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185話 かき氷を食べよう!①
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今日も朝から暑い。
昨夜は気温がそれほど高くなく、爽やかな風が吹いていたこともあってエアコンや扇風機を使わず窓を開けて寝た。
そしていま、カーテンによって多少威力を削がれた強烈な陽光が、起きたばかりのあたしを容赦なく攻め立てる。
「うわっ……」
文明の利器を使う前にまず窓を閉めようとしてカーテンを開けたら、吸い込むだけで体温が跳ね上がるんじゃないかと思えるほどの熱気が襲ってきた。
外は雲一つない青空が広がり、太陽の光がさんさんと降り注いでいる。
夏は好きだし、快晴だと気分も明るくなるけど、サウナを彷彿とさせるほどの熱気を寝起きに浴びせられるのはさすがにキツい。
速やかに窓とカーテンを閉め、エアコンを起動。体調と節電を考慮して、風量は弱めに設定しておく。
しばらくスマホをいじった後、トイレに行った際にミミちゃんが起きていることを確認。
自室へ招いてベッドに引き込み、ミミちゃんを抱きしめたまま寝転ぶ。
「あ~、ミミちゃんの匂い最高っ。永遠に嗅ぎ続けたいっ」
おっぱいに顔を埋めたまま大きく深呼吸を繰り返し、変態じみた欲求を口にする。
甘い匂いの中にほんのりと混ざる汗の香りにも興奮してしまうあたり、あたしはもう変態としてそれなりのレベルなのかもしれない。
それはそれとして。
「ミミちゃん、かき氷食べたくない?」
ミミちゃんのおっぱいからいったん顔を離し、目を合わせて問いかける。
実はさっき窓を閉める時に熱気を浴びた瞬間から、かき氷を食べたい欲が強まり続けていた。
「食べたいですっ」
子どものように瞳を輝かせて答えるミミちゃん。かわいすぎる。
「そうと決まれば、買い物に行こう!」
「買い物? シロップなら使いかけがありますし、氷も――んっ」
疑問符を浮かべるミミちゃんの口を唇で塞ぐ。
さらに舌を口腔内へと侵入させてミミちゃんの舌を捕らえ、朝早くから濃厚なキスを堪能する。
「せっかくだから、いろいろアレンジしてみようよっ。フルーツをトッピングしたり、シロップに工夫してみたり、オリジナルのかき氷を作るの!」
「なるほど、そういうことだったんですね」
ミミちゃんに納得してもらい、善は急げということでササッと支度を済ませて家を出る。
外は分かっていた通り灼熱の暑さで、目的地である最寄りのスーパーに到着する頃には二人とも全身にじっとりと汗をかいていた。
店内は冷房がほどよく効いていて、炎天下を歩いて火照った体に涼しさが染み渡る。
ふと目に入った張り紙によると、節電のためにエアコンの温度を少し上げているらしい。
冷房が強すぎる場所は割と苦手な方だから、これは何気にありがたい。
「せっかくだから、晩ごはん用の食材とか調味料のストックとかも買っちゃおうか」
「そうですね、あとトイレットペーパーとティッシュも買っておきましょう」
あたしとミミちゃんはカートにカゴを置き、店内を一通り見て回った。
家を出た時点での目的はかき氷のアレンジに使うトッピングだったけど、会計を終えてみるとマイバッグの中身は他の品が大半を占めている。
シーチキンの缶詰が三つ買うと安くなったり、大袋のピーマンとにんじんがお買い得な値段だったり、ついつい予定外の商品に手が伸びてしまった。
でも、断じて余計な物は買っていない。
重い荷物を仲よく分担して持ち、あたしたちは家に向かって再び炎天下を歩き出した。
「帰る頃にはシャツが汗でびちゃびちゃになってそうだよね~」
「すぐにシャワーを浴びたいですね」
「心の底から同感だけど、そこを我慢して食べるかき氷こそ至高じゃない?」
この猛暑で火照った体を冷まし、服が肌に張り付く不快感すらも拭い去ってくれるはず。
ミミちゃんには申し訳ないけど、この意見はちょっとやそっとじゃ揺るがない。
「でも、シャワーを浴びた後に食べるかき氷も同じぐらいおいしいと思いませんか?」
「……確かに!」
