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第1章
第5話《腹黒幼馴染のマウント》※
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それからほんの少し鬱憤が晴れた俺は夕方に作っておいたケーキと彼の好物ばかりの御馳走をリビングのテーブルの上に準備した。
「おぉ、とても美味しそうだね!どうしたんだこれ?」
「ふふ、今日って俺たちが付き合ってから一周年でしょ?二人でお祝いしたいと思って出かける前に作っておいたんだ。」
「すずめ…こんなに手の込んだものを作ってくれるなんて…ありがとう!愛してるよ。」
総一郎は腰にまわしていた手を放し、俺をぎゅっと抱き締めた。
前までの俺だったら胸がときめいて真っ赤になりながらも思いっきり抱きしめ返していたのだろうが、今となってはサーっと心の底が冷えて力が抜けていくような感覚を覚える。
(あーあ。浮気の事さえなければ今日の俺は世界中の誰よりも幸せで夢のような時間を過ごせたはずなのにな。)
「この料理もケーキも最高においしいよ。今まで食べてきたものの中で一番だ。」
綻ぶような笑顔で御馳走とケーキを平らげた総一郎。
そりゃ美味いだろう。こっちは総一郎に喜んでほしくて料理教室にも通っていたし、味も見た目も完璧に仕上がるように研究してSNSに投稿したら万バズ間違いなしの力作ケーキをお前だけに喜んでほしくて作ったんだ。
(結局、時間の無駄だっなぁ…。)
「…ああ、そうだ!実は僕の方もすずめにプレゼントがあるんだ。…これなんだけど受け取ってくれるか?」
食後、鬱々とした気分でテレビを眺める俺に総一郎は思い出したように、プレゼントの箱を渡してきた。
なんだろうと思いながら箱を開けるとそこには 上質な皮で作られた黒いベルト式のおしゃれなデザインのチョーカーが入っていた。
(これってまさか…)
このチョーカーには見覚えがあった。僕が好きな『オメガローズ』というΩ専門のファッションブランドのチョーカーでいつか絶対買おうとパソコンでブックマークしてたやつだ。
「…これ、俺が気になってたチョーカー!え、もらってもいいの? 」
「もちろん!すずめのために買ったものだからな。」
今日は人生でも最大級の厄日だったがこのチョーカーが手に入ったことだけは喜んでもいいのかな。
これは普通に買えば4万2000円もするのでバイトで貯金したお金で買うつもりだった。
浮気した彼氏に浮気した直後に貰ったというのが複雑だけど、物に罪はないしありがたくもらっておこう。
「ありがとう。これずっとほしかったんだ。大事にするね!」
「すずめ…愛してる。」
「総一郎君、あっ。んぅ。」
一応猫を被り笑顔で感謝してみせるとどこかでスイッチが入ったのか総一郎はひしと俺を抱きしめて深いキスをしかけてきた。
そのまま流れるような手つきでと俺のズボンを脱がしお姫様だっこをして寝室のベッドに連れていかれて、体を愛撫されながら後ろの穴につぷ、と指を入れられた。
「んんっあ、総一郎君っちょっと待って。」
「はぁ、可愛い。すずめ…本当にかわいい。」
αのフェロモンにあてられて大した抵抗もできず、指でナカをいじられて後ろの穴が濡れたところで俺は冗談じゃないと思い、慌てて大声でストップをかけた。
「今日はお腹がゆるいからH無理かも!!」
うん、我ながらこの言い訳はひどい。
今まで俺はHを拒んだことがないため余程重病だと思ったのか総一郎が看病すると言い出したので、
「トイレにこもれば大丈夫だし恥ずかしいから先に寝ててっ。」
と言うと大人しく引き下がった。
(ひなを抱いた後の総一郎に抱かれるなんて死んでも嫌すぎる…!)
それから急いでトイレにかけこみトイレットペーパーで愛液をぬぐって一息ついた。
(はぁ、危なかった。あと30分はトイレに籠っておこう。)
ちょうどスマホがポケットに入っていたのでパズルアプリでもして心を落ち着かせようとすると、ひなから画像付きのメッセージが届いていた。
(ひな…?さっきの今で一体何の用だよ。面の皮が厚いな。)
心底イラっとしながらメッセージを開くと、一瞬俺の時間が留まったかのような衝撃を受けた。
『やっほー♪すずめちゃん聞いて!今日ねぇ本命のαに高級チョーカープレゼントされちゃった!これね、なんとあのオメガローズの最新作で50万円もするやつ!僕は4万2000円の旧型の安いやつでいいよって言ったのに大事なひなにそんな安っぽいのつけさせられないって!優しいよね♡今日は人生で最高の日かも♪じゃ、おやすみなさーい』
(なんだ、これ……どういうこと……?)
