315 / 377
最終部:タワー・オブ・バベル
その336 休息とバステト
しおりを挟む
<拠点内>
「これでいいのね? 魔物相手ならこれは便利かも」
私は拠点で、チェイシャの力を会得するため訓練に励んでいた。念のためにと、レジナ達と一緒にウェンディとイリスも来てくれている。
ちなみに相手はというと、ソキウスに頼んでカナブンに似た中型の魔物である"ワイルドスカラベ”を森から引っ張ってきてもらった。
それに麻痺弾を撃ちこみ、ひっくり返っているのをシルバ達が遊んでいた。
<そうじゃ。状態異常の麻痺弾と毒弾に魔力の塊をぶつける魔弾。基本的にはこの三つを使えば道中が楽になるであろう。魔力はそれほど使わないし>
「確かに……毒はボスとかに効けば頼りになるし、まだ人間と変わらないなら神裂にも効くかもしれないわね。あ、倒した」
「きゅきゅん!」
グシャッとシロップの一撃でスカラベが潰れて絶命する。
「よしよし、頑張ったわね」
「きゅんきゅん♪」
シロップが私に駆けより撫でてくれと尻尾を振るってくる。シロップは前の騒動からだいぶ元気が戻ってきたようで、同じ雌であるラズベと仲良くじゃれてきていた。
「そろそろ日が暮れますな。レイド殿達は大丈夫でしょうか?」
「エリック様も一緒だし大丈夫……ってよく考えたら、割と足手纏いになっていたりしてね! 騎士団長とはいってもあのメンバーの中じゃ普通の人だもんねー」
イリスがクスクスと笑いながら、そんなことを言う。昨日のクレリックさん達のひそひそ声じゃないけど、確かに規格外な人が集まっている気はするかな? レイドさんは勇者だし、私とお父さんも魔王……女神二人に、聖女と半分は特別な恩恵があるもんね。
シルキーさんは回復魔法のエキスパートだけど、クレリックだし、ニールセンさんも強いけど普通の騎士。カルエラートさんはパパのパーティに居たけど、やっぱり騎士だからね。フレーレも普通の――
「普通の……? なんだろ、何となくあの子をシルキーさんと同じ枠にいれたらいけない気がするわね……」
聖魔光とか固有技を持っているし、それに変なあだ名つけるからね。
フレーレに対し疑問を浮かべていると、スカラベを連れてきてくれたソキウスが立ち上がりながら声をかけてきた。
「俺も模擬戦やっていいかー?」
「あ、うん。ありがとね、練習台を連れて来てくれて! レジナ達を実験台にするわけにはいかないから」
「いいってことよ! ウェンディかイリス、手伝ってくれるか?」
「では私が相手をするであります! 大剣使い同士、楽しみでありますな!」
「ケガはチェーリカが治しますから、頑張って下さいですよ」
木剣を持って二人が対峙し、戦闘が始まる。私はそろそろ夕食の準備に取り掛かるため、その場を後にする。
「頑張ってね! ご飯作って来るわ」
「お願いするですよ、ルーナ。ああ、ソキウス 、右、右です!」
「ふふ、それじゃ行こうか」
「わふ」
寝そべっていたレジナがのそりと起き上がり、シルバ達と共にてくてくと着いてくる。さて、今日のご飯は何にしようかな……
(ま、また生姜焼きだぞ……)
(どういうことだ……)
(もしかして食材が無いのかしら? そういえばソキウス君と、チェーリカちゃんは訓練してたわよね……)
(お、俺、明日町へ行くよ! 毎日生姜焼きじゃたまんねぇ!?)
「んー、やっぱり生姜焼きは美味しいわね!」
「わんわん♪」
シルバが私の声に反応し、尻尾を振る。あれ? 騎士さん達、浮かない顔で食べてるわね?
