この国で存在を知らない人間はいないリーシャ・シャインベック夫人と接点が頂けましたことを心より感謝申し上げます」
母が小さく「ひぃ」と言うのをルーシーが脇腹をつねって黙らせていた。ここまで周りが持つ印象と本人が真逆なのも珍しいだろう。頑張れ母さん。
「それで、連載の件なのですが……」
編集長が資料を取り出し、具体的な話をしようとした時に、ノックがされ、お茶が運ばれてきた。なんと、可愛いリアーナをいじめているあの先輩とやらである。
だが、お茶を出してすぐ出ていくのかと思ったら、何故かそのままリアーナの横に座った。
「……ん? 何かなアニー?」
「いえ、私はリアーナの指導教育を任せられている人間です。今回はあのリーシャ・シャインベック夫人の独占連載というお話ですし、大役ですわ。とても新人一人では負担が重いかと。今回は失礼があってはいけないと思い、是非同席させて頂きたいのです。リアーナの落ち度は私の落ち度にもなってしまいますので。リアーナもその方が安心よね?」
「え? は、ええと、そうです、ね」
編集長の呼びかけで、ああアニーと言ったっけ、と今頃名前を思い出した。リアーナも、先輩に対して面と向かって嫌ですとは言えないだろう。
だが、この女に居られては編集長に別件での相談事も出来ない。言っている主張は一見至極まっとうではあるので、どうしたものかと思案していると、母が輝くような笑みを見せた。
「あら、ご心配頂かなくても結構よ? リアーナは小さな頃から知っているし、人となりも存じ上げているの。だから新人だからとか、失礼をするかもという心配は不要ですわ」
「いえ、ですが……」
「私は信頼しているリアーナだからこそ、このお話を受けましたのよ? ですから問題ありません」
「そうは言われましても私にも責任が……」
「あら、誰も責任を押し付けるつもりはありませんわ。リアーナが何かミスをしたところで娘みたいなものですし気にしません。──指導担当の方なのに私の言葉が通じないのかしら? 必要ない、と申し上げておりますのよ? 打合せを早く済ませたいのでどうか席を外して頂ける?」
ニコニコと困ったように眉を寄せ、笑顔を振りまきつつも目だけは笑っていない母に少し怯えたアニーは、「──失礼致しました」と応接室から出て行った。普段温和に見える人間が怒りを滲ませると本当に怖いと実感した。編集長はため息をついて頭を下げる。
「……申し訳ありません。彼女、以前は仕事も真面目に取り組んでおりましたし目の付け所も悪くない、将来有望と若手ながら買っていたんです。少し前からリアーナに仕事を押し付けているのも分かっていたんですが、まあ彼女の仕事の知識にもなるし、一時的なものかと暫く様子を見ていたのです。ですが、何故かリアーナに変なライバル意識を持っているというか、見下すような言動も最近では耳に入っておりまして。これはいい加減注意をしなくては、と思っていたのですが……」
「リアーナからは何も聞いていないのですが、息子から職場の環境がどうもよろしくないのでは、という話は聞いておりましたの」
「……おば様?」
「リアーナ、貴女、職場の男性に外見的なことをからかわれているのでは?」
「どうしてそれを……?」
「ブレナンだって部署こそ違うけど同じ会社よ? ランチや仕事場での雑談など耳に入ってもおかしくないでしょう? ブレナンは貴女から相談されるまでは黙っているつもりだったようだけれど、私はどうにも腹立たしくて」
クロエサイドのリークを疑われないように牽制した母は、リアーナの俯いた姿を横目に編集長に苦言を呈した。
「レシピ連載の話も勿論やりたい気持ちはございますのよ? ただ、少々お話を伺っていると、会社での男性の意識が低いようにも思えてしまいますわ。仕事での評価ではなく、女性の見た目を揶揄するような職場で、リアーナや他の責任を持って仕事をしたい女性が、満足に力を発揮して働ける環境だと本当に思っておられます?」
