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絡み合う唇
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「おい、服を着ろ。出掛けるぞ……」
夜に外から戻った時貞は、ボクサーパンツ姿でテレビを観ていたヒロトに声を掛ける。スタジオとマンションの往復以外は外出を許可されていなかったヒロトは、満面の笑顔を浮かべて「わかった!」と返事をした。
時貞がヒロトを連れて行った場所は、繁華街にある洒落たバーだった。マスターと馴染みのような時貞は、カウンターに座ってマスターと話し出す。自分には関係無い話だと、ヒロトは店内を見て回っていた。
「スッゲー! こんな大人な空間に来るのは初めてだ……」
小さなガラスの雫が沢山垂れ下がったシャンデリアの下で、グランドピアノが静かに音を奏でている。初老の男が譜面も見ないで弾く曲は、時貞のお気に入りのポップスだった。
店内では静かに会話する年齢層が高いカップル。恰幅のよい中年の男性が、静かにブランデーの入ったグラスを傾けている。その空間に立つヒロトは金髪のロングヘアーで、ビジュアル系の男性が好む服装だ。ヒロトは少し居心地の悪い気分になったが、ピアノの音が心地よく、無意識にメロディーを口ずさむ。
するとピアノを弾く初老の男性が反応し、ニコッとヒロトに笑いかける。それは合図であり「セッション」のお誘いでもあった。
ヒロトはその提案に乗ることにし、ピアノの伴奏で歌い出す。マイクは無かったが、ヒロトの声は店内に響き渡り、客の関心を引き寄せた。
「時貞さん、あの子は誰ですか? 良い声だね……」
マスターが時貞にソッと尋ねる。時貞は「俺のお気に入りのカナリアだ。良い声で鳴くんだよ」とニヤリと妖しく笑う。それを聞いて「ああ、そういうこと」と、マスターもニヤッと笑うのだ。
数曲歌い終わったヒロトは、上機嫌でカウンターに座っている時貞の元に戻ってきた。時貞は「良い声だったぞ」と、ヒロトの頭を撫でる。それを満足そうに目を細めて受け入れるヒロトを見たマスターが、「随分と仲がよろしいのですね」と微笑んでいた。
「え……? いや、そういうんじゃないです……!」
ヒロトは必死に取り繕うが、マスターは「お熱いことで」と返してくるのだ。ヒロトは顔を真っ赤にして下を向き「ち、違う……」と小さく呟く。
「ねえ、君はバンドで歌とか歌ってるの?」
ピアノを弾いていた初老の男性が、ピアノを弾き終わってヒロトに話しかけてきた。ヒロトは瞬時に顔を上げて「はい! バンドでボーカルです」と答える。
「良い発声だよねえ。声量もあるし……。ボイストレーニングとか受けてるの?」
「え……? ボイストレーニングなんて高くて無理です。俺は自己流でやってきました」
それを聞いた初老の男性は「自己流でこれ? 凄いなあ! プロに習えばもっと上手くなるよ!」と興奮気味だった。
それを「いや……」と照れながら聞いているヒロトを、時貞は微笑みながら見ている。そして二人の会話に混ざるようにゆっくりと口を開いた。
「コイツはポップスに合いそうな声を持ってると思うんだが、誰か良いトレーナーを知っているか? レッスン料は俺が払う」
時貞の言葉を聞いて目を見開いて驚くヒロトは、「え……? マジで?」と声を漏らす。
「そうですねえ……。私の知り合いに良いトレーナーが居ますよ。聞いておきますから、分かりましたら時貞さんにご連絡します」
「やったーー! トレーナーとかスゲえ!」
興奮するヒロトは時貞に抱きついていた。その行動に「おい……!」と少し驚いた時貞だったが、嬉しそうなヒロトの笑顔を見て諦めた様に、ヒロト抱きつかれたまま笑うのだった。