「お腹減ってなかったのかな? それにしても今日で二日目かあ……待っているのって長く感じるわね」
<そうだね。オイラもジャンナを待たせていることが多かったけど、やきもきするね>
ファウダーの指輪が点滅し語りかけてくる。
「本当ね。みんなちゃんと食べているかな? ケガとかしてないといいけど」
バベルの塔に少しかかった、空に浮かんだ月を見ながら私はみんなの無事を祈った。ヴィオーラの国王が出てきたらカームさんは戦いに出るだろうな……バステトも無理していないといいなあ……
一応、消滅すれば装備に還ってくるとはいえ、それでも消えないで居てくれた方がいいもんね。
◆ ◇ ◆
<バベルの塔:74階>
「くしゅん! くしゅん!」
「あら、フレーレ風邪?」
「い、いえ、大丈夫です! 急に鼻がむずむずしちゃって……」
ルーナに噂されているとはつゆ知らず、フレーレは食事の準備に取り掛かる。ビューリック国王の復活体を倒したレイド達は75階の中ボスに備えて休息を取ることに決めたのだった。
「進みが遅いな……こんなことで大丈夫だろうか?」
<リリーが居ないからにゃあ……あ、手伝うにゃ>
肉を串に刺す作業をしていたレイドにてくてくと歩いて来たバステトが手伝ってくれる。バステトはそのまま作業をしながらレイドへ話を続けていた。
<恐らくこのまま進めば、ヴィオーラの国王と戦ってこの階層は終わりだと思うにゃ。ただ、カームはヴィオーラの国王と刺し違える気でいるから、私はそれが心配なのにゃ>
「色々確執があるみたいだったからな」
「カームの動向は私も気をつけよう」
そこでカルエラートも話しに参加し、ふと、カルエラートがせっせと肉串を作るバステトに尋ねた。
「……そういえばお前は何で守護獣になったんだ? 私が連れて来たあの島が出身なのか?」
そう言われて、顔を伏せるバステト。黙ってしまったので、悪いことを聞いたかとカルエラートも黙って座っていたのだが、やがて手を止めてポツリと語り出す。
<……私はカルエラートの言うとおり、あの南の島に住んでいたのにゃ。レイドは分からないと思うから言うけど、島と言っても蒼希よりちょっと小さいくらいだにゃ。そこでちょっと可愛い村娘として暮らしていたんだけど、ちょうど私が18歳になったくらいのころ、島では雨が降らなくなったにゃ。何日も、何カ月も>
ちょっと可愛いという言葉にツッコミを入れたくなったが、続きが気になるのでレイドはこらえて尋ねる。
「100年前か?」
バステトはコクリと頷き、さらに続ける。
<そうだにゃ。そうなると作物が育たないから、徐々に人が倒れて行ったにゃ。海水で喉は潤わないし、川は段々干からびる……食料は釣りができたから魚はあったけど、日照りが続くと体力も落ちるから段々と漁も減るんだにゃ。それである時、誰かが女神の怒りを買ったのでは? と、言い始めたにゃ>
『ま、そんなことは無いんだけどね?』
エクソリアが話を聞きつけて歩いてくる。バステトに代わり、エクソリアが顛末を話し始めた。
『今のバスの話からだいたい想像はつくと思うけど、生贄をね、使ったんだ。若い娘の命と引き換えに雨を降らせて欲しいと。もちろんボクにそんなことが出来るはずもなく、彼女と数人は海の藻屑と消えたって訳さ』
<もう餓死寸前だったからあまり変わらなかったけどにゃ……>
『で、ボクが拾って暴食の虎へ変えたってわけさ。ま、あの島の民は殆ど全滅しちゃったけどね』
<そうだったにゃあ……みんな可哀相だったにゃ>
「生贄にされたのに優しいなバステトは」
