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110話 ご褒美になるのなら②
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徹夜で執筆し、朝方に寝室である和室へと姿を現した姫歌先輩。
襖を静かに閉めると、大きなあくびを漏らし、眠そうに目を擦った。
ふらついた足取りで壁伝いにゆっくりと進み、自分の布団――ではなく私の布団に潜り込む。
「ひ、姫歌先輩?」
「んん……悠理、好きぃ❤」
姫歌先輩はトロンとした瞳で私の目を見据え、むぎゅーっと抱きしめながら顔を近寄せてきた。
作業の傍らで飲んでいたコーヒーの香りと、姫歌先輩の体から発せられる桃のような甘い匂いが鼻孔をくすぐる。
「キスしよぉ❤ 悠理、ちゅー❤」
か、かわいい……っ!
瞳を閉じてキスを求める恋人に、私はすぐさま行動で返事を示す。
「ちゅっ」
私の方からも姫歌先輩を抱きしめ、唇をそっと重ねる。
「悠理~、頭を撫でてあげなよ。きっと喜ぶから」
葵先輩の助言に、心の中でお礼を言う。
体の下に潜り込ませた右手はそのままに、左手で姫歌先輩の後頭部をそっと撫でる。
「ふぁぁ、はぅ❤」
「す、すごく、嬉しそう」
「まさにご満悦って感じね」
真後ろでアリス先輩と真里亜先輩が小声でつぶやく。
姫歌先輩の後ろでは葵先輩がなにやらスマホで撮影している様子だし、ちょっとばかり緊張してきた。
「葵は動画でも撮ってるのかしら?」
「うん、そうだよ~。あとで姫歌に見せてあげようと思って」
「て、徹夜で頑張った、ご、ご褒美だね」
アリス先輩が発したご褒美という言葉に、誰も異を唱えない。
それだけ私とのキスやハグを喜んでもらえているのだと実感し、幸せな気持ちでいっぱいになる。
三人に見守られる中、スキンシップは姫歌先輩が眠りに就くまで続いた。
襖を静かに閉めると、大きなあくびを漏らし、眠そうに目を擦った。
ふらついた足取りで壁伝いにゆっくりと進み、自分の布団――ではなく私の布団に潜り込む。
「ひ、姫歌先輩?」
「んん……悠理、好きぃ❤」
姫歌先輩はトロンとした瞳で私の目を見据え、むぎゅーっと抱きしめながら顔を近寄せてきた。
作業の傍らで飲んでいたコーヒーの香りと、姫歌先輩の体から発せられる桃のような甘い匂いが鼻孔をくすぐる。
「キスしよぉ❤ 悠理、ちゅー❤」
か、かわいい……っ!
瞳を閉じてキスを求める恋人に、私はすぐさま行動で返事を示す。
「ちゅっ」
私の方からも姫歌先輩を抱きしめ、唇をそっと重ねる。
「悠理~、頭を撫でてあげなよ。きっと喜ぶから」
葵先輩の助言に、心の中でお礼を言う。
体の下に潜り込ませた右手はそのままに、左手で姫歌先輩の後頭部をそっと撫でる。
「ふぁぁ、はぅ❤」
「す、すごく、嬉しそう」
「まさにご満悦って感じね」
真後ろでアリス先輩と真里亜先輩が小声でつぶやく。
姫歌先輩の後ろでは葵先輩がなにやらスマホで撮影している様子だし、ちょっとばかり緊張してきた。
「葵は動画でも撮ってるのかしら?」
「うん、そうだよ~。あとで姫歌に見せてあげようと思って」
「て、徹夜で頑張った、ご、ご褒美だね」
アリス先輩が発したご褒美という言葉に、誰も異を唱えない。
それだけ私とのキスやハグを喜んでもらえているのだと実感し、幸せな気持ちでいっぱいになる。
三人に見守られる中、スキンシップは姫歌先輩が眠りに就くまで続いた。
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