****
マンションに戻った二人は激しく求め合う。ボイストレーニングを受けられる興奮から、上機嫌のヒロトは、いつもなら最初は恥ずかしがるのに、今夜は自分から服を脱ぎ捨てていった。
ヒロトの長い金髪が汗で背中に引っ付く。それを掴む時貞は、グッと引っ張りヒロトの身体を弓なりにした。
対面座位から身体を後ろに思いきり倒されたヒロトは、反った身体の所為で、ブリッジに近い格好になった。そしてグッポリと男根を咥え込んだ排泄孔から、男根が出入りする様子が時貞からあからさまに見える。引く時は肉棒に引っ張られて中が少し突き出し、逆に突き刺す時は吸盤のように窄まりがギュウッと吸いついた。
「良い眺めだ……。カナリヤ、鳴けよ。俺に歌を聴かせてくれ……!」
ヒロトは上体を起こし、時貞のお気に入りの歌を口ずさむ。その少し悲しい歌詞は、時貞の過去の何かを思い出させる。ヒロトは歌いながら、時貞の頬を手で触れた。その手をソッと触る時貞は、ヒロトの手のひらに顔を擦り付けてから、手の甲に唇を落とす。
二人の視線が交差し、自然と互いの顔が近づいていく。
互いを啄む様に何度も軽く唇を重ね、もう一度、離れて互いの目を見つめる。
今度は勢いよく重なる二人の唇は、互いの舌を絡ませて吸いつきあう。キスを何度も女としたことのあるヒロトだったが、初めての時貞とのキスは、それのどれとも比べものにならない位に情熱的だった。
下半身でも激しく絡み合い、同時に唇でも絡み合う二人は、頭を真っ白にして快楽を貪っていた。
「ヒロト……、お前は俺のモノだ! 分かったな……!」
「時貞……!」
快楽の雄叫びを上げるヒロトは下半身を痙攣させた。そして時貞の肉棒は、ドクドクと脈打つたびに、次から次へと噴き出す白濁をヒロトの中に注ぎ込んだのだった。
夜に外から戻った時貞は、ボクサーパンツ姿でテレビを観ていたヒロトに声を掛ける。スタジオとマンションの往復以外は外出を許可されていなかったヒロトは、満面の笑顔を浮かべて「わかった!」と返事をした。
時貞がヒロトを連れて行った場所は、繁華街にある洒落たバーだった。マスターと馴染みのような時貞は、カウンターに座ってマスターと話し出す。自分には関係無い話だと、ヒロトは店内を見て回っていた。
「スッゲー! こんな大人な空間に来るのは初めてだ……」
小さなガラスの雫が沢山垂れ下がったシャンデリアの下で、グランドピアノが静かに音を奏でている。初老の男が譜面も見ないで弾く曲は、時貞のお気に入りのポップスだった。
店内では静かに会話する年齢層が高いカップル。恰幅のよい中年の男性が、静かにブランデーの入ったグラスを傾けている。その空間に立つヒロトは金髪のロングヘアーで、ビジュアル系の男性が好む服装だ。ヒロトは少し居心地の悪い気分になったが、ピアノの音が心地よく、無意識にメロディーを口ずさむ。
するとピアノを弾く初老の男性が反応し、ニコッとヒロトに笑いかける。それは合図であり「セッション」のお誘いでもあった。
ヒロトはその提案に乗ることにし、ピアノの伴奏で歌い出す。マイクは無かったが、ヒロトの声は店内に響き渡り、客の関心を引き寄せた。
「時貞さん、あの子は誰ですか? 良い声だね……」
マスターが時貞にソッと尋ねる。時貞は「俺のお気に入りのカナリアだ。良い声で鳴くんだよ」とニヤリと妖しく笑う。それを聞いて「ああ、そういうこと」と、マスターもニヤッと笑うのだ。
数曲歌い終わったヒロトは、上機嫌でカウンターに座っている時貞の元に戻ってきた。時貞は「良い声だったぞ」と、ヒロトの頭を撫でる。それを満足そうに目を細めて受け入れるヒロトを見たマスターが、「随分と仲がよろしいのですね」と微笑んでいた。
