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第1章
第48話《ミスターコン1日目、結果発表!》
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「皆様~え~もう少しで集計が終わるそうですので、少々お待ちください!」
ステージ上の画面モニターには《集計中…67%完了》と書いてある。
そっかAIが今計算してるんだもんな。進行度まで分かるなんてちょっと便利だ。
ふう、と息をついて画面を見つめる俺に、つばめが俺に労いの言葉をかけてくる。
「とりあえずすずめちゃん、お疲れ様!花嫁姿綺麗だったよ~!」
「ありがとう。相田君1位だといいね。」
「えへへ、まぁ今日で1位とっとけば明日の優勝見えてくるもんね。」
ああ、言われてみればそうだ。
今日は第一次審査や第二次審査と計20点、採点する機会があるけど、明日は最終審査の10点しか採点をつける機会がないので、実質今回の結果発表でこのコンテストの三分の二の得点数が分かるというわけだ。
なので、もしここで総一郎とどっこいどっこいなら相田君が優勝できる見込みがあるが、大差で負けているようだともう望みが薄いともいえる。
そう考えると、やっぱり一日目に男性の観客が想定より少なかったのがちょっと手痛いな。
「お待たせいたしました!ただいま集計が終わりましたのでランキング結果をお伝えしたいと思います…!………えっ…?」
画面の数字が100%になり、司会が弾んだ声で結果発表にうつろうとすると、司会に裏方のスタッフが耳打ちをしにきて、突然困惑したような声をあげる。
「ゴホン…皆様、大変申し訳ございません。AIの集計に不備があったようで再度集計し直しています!しょ、少々、お待ちください。」
スタッフがまた裏に戻ると司会が慌てた様子で咳ばらいをして、観客に集計の不備があった事を謝罪しはじめた。
『なんだ、なんだ?』
『おいおい高性能計算AIを使ってるって話じゃねえのかよ』
『AIが集計ミス?そんなことってあるのかな?』
『もう!早く結果が知りたいのに!』
案の定会場の観客からはざわざわと不満の声が漏れる。
それから約15分間待たされたのちに、やっと集計が終わったらしく、汗びっしょりの司会が結果発表を宣言する。
「えー。皆様…、大変お待たせいたしまして申し訳ございません…。集計の結果がでましたので発表させていただきたいと思います……。」
ん?何故だか司会が意気消沈しているように見えるのだが、俺の気のせいではないよな?
「ではまずは下位から順番に発表していきます。本日最下位になってしまったのはこの方!エントリーナンバー1番!鶴橋彰さんです。」
そんなこんなで何だかあわただしかったが、とうとう結果発表がはじまった。
(最下位は…読モの人だ。多少はファンがいたっぽいのにこの順位か…。)
「えー、モニターの方には出場者が獲得した点数と、投票用紙のメッセージスペースに書かれていた感想を称賛コメントとアドバイスコメントにAIが仕分けて自動抽出して表示されています。」
司会がモニターに観客の目を向かせると、画面がパッと切り替わって鶴橋くんの顔写真と一緒に観客たちのコメントが表示されている。
【7位】鶴橋彰 71820pt.
《称賛コメント》
・読モでデビューした時からのファンです!
・実物もイケメンだった!ファンサありがとー!!
・おっちょこちょいっぽいけど堂々としてて◎。
《アドバイスコメント》
・αっぽいオーラがあんま無い。
・第二次審査のホスト役の時に言葉に詰まって、『ド、ドンペリ飲む…?』が鳴き声になってたのがマイナスポイント。
・イケメンだけど、言動や仕草がちょっと鈍くさい印象。
(うわ、悪い所を指摘するコメントも表示されるのか。これはきついな…。)
まずは最下位に相田君の名前が無かった事にほっとしつつも、彼の番が来た時に傷つくようなコメントが無い事を祈った。
「えーちなみにAIの分析によりますと、鶴橋さんは高得点こそ少なかったものの、著しく低い点も少なかったとの事です!最下位という結果にはなってしまいましたが、明日の最終審査内容によってはまだまだ後順位を追い上げるチャンスはありそうですね。」
モニターの情報を観客が見終わったであろうタイミングで、司会がAIによる分析結果を補足する。
(これは普通に耳よりな情報だ。こういうのが知れると、これから色々対策が取れるからな。)
最下位の発表が終わると、次々と司会者が順番を発表していく。
6位、5位、4位と結果が発表されたが、まだ相田君の名前はない。
「すずめちゃん…!まだ…!まだ、だちょ君の名前が出てこないよ!?」
「うん、そうだね…!これはもしかしたらもしかするかも…!」
つばめが興奮した様子で俺の腕を掴んでくる。
俺も、内心では心臓がバクバクで、大学の合格発表の時のような気分になった。
「さあさあ、来ました!第三位はなんとこの方!」
(どうか、まだ来てくれるなよ…!)