「そうですね……私もこの地位に就くまでには本当に色んなことを言われました。ですが、まだまだ社会に働く女性が増えたとは言っても、どうせ結婚したら辞めるんだろう? とか、見た目以前に女であるというだけで、やはりどうしても一段下に見られてしまう社会ですので、これは仕事で見返すしかないと……それで、アニーにも期待していた部分はあったのですが、リアーナにも辛い思いをさせてしまいました。ごめんなさいリアーナ」
「いえ、編集長にはいつも仕事を教えて頂いてましたし、感謝しかありませんわ。おば様の仰ることももっともだけど、すぐに変わるようなものでもないんじゃないかしら? 私も仕事で頑張るから気にしないわ」
「気にならない訳ないでしょう? 若い女性が。……いえ、それでね編集長さん、物は相談なのだけど」
「?……はあ」
顔を寄せて話を始めた母と編集長を横目に、僕はリアーナに謝罪した。
「ごめんよリアーナ。心配はしていたんだけど、今まで力になってあげられなくて。本当に役立たずな幼馴染みだよね」
「何を言ってるのよ! これは私の見た目が悪いから周りにからかわれているのであって、ブレナンには何の落ち度もないじゃないの! 私こそ、おば様たちにまで心配かけてしまって本当にごめんなさい」
目を潤ませて頭を下げるリアーナの横に座り、手を握った。
「あとね、僕はリアーナのこと可愛くないとか全く思ってないから。むしろ逆だから、それだけは覚えておいて。一緒に食事するのも楽しいし迷惑とも思ってないから、あまり避けたり断らないで欲しいな。寂しいし」
「……え?」
今はただそれだけ言って、僕はにっこりと笑みを返した。
今回の件で、ガーランド新聞社では【女性への誹謗中傷が発覚した時点で減俸、降格の対象とする。社外、社内での発言は問わず。悪質なものは解雇も検討する】【ともに職場の同僚として、対等な立場での言動をする】の二つの社則が出来た。各部署にバカでかい額入りの社則まで設置された。
「今回は、ちょっとだけ権力使っちゃった♪ でも自分の利益とかの目的じゃないからいいわよね? えへへ」
と母が打ち明けてくれたが、アナからレイモンドに話を通して、「たまたま耳に入ることとなったが、人に正しく真実を報道するのを信条とする新聞社で、このような旧態依然の状況がまかり通っているのは如何なものか、早急に改善を求める」と父であるライリー国王のサイン入りの業務改善指示書が社長に届いたのだそうだ。
国王陛下が何故内情を知っているのかも分からず、社長は顔面蒼白になり、緊急で各部署の長を集め聞き取りをした結果、実際に女性蔑視な発言が目に余る社員も存在することが判明。例の社則となったらしい。
働いている女性たちは、有り難い社訓が出来て、男性に引け目を感じて仕事をせずに済み、自分の意思を口に出せることも出来て、かなり風通しが良くなったと聞いている。
女性蔑視のような発言も、揉めたくないから同僚に迎合しただけで、実際はそんなことを考えたこともない男性もかなりいて、相手をしなくて済むのは助かると感謝をしているようだ。
そして、リアーナも元気に仕事に精を出すようになり、母のレシピ連載も大評判で、一年もすると、レシピ本を出すような話をするようになった。
「もうね、文芸部に毎月、段ボール一箱ぐらいファンレターが届くのよリーシャおば様宛に! 部数もとても伸びて、リーシャおば様には足を向けて眠れないわ本当に」
いつものように仕事終わりに夕食を共にして送る道中、ウキウキと話すリアーナは、以前若干あった影のようなものが消えて、本当に満面の笑みである。
「それは良かった。……でね、リアーナ」
「なあに?」
「君を愛してるんだ。良かったら、僕と結婚してくれないかな?」
ばさ、と持っていたバッグを落として棒立ちになっているリアーナに、慌てて弁明した。
「あ、仕事はもちろんこれからも続けていいんだよ? えっと、でもまあ子供が出来たら体が心配だし、産休とか取ってくれたりはして欲しいけど。嫌なら実家に住まなくてもいいし、でも子供が生まれたら面倒見たいって母さんもルーシーも騒いでるから、あ、屋敷の隣に家建てるのとか良くない? 母さんも仕事に理解はあるから残業とかも問題なしだし」
