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八月灯香

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ぼくのヒーローたち 2

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戸惑いの表情をしていた綾の身体が一瞬緊張して弛緩した。

「あ、落ちた」

「…綾チンコイッてんのにちょっとしか精子出なかったな…体力無いのにお前マジで何回イかしたんだよ。
泣きながら落ちたからこれもうやりたくないって言うぞ。」

「やる前に一回舐めて出させただけですー。
綾が連続でイッて疲れて眠いから嫌って言ってんのに優仁が突っ込むからじゃん。
やめてあげればよかったのに。」

「…お前が抜け駆けしてやんなっつってんのにヤってるからだろ。
あんな綾は見て我慢出来るわけないだろ。」

「いやー、綾のお尻触ってたら優仁の名前出すからカッとなっちゃったよね。」

ごめんごめん、と悪びれも無く言う。
優仁が綾が精通した時に隠してしばらく黙っていたのを椿は根に持っている。

「でももうすぐ完全に中イキしてくれそうだね…」

可愛い、最高に好き。
"イく"って言って欲しいけど綾の"でるぅ"可愛いんだよね。

椿は意識の無い綾を嬉しそうに撫でた。

お互いが綾をそういう対象として見てるのは小学生の頃から知っている。

綾は小学四年生の中頃に母親と近所に引っ越して来た。
初めて会った時の綾は道端でぐしゃぐしゃに泣いてしゃがみ込みながら母親の後ろに張り付いていた。

「もうお母さん今日は抱っこできない。
泣いてもだめ。」

小さい子が母親に駄々を捏ねてるんだと思った。

「こんにちは。」

通り過ぎ様に挨拶すると、泣き声は止まったが、母親の足元に唸りながらしがみつく男の子が気になった。
この辺で見た事ない子だ。

「どこから来たの?名前は?」

と喋りかけても反応してはくれない。
顔も見せてくれない。

「綾、お兄ちゃん達話しかけてくれてるよ。」

しばらく母親と会話をすると男の子は引っ越して来たばかりで、名前は山野綾といい、同い年であることがわかった。
自分たちの小学校に転校もしてくるようだ。
同い年にしては幼い印象が強いなと思ってたら、少し言いにくそうに特別学級に行くの、と母親が言った。

知らない所に引っ越して来たのが嫌でもう歩きたく無いと泣いて抗議をしてるらしい。

「ごめんね、この子人見知りが酷くて、新しい所も怖いの…綾、優仁君と椿君二人とも同じ歳で同じ学校だって。
お友達なってくれるって良かったねぇ。」

「いやぁ~~~~」

母親がそう言っても綾は母親のふくらはぎにしがみつきながらひんひん泣いて首を振っていた。

「綾君、そのヒーロー好きなの?
僕も見てたよ。」

「俺も。」

しゃがみ込んで綾の手に握られたヒーローのソフビを見て話しかけると、やっと顔をこちらに向けた。
目が大きくて整った可愛らしい顔をしていた。

「うちゅうパワーつかって…わるいやつやっつけてくれるのぉ…」

助けに来てくれた時の決めポーズがすき、と泣いて鼻を啜りながら一生懸命ヒーローの良さを二人に教えてくれた。

その様が可愛すぎて二人共が一瞬で綾を好きになってしまった。

「二人とも本当にありがとうねぇ、おばちゃん助かっちゃった。
ほら、綾ありがとうして。
学校行っても二人とも居るんだって、なんて言うの?」

「ゆうじんぐん、づばぎぐん、ながよぐじでくだざい」

綾の住むアパートのドアの前までなんとかたどり着いた時、新しく二人も知り合って交流し、仲良くなったのに遅いから今日はもうバイバイだよ、と言われて寂しくて再び泣き始めてしまい、さようならする時に綾が泣いて濁音だらけの一言を伝えてきた。

