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第12章
第130話 挿絵師と報酬・3
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帰りの馬車の中、私は疲労でぐったりとしていた。
「疲れました…ずっと同じ体勢でいるのがあんなに辛いとは知りませんでした…」
「お疲れさん」
スピネルが軽く笑う。
「なかなか良かったぞ、お前の女神姿。少なくとも筋肉女神よりは遥かに良い」
「それは忘れて下さいって言ってるじゃないですか!!」
いつまで言う気だこいつ。頼むから忘れて欲しい。
「冗談だよ。本当に似合ってたって」
「どうだか…。ああいうのはやっぱり、もっと母性的というか、家庭的な感じの女性の方が似合うと思いますよ」
…例えば、フロライアみたいな。彼女の金髪は豊穣の女神のイメージにもぴったりだ。
「家庭的ねえ…」
スピネルが半眼になって腕を組む。
「そういやお前、前に言ってたよな。いい家に嫁ぐより国のために働きたいって。今もそう思ってるのか?」
「え?…そうですね」
殿下の、この国の役に立ちたい。その思いはずっと変わっていない。
すると、スピネルは私の目をじっと見た。
「…じゃあお前、俺が結婚してくれって言ったらどうする?」
「……は?」
思いきり眉をしかめる。
「何の話ですか?何か悪いものでも食べましたか?」
「例えばの話だよ。いいから答えろ。条件は悪くないぞ?稼ぎはいいし、地位もある。お前が王宮魔術師になりたいって言うならそれでもいい」
「え、いいんですか?」
私が王宮魔術師になるのには反対してるっぽかったのに。
「危険なのは気になるが、お前なら魔獣相手にそうそう遅れは取らないだろうしな。それにこれからは魔獣被害が更に増えるだろうから、どこにいたって危険だし…」
スピネルは少しだけ暗い顔をした。
魔獣がこの先更に増えていくだろうというのは、研究者や魔術師の間では一致した見解だ。
「俺もどうせ、多分この先ずっと王宮勤めだ。領地や家臣を持つ気もない。普通の貴族みたいに王都と領地を行ったり来たりしないし、守る家もないから、お前が王宮に勤めてても構わない」
「はあ」
「お前の苦手な社交だってしなくていい。魔術の研究がしたいとも言ってたか?必要なら支援もしてやる。人も、金も」
「そ、そんなことまで…?」
続けざまにあれこれ言われて思わず混乱する。
「…あの、あまりに私に都合が良すぎると思うんですが」
「そうだな。お前の望みは全部叶えてやる。…どうだ?」
何だそれは。私にそこまでする意味が分からない。
しかし実際、その私に都合が良すぎる条件は、彼なら十分に実現可能なものだ。
王子の従者という特殊な立場は、家や血筋に縛られた他の貴族よりも遥かに自由が利く。
普通ならば貴族の妻は女主人として屋敷のことを取り仕切り家を守らなければならないが、彼が本当に領地も家臣も持つ気がないのなら、その必要がない。結婚後も魔術師として働く事ができるだろう。
そしてスピネルは将来、王となった殿下の補佐として確実に要職に就くのだ。あちこちに顔だって利く。
私は本当は戦闘任務などより魔術研究の方がやりたいのだが、研究には資金がかかるし、物によっては各方面に様々な許可を取る必要がある。
しかも運良く研究が完成しても、利権が絡んでなかなか発表したり実用化できないなんて事もあるらしい。何の後ろ盾もなしにやるのは相当大変だと聞いている。
女の私が一人で魔術師をやるより、彼の妻となった方がずっと楽にやりたい事ができるだろう。
あ、あれ…本当に断る理由が見つからないな…。
でも…。
「…お断りします」
…自然と答えが口から滑り出た。
スピネルも私がそう答えると予想していたのだろう、ごく普通に「だろうな」とうなずいた。
「それは何でだ?俺も、お前にとっては友人だからか?…それとも、何か他の理由か?」
「理由は…」
少しだけ視線を彷徨わせる。
…理由。なんだろう。一番大きな理由は。
何故か急に殿下の顔が浮かんできて、ひどく動揺した。
違う。そうじゃない。殿下は関係ない。
でも、じゃあ、なんだっけ。
すごく大事なことが、何かあったような気がする。
「俺と結婚すれば、お前はこの先も殿下の近くにいられるぞ。望み通り、殿下の友人としてな」
