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その5 なにを食べるのか?
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「おお、ラッヘ様が戻られたぞ!」
「あれはドラゴンの素材か……! やってくれた!」
山を下ること数時間。
麓の村の近くへ行くと、先に誰かが俺に気づいたらしい。出迎えるため村人たちが並んで待っていた。
荷台を引いて入口まで到着すると、俺に依頼を頼んだ男が村長と一緒に声をかけてきた。
「討伐していただけたのですね……!」
「ああ。こいつが証拠だが問題ないか?」
「ええ、我々が見た翠玉《エメラルドグリーン》の鱗で間違いありません。本当にありがとうございました!」
「ぴぃー♪」
「「うおお!? な、なんだ!?」」
男が涙を流しながら大声をあげた瞬間、俺の懐からチビドラゴンが顔をひょこりと出してきた。寝てたんじゃないのか!?
「こ、これは……ドラゴンの子供……?」
「違う。トカゲだ」
「し、しかしこの色はその荷台のと同じでは……」
「新種のトカゲなんだ」
「ええー……」
村人たちにどよめきが起こる。さすがに無理があったかと俺はため息を吐いてから説明を始める。
「……ふう。お察しの通りこいつはドラゴンの子供だ。こいつを狩った時に卵から孵ってな」
「連れて来たんですか……!? 滅竜士《ドラゴンバスター》なのに!?」
「俺だってそう思ったに決まっているだろう……」
「あ、はい」
村長が気を使ったくれたのかすぐに頷いてくれた。ドラゴン退治を生業としているのにドラゴンを連れまわしていたら本末転倒だ。
すると男の奥さんらしき女性が、きょろきょろとしているチビの頭を指先で撫でる。
「……ということはドラゴンは母親だったんですね。この子の親を殺してしまったんだ……」
「気にしないでいい。どちらにせよ狂暴化して襲ってきたはずだ」
「そう、ですか?」
「ああ。こいつはまだ『そうなるか』分からない。問題が無ければ遠いところへ放すし、狂暴になるなら殺すまでだ」
「……」
「ほ、ほら、身体に悪いからこっちへ。ラッヘ様、すみません」
「大丈夫だ」
お腹が大きいな。身ごもっているから可哀想だと思ったようだ。村人たちも今の言葉でチビを見る。手放しでは喜べない雰囲気になってしまったか。
「俺とチビのことはいい。とりあえず村に脅威が無くなったことを喜んでくれ」
「ぴぃぴぃ!」
「そうですな。お疲れでしょう、今日は村で休んでいってください」
「助かる」
「ぴぃぴぃ!!」
「うるさいな!?」
真面目な話をしているところにぴーぴー言うな……! そこで村の女の子がこちらへ来て言う。
「お腹が空いているんじゃないかな? ほら」
「ぴ……」
「なるほど」
女の子が指を出すとパクっと咥えてむぐむぐしていた。歯がまだ無いようで
痛くもなんともないらしい。
「あはは、可愛いー。なにか食べ物を持ってきますよ。剣士さんにも! この子、なにを食べるんです?」
「……知らん」
当たり前だった。
俺は殺す方専門なのだから――
◆ ◇ ◆
「ぴぃーぴぃー!」
「ぐずるな……! くそ、これもダメか」
「トカゲっぽいから虫かなと思ったんですけど。穀物はどうかな?」
「ぴぇぇぇ……」
「吐いたな」
「吐きましたね」
米もダメか。カマキリとかバッタを取って食わせようとしたが断固拒否だった。
歯が無いので丸のみになるのが嫌なのかと思ったがどうもそういうものではないらしい。
「ぴぃ」
「おい、動けないだろ」
いじけたのかあぐらをかいている俺の股で丸まって鳴く。どうしたもんか。いや、まだ赤ちゃんに食わせるものがあるかと女の子に頼んでみる。
「牛でも山羊でもいい。ミルクが無いだろうか?」
「あ、そうですね! どうもドラゴンって先入観のせいで頭から消えてました」
「俺もだ。いいか?」
「もちろんです! そろそろラッヘ様の料理もできるころですし行ってきますね」
間借りしている小屋から飛び出していく。元気な子だなと苦笑する。
「もう少し待ってろ。次は食えるはずだ。お?」
「ぴぃー♪」
なんとなく背中を撫でてやると、意外にも羽毛が生えていた。ドラゴンって鱗だけじゃないのか?
手触りがいいので撫でてやると、嬉しそうに目を細めて喉を鳴らしていた。
「戻りました! あ、大人しくなりましたね?」
「ああ、撫でてやったらこうなった」
「あ、あの……。私も撫でていいですか?」
料理を持って来た女の子はそれをテーブルに置いた後、暖炉の前に座る俺に寄って来た。
「ん? ああ、大丈夫だと思う」
「やった……! ありゃ、ふわふわしてますね」
「そうなんだよ。俺も初めて知った」
「滅竜士《ドラゴンバスター》なのに……!?」
「そのやりとりはもういい」
大人しか狩らないし、そもそも生態なんて知ったことではないのだ。ただ殺すだけ。俺はそうやって十年を過ごしてきた。そしてそれはこれからも変わらない。
「ずっと昔に絶滅したチラノサウルスって魔物がトカゲみたいで羽毛があったらしいですね」
「そうなのか……? 似ているな」
「近年の研究で腕が無かったとか羽毛があった個体と無かった個体がいるとかなんとか」
「詳しいな」
「そういうロマンのある話が好きなんですよね。いつか遺跡の発掘隊みたいなのになりたいんで町の学校に通うつもりです」
「いいじゃないか」
夢があるのはいいことだ。俺は……なんになりたかったんだっけ?