二人には付き合ってくれの告白のように思えていた。

「俺ん家も椿の家もすごい近いからまたすぐあそぼ。」
「綾くんまたね。」

二人の家は引っ越してきた家の玄関から見えていたので、綾は二人が玄関に入って行くまで見送っていた。

「やば、綾君めっちゃ可愛いかった…」

「優仁もそう思った?僕も。」

仲のいい2人が、同時に恋に堕ちた瞬間だった。

「おはよう綾君」

「学校一緒に行こ。」

「ぼく学校行く。」

転校初日、優仁と椿が綾を家まで迎えに来ると、行きたく無いとゴネて不機嫌だったのが一瞬で笑顔になったので母親はほっと胸を撫で下ろした。

綾は学習障害などもあり特別学級の生徒ではあるが、子供達と交流させるのに同じクラスに入って来た。
優仁と椿がクラスに居たので泣かずに済んだが、自己紹介で注目を浴びて声が出せずに俯いてしまい、担任がかわりに紹介をした。

「山野君どこから引越してきたの?」

「兄弟いるの?」

「好きな食べ物なに?」

綾は見た目が可愛いのもあって休み時間に直ぐにクラスメイトに取り囲まれてしまった。

興味津々に周りで口々に騒ぐものだから綾はそれが怖くなってしまい耳を両手で塞いでしまっていると、

「なんだよ遊んであげようとしてんだろ!知恵遅れの癖に!」

焦れた子が暴言を吐き、綾は大きな声にビクッと身体をふるわせてより強く耳を塞いで机に伏せた。

すぐに暴言を吐いた同級生を優仁が退かせた。
椿は綾の背中を撫でた。

「なんでそういうこと言うの。」

優仁と、椿が合気道をやっていて強い事はクラスみんなが知っていたから逆らう子は居ない。

綾は助けてくれた優仁と椿の服をギュッと握った。

「怖い事とか嫌な事されたら俺か椿に言うんだぞ。」

と優仁が言うと、綾はうん、と頷いた。

やんちゃそうなクラスメイトも、優仁と椿がそばに居るので綾に何も出来なかった。

「優仁くんと椿くんぼく専属のヒーローみたい。」

学校生活は穏やかだったのだが、普通なら楽しみなはずの週末が近づくと綾が嫌だ嫌だと言う事があった。

「綾、何が嫌なの?」と椿が聞くと、土曜日にお父さんに会うのだと。

会わないといけないのはわかっているけど、お父さんぼくを図書館に置いてって迎えにくるまでずっと図書館に一人で居ないといけない。
前に図書館から出て凄く怒られたから嫌だ。
絵本でも見てろって言われるけど見たくない。
ぼく特撮ヒーローの動画観てたい。
先週は優仁くんと椿くんとヒーローショー行ったの楽しかったのに。

と半泣きになってしまった。

そういえば綾は両親が離婚して引っ越してきたと言っていた。

「いつもお父さん忙しいから送り迎えだけしか出来ないってどっか行っちゃう。
でもお母さんには内緒って言われてるの。
ぼくつまんないのに一緒にいた事にしろって。」

それを聞いて優仁と椿が顔を見合わせる。

「なんかおかしくねぇ?」
「絶対やっちゃいけない事お父さんやってるね。」

どこの図書館か聞いたらちょっと電車乗ったところの県営の大きな図書館だった。

「僕と優仁が内緒で行くよ。
お父さんとの約束の間遊ぼ、何時から何時?」

と聞いたので「ほんと?」と綾の表情が明るくなった。

「「お父さんとお母さんには内緒ね。」」

面会交流の時には二人が遊んでくれるようになったので、別に嫌な日ではなくなった。

「お母さんに貰ったお金お父さんが全部持ってっちゃった…」

午前中から夕方迄の面会で毎回「好きに使って良いお金だからね」と綾が困らないように千円札を一枚持たせてくれている。
会って直ぐに菓子パン一つだけを渡されて図書館に水飲み場あるし必要ないから出せと言って父親に取られてしまっている。