「いえちょっと待って待って。ブレナンと私が結婚? なんで?」
「ん? 僕がリアーナのこと愛してるし、リアーナも僕のこと嫌ってないと思うんだけど……あれ、ちょっと待ち過ぎたかな。も、もしかして誰か好きな人出来たりとか……」
僕が慌てると、まさか、と笑って一蹴された。
「しっかりしてブレナン。私と一緒にいる時間が長くて、美的感覚が歪んで来たんじゃなくて? だってフォアローゼズよ? 貴方はより取り見取りなのよ? 私にプロポーズしてどうするのよ」
「より取り見取りなら君を選ぶのも自由だろう? 僕はずっと君が元気になるのを待ってたのに。僕が嫌いかい?」
「そういう話じゃないのよ! ああ、食事を始終付き合ってたりしたから、私がブレナンの新たな女性と知り合うチャンスを奪ってしまっていたのかしら……きっとそうよね……本当にバカだわ私……」
ああ相変わらず自分の価値を認めない子だ。僕は問答無用で唇を奪うことにした。
「っっっ、な、何を」
「僕の質問に一切答えてくれないからさ。僕が嫌い?」
「き、嫌いな訳ないでしょう」
「じゃあ結婚して欲しい。ダメ? 両親も大賛成なんだけど。実はフランおば様たちにも事前に話していて、本人がいいなら喜んでって言われたし」
「私の意見も聞かずに母様たちはもう……」
「あのさ、長い付き合いで、リアーナがどうしても自分の見た目にコンプレックスがあるのも知っているけど、僕はリアーナをとても可愛いと思っているし、君との子供もきっと可愛いと思うんだ。僕が美形だって言われていたとしてもさ、何十年もすりゃジー様じゃないか? 僕はリアーナの仕事熱心なところも、ちょっと面倒な考え方するところも含めて中身も大好きだ。結婚なんて興味もなかったけど、これからずっとリアーナと、長い人生をお互い尊重しあって楽しく過ごせるんならそれもいいなと思うようになった。気心も知れてるし、独り身で君にべた惚れで浮気癖もない。そこそこ仕事も有能で、何なら親戚に王族もゴロゴロしてるし、なかなかいい人材だと思うけど結婚相手に是非どうだろう? お勧めだと思うんだけど」
「……本当に私でいいの? 後悔しない?」
「後悔って、後からするから後悔って言うんだよ? 今はしないと思うとしか言えない。それにさ、喧嘩だってする時もあるかも知れないし、人生色んなことがあるだろうから、山あり谷ありでも、一緒に生きて行こうよ。それで……出来たらよぼよぼのジー様になっても捨てないでくれたら嬉しいかな」
「もう、ブレナンったら!」
ぱしぱしと僕の胸を叩いて泣き笑いのような顔を浮かべたリアーナは、ぎゅっと抱き着いて小声で囁いた。
「……末永く、よろしくお願いします」
その後、僕はリアーナと結婚して、リアーナの希望で実家で暮らすことになり、二年後に男女の双子が生まれた。驚くほど母やアナたちに良く似た、黒目黒髪の愛らしい子だ。
「……私の血筋のしぶとさが恐ろしいわ……一体どこまで続くのかしら」
と母が子供の頬をぷにぷにしながらため息をついていたが、ルーシーは大喜びで、写真をパシャパシャ撮っては引き延ばし、シャインベックの祖父たちやルーベンブルグ家の祖父たちにせっせと送っている。
兄の姪っ子やアナとクロエのところに生まれた甥っ子たちもすくすくと元気に育っている。うちの子はまだまだ小さいが、自分で歩けるようになったら姪や甥とも顔合わせさせたいと思っている。
リアーナも、僕の家族とすこぶる円満で、自分のことを卑下するような言葉も出なくなった。まあ母やクロエがしつこく可愛い可愛いと言い続けるのもあるのかも知れない。
でも、リアーナに対して、誰よりも「この世で一番可愛い」と言っているのは僕に違いないことは、照れくさいので家族には内緒である。
「あ、ほんと? どうもありがとう」