「鳩島駿さんでーーす!」
(よし…!!!相田君じゃない!)
例によって3位に対する皆のコメントがモニターに表示される。
【3位】鳩島駿 93173pt.
《称賛コメント》
・αらしく、とても見目麗しゅうございました。
・品性が感じられます。流石は大病院の跡取りですわね。
・一般β等には出せない知性が溢れんばかりでした。
《アドバイスコメント》
・大病院院長の息子であることを鼻にかけすぎるのは悪印象。
・「βは普段相手にしないんだけど、今回だけ特別だよ…?」←この発言に寒気がした。
・第二次審査にて、俺たちβの事を見下してる発言があったので注意して欲しい。
「AI分析によると、敬語の高評価コメントが多く、第二審査では1~4点という低評価が非常に目立ったそうです。発言に十分な配慮を持てば、もう少し高得点が取れそうですね。」
(3位の人は…なんか第二次審査での発言がプチ炎上してるっぽいな。)
獲得した点数も高得点ではあるが、この人は明日で順位がガクッと下がりそうだ。
でもαがβ客からの反感を買っている所を見ると、これは相田君に有利になっているかもしれない。
「さて……続きまして…とうとう2位の発表です…。」
先ほどまでは何とかテンションを再度上げて、結果発表していた司会が何故かまたテンションが落ちた様子で2位の発表に入る。
「来た…!」
「まさかまだ呼ばれてないなんて…!どうしよ、すずめちゃん…うち、足が震えてきちゃった…。」
本当に相田君が上位に来るのが予想外だったのか、つばめの足が、がたがたと小刻みに揺れている。
(次がおそらく相田君だろうけど、問題は総一郎とどれくらい点が離れているかだな。)
一日目は男性客の数的に、一旦2位に落ち着く事になるだろう。
だが、ほぼ僅差だったらまだ余裕で逆転優勝が狙えるので、何とか高得点であってほしい。
「第二位はこの方…!鷹崎総一郎様です…。」
(えっ?)
嘘だろ…?信じられない思いで司会の方を眺めていると、会場からもどよっとざわめきが聞こえる。
『うそ……。鷹崎様が二位…?』
『どうしちゃったんだろ。総一郎様、優勝候補って言われてたのに…』
『やっぱ第一審査が響いたのかな…。』
『おいおいおい!もう2位の発表なのにだちょう君の名前がねえぞ…!!』
『って事は…一位は…!!?』
ざわざわしている中で、段々と男性客のはしゃぐ声が大きくなってくる。
(やったぁーーーー!!!相田君が一位だーーー!!!)
柄にもなく心の中でおおはしゃぎをしてしまう俺。
「ず、ずずめぢゃん“…!!だぢょぐんが…!だぢょぐんが……!!」
「うん…!うん…!良かったね…!つばめ!」
つばめも酷く感動して目からマスカラが溶けた黒い涙を流している。
「さて、AIが自動選出した観客の皆様からの反応がこちらになります…」
テンションガタ落ちの司会者がモニターに目を向けると画面がパッと切り替わる。
【2位】鷹崎総一郎 147049pt.
《称賛コメント》
・超絶イケメンで鷹崎グループの御曹司!一番優勝にふさわしいと思う。
・とにかく顔面偏差値の鬼。審査内容とかふっとぶくらいの美形!
・ホスト役めっちゃよかった!ナンバーワンホストって言われても違和感ない位姫を溺愛する演技上手かった。
・第二次審査はどろどろ溺愛のスパダリって感じで最高でした!!
《アドバイスコメント》
・第二次審査で高級ブランドのalphantのスーツ着ててなんか嫌味だな…って思った。
・第一審査が…。あの中世のお姫様風のエキストラは何…?