この後、帰宅したあたしたちはシャワーを浴びてサッパリしてからかき氷の準備を始めた。
昨夜は気温がそれほど高くなく、爽やかな風が吹いていたこともあってエアコンや扇風機を使わず窓を開けて寝た。
そしていま、カーテンによって多少威力を削がれた強烈な陽光が、起きたばかりのあたしを容赦なく攻め立てる。
「うわっ……」
文明の利器を使う前にまず窓を閉めようとしてカーテンを開けたら、吸い込むだけで体温が跳ね上がるんじゃないかと思えるほどの熱気が襲ってきた。
外は雲一つない青空が広がり、太陽の光がさんさんと降り注いでいる。
夏は好きだし、快晴だと気分も明るくなるけど、サウナを彷彿とさせるほどの熱気を寝起きに浴びせられるのはさすがにキツい。
速やかに窓とカーテンを閉め、エアコンを起動。体調と節電を考慮して、風量は弱めに設定しておく。
しばらくスマホをいじった後、トイレに行った際にミミちゃんが起きていることを確認。
自室へ招いてベッドに引き込み、ミミちゃんを抱きしめたまま寝転ぶ。
「あ~、ミミちゃんの匂い最高っ。永遠に嗅ぎ続けたいっ」
おっぱいに顔を埋めたまま大きく深呼吸を繰り返し、変態じみた欲求を口にする。
甘い匂いの中にほんのりと混ざる汗の香りにも興奮してしまうあたり、あたしはもう変態としてそれなりのレベルなのかもしれない。
それはそれとして。
「ミミちゃん、かき氷食べたくない?」
ミミちゃんのおっぱいからいったん顔を離し、目を合わせて問いかける。
実はさっき窓を閉める時に熱気を浴びた瞬間から、かき氷を食べたい欲が強まり続けていた。
「食べたいですっ」
子どものように瞳を輝かせて答えるミミちゃん。かわいすぎる。
「そうと決まれば、買い物に行こう!」
「買い物? シロップなら使いかけがありますし、氷も――んっ」
疑問符を浮かべるミミちゃんの口を唇で塞ぐ。
さらに舌を口腔内へと侵入させてミミちゃんの舌を捕らえ、朝早くから濃厚なキスを堪能する。
「せっかくだから、いろいろアレンジしてみようよっ。フルーツをトッピングしたり、シロップに工夫してみたり、オリジナルのかき氷を作るの!」
「なるほど、そういうことだったんですね」
ミミちゃんに納得してもらい、善は急げということでササッと支度を済ませて家を出る。
外は分かっていた通り灼熱の暑さで、目的地である最寄りのスーパーに到着する頃には二人とも全身にじっとりと汗をかいていた。
店内は冷房がほどよく効いていて、炎天下を歩いて火照った体に涼しさが染み渡る。
ふと目に入った張り紙によると、節電のためにエアコンの温度を少し上げているらしい。
冷房が強すぎる場所は割と苦手な方だから、これは何気にありがたい。
「せっかくだから、晩ごはん用の食材とか調味料のストックとかも買っちゃおうか」
「そうですね、あとトイレットペーパーとティッシュも買っておきましょう」
あたしとミミちゃんはカートにカゴを置き、店内を一通り見て回った。
家を出た時点での目的はかき氷のアレンジに使うトッピングだったけど、会計を終えてみるとマイバッグの中身は他の品が大半を占めている。
シーチキンの缶詰が三つ買うと安くなったり、大袋のピーマンとにんじんがお買い得な値段だったり、ついつい予定外の商品に手が伸びてしまった。
でも、断じて余計な物は買っていない。
重い荷物を仲よく分担して持ち、あたしたちは家に向かって再び炎天下を歩き出した。
「帰る頃にはシャツが汗でびちゃびちゃになってそうだよね~」
「すぐにシャワーを浴びたいですね」
「心の底から同感だけど、そこを我慢して食べるかき氷こそ至高じゃない?」
この猛暑で火照った体を冷まし、服が肌に張り付く不快感すらも拭い去ってくれるはず。
ミミちゃんには申し訳ないけど、この意見はちょっとやそっとじゃ揺るがない。
「でも、シャワーを浴びた後に食べるかき氷も同じぐらいおいしいと思いませんか?」
「……確かに!」
この後、帰宅したあたしたちはシャワーを浴びてサッパリしてからかき氷の準備を始めた。
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