メッセージと共に添付されていた写真には今日俺が総一郎に貰ったチョーカーと似たデザインながらも明らかに作りが精密で高級そうなチョーカーをつけたひなが満面の笑顔で写っていた。
「おぉ、とても美味しそうだね!どうしたんだこれ?」
「ふふ、今日って俺たちが付き合ってから一周年でしょ?二人でお祝いしたいと思って出かける前に作っておいたんだ。」
「すずめ…こんなに手の込んだものを作ってくれるなんて…ありがとう!愛してるよ。」
総一郎は腰にまわしていた手を放し、俺をぎゅっと抱き締めた。
前までの俺だったら胸がときめいて真っ赤になりながらも思いっきり抱きしめ返していたのだろうが、今となってはサーっと心の底が冷えて力が抜けていくような感覚を覚える。
(あーあ。浮気の事さえなければ今日の俺は世界中の誰よりも幸せで夢のような時間を過ごせたはずなのにな。)
「この料理もケーキも最高においしいよ。今まで食べてきたものの中で一番だ。」
綻ぶような笑顔で御馳走とケーキを平らげた総一郎。
そりゃ美味いだろう。こっちは総一郎に喜んでほしくて料理教室にも通っていたし、味も見た目も完璧に仕上がるように研究してSNSに投稿したら万バズ間違いなしの力作ケーキをお前だけに喜んでほしくて作ったんだ。
(結局、時間の無駄だっなぁ…。)
「…ああ、そうだ!実は僕の方もすずめにプレゼントがあるんだ。…これなんだけど受け取ってくれるか?」
食後、鬱々とした気分でテレビを眺める俺に総一郎は思い出したように、プレゼントの箱を渡してきた。
なんだろうと思いながら箱を開けるとそこには 上質な皮で作られた黒いベルト式のおしゃれなデザインのチョーカーが入っていた。
(これってまさか…)
このチョーカーには見覚えがあった。僕が好きな『オメガローズ』というΩ専門のファッションブランドのチョーカーでいつか絶対買おうとパソコンでブックマークしてたやつだ。
「…これ、俺が気になってたチョーカー!え、もらってもいいの? 」
「もちろん!すずめのために買ったものだからな。」
今日は人生でも最大級の厄日だったがこのチョーカーが手に入ったことだけは喜んでもいいのかな。
これは普通に買えば4万2000円もするのでバイトで貯金したお金で買うつもりだった。
浮気した彼氏に浮気した直後に貰ったというのが複雑だけど、物に罪はないしありがたくもらっておこう。
「ありがとう。これずっとほしかったんだ。大事にするね!」
「すずめ…愛してる。」
「総一郎君、あっ。んぅ。」
一応猫を被り笑顔で感謝してみせるとどこかでスイッチが入ったのか総一郎はひしと俺を抱きしめて深いキスをしかけてきた。
そのまま流れるような手つきでと俺のズボンを脱がしお姫様だっこをして寝室のベッドに連れていかれて、体を愛撫されながら後ろの穴につぷ、と指を入れられた。
「んんっあ、総一郎君っちょっと待って。」
「はぁ、可愛い。すずめ…本当にかわいい。」
αのフェロモンにあてられて大した抵抗もできず、指でナカをいじられて後ろの穴が濡れたところで俺は冗談じゃないと思い、慌てて大声でストップをかけた。
「今日はお腹がゆるいからH無理かも!!」
うん、我ながらこの言い訳はひどい。
今まで俺はHを拒んだことがないため余程重病だと思ったのか総一郎が看病すると言い出したので、
「トイレにこもれば大丈夫だし恥ずかしいから先に寝ててっ。」
と言うと大人しく引き下がった。
(ひなを抱いた後の総一郎に抱かれるなんて死んでも嫌すぎる…!)
それから急いでトイレにかけこみトイレットペーパーで愛液をぬぐって一息ついた。
(はぁ、危なかった。あと30分はトイレに籠っておこう。)
ちょうどスマホがポケットに入っていたのでパズルアプリでもして心を落ち着かせようとすると、ひなから画像付きのメッセージが届いていた。
(ひな…?さっきの今で一体何の用だよ。面の皮が厚いな。)
心底イラっとしながらメッセージを開くと、一瞬俺の時間が留まったかのような衝撃を受けた。
『やっほー♪すずめちゃん聞いて!今日ねぇ本命のαに高級チョーカープレゼントされちゃった!これね、なんとあのオメガローズの最新作で50万円もするやつ!僕は4万2000円の旧型の安いやつでいいよって言ったのに大事なひなにそんな安っぽいのつけさせられないって!優しいよね♡今日は人生で最高の日かも♪じゃ、おやすみなさーい』
(なんだ、これ……どういうこと……?)
メッセージと共に添付されていた写真には今日俺が総一郎に貰ったチョーカーと似たデザインながらも明らかに作りが精密で高級そうなチョーカーをつけたひなが満面の笑顔で写っていた。
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