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九章:風太
238.和解とまではいかないまでも
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さて、まさかレムニティが話をしようと言い出すとは思わなかった。
たった今、グラッシが攻城をするところだったというのに。魔族というのは割り切りが早すぎるよ……
これが裏目に出ないといいけどなあ。
「……すまない、遅くなった」
「ドライゼンさん! いえ、すみませんお呼び立てしてしまって」
「それはいい。けど、まさか魔族の将軍を無傷で説得するとは思わなかった」
「ねー! やっぱこの二人は凄かったのよ! 私のおかげよ!」
駆けつけてきたのはドライゼンさんとアーデンさん。それと騎士達にリースン。
流石にフラッド様は居ない。
だけど、そこでスッと見たこと無い騎士さんが前で出てきた。
「魔族の将軍……お前がそうか」
【ああ。魔壁将グラッシという。お前がトップか?】
目つきの鋭い騎士さんがグラッシを見てそう口にする。それに返答をすると、ため息を吐いてから口を開いた。
「そうだ。俺はこのロクニクス王国騎士団長、オランド。陛下に代わりこの場を預かることとなった。……その醜悪な魔族共に会わせるわけにはいかないからな」
【同感だ】
「グラッシさんが言ったら可哀想だと思うけど……元々敵だったしなあ」
まあ顔が怖いのは間違いないし、僕もロカリス国で襲われているので気持ちはわかる。レッサーデビル達は『それはないでしょ』みたいな反応をしていた。その場に崩れ落ちる個体も居る……作られたわりに戦闘以外でも結構動くなあ……
それはともかく、オランドさんの表情から察するに戦争中の相手と会話をすること自体に嫌悪しているといった感じが伝わってきた。
「それで話とはなんだ? 休戦でもするつもりか?」
「ええっと、その前に僕のことを話させてもらっていいですか?」
「君は……」
「フウタよオランドさん!」
「そうか、君が陛下の言っていた……わかった」
オランドさんがそう言って頷いてくれた。怖そうな人だけど、冷静そうで安心する。
そして僕はここまできた経緯をある程度話すことにした。ロカリスで召喚された勇者であることやヴァッフェ帝国で魔族と戦い、聖女のメイディ様とも知り合いになり、エルフとも仲良くなった話を。
「嘘だろ……」
「勇者……だから少し違うのね」
「凄い凄い! やっぱり私とけっこ――」
「それが本当である証拠は?」
ドライゼンさんとアーデンさんは目を丸くして驚いていた。だましていたみたいで申し訳ない。
リースンが興奮気味になにかを言いかけたところでオランドさんが僕に尋ねてきた。
「証拠は……うーん、なにかあるかな」
【その剣はどうだ? エルフのジエールが鍛えた勇者用の剣、という話だっただろう】
「え? どうかなあ。あ、そうかこれなら話が早いかも? ウィンディア様、お願いできますか?」
「「「え?」」」
僕は剣を少しだけ抜いて緑色の刃を見せつつ、ウィンディア様を呼び出す。
するとすぐに僕の横に音もなく現れてくれた。
『賢明な判断ですねフウタ様。初めましての方ばかりだと思います。わたくしは風の大精霊ウィンディア一時は魔王との戦いに協力をしていました』
「……!? なんだと……大精霊様……!? 本物なのか……魔族が化けているということは――」
あ、一応、僕が魔族の仲間、もしくは操られているという懸念は持っていたらしい。疑いを持ってかかれる人はある種、信用できるね。疑い過ぎは良くないけど、状況はどう考えても僕達は嘘くさいし。
「まあ、信用してもらうしかないんで、これ以上はもう無いですかね……後はグランシア神聖国に連絡を取ってもらい、メイディ様に聞いてもらうしか……」
「い、いや、すまない……いくらなんでも大精霊は、と思ったのだ。本当であればその将軍が戦闘を止めたのも頷ける。魔王も倒せるのでは……?」
「それなんですけど――」
オランドさんもみんなと似たようなことを口にする。
ここまでの旅でそれくらい魔族とのいざこざは根が深いというのはわかっているため仕方が無いことだ。
グラッシさんが眉を動かしたけど特になにも言わなかった。
そのまま、僕は仲間と共に魔王の下へ行ったことを話し、さらにその魔王すらも黒幕に操られていたということを口にする。
「……!?」
【……!?】
その場に居たロクニクス王国の人達がざわめき出す。グラッシさんと一緒に居なかったレッサーデビル達も驚いていた。お前達は本当になんなんだい……?
