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79話 新人歓迎コラボ③
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角で突く攻撃をショボいと言われた腹いせに、背後から弓矢で不意打ちする等の攻撃的なイタズラを仕掛けてみた。
もちろん、フォローしてくれたミミちゃんには手を出していない。
その結果、あたしは十数回ほど命の儚さを痛感することとなった。
リスポーン地点で待ち伏せするのは反則だと思う。
「まったく、みんなして一人を攻撃するなんてひどくない? 切り抜き動画が上がったら炎上するレベルの大惨事だよっ」
「さすがにユニコちゃんの自業自得だと思います」
唯一あたしに刃を向けなかったミミちゃんが、真っ先に正論パンチを放ってきた。
まぁ、理由があったとはいえ作業中に奇襲をかけたのは悪かったかもしれない。
採掘しているエリナ先輩を剣で斬ったり。
整地中のシャテーニュ先輩を穴に落としたり。
ネココちゃんが使ってた足場を崩してみたり。
モンスターと戦ってるスノウちゃんを矢で狙ったり。
……こ、これは確かに、袋叩きにされても文句は言えない。
「みんなごめんね、さすがにやりすぎちゃったかも。数分間はイタズラを自重するよ~」
「お仕置きが足りてないみたいね」
「次は水責めかなー」
先輩たちが真面目なトーンで不穏なことを言っている。
「ネココもユニコ先輩と一緒にイタズラしよっかにゃあ」
「やめておきなよ。ボクは同期を斬りたくはない」
後輩の一人が味方に付くかと思いきや、同期の絆によってそれは阻まれてしまった。
「ミミちゃん、あたしと一緒に革命を起こさない?」
「ユニコちゃん、あんまりふざけてると焼きますよ?」
二期生も同期の絆を見せ付けてやろうとミミちゃんを悪の道に誘ったところ、とんでもない脅し文句が飛び出した。
ゲーム内での話とはいえ、ミミちゃんの口から物騒な言葉が聞けるのは何気にレアだ。ソシャゲで言うとSSR。
こういうのは引き際が肝心。数分間ではなく、建築が終わるまではイタズラを我慢しよう。
「質問コーナーの続きなんだけど、ネココちゃんとスノウちゃんの好きな食べ物を教えてほしいな~」
「ネココは焼き鳥が好きですにゃ」
「焼き鳥おいしいよね、あたしも大好き! どこの部位が特に好き?」
「せせりですにゃ!」
即答ということは、よほど好きなのだろう。
せせりは確か……首、だっけ? 肩、だったかな?
「せせりって、どこでしたっけ?」
あたしが抱いていたのと同様の疑問を、ミミちゃんが口にした。
ちなみに彼女はいま、あたしと共に建物の土台となる場所に木のブロックを敷き詰めて床を作っている。
「首周りのお肉ですにゃあ。タレもいいけど、ネココは塩をおすすめしますにゃ」
「ネココちゃん、通だねー。焼き鳥はよく食べるの?」
ブロックを手際よく積んで壁を作りながら、シャテーニュ先輩が問いかける。
「近所においしい焼き鳥屋さんがあるから、それなりの頻度で通ってますにゃ」
「焼き鳥屋さん、か。ボクにとっては未開の地だね。ネココ、もしよければ今度案内してくれないか?」
「もちろんオッケーにゃ!」
「アタシも行ったことないのよね。いつか機会があれば、アタシも連れて行ってほしいわ」
「オフで集まれた時に、みんなで行きたいねー」
「いいね~、ついでにお泊まりもしたい!」
「カラオケも行きたいですっ」
焼き鳥の話から、みんなで遊ぶ計画へと発展していく。
ネココちゃんからプールに行きたいという要望が出たことにより、話はさらに膨らむ。
これはマネージャーさんにも相談して、早いうちにスケジュールを調整しておく必要がありそうだ。
もちろん、フォローしてくれたミミちゃんには手を出していない。
その結果、あたしは十数回ほど命の儚さを痛感することとなった。
リスポーン地点で待ち伏せするのは反則だと思う。
「まったく、みんなして一人を攻撃するなんてひどくない? 切り抜き動画が上がったら炎上するレベルの大惨事だよっ」
「さすがにユニコちゃんの自業自得だと思います」
唯一あたしに刃を向けなかったミミちゃんが、真っ先に正論パンチを放ってきた。
まぁ、理由があったとはいえ作業中に奇襲をかけたのは悪かったかもしれない。
採掘しているエリナ先輩を剣で斬ったり。
整地中のシャテーニュ先輩を穴に落としたり。
ネココちゃんが使ってた足場を崩してみたり。
モンスターと戦ってるスノウちゃんを矢で狙ったり。
……こ、これは確かに、袋叩きにされても文句は言えない。
「みんなごめんね、さすがにやりすぎちゃったかも。数分間はイタズラを自重するよ~」
「お仕置きが足りてないみたいね」
「次は水責めかなー」
先輩たちが真面目なトーンで不穏なことを言っている。
「ネココもユニコ先輩と一緒にイタズラしよっかにゃあ」
「やめておきなよ。ボクは同期を斬りたくはない」
後輩の一人が味方に付くかと思いきや、同期の絆によってそれは阻まれてしまった。
「ミミちゃん、あたしと一緒に革命を起こさない?」
「ユニコちゃん、あんまりふざけてると焼きますよ?」
二期生も同期の絆を見せ付けてやろうとミミちゃんを悪の道に誘ったところ、とんでもない脅し文句が飛び出した。
ゲーム内での話とはいえ、ミミちゃんの口から物騒な言葉が聞けるのは何気にレアだ。ソシャゲで言うとSSR。
こういうのは引き際が肝心。数分間ではなく、建築が終わるまではイタズラを我慢しよう。
「質問コーナーの続きなんだけど、ネココちゃんとスノウちゃんの好きな食べ物を教えてほしいな~」
「ネココは焼き鳥が好きですにゃ」
「焼き鳥おいしいよね、あたしも大好き! どこの部位が特に好き?」
「せせりですにゃ!」
即答ということは、よほど好きなのだろう。
せせりは確か……首、だっけ? 肩、だったかな?
「せせりって、どこでしたっけ?」
あたしが抱いていたのと同様の疑問を、ミミちゃんが口にした。
ちなみに彼女はいま、あたしと共に建物の土台となる場所に木のブロックを敷き詰めて床を作っている。
「首周りのお肉ですにゃあ。タレもいいけど、ネココは塩をおすすめしますにゃ」
「ネココちゃん、通だねー。焼き鳥はよく食べるの?」
ブロックを手際よく積んで壁を作りながら、シャテーニュ先輩が問いかける。
「近所においしい焼き鳥屋さんがあるから、それなりの頻度で通ってますにゃ」
「焼き鳥屋さん、か。ボクにとっては未開の地だね。ネココ、もしよければ今度案内してくれないか?」
「もちろんオッケーにゃ!」
「アタシも行ったことないのよね。いつか機会があれば、アタシも連れて行ってほしいわ」
「オフで集まれた時に、みんなで行きたいねー」
「いいね~、ついでにお泊まりもしたい!」
「カラオケも行きたいですっ」
焼き鳥の話から、みんなで遊ぶ計画へと発展していく。
ネココちゃんからプールに行きたいという要望が出たことにより、話はさらに膨らむ。
これはマネージャーさんにも相談して、早いうちにスケジュールを調整しておく必要がありそうだ。
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