・花嫁役を選出するセンスが問われる。相手役がエントリナンバー2番の花嫁だったら完璧だった。
・エキストラのセンスもスーツのセンスも悪い。なんでも豪華にしとけばいいってものではない。
(うわ、アドバイスがボロクソだ!alphantの高級スーツってひなが総一郎にプレゼントしたやつだよな?あれ不評だったんだ。)
確かに総一郎に似合ってたし、ナンバーワンホストって感じしてよかったと思うけど、学生が文化祭で着るにはちょっとフレッシュさが足りないかもな。
「えー皆様、まだこれで優勝が決まったわけでは無いのでお静かに。AIの分析結果ですが、点数が0点を入れた人達と満点に入れた人達が綺麗に別れていたそうです。」
司会が不満そうにAI分析を告げた後、とうとう1位の発表にうつる。
「それでは一位の発表に入りたいと思います。なんと、本日一位を獲得いたしましたのは……相田長介さんです。」
司会が相田君の名前を口にした途端、会場の男性客が「うおおおおぉぉおぉ!!!」と大きな歓声をあげる。
「何とも番狂わせな結果になりましたね。それでは皆様モニターをご覧いただきたいと思います。」
相変わらずテンションの低い司会者の声によって画面が切り替わり、パッと相田君に対するコメントがうつる。
【1位】相田長介 171290pt.
《称賛コメント》
・10点しかつけれないのが惜しいくらい楽しませてもらった!ちな、花嫁を俺にくれたら100万点な。
・笑いと男らしさとユーモアで文句なしの満点です。
・第二次審査テーマがホストなのに任侠コントになってるのほんま草だったwww
・花嫁のセンスもいいし、服のセンスもいい。自分をよくわかっていると思う!
・出場者皆αの中、βが一人立ち向かう姿を見て勇気をもらった!
《アドバイスコメント》
・嫌いじゃないけどイケメンかって聞かれると疑問符がつく。
・もっとアイドルみたいなイケメンが好みです。まぁ面白かったからこれはこれでアリ。
・優勝者はやっぱりα様がいい~。。
(おお…!総一郎と約2万6千ポイントも離してる…!これは優勝まで待ったなしだな。)
ちょっと観客のアドバイスコメントにモヤモヤすることはあれど、相田君の確信的な勝利に胸がこれ以上ない位スカッとする。
「AI分析によると、低評価点を入れた人がほぼおらず、7~10点に入れた人が大半だったとのことです。……さて、ここで皆様にお知らせがございます。」
司会者がAIの分析結果を淡々と述べた後、真剣な顔をして観客に呼びかける。
(なんだ…?もっと相田君の勝利の喜びに浸らせてほしいのに…。)
「先ほど、文化祭に多額な寄付をしていただいている愛野ホールディングス様と鷹さk…あっ!いえっ…。えっと…スポンサー様方にて明日の最終審査の投票ルールの変更のご提案がございました。」
(はあ!?)
ここに来てルール変更…?なんだか嫌な予感がする……。
ステージ上の画面モニターには《集計中…67%完了》と書いてある。
そっかAIが今計算してるんだもんな。進行度まで分かるなんてちょっと便利だ。
ふう、と息をついて画面を見つめる俺に、つばめが俺に労いの言葉をかけてくる。
「とりあえずすずめちゃん、お疲れ様!花嫁姿綺麗だったよ~!」
「ありがとう。相田君1位だといいね。」
「えへへ、まぁ今日で1位とっとけば明日の優勝見えてくるもんね。」
ああ、言われてみればそうだ。
今日は第一次審査や第二次審査と計20点、採点する機会があるけど、明日は最終審査の10点しか採点をつける機会がないので、実質今回の結果発表でこのコンテストの三分の二の得点数が分かるというわけだ。
なので、もしここで総一郎とどっこいどっこいなら相田君が優勝できる見込みがあるが、大差で負けているようだともう望みが薄いともいえる。
そう考えると、やっぱり一日目に男性の観客が想定より少なかったのがちょっと手痛いな。
「お待たせいたしました!ただいま集計が終わりましたのでランキング結果をお伝えしたいと思います…!………えっ…?」
画面の数字が100%になり、司会が弾んだ声で結果発表にうつろうとすると、司会に裏方のスタッフが耳打ちをしにきて、突然困惑したような声をあげる。
「ゴホン…皆様、大変申し訳ございません。AIの集計に不備があったようで再度集計し直しています!しょ、少々、お待ちください。」
スタッフがまた裏に戻ると司会が慌てた様子で咳ばらいをして、観客に集計の不備があった事を謝罪しはじめた。
『なんだ、なんだ?』
『おいおい高性能計算AIを使ってるって話じゃねえのかよ』
『AIが集計ミス?そんなことってあるのかな?』
『もう!早く結果が知りたいのに!』
案の定会場の観客からはざわざわと不満の声が漏れる。
それから約15分間待たされたのちに、やっと集計が終わったらしく、汗びっしょりの司会が結果発表を宣言する。
「えー。皆様…、大変お待たせいたしまして申し訳ございません…。集計の結果がでましたので発表させていただきたいと思います……。」
ん?何故だか司会が意気消沈しているように見えるのだが、俺の気のせいではないよな?