「それが本当なら……」
【我々が戦う理由はない、ということだ。故に、俺は攻撃を止めた。そちらの被害はこちらが攻めたことによるものだ、申し訳ない】
「あ、ああ……いや、しかし……」
「死んだ奴もいるし……」
「だけど黒幕ってやつがさ……」
グラッシさんが頭を下げるけど、突然『実は敵じゃありませんでした』と言われても死んだ人は戻ってこない。
それはロカリスで大勢の人がデビルに変えられて亡くなったのを目の当たりにしているため、納得がいかないというのは物凄くわかる。
ざわつく騎士達にサッと手を翳してオランドさんが制する。
「気持ちはわかる。しかし、今の話が本当であれば恨みつらみでいがみ合うのはまずい。それこそ……黒幕の思うつぼだろう」
『そうですね。願いを叶えるという目的のためなら手段は問わず……そして今は世界を破滅にする願いを叶えるため魔王の島に居座っています』
「ど、どうするんですか……? あ、でもフウタが勇者だし倒せるのかしら?」
リースンが焦りながらそう口にすると、ウィンディア様は難しい顔で答えた。
『わたくしも対峙しましたが、渡り歩く者は人間とも魔族とも違う、異質な存在。それこそ神と言っても過言ではないかもしれません』
「神……」
「そ、そんな奴とどうやって戦うのよー!? アーデンなんか案は無いの!?」
「いや、話を聞く限り願いをしている者を倒せばあるいは……」
僕もそれは考えていた。
渡り歩く者は願いを叶えるためにプロセスが必要だけど、それをするだけの力がある。
だけど、アーデンさんの言う通り叶える願いが無くなれば渡り歩く者を倒せずとも世界に興味を失くすのではないかと
「そこはどうなるかわかりませんけど、僕は仲間を探してもう一度行くと思います。そのため、魔族の力も必要なのです。攻めていたことで恨みはあると思いますが、行かせてもらえませんか?」
【このグラッシで各国を攻めていた魔族は全員死んだか停戦をしている。残る脅威は奴等だけだ】
【魔王様がこちら側になったなら敵はもう渡り歩く者のみ。そして魔族が味方をしないなら戦力はない】
「なるほど……いや、それなら我々も後方支援くらいは――」
「そうね。世界の破滅が願いなら、私達にとっても他人事じゃないもの」
レムニティとグラッシが現状を語ると、オランドさんが腕組みをしてそう言ってくれる。リースンも真面目な顔で世界の危機ならやれることをと口にしていた。
「だけど、実際戦力は無いに等しいのでは?」
「そうであれば全員でかかればいいのではないでしょうか?」
そこで騎士さん達が意見を言う。
そういえば転移魔法のことを言っていなかったなと僕は頭を掻いた。
「えっと……」
(戦力が無い、と思っているなら間違いだよ)
「お」
「今、どこかで声が――」
『……!? フウタ様! みなさん! あれを!』
「ウィンディア様? ……な、なんだあれ!?」
レッサーデビル達が飛んできていた方角にブラックホールのようなものが現れ、そこから真っ黒な魔物が現れた。
城と同じくらいの大きさをした四足歩行で一本角を携えた見たことのない奴だ。
【オオオオォォ……!!】
「で、でかい……!」
【あれは……馬鹿な……どうしてこの世界に居るのだ……】
「グラッシさん! あれは!」
【巨獣ベヒーモス……災厄の獣の一体だ!】
「なんだって……!?」
グラッシさんが冷や汗をかきながら正体を呟く。その名はかつてリクさんが戦ったという最悪の魔物だった。
たった今、グラッシが攻城をするところだったというのに。魔族というのは割り切りが早すぎるよ……
これが裏目に出ないといいけどなあ。
「……すまない、遅くなった」
「ドライゼンさん! いえ、すみませんお呼び立てしてしまって」
「それはいい。けど、まさか魔族の将軍を無傷で説得するとは思わなかった」
「ねー! やっぱこの二人は凄かったのよ! 私のおかげよ!」