僕がデスクを片付けて立ち上がると、周囲でペンを走らせていた奴らが一瞬停止してから顔を上げる。
「……なんだと? あの傾国の美貌と言われたびいせんの女神が降臨か?」
「レイモンド殿下の結婚式で久しぶりに遠くから見たが、いやーとても四十になろうって女性には見えなかったぞ」
「仕事してる場合じゃないだろ。間近で見られるチャンスだぞ」
「ブレナン、俺は親友だよな? な? 頼むぜひ紹介してくれ」
ざわざわと報道部が騒がしくなるのを無視して僕は受付へ向かう。
「ブレナン、ごめんなさいね忙しいところ」
「いや全然」
ルーシーが気合いを入れたのか、母は普段は嫌がるメイクもほどこし、下ろした黒髪もいつになく艶やかで、濃紺のベルベットのワンピースも上品な【教養ある貴族の淑女】そのものの姿で微笑んでいた。口調もいつも以上に穏やかである。受付の女性二人がうっとりと眺めているのも頷けるが。とてもこの母が腹の中では「あー、早く屋敷に戻って部屋着になってアズキとゴロゴロしたーいヒールなんて足痛ぁーい」と考えているとは思わないだろう。ルーシーも無表情なので分かりづらいが、自身の仕事の出来に満足が窺える。
「こっちだ、案内するよ」
文芸部に向かって廊下を進むが、あちこちから覗いて来る視線が居たたまれないのか、母はとにかく穏やかな笑みを絶やさずに、とにかく優雅に歩くことだけに集中し、浴びる視線を完全に無視していた。ルーシーが小声で「よ、女優魂」とか「帰る時にワール堂で文具見放題でも致しましょう」とせっせと労っている。
「リアーナ、母さんを連れて来たよ」
「リーシャおば様、こんなところまでご足労頂き申し訳ございません。ブレナンもありがとう」
周囲のざわざわから母の到着を予想していたのか、隣にはガーランド新聞社初の女性編集長(かなりの切れ者らしい)が立っていた。母と同世代に思える。
「ようこそおいで下さいました。さ、狭いですがこちらへ」
世間知らずな母が心配だから、と言い訳しながら僕も応接室についていく。
「こちらでは息子が本当にお世話になっておりまして」
「いえ、息子さんは他部署なので直接は存じ上げませんが、報道部でとても優秀だと聞いております。その繋がりでもあるのでしょうが、今回はこのようなレシピの連載という企画が立てられて、この国で存在を知らない人間はいないリーシャ・シャインベック夫人と接点が頂けましたことを心より感謝申し上げます」
母が小さく「ひぃ」と言うのをルーシーが脇腹をつねって黙らせていた。ここまで周りが持つ印象と本人が真逆なのも珍しいだろう。頑張れ母さん。
「それで、連載の件なのですが……」
編集長が資料を取り出し、具体的な話をしようとした時に、ノックがされ、お茶が運ばれてきた。なんと、可愛いリアーナをいじめているあの先輩とやらである。
だが、お茶を出してすぐ出ていくのかと思ったら、何故かそのままリアーナの横に座った。
「……ん? 何かなアニー?」
「いえ、私はリアーナの指導教育を任せられている人間です。今回はあのリーシャ・シャインベック夫人の独占連載というお話ですし、大役ですわ。とても新人一人では負担が重いかと。今回は失礼があってはいけないと思い、是非同席させて頂きたいのです。リアーナの落ち度は私の落ち度にもなってしまいますので。リアーナもその方が安心よね?」
「え? は、ええと、そうです、ね」
編集長の呼びかけで、ああアニーと言ったっけ、と今頃名前を思い出した。リアーナも、先輩に対して面と向かって嫌ですとは言えないだろう。
だが、この女に居られては編集長に別件での相談事も出来ない。言っている主張は一見至極まっとうではあるので、どうしたものかと思案していると、母が輝くような笑みを見せた。
「あら、ご心配頂かなくても結構よ? リアーナは小さな頃から知っているし、人となりも存じ上げているの。だから新人だからとか、失礼をするかもという心配は不要ですわ」
「いえ、ですが……」
「私は信頼しているリアーナだからこそ、このお話を受けましたのよ? ですから問題ありません」