「ではまずは下位から順番に発表していきます。本日最下位になってしまったのはこの方!エントリーナンバー1番!鶴橋彰さんです。」
そんなこんなで何だかあわただしかったが、とうとう結果発表がはじまった。
(最下位は…読モの人だ。多少はファンがいたっぽいのにこの順位か…。)
「えー、モニターの方には出場者が獲得した点数と、投票用紙のメッセージスペースに書かれていた感想を称賛コメントとアドバイスコメントにAIが仕分けて自動抽出して表示されています。」
司会がモニターに観客の目を向かせると、画面がパッと切り替わって鶴橋くんの顔写真と一緒に観客たちのコメントが表示されている。
【7位】鶴橋彰 71820pt.
《称賛コメント》
・読モでデビューした時からのファンです!
・実物もイケメンだった!ファンサありがとー!!
・おっちょこちょいっぽいけど堂々としてて◎。
《アドバイスコメント》
・αっぽいオーラがあんま無い。
・第二次審査のホスト役の時に言葉に詰まって、『ド、ドンペリ飲む…?』が鳴き声になってたのがマイナスポイント。
・イケメンだけど、言動や仕草がちょっと鈍くさい印象。
(うわ、悪い所を指摘するコメントも表示されるのか。これはきついな…。)
まずは最下位に相田君の名前が無かった事にほっとしつつも、彼の番が来た時に傷つくようなコメントが無い事を祈った。
「えーちなみにAIの分析によりますと、鶴橋さんは高得点こそ少なかったものの、著しく低い点も少なかったとの事です!最下位という結果にはなってしまいましたが、明日の最終審査内容によってはまだまだ後順位を追い上げるチャンスはありそうですね。」
モニターの情報を観客が見終わったであろうタイミングで、司会がAIによる分析結果を補足する。
(これは普通に耳よりな情報だ。こういうのが知れると、これから色々対策が取れるからな。)
最下位の発表が終わると、次々と司会者が順番を発表していく。
6位、5位、4位と結果が発表されたが、まだ相田君の名前はない。
「すずめちゃん…!まだ…!まだ、だちょ君の名前が出てこないよ!?」
「うん、そうだね…!これはもしかしたらもしかするかも…!」
つばめが興奮した様子で俺の腕を掴んでくる。
俺も、内心では心臓がバクバクで、大学の合格発表の時のような気分になった。
「さあさあ、来ました!第三位はなんとこの方!」
(どうか、まだ来てくれるなよ…!)
「鳩島駿さんでーーす!」
(よし…!!!相田君じゃない!)
例によって3位に対する皆のコメントがモニターに表示される。
【3位】鳩島駿 93173pt.
《称賛コメント》
・αらしく、とても見目麗しゅうございました。
・品性が感じられます。流石は大病院の跡取りですわね。
・一般β等には出せない知性が溢れんばかりでした。
《アドバイスコメント》
・大病院院長の息子であることを鼻にかけすぎるのは悪印象。
・「βは普段相手にしないんだけど、今回だけ特別だよ…?」←この発言に寒気がした。
・第二次審査にて、俺たちβの事を見下してる発言があったので注意して欲しい。
「AI分析によると、敬語の高評価コメントが多く、第二審査では1~4点という低評価が非常に目立ったそうです。発言に十分な配慮を持てば、もう少し高得点が取れそうですね。」
(3位の人は…なんか第二次審査での発言がプチ炎上してるっぽいな。)
獲得した点数も高得点ではあるが、この人は明日で順位がガクッと下がりそうだ。
でもαがβ客からの反感を買っている所を見ると、これは相田君に有利になっているかもしれない。
「さて……続きまして…とうとう2位の発表です…。」
先ほどまでは何とかテンションを再度上げて、結果発表していた司会が何故かまたテンションが落ちた様子で2位の発表に入る。
「来た…!」
「まさかまだ呼ばれてないなんて…!どうしよ、すずめちゃん…うち、足が震えてきちゃった…。」
本当に相田君が上位に来るのが予想外だったのか、つばめの足が、がたがたと小刻みに揺れている。
(次がおそらく相田君だろうけど、問題は総一郎とどれくらい点が離れているかだな。)
一日目は男性客の数的に、一旦2位に落ち着く事になるだろう。
だが、ほぼ僅差だったらまだ余裕で逆転優勝が狙えるので、何とか高得点であってほしい。
「第二位はこの方…!鷹崎総一郎様です…。」
(えっ?)