渡さないと鞄やポケットを漁られてまで取り上げられていた。
優仁と椿はその姿をスマホで撮った。

「綾、外行こ。
俺らが小遣いあるから大丈夫。」

「お腹空いたからクレープ一緒に食べようよ。」

といつも優仁と椿が図書館から連れ出してジュースやお菓子を買ってくれた。

「あの親父マジでくそだな。
午前から会って菓子パン一個ってキツくねぇ?」

「あの人綾の事放置してパチンコ行ってる。」

「一回二回の証拠だと弱いから様子見しようぜ。」

今は綾が不安になったり寂しくならないように努めようと思ったが、いつか絶対なんとかしてやるからな、と二人は思った。

「アイツが綾のマジ親なの本当嫌になるな。」

中学に上がった頃に会う回数を減らせないかと打診したらかなり父親にしぶられたけど、成長期に友達と遊ぶ方が大事という話をしたら仕方がないと納得したと言っていた。

どうせ隠れてパチンコ行けなくなるからだろ、綾から小銭まきあげてまでやりたいなんて病気だ。
子供よりギャンブルのが大事なんてどうかしている。
2年に上がる前に優仁と椿は弁護士をやっている優仁の母親に、綾の父親の事を話した。

約3年に渡る2人の持っていた記録の数々に優仁の母親は「法的にぶっ飛ばしてやる」と怒っていた。

「おばさん、綾、面会交流の時ずっと図書館でに置いてかれてる。
綾に渡してるお金もお父さんに毎回取られてる。」

「いつも僕と優仁が綾が一人ぼっちにされてるから一緒にいたから一人にはしてない。
パチンコ行ってる写真もあるよ。」

「お父さんと綾君会わせるのやめる方向で進めましょうか。
養育費も渋ってる事あるみたいだし。」

蓄積された証拠写真もあり、話は優仁の母親がサクサク進めて片付けてくれたので綾は今後父親に会わずに良くなったことを喜んでいた。

「優仁くんと椿くんが居てくれたらぼくお父さん要らない。」

雄二と椿の手を握りながら嬉しそうに言うものだから、もう一生綾がそう思ってくれるようにしていこうと二人は思った。

中学2年に進学して少しした頃。
綾の部屋で椿が居ない時に綾がもじもじと優仁にくっついて来た。

「どうした?」

と聞くと

「あのね優仁くん、お漏らしじゃないのしたことある?」

二人しかいない部屋で内緒話する様に小さな声で聞いてきた。

「今日起きたらパンツにぬるぬるしたのいっぱいついてた…ぼく病気なのかなぁ。
びっくりしてパンツ隠したから今日学校でパンツ履いてなかった。」

今日はなんかもそもそしてるなと思ったらそう言うことか。
隠したパンツを出してきてもらって、洗面台で洗ったら落ちる事を教えた。

「これで洗濯機入れたら大丈夫。」

対処法を教えてもらって綾はホッとした顔になっていた。

「綾、ここ座って」と優仁は部屋に戻りベッドに腰掛けて足の間に綾を座らせた。
ここ最近、優仁と椿は成長期で綾との身長差が開くかのように背がぐんと伸び、体付きも大きくなったのを実感している。