「そうは言われましても私にも責任が……」
「あら、誰も責任を押し付けるつもりはありませんわ。リアーナが何かミスをしたところで娘みたいなものですし気にしません。──指導担当の方なのに私の言葉が通じないのかしら? 必要ない、と申し上げておりますのよ? 打合せを早く済ませたいのでどうか席を外して頂ける?」
ニコニコと困ったように眉を寄せ、笑顔を振りまきつつも目だけは笑っていない母に少し怯えたアニーは、「──失礼致しました」と応接室から出て行った。普段温和に見える人間が怒りを滲ませると本当に怖いと実感した。編集長はため息をついて頭を下げる。
「……申し訳ありません。彼女、以前は仕事も真面目に取り組んでおりましたし目の付け所も悪くない、将来有望と若手ながら買っていたんです。少し前からリアーナに仕事を押し付けているのも分かっていたんですが、まあ彼女の仕事の知識にもなるし、一時的なものかと暫く様子を見ていたのです。ですが、何故かリアーナに変なライバル意識を持っているというか、見下すような言動も最近では耳に入っておりまして。これはいい加減注意をしなくては、と思っていたのですが……」
「リアーナからは何も聞いていないのですが、息子から職場の環境がどうもよろしくないのでは、という話は聞いておりましたの」
「……おば様?」
「リアーナ、貴女、職場の男性に外見的なことをからかわれているのでは?」
「どうしてそれを……?」
「ブレナンだって部署こそ違うけど同じ会社よ? ランチや仕事場での雑談など耳に入ってもおかしくないでしょう? ブレナンは貴女から相談されるまでは黙っているつもりだったようだけれど、私はどうにも腹立たしくて」
クロエサイドのリークを疑われないように牽制した母は、リアーナの俯いた姿を横目に編集長に苦言を呈した。
「レシピ連載の話も勿論やりたい気持ちはございますのよ? ただ、少々お話を伺っていると、会社での男性の意識が低いようにも思えてしまいますわ。仕事での評価ではなく、女性の見た目を揶揄するような職場で、リアーナや他の責任を持って仕事をしたい女性が、満足に力を発揮して働ける環境だと本当に思っておられます?」
「そうですね……私もこの地位に就くまでには本当に色んなことを言われました。ですが、まだまだ社会に働く女性が増えたとは言っても、どうせ結婚したら辞めるんだろう? とか、見た目以前に女であるというだけで、やはりどうしても一段下に見られてしまう社会ですので、これは仕事で見返すしかないと……それで、アニーにも期待していた部分はあったのですが、リアーナにも辛い思いをさせてしまいました。ごめんなさいリアーナ」
「いえ、編集長にはいつも仕事を教えて頂いてましたし、感謝しかありませんわ。おば様の仰ることももっともだけど、すぐに変わるようなものでもないんじゃないかしら? 私も仕事で頑張るから気にしないわ」
「気にならない訳ないでしょう? 若い女性が。……いえ、それでね編集長さん、物は相談なのだけど」
「?……はあ」
顔を寄せて話を始めた母と編集長を横目に、僕はリアーナに謝罪した。
「ごめんよリアーナ。心配はしていたんだけど、今まで力になってあげられなくて。本当に役立たずな幼馴染みだよね」
「何を言ってるのよ! これは私の見た目が悪いから周りにからかわれているのであって、ブレナンには何の落ち度もないじゃないの! 私こそ、おば様たちにまで心配かけてしまって本当にごめんなさい」
目を潤ませて頭を下げるリアーナの横に座り、手を握った。
「あとね、僕はリアーナのこと可愛くないとか全く思ってないから。むしろ逆だから、それだけは覚えておいて。一緒に食事するのも楽しいし迷惑とも思ってないから、あまり避けたり断らないで欲しいな。寂しいし」
「……え?」
今はただそれだけ言って、僕はにっこりと笑みを返した。