この先。そんなものは、私には。
「それでも断る理由は何だ。よく考えろ」
どうして殿下のことばかり思い浮かぶんだろう。
考えがまとまらない。喉が渇く。
「…おい、リナーリア」
鋼色の瞳がこちらを覗き込んで来て、私はのろのろと顔を上げてそれを見返した。
頭が痛い。
…何の話をしていたんだっけ。
そうだ、理由だ。理由を訊かれているんだった。
「お断りする理由は…」
「…スピネルだからですかね…」
「びっくりするほど最低の回答をありがとよ!!!!」
スピネルは思いきり叫んだ。
「はあ…お前に訊いた俺がバカだった」
「しょうがないじゃないですか。貴方がおかしな事を訊くから悪いんです」
深々とため息をつくスピネルを睨みつける。
急に一体どうしたんだ。例え話だろうが冗談だろうが、全く面白くない。
疲労と共に思わず眉間を押さえる。
「頭が痛いのか」
「そうですよ。貴方のせいです」
「そりゃ悪かったな。…着くまで、大人しく休んでろ」
そう言って、スピネルはそれきり口を噤んだ。
やがて、馬車が学院の前に着いた。
「あの、スピネル!」
降りようとするスピネルを、私は慌てて呼び止める。危うく忘れる所だった。
「なんだ?」
「…これを」
私がポケットから取り出したのは、革紐の先に赤い石がぶら下がった小さな護符だ。
「…何だこれ」
「護符です。剣の柄とか、鍵とか、小物とかに付けられるやつです」
「それは見れば分かるが」
「私が作りました。もらって下さい」
以前、コーネルやヴォルツへのプレゼントを買いに行った際、ついでに買った材料で作ったものだ。
スピネルに渡すならどんな魔法陣がいいか、あれこれ悩みながら作っていたら結構時間がかかってしまった。
「お前が?…俺にか?」
スピネルはちょっと目を丸くして、私が差し出した護符を見る。
「貴方には昔からずっとお世話になっていますし、水霊祭の時は助けていただきましたし…。あの時は、本当にありがとうございました。今日だってお世話になりましたし、これはその感謝の気持ちということで」
「それは…」
「いいからもらって下さい。どうせ、そんな大したものではないですし」
放っておくとまた借りがどうとか言い出しそうなので、私はスピネルの言葉を遮り、その手に護符を押し付けた。
スピネルはしばらく無言で手の中の護符を見つめていたが、やがてそれをぎゅっと握り締めた。
「…ありがとう。大事にする」
…良かった。
ほっと胸を撫で下ろす。ほとんど無理矢理押し付けたようなものだが、ちゃんと受け取ってもらえた。
嬉しいだけではなさそうな、何とも言えない顔をしているのがちょっと気になるけど。
「…お前の分はないのか?」
「はい?」
ふいに尋ねられ、私は首を傾げた。
「俺からすれば、お前の方がよっぽど護符が必要だ。作って持っておけよ」
「作らなくても、ちゃんと持ってますよ。父から貰ったものです」
指輪だとかネックレスだとか、割と色々持っている。私が作れる程度の護符より、遥かに強力なものだ。
いつもどれか一つは身に着けるようにしている。
「それじゃ足りないから作れ。お前なら何か、滅多に手に入らないような貴重な素材とか持ってるだろ」
「ええ?」
やけに真剣な顔で言われ、少し困惑する。
そりゃまあ、魔術師の家なので珍しい素材も手に入れやすいが。何かあったかな…。
考える私をよそに、スピネルはさっと馬車を降りると、「ほら」と言って入口から手を差し伸べて来た。
そうだった、いつまでもここに馬車を停めっぱなしなのはまずい。邪魔になるし無駄に人目を引く。
私は慌ててその手を取り、馬車を降りた。
夕焼けの中、再び馬車に乗って去っていったスピネルを少しの間だけ見送った。
…帰りのスピネルはずいぶんおかしかったな。何だったんだろう。
訳の分からない事を訊いてきたり、護符を作れと言ったり。
頭痛はもう治まったが、なんだか本当に疲れてしまった。
しかし、私用の護符かあ…。
殿下用のも早く作りたいんだよな。殿下にもお世話になっているし、ずいぶん前になるがお土産を頂いたこともある。
だからお礼がしたいのだが、殿下はちゃんと立派な護符をいくつもお持ちなのは分かっているので、どんなものを作れば良いのか悩んでしまいスピネル用のものより更に時間がかかっているのだ。