綾はあまり背は伸びていない様子で、抱きしめると心地よいサイズ感だ。

綾のズボンの前を開けると肩越しに下着をつけておらず、そのまま性器が見えた。

「優仁くんなんか恥ずかしい…」

綾が前のめりに隠そうとするのを後ろから抱き止める。

「男だったらみんなするから。」

「ほんと?」

「本当、教える。」

優仁の手が綾の性器に触れて握る。
ク…と指で包皮を下ろして亀頭を出そうとすると綾は痛いと言った。

本当に痛い、というよりはしたことのない事を怖がって嫌がっているようだった。
少しだけ顔を出した亀頭は綺麗なピンク色をしていた。

「今は剥かなくていいか…綾、これここ擦ると気持ちいいだろ?」

少しずつ芯を持ち始めたそれを上下に擦ると、綾が息を詰めて震える。

「ん………ぅ………」

鼻にかかった息をし始めて聴いてるだけで胸がざわついてくる。
刺激されてモジモジと腰が揺れている。

「ぁ………ぁ………ゆうじんくん……ぼくおしっこぉ…」

甘く上擦った声がして優仁の下腹も熱くなる。
抱きしめてる腕に綾がしがみついてくる。

「おしっこじゃないよ。」

「や…や………あ………おしっこでちゃ……あ………」

そのまましゅくしゅくとしごいてやり、ぐり…と皮をかぶった亀頭を押すように撫でられて綾の身体がこわばった。

「っ…………!!」

ヒクヒクと自分の足の間で綾の身体が揺れてたまらなくなる。
自分の手で綾が乱れているのかと思うと今まで感じたことの無い高揚感が湧いた。

綾の性器を触った手に濡れた感触がある。
汗ばんだ綾の首の匂いを嗅いで唇を押し付けた。
それだけで優仁の下腹は疼いた。

綾の精通は、近いうちに椿も気が付いてしまうだろう。

教えてもおそらく満足に出来ないだろうし、自分だけ頼って欲しい…優仁は今少しだけ綾を独占していたいと思った。

「これ。精子、綾が大人になってるって証拠。
自分で出来なかったら俺がやるから。」

手のひらに吐き出された白濁してぬるぬるした液体を綾に見せる。
綾はうぇ、と顔を顰めた。

「優仁くんと椿くんも出るの?」

「出るよ、多分椿も出る。」

椿が精通してるかなんて知りたくも無いけど、と手を拭きながら思った。

優仁くんと椿くんも大人…と言いながら綾がベッドの上でくったりとした。

「綾、パンツどこに新しいのある?」

ベッドに転がってうとうとし始めた綾に聞くとお風呂の洗面台の横の引き出しの上から2番目と答えた。

優仁がパンツを取ってきて部屋に戻ると綾はスウスウと寝息をたてて寝ていた。
パンツと部屋着のズボンを履かせ、優仁は寝ている綾に何度もキスをした。

「綾、自分で出来た?」
「…できない…」

そこから数ヶ月は優仁だけが綾の性処理の手助けを堪能していた。

痛がっていた包皮も剥けるまでになっていた。

「ねぇ綾、チンコから白いの出るようになった?」

と3人でいる時に突然椿が綾に聞いた。
お前はセクハラをするオヤジかと優仁は思った。

「うん。優仁くんに聞いたら白いのおしっこじゃないって教えてくれたよ。」

綾は内緒話のように小さな声で答えた。

「そっかぁ…いつ?」

「三ヶ月くらい前?」

もっと前だっけ?と綾が言ったので優仁は椿に睨まれた。

「へー…。」

「椿くんも精液出る?」

「出るよ」

今度見せてあげようか?と椿に言われて綾は恥ずかしそうにうん、と頷いていた。

優仁にオナニー教えて貰ったの?そう、時々出すの手伝ってくれるの。
僕も手伝ってもいい?
嬉しいな、今度優仁が居ない時絶対させてね。

言いながらどんどん椿の機嫌が悪くなった。

「…椿くん怒ってるの…?」

「綾に怒るわけ無いじゃん。」

椿は俺にキレてんだよな、と優仁は思った。

「椿くん怒るのだめ…」と綾が不安そうに椿にくっつくので、椿は綾を抱きしめながら「綾はなーんにも悪くないし本当に怒ってないよ。」とほっぺたに吸い付きながら言い時々優仁を睨みながらその日は過ごしていた。

その後、合気組手で組んだ時に本気の攻撃を椿が仕掛けてきて、優仁も本気で受けて返し、異様な雰囲気のその様子を周りは固唾を飲んで見守った。

「ああいうの一個も面白くないから本当にやめてよね。」

お前マジでムカつくと椿に言われたが、
先に知ったのが椿だったら自分と同じ事をするだろ、と思ったから優仁は謝らなかった。


高校進学を考えた時に、綾も一緒に進学できる所は無いかと探したら案外近いところの高校が綾のような生徒の受け入れをしていた。

優仁と椿もとりあえず同じ場所に進学しようと二人で話し合って決めた。

綾の母親に提案するととても喜んでいた。
綾を就職させるにも高卒は欲しいと思っていたと。

その時期に綾の描いた架空のヒーローの絵がsnsで話題になり、これはグッズにすれば売れるんじゃ無いのか、と言う事になり、綾の母親が主体となってやって見たらきちんと収益が上がり、時々催事にも出す事がある。