今回の件で、ガーランド新聞社では【女性への誹謗中傷が発覚した時点で減俸、降格の対象とする。社外、社内での発言は問わず。悪質なものは解雇も検討する】【ともに職場の同僚として、対等な立場での言動をする】の二つの社則が出来た。各部署にバカでかい額入りの社則まで設置された。
「今回は、ちょっとだけ権力使っちゃった♪ でも自分の利益とかの目的じゃないからいいわよね? えへへ」
と母が打ち明けてくれたが、アナからレイモンドに話を通して、「たまたま耳に入ることとなったが、人に正しく真実を報道するのを信条とする新聞社で、このような旧態依然の状況がまかり通っているのは如何なものか、早急に改善を求める」と父であるライリー国王のサイン入りの業務改善指示書が社長に届いたのだそうだ。
国王陛下が何故内情を知っているのかも分からず、社長は顔面蒼白になり、緊急で各部署の長を集め聞き取りをした結果、実際に女性蔑視な発言が目に余る社員も存在することが判明。例の社則となったらしい。
働いている女性たちは、有り難い社訓が出来て、男性に引け目を感じて仕事をせずに済み、自分の意思を口に出せることも出来て、かなり風通しが良くなったと聞いている。
女性蔑視のような発言も、揉めたくないから同僚に迎合しただけで、実際はそんなことを考えたこともない男性もかなりいて、相手をしなくて済むのは助かると感謝をしているようだ。
そして、リアーナも元気に仕事に精を出すようになり、母のレシピ連載も大評判で、一年もすると、レシピ本を出すような話をするようになった。
「もうね、文芸部に毎月、段ボール一箱ぐらいファンレターが届くのよリーシャおば様宛に! 部数もとても伸びて、リーシャおば様には足を向けて眠れないわ本当に」
いつものように仕事終わりに夕食を共にして送る道中、ウキウキと話すリアーナは、以前若干あった影のようなものが消えて、本当に満面の笑みである。
「それは良かった。……でね、リアーナ」
「なあに?」
「君を愛してるんだ。良かったら、僕と結婚してくれないかな?」
ばさ、と持っていたバッグを落として棒立ちになっているリアーナに、慌てて弁明した。
「あ、仕事はもちろんこれからも続けていいんだよ? えっと、でもまあ子供が出来たら体が心配だし、産休とか取ってくれたりはして欲しいけど。嫌なら実家に住まなくてもいいし、でも子供が生まれたら面倒見たいって母さんもルーシーも騒いでるから、あ、屋敷の隣に家建てるのとか良くない? 母さんも仕事に理解はあるから残業とかも問題なしだし」
「いえちょっと待って待って。ブレナンと私が結婚? なんで?」
「ん? 僕がリアーナのこと愛してるし、リアーナも僕のこと嫌ってないと思うんだけど……あれ、ちょっと待ち過ぎたかな。も、もしかして誰か好きな人出来たりとか……」
僕が慌てると、まさか、と笑って一蹴された。
「しっかりしてブレナン。私と一緒にいる時間が長くて、美的感覚が歪んで来たんじゃなくて? だってフォアローゼズよ? 貴方はより取り見取りなのよ? 私にプロポーズしてどうするのよ」
「より取り見取りなら君を選ぶのも自由だろう? 僕はずっと君が元気になるのを待ってたのに。僕が嫌いかい?」
「そういう話じゃないのよ! ああ、食事を始終付き合ってたりしたから、私がブレナンの新たな女性と知り合うチャンスを奪ってしまっていたのかしら……きっとそうよね……本当にバカだわ私……」
ああ相変わらず自分の価値を認めない子だ。僕は問答無用で唇を奪うことにした。
「っっっ、な、何を」
「僕の質問に一切答えてくれないからさ。僕が嫌い?」
「き、嫌いな訳ないでしょう」
「じゃあ結婚して欲しい。ダメ? 両親も大賛成なんだけど。実はフランおば様たちにも事前に話していて、本人がいいなら喜んでって言われたし」
「私の意見も聞かずに母様たちはもう……」