駆けつけてきたのはドライゼンさんとアーデンさん。それと騎士達にリースン。
流石にフラッド様は居ない。
だけど、そこでスッと見たこと無い騎士さんが前で出てきた。
「魔族の将軍……お前がそうか」
【ああ。魔壁将グラッシという。お前がトップか?】
目つきの鋭い騎士さんがグラッシを見てそう口にする。それに返答をすると、ため息を吐いてから口を開いた。
「そうだ。俺はこのロクニクス王国騎士団長、オランド。陛下に代わりこの場を預かることとなった。……その醜悪な魔族共に会わせるわけにはいかないからな」
【同感だ】
「グラッシさんが言ったら可哀想だと思うけど……元々敵だったしなあ」
まあ顔が怖いのは間違いないし、僕もロカリス国で襲われているので気持ちはわかる。レッサーデビル達は『それはないでしょ』みたいな反応をしていた。その場に崩れ落ちる個体も居る……作られたわりに戦闘以外でも結構動くなあ……
それはともかく、オランドさんの表情から察するに戦争中の相手と会話をすること自体に嫌悪しているといった感じが伝わってきた。
「それで話とはなんだ? 休戦でもするつもりか?」
「ええっと、その前に僕のことを話させてもらっていいですか?」
「君は……」
「フウタよオランドさん!」
「そうか、君が陛下の言っていた……わかった」
オランドさんがそう言って頷いてくれた。怖そうな人だけど、冷静そうで安心する。
そして僕はここまできた経緯をある程度話すことにした。ロカリスで召喚された勇者であることやヴァッフェ帝国で魔族と戦い、聖女のメイディ様とも知り合いになり、エルフとも仲良くなった話を。
「嘘だろ……」
「勇者……だから少し違うのね」
「凄い凄い! やっぱり私とけっこ――」
「それが本当である証拠は?」
ドライゼンさんとアーデンさんは目を丸くして驚いていた。だましていたみたいで申し訳ない。
リースンが興奮気味になにかを言いかけたところでオランドさんが僕に尋ねてきた。
「証拠は……うーん、なにかあるかな」
【その剣はどうだ? エルフのジエールが鍛えた勇者用の剣、という話だっただろう】
「え? どうかなあ。あ、そうかこれなら話が早いかも? ウィンディア様、お願いできますか?」
「「「え?」」」
僕は剣を少しだけ抜いて緑色の刃を見せつつ、ウィンディア様を呼び出す。
するとすぐに僕の横に音もなく現れてくれた。
『賢明な判断ですねフウタ様。初めましての方ばかりだと思います。わたくしは風の大精霊ウィンディア一時は魔王との戦いに協力をしていました』
「……!? なんだと……大精霊様……!? 本物なのか……魔族が化けているということは――」
あ、一応、僕が魔族の仲間、もしくは操られているという懸念は持っていたらしい。疑いを持ってかかれる人はある種、信用できるね。疑い過ぎは良くないけど、状況はどう考えても僕達は嘘くさいし。
「まあ、信用してもらうしかないんで、これ以上はもう無いですかね……後はグランシア神聖国に連絡を取ってもらい、メイディ様に聞いてもらうしか……」
「い、いや、すまない……いくらなんでも大精霊は、と思ったのだ。本当であればその将軍が戦闘を止めたのも頷ける。魔王も倒せるのでは……?」
「それなんですけど――」
オランドさんもみんなと似たようなことを口にする。
ここまでの旅でそれくらい魔族とのいざこざは根が深いというのはわかっているため仕方が無いことだ。
グラッシさんが眉を動かしたけど特になにも言わなかった。
そのまま、僕は仲間と共に魔王の下へ行ったことを話し、さらにその魔王すらも黒幕に操られていたということを口にする。
「……!?」
【……!?】
その場に居たロクニクス王国の人達がざわめき出す。グラッシさんと一緒に居なかったレッサーデビル達も驚いていた。お前達は本当になんなんだい……?