嘘だろ…?信じられない思いで司会の方を眺めていると、会場からもどよっとざわめきが聞こえる。
『うそ……。鷹崎様が二位…?』
『どうしちゃったんだろ。総一郎様、優勝候補って言われてたのに…』
『やっぱ第一審査が響いたのかな…。』
『おいおいおい!もう2位の発表なのにだちょう君の名前がねえぞ…!!』
『って事は…一位は…!!?』
ざわざわしている中で、段々と男性客のはしゃぐ声が大きくなってくる。
(やったぁーーーー!!!相田君が一位だーーー!!!)
柄にもなく心の中でおおはしゃぎをしてしまう俺。
「ず、ずずめぢゃん“…!!だぢょぐんが…!だぢょぐんが……!!」
「うん…!うん…!良かったね…!つばめ!」
つばめも酷く感動して目からマスカラが溶けた黒い涙を流している。
「さて、AIが自動選出した観客の皆様からの反応がこちらになります…」
テンションガタ落ちの司会者がモニターに目を向けると画面がパッと切り替わる。
【2位】鷹崎総一郎 147049pt.
《称賛コメント》
・超絶イケメンで鷹崎グループの御曹司!一番優勝にふさわしいと思う。
・とにかく顔面偏差値の鬼。審査内容とかふっとぶくらいの美形!
・ホスト役めっちゃよかった!ナンバーワンホストって言われても違和感ない位姫を溺愛する演技上手かった。
・第二次審査はどろどろ溺愛のスパダリって感じで最高でした!!
《アドバイスコメント》
・第二次審査で高級ブランドのalphantのスーツ着ててなんか嫌味だな…って思った。
・第一審査が…。あの中世のお姫様風のエキストラは何…?
・花嫁役を選出するセンスが問われる。相手役がエントリナンバー2番の花嫁だったら完璧だった。
・エキストラのセンスもスーツのセンスも悪い。なんでも豪華にしとけばいいってものではない。
(うわ、アドバイスがボロクソだ!alphantの高級スーツってひなが総一郎にプレゼントしたやつだよな?あれ不評だったんだ。)
確かに総一郎に似合ってたし、ナンバーワンホストって感じしてよかったと思うけど、学生が文化祭で着るにはちょっとフレッシュさが足りないかもな。
「えー皆様、まだこれで優勝が決まったわけでは無いのでお静かに。AIの分析結果ですが、点数が0点を入れた人達と満点に入れた人達が綺麗に別れていたそうです。」
司会が不満そうにAI分析を告げた後、とうとう1位の発表にうつる。
「それでは一位の発表に入りたいと思います。なんと、本日一位を獲得いたしましたのは……相田長介さんです。」
司会が相田君の名前を口にした途端、会場の男性客が「うおおおおぉぉおぉ!!!」と大きな歓声をあげる。
「何とも番狂わせな結果になりましたね。それでは皆様モニターをご覧いただきたいと思います。」
相変わらずテンションの低い司会者の声によって画面が切り替わり、パッと相田君に対するコメントがうつる。
【1位】相田長介 171290pt.
《称賛コメント》
・10点しかつけれないのが惜しいくらい楽しませてもらった!ちな、花嫁を俺にくれたら100万点な。
・笑いと男らしさとユーモアで文句なしの満点です。
・第二次審査テーマがホストなのに任侠コントになってるのほんま草だったwww
・花嫁のセンスもいいし、服のセンスもいい。自分をよくわかっていると思う!
・出場者皆αの中、βが一人立ち向かう姿を見て勇気をもらった!
《アドバイスコメント》
・嫌いじゃないけどイケメンかって聞かれると疑問符がつく。
・もっとアイドルみたいなイケメンが好みです。まぁ面白かったからこれはこれでアリ。
・優勝者はやっぱりα様がいい~。。
(おお…!総一郎と約2万6千ポイントも離してる…!これは優勝まで待ったなしだな。)
ちょっと観客のアドバイスコメントにモヤモヤすることはあれど、相田君の確信的な勝利に胸がこれ以上ない位スカッとする。
「AI分析によると、低評価点を入れた人がほぼおらず、7~10点に入れた人が大半だったとのことです。……さて、ここで皆様にお知らせがございます。」
司会者がAIの分析結果を淡々と述べた後、真剣な顔をして観客に呼びかける。
(なんだ…?もっと相田君の勝利の喜びに浸らせてほしいのに…。)
「先ほど、文化祭に多額な寄付をしていただいている愛野ホールディングス様と鷹さk…あっ!いえっ…。えっと…スポンサー様方にて明日の最終審査の投票ルールの変更のご提案がございました。」
(はあ!?)
ここに来てルール変更…?なんだか嫌な予感がする……。
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