「あのさ、長い付き合いで、リアーナがどうしても自分の見た目にコンプレックスがあるのも知っているけど、僕はリアーナをとても可愛いと思っているし、君との子供もきっと可愛いと思うんだ。僕が美形だって言われていたとしてもさ、何十年もすりゃジー様じゃないか? 僕はリアーナの仕事熱心なところも、ちょっと面倒な考え方するところも含めて中身も大好きだ。結婚なんて興味もなかったけど、これからずっとリアーナと、長い人生をお互い尊重しあって楽しく過ごせるんならそれもいいなと思うようになった。気心も知れてるし、独り身で君にべた惚れで浮気癖もない。そこそこ仕事も有能で、何なら親戚に王族もゴロゴロしてるし、なかなかいい人材だと思うけど結婚相手に是非どうだろう? お勧めだと思うんだけど」
「……本当に私でいいの? 後悔しない?」
「後悔って、後からするから後悔って言うんだよ? 今はしないと思うとしか言えない。それにさ、喧嘩だってする時もあるかも知れないし、人生色んなことがあるだろうから、山あり谷ありでも、一緒に生きて行こうよ。それで……出来たらよぼよぼのジー様になっても捨てないでくれたら嬉しいかな」
「もう、ブレナンったら!」
ぱしぱしと僕の胸を叩いて泣き笑いのような顔を浮かべたリアーナは、ぎゅっと抱き着いて小声で囁いた。
「……末永く、よろしくお願いします」
その後、僕はリアーナと結婚して、リアーナの希望で実家で暮らすことになり、二年後に男女の双子が生まれた。驚くほど母やアナたちに良く似た、黒目黒髪の愛らしい子だ。
「……私の血筋のしぶとさが恐ろしいわ……一体どこまで続くのかしら」
と母が子供の頬をぷにぷにしながらため息をついていたが、ルーシーは大喜びで、写真をパシャパシャ撮っては引き延ばし、シャインベックの祖父たちやルーベンブルグ家の祖父たちにせっせと送っている。
兄の姪っ子やアナとクロエのところに生まれた甥っ子たちもすくすくと元気に育っている。うちの子はまだまだ小さいが、自分で歩けるようになったら姪や甥とも顔合わせさせたいと思っている。
リアーナも、僕の家族とすこぶる円満で、自分のことを卑下するような言葉も出なくなった。まあ母やクロエがしつこく可愛い可愛いと言い続けるのもあるのかも知れない。
でも、リアーナに対して、誰よりも「この世で一番可愛い」と言っているのは僕に違いないことは、照れくさいので家族には内緒である。
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お疲れ様でした
ついついまた土偶から読み始めてます
次も楽しみにしてます
(・∀・)っ_旦 ぎょくろでも
ありがとうございます(*´ω`*)
実は私も先日土偶の方をちょいちょい読んだんですよ(小声)。
そしたら、自分で書いたのに笑っちゃいましてね(超小声)。
いやー自分わりかしやるやないか、コメディの才能溢れまくりじゃろと(モスキート音)。
脳がリセットされやすい性能にアップデートされていて本当にありがたかったです(笑)
次の作品も近々始まりますので、興味のある内容ならどうぞよろしくです!
楽しく拝見しております^_^
アナのお話は無いのかなぁ〜と思っていたら更新されていました!
嬉しいです
元気印のアナは、それ故の悩みがあるんですね
赤ちゃんの頃から見守ってきたおばちゃんの気分でバンバン背中を叩いて励ましてあげたいです
(・∀・)っ_旦 ほうじちゃでも
すみませぬゆっくりしか更新出来ませんで(。-ω-)
ちと体調が今一つなもので(主に腰のヘルニア太郎が(笑))。でもブレナンまで終わらせますのでご安心を!
最後までお付き合い下さいまし~(*´ω`*)
(前回の感想を読み返してから)
…………………そして決壊するアダマンタイト級の自制心ダム。
まあ、十五年分の愛の利子というか貯まったツケというか溢れる愛、切り詰める塩というか(意味不明)。
忍耐強いクロエ様だから、きっと頑張れるはず。うん。(遠くを見る目)
(・∀・)っ_旦 かっぷのこーんすーぷでも
2人とも恐ろしく気が長い上に、基本的に恋愛にポンコツ気味なところがありましてね、ええ。
まあ親として思うのは『爆発しろ』だけですよね、ええ。