そこで匂いに気付いたのか、チビが体を起こしてまた鳴きだす。
「ぴぃーぴぃ!」
「あはは、それじゃ冷めないうちに食べてください! それじゃ」
「ありがとう」
女の子はそういって小屋から出て行った。俺もチビを抱え上げてテーブルについた。
「ほら、これはどうだ」
「ぴ? ……ぴぃー♪」
ミルクはいけたようだ。これでとりあえず大人しくなるか。それじゃ俺も食事をするとしよう。
「ふうん、ブラックバイソンの肉か。贅沢なものを用意してくれたな。ありがたい」
肉を食わないと大剣を振り回す体力がつかないからな。冒険者は稼いだ金を美味い料理に費やす者もいるが、気持ちは分かる。
「いい肉だ」
「ぴぃー?」
するとチビが興味深いといった視線を向けてくる。なおミルクはもうない。
「食いたいのか……? だけどお前は歯が無いし――」
「ぴぃ!」
「あ!?」
小さく切れば食えるとか思った矢先、俺が食べるつもりだった大きめの塊を飲み込んだ!
「ぴぴー♪ ……ぴ!?」
「うわあ!?」
最初は美味そうに飲みこんでいたが、噛めないので丸のみである。そうなると塊がお腹に入っていくので――
「ぴぃー……」
お腹がでぷんと膨らんでしまった。手足がテーブルにつかないのでプラプラしているのが切ない。
「調子にのるからだぞ。喉に詰まってないかこれ……。出てくるといいけど」
「ぴぃ……」
お腹を押さえると塊が少し口から出て来た。そのまま肉をひっぱってやり、ずるりと吐き出させた。
「ぴぃー……!」
「食い意地は張るなよ。ほら、これなら飲み込んでも大丈夫だろ」
「ぴぃぴぃ♪」
俺は吐き出させた肉を細切れにしてやり、口に放り込んだ。赤ちゃんだが肉は食えるようだ。
さて、これからどうするか……。【竜鬱症】とやらを知っている人間は多分居ないだろう。ギルドで魔物の研究をしている人間を探してみるか。
「あれはドラゴンの素材か……! やってくれた!」
山を下ること数時間。
麓の村の近くへ行くと、先に誰かが俺に気づいたらしい。出迎えるため村人たちが並んで待っていた。
荷台を引いて入口まで到着すると、俺に依頼を頼んだ男が村長と一緒に声をかけてきた。
「討伐していただけたのですね……!」
「ああ。こいつが証拠だが問題ないか?」
「ええ、我々が見た翠玉《エメラルドグリーン》の鱗で間違いありません。本当にありがとうございました!」
「ぴぃー♪」
「「うおお!? な、なんだ!?」」
男が涙を流しながら大声をあげた瞬間、俺の懐からチビドラゴンが顔をひょこりと出してきた。寝てたんじゃないのか!?
「こ、これは……ドラゴンの子供……?」
「違う。トカゲだ」
「し、しかしこの色はその荷台のと同じでは……」
「新種のトカゲなんだ」
「ええー……」
村人たちにどよめきが起こる。さすがに無理があったかと俺はため息を吐いてから説明を始める。
「……ふう。お察しの通りこいつはドラゴンの子供だ。こいつを狩った時に卵から孵ってな」
「連れて来たんですか……!? 滅竜士《ドラゴンバスター》なのに!?」
「俺だってそう思ったに決まっているだろう……」
「あ、はい」
村長が気を使ったくれたのかすぐに頷いてくれた。ドラゴン退治を生業としているのにドラゴンを連れまわしていたら本末転倒だ。
すると男の奥さんらしき女性が、きょろきょろとしているチビの頭を指先で撫でる。
「……ということはドラゴンは母親だったんですね。この子の親を殺してしまったんだ……」
「気にしないでいい。どちらにせよ狂暴化して襲ってきたはずだ」
「そう、ですか?」
「ああ。こいつはまだ『そうなるか』分からない。問題が無ければ遠いところへ放すし、狂暴になるなら殺すまでだ」
「……」
「ほ、ほら、身体に悪いからこっちへ。ラッヘ様、すみません」
「大丈夫だ」
お腹が大きいな。身ごもっているから可哀想だと思ったようだ。村人たちも今の言葉でチビを見る。手放しでは喜べない雰囲気になってしまったか。
「俺とチビのことはいい。とりあえず村に脅威が無くなったことを喜んでくれ」
「ぴぃぴぃ!」
「そうですな。お疲れでしょう、今日は村で休んでいってください」
「助かる」
「ぴぃぴぃ!!」
「うるさいな!?」
真面目な話をしているところにぴーぴー言うな……! そこで村の女の子がこちらへ来て言う。
「お腹が空いているんじゃないかな? ほら」
「ぴ……」
「なるほど」
女の子が指を出すとパクっと咥えてむぐむぐしていた。歯がまだ無いようで