「え……? いや、そういうんじゃないです……!」
ヒロトは必死に取り繕うが、マスターは「お熱いことで」と返してくるのだ。ヒロトは顔を真っ赤にして下を向き「ち、違う……」と小さく呟く。
「ねえ、君はバンドで歌とか歌ってるの?」
ピアノを弾いていた初老の男性が、ピアノを弾き終わってヒロトに話しかけてきた。ヒロトは瞬時に顔を上げて「はい! バンドでボーカルです」と答える。
「良い発声だよねえ。声量もあるし……。ボイストレーニングとか受けてるの?」
「え……? ボイストレーニングなんて高くて無理です。俺は自己流でやってきました」
それを聞いた初老の男性は「自己流でこれ? 凄いなあ! プロに習えばもっと上手くなるよ!」と興奮気味だった。
それを「いや……」と照れながら聞いているヒロトを、時貞は微笑みながら見ている。そして二人の会話に混ざるようにゆっくりと口を開いた。
「コイツはポップスに合いそうな声を持ってると思うんだが、誰か良いトレーナーを知っているか? レッスン料は俺が払う」
時貞の言葉を聞いて目を見開いて驚くヒロトは、「え……? マジで?」と声を漏らす。
「そうですねえ……。私の知り合いに良いトレーナーが居ますよ。聞いておきますから、分かりましたら時貞さんにご連絡します」
「やったーー! トレーナーとかスゲえ!」
興奮するヒロトは時貞に抱きついていた。その行動に「おい……!」と少し驚いた時貞だったが、嬉しそうなヒロトの笑顔を見て諦めた様に、ヒロト抱きつかれたまま笑うのだった。
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マンションに戻った二人は激しく求め合う。ボイストレーニングを受けられる興奮から、上機嫌のヒロトは、いつもなら最初は恥ずかしがるのに、今夜は自分から服を脱ぎ捨てていった。
ヒロトの長い金髪が汗で背中に引っ付く。それを掴む時貞は、グッと引っ張りヒロトの身体を弓なりにした。
対面座位から身体を後ろに思いきり倒されたヒロトは、反った身体の所為で、ブリッジに近い格好になった。そしてグッポリと男根を咥え込んだ排泄孔から、男根が出入りする様子が時貞からあからさまに見える。引く時は肉棒に引っ張られて中が少し突き出し、逆に突き刺す時は吸盤のように窄まりがギュウッと吸いついた。
「良い眺めだ……。カナリヤ、鳴けよ。俺に歌を聴かせてくれ……!」
ヒロトは上体を起こし、時貞のお気に入りの歌を口ずさむ。その少し悲しい歌詞は、時貞の過去の何かを思い出させる。ヒロトは歌いながら、時貞の頬を手で触れた。その手をソッと触る時貞は、ヒロトの手のひらに顔を擦り付けてから、手の甲に唇を落とす。
二人の視線が交差し、自然と互いの顔が近づいていく。
互いを啄む様に何度も軽く唇を重ね、もう一度、離れて互いの目を見つめる。
今度は勢いよく重なる二人の唇は、互いの舌を絡ませて吸いつきあう。キスを何度も女としたことのあるヒロトだったが、初めての時貞とのキスは、それのどれとも比べものにならない位に情熱的だった。
下半身でも激しく絡み合い、同時に唇でも絡み合う二人は、頭を真っ白にして快楽を貪っていた。
「ヒロト……、お前は俺のモノだ! 分かったな……!」
「時貞……!」
快楽の雄叫びを上げるヒロトは下半身を痙攣させた。そして時貞の肉棒は、ドクドクと脈打つたびに、次から次へと噴き出す白濁をヒロトの中に注ぎ込んだのだった。
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