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最終部:タワー・オブ・バベル
その239 資格
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翌朝。
訓練は厳しかったけど、お風呂とカルエラートさんのご飯(任せてごめんなさい……)で元気になった私達は、再び塔を目指す。まずはお父さんと黄金の騎士を打ち負かさなければならない。
全員が集まった所でヴィオーラの聖騎士、ニールセンさんがぺこりと挨拶をする兜を脱いだら金髪の青年って感じで結構イケメンだった。
「ヴィオーラ聖騎士一番隊の副長ニールセンと申します。改めてよろしくお願いします」
「こちらこそ! 塔に消えたっていうあの王様をとっちめてやりましょう!」
「そうですね……聖騎士の名を汚したホイット隊長、いやホイットは必ず私の手で……」
<あまり気負うな、どういった形でやつらと戦うかわからんからな>
「カームの言うとおりだ。俺達は協力するが、場合によってはお前さんの望む状況にはならんかもしれんことは覚えておいてくれ」
「……はい!」
パパとカームさんに厳しい事を言われるが、ニールセンさんは気落ちすることなく、真っ直ぐに私達を見て頷いていた。真面目な人なのだろう、それだけに今回の騒動を許せないのだと思う。
「私達のお母さんの死に関わってるから、トドメは任せてもいいけど、足の一本くらいはもぎとってやらないと。ね、お兄ちゃん」
「気持ちはわかるが怖いな!?」
さて、興奮状態のセイラはさておき。新しい仲間を加え、さらに今回私達「魔王城パーティ」は殆ど塔へと登ることとなった。
置いて来たのは、バステト、ファウダー、ジャンナ。拠点の守りと信頼できる仲間に居てもらうことも重要だ。 クラウスさんとシルキーさんもいるけどね。
またしばらく拠点には戻らないかもしれないと辺りを見渡していると、ふと気になるものが目に付いた。
「あれ? あの小屋にぶら下がっているのは……」
新築の男性用の小屋の屋根から、男の人がぐるぐる巻きにされてぶら下がっていた。
「あれってあの移動販売の道具屋の?」
するとレイドさんとカイムさんがいい笑顔で答えてくれた。
「みたいだな、何か悪さをしたんじゃないか? なあカイム」
「はい。バチが当たったんですよきっと」
「あの人、大丈夫ですか……? 顔がパンパンに腫れ上がってますけど」
「手加減はしたから……ああ、いや何でも無い」
「?」
遠くで『なんだなー』と叫んでいたけど、きっと何か事情があるに違いない。私達はそのまま塔の続く転移陣へと向かう。二十階への転移陣をくぐると、そこでエリックとウェンディが待っていた。
「僕も行くよー、ボスってやつがどんな感じなのか興味あるしねー?」
「自分はリベンジを果たしたいであります……!」
「そうね……部屋は六人までだけど、交代できると思うし、あの黄金の騎士と戦っておいて損は無い気がするわ。一緒に行きましょう」
さらに人数を増やして二五階まで上がると、相変わらず緑と紫の騎士が立っていた。
「おや、来ましたね。一日空けてきましたけど、何か秘策でも?」
緑の騎士が嬉しそうな口調で話しかけてくる。私はニヤリと笑い、口に指を当てて答えた。
「それはお楽しみってやつね。で、通っていいのかしら?」
「ええ、私達に勝った人はどうぞ、今回初めての方は私達と戦ってもらいます」
剣を構えて緑の騎士がそう言い放った。
このメンバーだと……
「ケガで待機させていただいていたので、私ですね」
「僕もそうだねー」
カイムさんとエリックが前に出て呟くと、ソキウスとチェーリカも武器を手にして横へと移動する。
「俺とチェーリカもか、久々だな対人戦!」
「では私も、ですね」
「ボクもかい? やれやれ……」
真面目なニールセンさんが兜を装着し、対称的なエクソリアさんが面倒くさそうに頭を掻いた。残るはセイラとママだけだ。
「私もね! 復帰したばかりだけど、全力でいくわね」
「あー、私もか。回復魔法使いが固まるのはあまり良くないけど……仕方ないわね」
エリック、ソキウス、チェーリカ、ニールセンさん、エクソリアさんとセイラ、そしてママ……パーティの半分はここで足止めとなってしまった。