「それが本当なら……」
【我々が戦う理由はない、ということだ。故に、俺は攻撃を止めた。そちらの被害はこちらが攻めたことによるものだ、申し訳ない】
「あ、ああ……いや、しかし……」
「死んだ奴もいるし……」
「だけど黒幕ってやつがさ……」
グラッシさんが頭を下げるけど、突然『実は敵じゃありませんでした』と言われても死んだ人は戻ってこない。
それはロカリスで大勢の人がデビルに変えられて亡くなったのを目の当たりにしているため、納得がいかないというのは物凄くわかる。
ざわつく騎士達にサッと手を翳してオランドさんが制する。
「気持ちはわかる。しかし、今の話が本当であれば恨みつらみでいがみ合うのはまずい。それこそ……黒幕の思うつぼだろう」
『そうですね。願いを叶えるという目的のためなら手段は問わず……そして今は世界を破滅にする願いを叶えるため魔王の島に居座っています』
「ど、どうするんですか……? あ、でもフウタが勇者だし倒せるのかしら?」
リースンが焦りながらそう口にすると、ウィンディア様は難しい顔で答えた。
『わたくしも対峙しましたが、渡り歩く者は人間とも魔族とも違う、異質な存在。それこそ神と言っても過言ではないかもしれません』
「神……」
「そ、そんな奴とどうやって戦うのよー!? アーデンなんか案は無いの!?」
「いや、話を聞く限り願いをしている者を倒せばあるいは……」
僕もそれは考えていた。
渡り歩く者は願いを叶えるためにプロセスが必要だけど、それをするだけの力がある。
だけど、アーデンさんの言う通り叶える願いが無くなれば渡り歩く者を倒せずとも世界に興味を失くすのではないかと
「そこはどうなるかわかりませんけど、僕は仲間を探してもう一度行くと思います。そのため、魔族の力も必要なのです。攻めていたことで恨みはあると思いますが、行かせてもらえませんか?」
【このグラッシで各国を攻めていた魔族は全員死んだか停戦をしている。残る脅威は奴等だけだ】
【魔王様がこちら側になったなら敵はもう渡り歩く者のみ。そして魔族が味方をしないなら戦力はない】
「なるほど……いや、それなら我々も後方支援くらいは――」
「そうね。世界の破滅が願いなら、私達にとっても他人事じゃないもの」
レムニティとグラッシが現状を語ると、オランドさんが腕組みをしてそう言ってくれる。リースンも真面目な顔で世界の危機ならやれることをと口にしていた。
「だけど、実際戦力は無いに等しいのでは?」
「そうであれば全員でかかればいいのではないでしょうか?」
そこで騎士さん達が意見を言う。
そういえば転移魔法のことを言っていなかったなと僕は頭を掻いた。
「えっと……」
(戦力が無い、と思っているなら間違いだよ)
「お」
「今、どこかで声が――」
『……!? フウタ様! みなさん! あれを!』
「ウィンディア様? ……な、なんだあれ!?」
レッサーデビル達が飛んできていた方角にブラックホールのようなものが現れ、そこから真っ黒な魔物が現れた。
城と同じくらいの大きさをした四足歩行で一本角を携えた見たことのない奴だ。
【オオオオォォ……!!】
「で、でかい……!」
【あれは……馬鹿な……どうしてこの世界に居るのだ……】
「グラッシさん! あれは!」
【巨獣ベヒーモス……災厄の獣の一体だ!】
「なんだって……!?」
グラッシさんが冷や汗をかきながら正体を呟く。その名はかつてリクさんが戦ったという最悪の魔物だった。
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