痛くもなんともないらしい。
「あはは、可愛いー。なにか食べ物を持ってきますよ。剣士さんにも! この子、なにを食べるんです?」
「……知らん」
当たり前だった。
俺は殺す方専門なのだから――
◆ ◇ ◆
「ぴぃーぴぃー!」
「ぐずるな……! くそ、これもダメか」
「トカゲっぽいから虫かなと思ったんですけど。穀物はどうかな?」
「ぴぇぇぇ……」
「吐いたな」
「吐きましたね」
米もダメか。カマキリとかバッタを取って食わせようとしたが断固拒否だった。
歯が無いので丸のみになるのが嫌なのかと思ったがどうもそういうものではないらしい。
「ぴぃ」
「おい、動けないだろ」
いじけたのかあぐらをかいている俺の股で丸まって鳴く。どうしたもんか。いや、まだ赤ちゃんに食わせるものがあるかと女の子に頼んでみる。
「牛でも山羊でもいい。ミルクが無いだろうか?」
「あ、そうですね! どうもドラゴンって先入観のせいで頭から消えてました」
「俺もだ。いいか?」
「もちろんです! そろそろラッヘ様の料理もできるころですし行ってきますね」
間借りしている小屋から飛び出していく。元気な子だなと苦笑する。
「もう少し待ってろ。次は食えるはずだ。お?」
「ぴぃー♪」
なんとなく背中を撫でてやると、意外にも羽毛が生えていた。ドラゴンって鱗だけじゃないのか?
手触りがいいので撫でてやると、嬉しそうに目を細めて喉を鳴らしていた。
「戻りました! あ、大人しくなりましたね?」
「ああ、撫でてやったらこうなった」
「あ、あの……。私も撫でていいですか?」
料理を持って来た女の子はそれをテーブルに置いた後、暖炉の前に座る俺に寄って来た。
「ん? ああ、大丈夫だと思う」
「やった……! ありゃ、ふわふわしてますね」
「そうなんだよ。俺も初めて知った」
「滅竜士《ドラゴンバスター》なのに……!?」
「そのやりとりはもういい」
大人しか狩らないし、そもそも生態なんて知ったことではないのだ。ただ殺すだけ。俺はそうやって十年を過ごしてきた。そしてそれはこれからも変わらない。
「ずっと昔に絶滅したチラノサウルスって魔物がトカゲみたいで羽毛があったらしいですね」
「そうなのか……? 似ているな」
「近年の研究で腕が無かったとか羽毛があった個体と無かった個体がいるとかなんとか」
「詳しいな」
「そういうロマンのある話が好きなんですよね。いつか遺跡の発掘隊みたいなのになりたいんで町の学校に通うつもりです」
「いいじゃないか」
夢があるのはいいことだ。俺は……なんになりたかったんだっけ?
そこで匂いに気付いたのか、チビが体を起こしてまた鳴きだす。
「ぴぃーぴぃ!」
「あはは、それじゃ冷めないうちに食べてください! それじゃ」
「ありがとう」
女の子はそういって小屋から出て行った。俺もチビを抱え上げてテーブルについた。
「ほら、これはどうだ」
「ぴ? ……ぴぃー♪」
ミルクはいけたようだ。これでとりあえず大人しくなるか。それじゃ俺も食事をするとしよう。
「ふうん、ブラックバイソンの肉か。贅沢なものを用意してくれたな。ありがたい」
肉を食わないと大剣を振り回す体力がつかないからな。冒険者は稼いだ金を美味い料理に費やす者もいるが、気持ちは分かる。
「いい肉だ」
「ぴぃー?」
するとチビが興味深いといった視線を向けてくる。なおミルクはもうない。
「食いたいのか……? だけどお前は歯が無いし――」
「ぴぃ!」
「あ!?」
小さく切れば食えるとか思った矢先、俺が食べるつもりだった大きめの塊を飲み込んだ!
「ぴぴー♪ ……ぴ!?」
「うわあ!?」
最初は美味そうに飲みこんでいたが、噛めないので丸のみである。そうなると塊がお腹に入っていくので――
「ぴぃー……」
お腹がでぷんと膨らんでしまった。手足がテーブルにつかないのでプラプラしているのが切ない。
「調子にのるからだぞ。喉に詰まってないかこれ……。出てくるといいけど」
「ぴぃ……」
お腹を押さえると塊が少し口から出て来た。そのまま肉をひっぱってやり、ずるりと吐き出させた。
「ぴぃー……!」
「食い意地は張るなよ。ほら、これなら飲み込んでも大丈夫だろ」
「ぴぃぴぃ♪」
俺は吐き出させた肉を細切れにしてやり、口に放り込んだ。赤ちゃんだが肉は食えるようだ。
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