「それでは勝った者達は先へ行くといい」
「手伝ったりは出来ないの?」
すると紫の騎士が道を空けながら
「お前達が戦った時と同じくらいの数だ、これで勝てないようなら進んでも意味が無かろう」
と、言う。
確かに、人数だけなら前より多いのか……すると、ソキウスとチェーリカが私達に言った。
「なあに、何とかするぜ。ここで負けるようなら、資格無しってことだろ? こんだけいりゃ何とかなるだろうし、ダメなら訓練でもしてるよ」
「回復魔法の使い手はいっぱいいますし、問題ないと思うです! チェーリカも昨日の特訓をセイラと活かしますね!」
「分かったわ。みんな無理しないでね!」
「ニールセン、頑張ってくれ!」
私とカルエラートさんの声援に、手をあげて残る皆が応えてくれた。私達は彼等を信じて三十階へと至る階段へと歩を進めた。
◆ ◇ ◆
<バベルの塔:三十階>
開け放たれたままの扉の向こうで、相変わらずティータイムを楽しんでいるお父さんと黄金の騎士が見えた。私は外から声をかけた。
「来たわよお父さん!」
「む、一日何をしていたか分からんが、今日は気迫が違うな? では、入ってくるといい。誰でもいいぞ」
「よう、ヴァイゼ。俺と戦おうじゃないか」
私が声をかけるより先に、パパが中へと入っていた。不敵に笑うパパを見て、ニヤリと笑うお父さん。これは凄い戦いになるかもしれない……なんせ勇者と魔王だし……。
続けてレイドさん、私、フレーレにカルエラートさんとウェンディが中に入り、アルモニアさんにチェイシャとカームさんが観戦席へと移動した。
<むう、わらわも戦いたかったのじゃ>
『私達はある意味切り札よ。ここはルーナ達に頑張ってもらいましょう。二十五階と同じ形式なら、いつかは戦わないと進めないでしょうしね』
<見ろ、始まるぞ。その時の為にヴァイゼ殿と黄金の騎士の動きをよく見ておこう>
<そうじゃなってリリー、寝るんじゃない!?>
<リリーは役立たずだからいいですぴょん……>
<こ、こやつ……>
何だか観戦席が賑やかだけどどうしたのかしら?
ま、いいか。
さて、それじゃ昨日の成果、試させてもらいますか!
私は弓を取り出し、黄金の騎士に狙いを定めた!
訓練は厳しかったけど、お風呂とカルエラートさんのご飯(任せてごめんなさい……)で元気になった私達は、再び塔を目指す。まずはお父さんと黄金の騎士を打ち負かさなければならない。
全員が集まった所でヴィオーラの聖騎士、ニールセンさんがぺこりと挨拶をする兜を脱いだら金髪の青年って感じで結構イケメンだった。
「ヴィオーラ聖騎士一番隊の副長ニールセンと申します。改めてよろしくお願いします」
「こちらこそ! 塔に消えたっていうあの王様をとっちめてやりましょう!」
「そうですね……聖騎士の名を汚したホイット隊長、いやホイットは必ず私の手で……」
<あまり気負うな、どういった形でやつらと戦うかわからんからな>
「カームの言うとおりだ。俺達は協力するが、場合によってはお前さんの望む状況にはならんかもしれんことは覚えておいてくれ」
「……はい!」
パパとカームさんに厳しい事を言われるが、ニールセンさんは気落ちすることなく、真っ直ぐに私達を見て頷いていた。真面目な人なのだろう、それだけに今回の騒動を許せないのだと思う。
「私達のお母さんの死に関わってるから、トドメは任せてもいいけど、足の一本くらいはもぎとってやらないと。ね、お兄ちゃん」
「気持ちはわかるが怖いな!?」
さて、興奮状態のセイラはさておき。新しい仲間を加え、さらに今回私達「魔王城パーティ」は殆ど塔へと登ることとなった。
置いて来たのは、バステト、ファウダー、ジャンナ。拠点の守りと信頼できる仲間に居てもらうことも重要だ。 クラウスさんとシルキーさんもいるけどね。
またしばらく拠点には戻らないかもしれないと辺りを見渡していると、ふと気になるものが目に付いた。
「あれ? あの小屋にぶら下がっているのは……」
新築の男性用の小屋の屋根から、男の人がぐるぐる巻きにされてぶら下がっていた。
「あれってあの移動販売の道具屋の?」
するとレイドさんとカイムさんがいい笑顔で答えてくれた。
「みたいだな、何か悪さをしたんじゃないか? なあカイム」