カルエラートがそう言い、バステトは慌てたように取り繕う。
<そ、そんなこと急にいうにゃ!? 痛っ!? 串で指を怪我したにゃ……>
そんなバステトを見て、レイド達は笑うのだった。
「これでいいのね? 魔物相手ならこれは便利かも」
私は拠点で、チェイシャの力を会得するため訓練に励んでいた。念のためにと、レジナ達と一緒にウェンディとイリスも来てくれている。
ちなみに相手はというと、ソキウスに頼んでカナブンに似た中型の魔物である"ワイルドスカラベ”を森から引っ張ってきてもらった。
それに麻痺弾を撃ちこみ、ひっくり返っているのをシルバ達が遊んでいた。
<そうじゃ。状態異常の麻痺弾と毒弾に魔力の塊をぶつける魔弾。基本的にはこの三つを使えば道中が楽になるであろう。魔力はそれほど使わないし>
「確かに……毒はボスとかに効けば頼りになるし、まだ人間と変わらないなら神裂にも効くかもしれないわね。あ、倒した」
「きゅきゅん!」
グシャッとシロップの一撃でスカラベが潰れて絶命する。
「よしよし、頑張ったわね」
「きゅんきゅん♪」
シロップが私に駆けより撫でてくれと尻尾を振るってくる。シロップは前の騒動からだいぶ元気が戻ってきたようで、同じ雌であるラズベと仲良くじゃれてきていた。
「そろそろ日が暮れますな。レイド殿達は大丈夫でしょうか?」
「エリック様も一緒だし大丈夫……ってよく考えたら、割と足手纏いになっていたりしてね! 騎士団長とはいってもあのメンバーの中じゃ普通の人だもんねー」
イリスがクスクスと笑いながら、そんなことを言う。昨日のクレリックさん達のひそひそ声じゃないけど、確かに規格外な人が集まっている気はするかな? レイドさんは勇者だし、私とお父さんも魔王……女神二人に、聖女と半分は特別な恩恵があるもんね。
シルキーさんは回復魔法のエキスパートだけど、クレリックだし、ニールセンさんも強いけど普通の騎士。カルエラートさんはパパのパーティに居たけど、やっぱり騎士だからね。フレーレも普通の――
「普通の……? なんだろ、何となくあの子をシルキーさんと同じ枠にいれたらいけない気がするわね……」
聖魔光とか固有技を持っているし、それに変なあだ名つけるからね。
フレーレに対し疑問を浮かべていると、スカラベを連れてきてくれたソキウスが立ち上がりながら声をかけてきた。
「俺も模擬戦やっていいかー?」
「あ、うん。ありがとね、練習台を連れて来てくれて! レジナ達を実験台にするわけにはいかないから」
「いいってことよ! ウェンディかイリス、手伝ってくれるか?」
「では私が相手をするであります! 大剣使い同士、楽しみでありますな!」
「ケガはチェーリカが治しますから、頑張って下さいですよ」
木剣を持って二人が対峙し、戦闘が始まる。私はそろそろ夕食の準備に取り掛かるため、その場を後にする。
「頑張ってね! ご飯作って来るわ」
「お願いするですよ、ルーナ。ああ、ソキウス 、右、右です!」
「ふふ、それじゃ行こうか」
「わふ」
寝そべっていたレジナがのそりと起き上がり、シルバ達と共にてくてくと着いてくる。さて、今日のご飯は何にしようかな……
(ま、また生姜焼きだぞ……)
(どういうことだ……)
(もしかして食材が無いのかしら? そういえばソキウス君と、チェーリカちゃんは訓練してたわよね……)
(お、俺、明日町へ行くよ! 毎日生姜焼きじゃたまんねぇ!?)
「んー、やっぱり生姜焼きは美味しいわね!」
「わんわん♪」
シルバが私の声に反応し、尻尾を振る。あれ? 騎士さん達、浮かない顔で食べてるわね?