でも行き詰まっているからこそ、気分転換に別のものを作ってみるのは良いかもしれないな。
とりあえず使えそうな素材が何かないか探してみよう…と思いながら、私は寮の玄関をくぐった。
「疲れました…ずっと同じ体勢でいるのがあんなに辛いとは知りませんでした…」
「お疲れさん」
スピネルが軽く笑う。
「なかなか良かったぞ、お前の女神姿。少なくとも筋肉女神よりは遥かに良い」
「それは忘れて下さいって言ってるじゃないですか!!」
いつまで言う気だこいつ。頼むから忘れて欲しい。
「冗談だよ。本当に似合ってたって」
「どうだか…。ああいうのはやっぱり、もっと母性的というか、家庭的な感じの女性の方が似合うと思いますよ」
…例えば、フロライアみたいな。彼女の金髪は豊穣の女神のイメージにもぴったりだ。
「家庭的ねえ…」
スピネルが半眼になって腕を組む。
「そういやお前、前に言ってたよな。いい家に嫁ぐより国のために働きたいって。今もそう思ってるのか?」
「え?…そうですね」
殿下の、この国の役に立ちたい。その思いはずっと変わっていない。
すると、スピネルは私の目をじっと見た。
「…じゃあお前、俺が結婚してくれって言ったらどうする?」
「……は?」
思いきり眉をしかめる。
「何の話ですか?何か悪いものでも食べましたか?」
「例えばの話だよ。いいから答えろ。条件は悪くないぞ?稼ぎはいいし、地位もある。お前が王宮魔術師になりたいって言うならそれでもいい」
「え、いいんですか?」
私が王宮魔術師になるのには反対してるっぽかったのに。
「危険なのは気になるが、お前なら魔獣相手にそうそう遅れは取らないだろうしな。それにこれからは魔獣被害が更に増えるだろうから、どこにいたって危険だし…」
スピネルは少しだけ暗い顔をした。
魔獣がこの先更に増えていくだろうというのは、研究者や魔術師の間では一致した見解だ。
「俺もどうせ、多分この先ずっと王宮勤めだ。領地や家臣を持つ気もない。普通の貴族みたいに王都と領地を行ったり来たりしないし、守る家もないから、お前が王宮に勤めてても構わない」
「はあ」
「お前の苦手な社交だってしなくていい。魔術の研究がしたいとも言ってたか?必要なら支援もしてやる。人も、金も」
「そ、そんなことまで…?」
続けざまにあれこれ言われて思わず混乱する。
「…あの、あまりに私に都合が良すぎると思うんですが」
「そうだな。お前の望みは全部叶えてやる。…どうだ?」
何だそれは。私にそこまでする意味が分からない。
しかし実際、その私に都合が良すぎる条件は、彼なら十分に実現可能なものだ。
王子の従者という特殊な立場は、家や血筋に縛られた他の貴族よりも遥かに自由が利く。
普通ならば貴族の妻は女主人として屋敷のことを取り仕切り家を守らなければならないが、彼が本当に領地も家臣も持つ気がないのなら、その必要がない。結婚後も魔術師として働く事ができるだろう。
そしてスピネルは将来、王となった殿下の補佐として確実に要職に就くのだ。あちこちに顔だって利く。
私は本当は戦闘任務などより魔術研究の方がやりたいのだが、研究には資金がかかるし、物によっては各方面に様々な許可を取る必要がある。
しかも運良く研究が完成しても、利権が絡んでなかなか発表したり実用化できないなんて事もあるらしい。何の後ろ盾もなしにやるのは相当大変だと聞いている。
女の私が一人で魔術師をやるより、彼の妻となった方がずっと楽にやりたい事ができるだろう。
あ、あれ…本当に断る理由が見つからないな…。
でも…。
「…お断りします」
…自然と答えが口から滑り出た。
スピネルも私がそう答えると予想していたのだろう、ごく普通に「だろうな」とうなずいた。
「それは何でだ?俺も、お前にとっては友人だからか?…それとも、何か他の理由か?」
「理由は…」
少しだけ視線を彷徨わせる。
…理由。なんだろう。一番大きな理由は。
何故か急に殿下の顔が浮かんできて、ひどく動揺した。
違う。そうじゃない。殿下は関係ない。
でも、じゃあ、なんだっけ。
すごく大事なことが、何かあったような気がする。
「俺と結婚すれば、お前はこの先も殿下の近くにいられるぞ。望み通り、殿下の友人としてな」
この先。そんなものは、私には。
「それでも断る理由は何だ。よく考えろ」
どうして殿下のことばかり思い浮かぶんだろう。
考えがまとまらない。喉が渇く。