権利関係の事は優仁の父親がちゃんと調べて手助けをしてくれている。

「みんなヒーロー好きなの嬉しい。」

かっこいいもんねと綾はニコニコしていた。

本人は絵を褒めてもらった!と単純に喜んでいるがきちんと仕事として企業からオファーが来る事もあり、綾の描いたカットが雑誌に載ることもある。
母親は今後の綾の為に利益は貯蓄に回している。

進学に関しては優仁と椿の二人ならもっと上の所を狙えるのにと担任から言われたが、高校で綾と離れてしまうなんて事は万が一にも考えたくない。

特進クラスもある学校だし余計な事親に言わないで下さいと担任に念を押し、晴れて3人で同じ学校に進学する事が出来た。

綾にとっても優仁と椿が別の学校に行ってしまって人間関係が極端に変らずに済んだのはとても助かった。

高校生になっても自慰の手伝いと称して二人は密室で綾を触った。

優仁と椿のやる事に疑いをもっていないので綾はされるがまま受け止めていた。

「ん…ん………は……ぅ…」

「綾自分でも握ってみて。
こことか触って。そう、上手。」

「………う………ンッ……!」

触りたいだけ触っていると熱が入って連続で射精させようとして綾を本気泣きさせてしまう事があったのでなるべく見守る日も設ける事とした。

自分でしようとしても優仁と椿がしてくれる時のように射精する迄に至らず、疲れるだけだから諦めてしまい夢精する事があった。

「自分でできなかった…」

時々落ち込んだ顔でパンツを汚した報告をしてくるのが可愛い。
おいで、と、なんでもない顔で誘うと下心があるとは思いもせず身を委ねてくる。

「綾が出来なくてもしてあげるから大丈夫。」

二人が綾を自分がより気持ちよくさせてやろうと躍起になるから余計に綾は自力で自慰が出来なくなってゆく。

「………っ…………!」

膝の上で身悶えながら綾が息を詰める。

部屋でだけよく唇をつけるキスをしていたが舌を入れるキスをして上顎を舐めてやると綾が勃起するのもわかった。

射精する時に身を硬くして声を殺すのもそそる。

一緒にしようか、と兜合わせをしてやると、自分より大きな性器を興味津々にじっと見ている。

「あ…ゆうじんくんのおっきいね…」
「綾も触って…」

辿々しい手つきで優仁の亀頭を撫でてくる。
綾の手を一緒に握り込むと、綾はあえやかな声を出して悶えた。

2人分の精液が綾の腹の上に吐き出される。

悩ましげに見上げて来る目やすがる手、滑らかな肢体は優仁と椿の中にある独占欲をより掻き立てた。

膝の上で向かい合わせに座らせてすると射精寸前に強く抱きついてきてしまい寸止め状態になって綾が辛くて泣いてしまうのでやるなら寝かせてした方がいい、連続でやろうとすると疲れて嫌がって泣くなどと情報交換をしながら綾に触った。

「つばきくんも………ぼく…でるぅ……」
「綾、僕の首つかまっていいよ。」

ひ、ひ、と目元を赤らめて泣きそうな声をあげて追い詰まっていく姿が興奮を煽る。
毎回泣きそうになっているが、快感はある様子でそういう空気を出した時に綾が拒んだ事は一度も無い。