「はい。バチが当たったんですよきっと」
「あの人、大丈夫ですか……? 顔がパンパンに腫れ上がってますけど」
「手加減はしたから……ああ、いや何でも無い」
「?」
遠くで『なんだなー』と叫んでいたけど、きっと何か事情があるに違いない。私達はそのまま塔の続く転移陣へと向かう。二十階への転移陣をくぐると、そこでエリックとウェンディが待っていた。
「僕も行くよー、ボスってやつがどんな感じなのか興味あるしねー?」
「自分はリベンジを果たしたいであります……!」
「そうね……部屋は六人までだけど、交代できると思うし、あの黄金の騎士と戦っておいて損は無い気がするわ。一緒に行きましょう」
さらに人数を増やして二五階まで上がると、相変わらず緑と紫の騎士が立っていた。
「おや、来ましたね。一日空けてきましたけど、何か秘策でも?」
緑の騎士が嬉しそうな口調で話しかけてくる。私はニヤリと笑い、口に指を当てて答えた。
「それはお楽しみってやつね。で、通っていいのかしら?」
「ええ、私達に勝った人はどうぞ、今回初めての方は私達と戦ってもらいます」
剣を構えて緑の騎士がそう言い放った。
このメンバーだと……
「ケガで待機させていただいていたので、私ですね」
「僕もそうだねー」
カイムさんとエリックが前に出て呟くと、ソキウスとチェーリカも武器を手にして横へと移動する。
「俺とチェーリカもか、久々だな対人戦!」
「では私も、ですね」
「ボクもかい? やれやれ……」
真面目なニールセンさんが兜を装着し、対称的なエクソリアさんが面倒くさそうに頭を掻いた。残るはセイラとママだけだ。
「私もね! 復帰したばかりだけど、全力でいくわね」
「あー、私もか。回復魔法使いが固まるのはあまり良くないけど……仕方ないわね」
エリック、ソキウス、チェーリカ、ニールセンさん、エクソリアさんとセイラ、そしてママ……パーティの半分はここで足止めとなってしまった。
「それでは勝った者達は先へ行くといい」
「手伝ったりは出来ないの?」
すると紫の騎士が道を空けながら
「お前達が戦った時と同じくらいの数だ、これで勝てないようなら進んでも意味が無かろう」
と、言う。
確かに、人数だけなら前より多いのか……すると、ソキウスとチェーリカが私達に言った。
「なあに、何とかするぜ。ここで負けるようなら、資格無しってことだろ? こんだけいりゃ何とかなるだろうし、ダメなら訓練でもしてるよ」
「回復魔法の使い手はいっぱいいますし、問題ないと思うです! チェーリカも昨日の特訓をセイラと活かしますね!」
「分かったわ。みんな無理しないでね!」
「ニールセン、頑張ってくれ!」
私とカルエラートさんの声援に、手をあげて残る皆が応えてくれた。私達は彼等を信じて三十階へと至る階段へと歩を進めた。
◆ ◇ ◆
<バベルの塔:三十階>
開け放たれたままの扉の向こうで、相変わらずティータイムを楽しんでいるお父さんと黄金の騎士が見えた。私は外から声をかけた。
「来たわよお父さん!」
「む、一日何をしていたか分からんが、今日は気迫が違うな? では、入ってくるといい。誰でもいいぞ」
「よう、ヴァイゼ。俺と戦おうじゃないか」
私が声をかけるより先に、パパが中へと入っていた。不敵に笑うパパを見て、ニヤリと笑うお父さん。これは凄い戦いになるかもしれない……なんせ勇者と魔王だし……。
続けてレイドさん、私、フレーレにカルエラートさんとウェンディが中に入り、アルモニアさんにチェイシャとカームさんが観戦席へと移動した。
<むう、わらわも戦いたかったのじゃ>
『私達はある意味切り札よ。ここはルーナ達に頑張ってもらいましょう。二十五階と同じ形式なら、いつかは戦わないと進めないでしょうしね』
<見ろ、始まるぞ。その時の為にヴァイゼ殿と黄金の騎士の動きをよく見ておこう>
<そうじゃなってリリー、寝るんじゃない!?>
<リリーは役立たずだからいいですぴょん……>
<こ、こやつ……>
何だか観戦席が賑やかだけどどうしたのかしら?
ま、いいか。
さて、それじゃ昨日の成果、試させてもらいますか!
私は弓を取り出し、黄金の騎士に狙いを定めた!
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