「…おい、リナーリア」
鋼色の瞳がこちらを覗き込んで来て、私はのろのろと顔を上げてそれを見返した。
頭が痛い。
…何の話をしていたんだっけ。
そうだ、理由だ。理由を訊かれているんだった。
「お断りする理由は…」
「…スピネルだからですかね…」
「びっくりするほど最低の回答をありがとよ!!!!」
スピネルは思いきり叫んだ。
「はあ…お前に訊いた俺がバカだった」
「しょうがないじゃないですか。貴方がおかしな事を訊くから悪いんです」
深々とため息をつくスピネルを睨みつける。
急に一体どうしたんだ。例え話だろうが冗談だろうが、全く面白くない。
疲労と共に思わず眉間を押さえる。
「頭が痛いのか」
「そうですよ。貴方のせいです」
「そりゃ悪かったな。…着くまで、大人しく休んでろ」
そう言って、スピネルはそれきり口を噤んだ。
やがて、馬車が学院の前に着いた。
「あの、スピネル!」
降りようとするスピネルを、私は慌てて呼び止める。危うく忘れる所だった。
「なんだ?」
「…これを」
私がポケットから取り出したのは、革紐の先に赤い石がぶら下がった小さな護符だ。
「…何だこれ」
「護符です。剣の柄とか、鍵とか、小物とかに付けられるやつです」
「それは見れば分かるが」
「私が作りました。もらって下さい」
以前、コーネルやヴォルツへのプレゼントを買いに行った際、ついでに買った材料で作ったものだ。
スピネルに渡すならどんな魔法陣がいいか、あれこれ悩みながら作っていたら結構時間がかかってしまった。
「お前が?…俺にか?」
スピネルはちょっと目を丸くして、私が差し出した護符を見る。
「貴方には昔からずっとお世話になっていますし、水霊祭の時は助けていただきましたし…。あの時は、本当にありがとうございました。今日だってお世話になりましたし、これはその感謝の気持ちということで」
「それは…」
「いいからもらって下さい。どうせ、そんな大したものではないですし」
放っておくとまた借りがどうとか言い出しそうなので、私はスピネルの言葉を遮り、その手に護符を押し付けた。
スピネルはしばらく無言で手の中の護符を見つめていたが、やがてそれをぎゅっと握り締めた。
「…ありがとう。大事にする」
…良かった。
ほっと胸を撫で下ろす。ほとんど無理矢理押し付けたようなものだが、ちゃんと受け取ってもらえた。
嬉しいだけではなさそうな、何とも言えない顔をしているのがちょっと気になるけど。
「…お前の分はないのか?」
「はい?」
ふいに尋ねられ、私は首を傾げた。
「俺からすれば、お前の方がよっぽど護符が必要だ。作って持っておけよ」
「作らなくても、ちゃんと持ってますよ。父から貰ったものです」
指輪だとかネックレスだとか、割と色々持っている。私が作れる程度の護符より、遥かに強力なものだ。
いつもどれか一つは身に着けるようにしている。
「それじゃ足りないから作れ。お前なら何か、滅多に手に入らないような貴重な素材とか持ってるだろ」
「ええ?」
やけに真剣な顔で言われ、少し困惑する。
そりゃまあ、魔術師の家なので珍しい素材も手に入れやすいが。何かあったかな…。
考える私をよそに、スピネルはさっと馬車を降りると、「ほら」と言って入口から手を差し伸べて来た。
そうだった、いつまでもここに馬車を停めっぱなしなのはまずい。邪魔になるし無駄に人目を引く。
私は慌ててその手を取り、馬車を降りた。
夕焼けの中、再び馬車に乗って去っていったスピネルを少しの間だけ見送った。
…帰りのスピネルはずいぶんおかしかったな。何だったんだろう。
訳の分からない事を訊いてきたり、護符を作れと言ったり。
頭痛はもう治まったが、なんだか本当に疲れてしまった。
しかし、私用の護符かあ…。
殿下用のも早く作りたいんだよな。殿下にもお世話になっているし、ずいぶん前になるがお土産を頂いたこともある。
だからお礼がしたいのだが、殿下はちゃんと立派な護符をいくつもお持ちなのは分かっているので、どんなものを作れば良いのか悩んでしまいスピネル用のものより更に時間がかかっているのだ。
でも行き詰まっているからこそ、気分転換に別のものを作ってみるのは良いかもしれないな。
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