安心させるように顔中に唇を押し付け、どさくさに紛れて口の中を舐める。

優仁も椿も綾に対する大きすぎる気持をどうにかしたかった。
誰にも綾を渡したく無い。
どこにもやりたく無い。

時々、親や周りに「彼女出来た?」と探る様に聞いてこられるのにも辟易している。

優仁と椿が求めているのは綾だけ。
諦めるつもりは毛頭無い。

綾にしている事は大人達に知られれば咎められるだけでは済まない。

綾の事が好きだからと言ってして良い事では無いのは判っている。

綾はパーソナルスペースは人に触らせてはいけないという事を教え込まれているが、自分達にだけは警戒心無くしどけない姿を惜しげもなく晒す。

綾に危害を加えてるのではないかと大人達が二人を警戒してしまわないように身体に跡は決して付けない。

「俺と椿が綾の自慰手伝ってる事が他の人にバレると一緒に居られなくなる。」と綾に伝えた。

「ぼく絶対誰にも言わないからずっと一緒いて…」

一緒に居られなくなると聞いて涙目になってしまっていた。
秘密に出来たら大丈夫、と2人は綾をあやす様に抱きしめた。


大切に守ってきたのに、泣き叫ぶまでぐちゃぐちゃに犯してしまいたい欲望が優仁にも椿にもある。

手淫でおさまらなくなる日が近いうちにきっと来てしまう。

自分達が悪いのだとしても強制的に引き離されるのはごめんだった。

「ちょっと優仁、黙って綾に突っ込んだりしないでよ。」

「…しねーよ。」

今はな…と優仁は思った。

3年に進級しても牽制しあって綾に寄り添った。

相変わらず特撮が大好きなまま、綾は成長しても愛らしかった。
中身は幼いまま、男臭くなるどころか二人の気にいるように育ってるんじゃ無いかと思った。

知らない人とは少しも喋ったりしない。
人見知りは健在で知らない人とは目を合わせられずに俯きがちになる。
それが返って人を惹きつける魅力にもなっている。

容姿が愛らしく目を惹くのに、ちょっかいをかけても黙っている子供など格好の餌食でしかない。

優仁も椿も一緒に出かける時は周りを警戒していた。

自分達が性的な事を教えたのもあり、可憐な容姿になんとなくいつも色気を纏ったような雰囲気があり、気色の悪い大人が綾をターゲットとして見てくるのを感じ取る事も何度か出てきてしまった。

出かける時は一人はダメ。
外に出たい時は細かく連絡を入れる。

変な人が近づいて来たら防犯ブザーを遠慮なく鳴らす。

最近の綾に増やされた約束事。

本屋で綾に今日発売の特撮特集の雑誌を見てきていいかと言われて3人で書店内をバラバラに見ていたら、隅の方で突然けたたましい警報が鳴り響いた。

綾に持たせたものだと思い急行しようとしたら音のした方から中年の男が慌てて椿の隣を走り抜けようとしたので咄嗟に足をかけて転ばせ取り押さえた。

優仁が綾を回収してきて事情を聞くと、本見てたらこのおじさんが喋りかけてきてずっと身体くっつけて後ろに立ってきてなんだろうと思ったらトイレに一緒についてきて欲しいと言われ、お尻を触られたのでブザーを鳴らしたと言う。

「オジサン、殺したくなる事してくれるなぁ。」

「トイレで何しようとしたって?」

椿が転ばせた背中に腕を掴んで捻り上げ、膝をついて体重をかけているので呻き声が上がる。
優仁が低い声を出して中年を睨み付けた。

抵抗をしようともがいていたが椿と優仁に簡単に制圧され、警備員に引き渡した。

「綾、ブザー鳴らして教えてくれてありがとうな。」

「あのおじさん悪人だったね。
綾のおかげで倒せたよ。」

家に帰って綾は母親に「お母さん!優仁くんと椿くん正義のヒーローみたいだった!」と興奮していたが、二人から事情を聞いた母親は何もなくて良かったと胸を撫で下ろした。

綾に非はない。
そういう気を起こす輩が悪い。

きっと綾が外で仕事を見つけなければいけなくなれば、知らない所でこういう事が起きてしまい、最悪の事も起きるかもしれない。

頭の痛くなる問題だが幸い得意な事が既に仕事になっていて助かったなと思えた。

お前は狙われるから外に出るな、とも言えない。

将来、優仁と椿が巣立って行った後、綾をどうやって守っていくかを考えなければいけなくなる日はすぐ来ると母親は思った。
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