「お腹減ってなかったのかな? それにしても今日で二日目かあ……待っているのって長く感じるわね」
<そうだね。オイラもジャンナを待たせていることが多かったけど、やきもきするね>
ファウダーの指輪が点滅し語りかけてくる。
「本当ね。みんなちゃんと食べているかな? ケガとかしてないといいけど」
バベルの塔に少しかかった、空に浮かんだ月を見ながら私はみんなの無事を祈った。ヴィオーラの国王が出てきたらカームさんは戦いに出るだろうな……バステトも無理していないといいなあ……
一応、消滅すれば装備に還ってくるとはいえ、それでも消えないで居てくれた方がいいもんね。
◆ ◇ ◆
<バベルの塔:74階>
「くしゅん! くしゅん!」
「あら、フレーレ風邪?」
「い、いえ、大丈夫です! 急に鼻がむずむずしちゃって……」
ルーナに噂されているとはつゆ知らず、フレーレは食事の準備に取り掛かる。ビューリック国王の復活体を倒したレイド達は75階の中ボスに備えて休息を取ることに決めたのだった。
「進みが遅いな……こんなことで大丈夫だろうか?」
<リリーが居ないからにゃあ……あ、手伝うにゃ>
肉を串に刺す作業をしていたレイドにてくてくと歩いて来たバステトが手伝ってくれる。バステトはそのまま作業をしながらレイドへ話を続けていた。
<恐らくこのまま進めば、ヴィオーラの国王と戦ってこの階層は終わりだと思うにゃ。ただ、カームはヴィオーラの国王と刺し違える気でいるから、私はそれが心配なのにゃ>
「色々確執があるみたいだったからな」
「カームの動向は私も気をつけよう」
そこでカルエラートも話しに参加し、ふと、カルエラートがせっせと肉串を作るバステトに尋ねた。
「……そういえばお前は何で守護獣になったんだ? 私が連れて来たあの島が出身なのか?」
そう言われて、顔を伏せるバステト。黙ってしまったので、悪いことを聞いたかとカルエラートも黙って座っていたのだが、やがて手を止めてポツリと語り出す。
<……私はカルエラートの言うとおり、あの南の島に住んでいたのにゃ。レイドは分からないと思うから言うけど、島と言っても蒼希よりちょっと小さいくらいだにゃ。そこでちょっと可愛い村娘として暮らしていたんだけど、ちょうど私が18歳になったくらいのころ、島では雨が降らなくなったにゃ。何日も、何カ月も>
ちょっと可愛いという言葉にツッコミを入れたくなったが、続きが気になるのでレイドはこらえて尋ねる。
「100年前か?」
バステトはコクリと頷き、さらに続ける。
<そうだにゃ。そうなると作物が育たないから、徐々に人が倒れて行ったにゃ。海水で喉は潤わないし、川は段々干からびる……食料は釣りができたから魚はあったけど、日照りが続くと体力も落ちるから段々と漁も減るんだにゃ。それである時、誰かが女神の怒りを買ったのでは? と、言い始めたにゃ>
『ま、そんなことは無いんだけどね?』
エクソリアが話を聞きつけて歩いてくる。バステトに代わり、エクソリアが顛末を話し始めた。
『今のバスの話からだいたい想像はつくと思うけど、生贄をね、使ったんだ。若い娘の命と引き換えに雨を降らせて欲しいと。もちろんボクにそんなことが出来るはずもなく、彼女と数人は海の藻屑と消えたって訳さ』
<もう餓死寸前だったからあまり変わらなかったけどにゃ……>
『で、ボクが拾って暴食の虎へ変えたってわけさ。ま、あの島の民は殆ど全滅しちゃったけどね』
<そうだったにゃあ……みんな可哀相だったにゃ>
「生贄にされたのに優しいなバステトは」
カルエラートがそう言い、バステトは慌てたように取り繕う。
<そ、そんなこと急にいうにゃ!? 痛っ!? 串で指を怪我したにゃ……>
そんなバステトを見て、レイド達は笑うのだった。
0
お気に入りに追加
4,187
あなたにおすすめの小説
賢者の転生実験
東国不動
ファンタジー
※書籍の第二巻が書店で好評発売中です! 是非お読みください。
不遇の高校生桐生レオはある日、謎の声に導かれて異世界に転生する。彼を転生させたのは、異界の知識で新たな魔法を生み出さんとする大賢者。
大賢者の息子として剣と魔法の世界に転生したレオは、父の魔法を教わる代わりに自分の持つ現代科学の知識を提供することに承諾する。ツンデレ妹に元王女の母、さらには猫型獣人の少女らに囲まれて幸せな第二の人生を満喫するレオ。一方、大賢者はレオから得た現代兵器の知識によって密かに全く新たな魔法群を開発していた。強大な力を求める大賢者の真意は一体?
先制発見、先制攻撃、先制撃破―現代兵器の戦術理論を応用した反撃不能の「兵器魔法(ウェポン・マジック)」が起動する時、少年の運命が動き出す!
【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
悪意か、善意か、破滅か
野村にれ
恋愛
婚約者が別の令嬢に恋をして、婚約を破棄されたエルム・フォンターナ伯爵令嬢。
婚約者とその想い人が自殺を図ったことで、美談とされて、
悪意に晒されたエルムと、家族も一緒に爵位を返上してアジェル王国を去った。
その後、アジェル王国では、徐々に異変が起こり始める。
森蘭丸の弟、異世界に渡る<本能寺から異世界へ。文化も人体も違うところで色々巻き込まれ、恋も知る?>
天知 カナイ
BL
【三章完結しました】本能寺の夜、信長と兄乱法師(森蘭丸はこちらの名を使っています)の痴態を見てしまう、森力丸長氏。美しい兄の乱れた姿に驚きながらも、情愛がのる閨事とはどういうものか、考えながら眠りにつく。だがその後本能寺の変が起こり、力丸(リキ)も戦うのだがその途中で異世界に飛ばされる。
【三章開始時点でこちらの内容を変更しました】
飛ばされた先でアヤラセという若者に出会い愛し合うようになるが、リキが性交(セックス)することによってどんどん色々な事が変化することになり戸惑いを感じてしまう。
アヤラセに執着する兄ライセン、アヤラセの親であるランムイとヤルルア、そして異様な過程で生まれた新生物ユウビなど、様々な人々と関わり時に運命に翻弄されながら、飛ばされた世界で必死に生きていく。
セックスありきで話が展開する部分がありますので、今見てみると結構エロ展開があります(三章1話現在)。独自設定があります。この世界の人たちは雌雄同体です。全員陰茎ありですし主人公は男なのでBLにしています。また、女の人同志的に読める展開もありますし、進行上残酷、凌辱シーンもあります。
最終的にはハッピーエンドになる予定です!
私のバラ色ではない人生
野村にれ
恋愛
ララシャ・ロアンスラー公爵令嬢は、クロンデール王国の王太子殿下の婚約者だった。
だが、隣国であるピデム王国の第二王子に見初められて、婚約が解消になってしまった。
そして、後任にされたのが妹であるソアリス・ロアンスラーである。
ソアリスは王太子妃になりたくもなければ、王太子妃にも相応しくないと自負していた。
だが、ロアンスラー公爵家としても責任を取らなければならず、
既に高位貴族の令嬢たちは婚約者がいたり、結婚している。
ソアリスは不本意ながらも嫁ぐことになってしまう。
不埒な一級建築士と一夜を過ごしたら、溺愛が待っていました
入海月子
恋愛
有本瑞希
仕事に燃える設計士 27歳
×
黒瀬諒
飄々として軽い一級建築士 35歳
女たらしと嫌厭していた黒瀬と一緒に働くことになった瑞希。
彼の言動は軽いけど、腕は確かで、真摯な仕事ぶりに惹かれていく。
ある日、同僚のミスが発覚して――。
あなたたちのことなんて知らない
gacchi
恋愛
母親と旅をしていたニナは精霊の愛し子だということが知られ、精霊教会に捕まってしまった。母親を人質にされ、この国にとどまることを国王に強要される。仕方なく侯爵家の養女ニネットとなったが、精霊の愛し子だとは知らない義母と義妹、そして婚約者の第三王子カミーユには愛人の子だと思われて嫌われていた。だが、ニネットに虐げられたと嘘をついた義妹のおかげで婚約は解消される。それでも精霊の愛し子を利用したい国王はニネットに新しい婚約者候補を用意した。そこで出会ったのは、ニネットの本当の姿が見える公爵令息ルシアンだった。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。