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九章:風太
225.人間と魔族とチビの旅
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飛ばされた僕を助けてくれたのはまさかのレムニティだった。礼を言った後、僕達はまず町を探すために歩き出す。
森に降り立ったのでひとまず街道に出てみたのだけど……
「どこなんだろうな、ここ……異世界の景色はどこも同じに見えるよ」
【空から探してみるかな?】
「人間は飛べないから止めて欲しい……」
【ふむ、不便だな人間は。そういえば、私達が居た世界とも違うところから来たのだったか】
レムニティはやはり魔族なんだなと苦笑する。そこで時間もあるし少し話をしておこうと思った。
「そうだね。僕やリクさんの居た世界はまた違うところだよ」
【お前の世界ではやはり全員、勇者のように強いのか?】
「いやいや、普通だよ。むしろ魔法も無いし……身体能力も精神も、異世界に比べたら弱い、と思うよ」
僕は歩きながら空を仰ぎ、そう答えた。
こうやって一人になり、広大な土地を見ていると現代は息苦しいことが多いなと感じた。学校では成績、友人との付き合い、なにを食べたとか遊びに行ったとかを話し合う。
マイノリティな行動は『おかしな奴』とされ、笑われる。そんな他人の目を気にすること世界について語ってみた。
【面白い世界だな。頭のいい者が利を得るというのはどの世界でも同じなのはわかるが、力がありすぎると害されるのは理解できない】
「暴力で解決は野蛮だとされるからね」
【しかし、そうしなければならないこともあるだろう。話し合いをしようとして刺されたらお前も納得はいくまい?】
「ま、まあね」
確かにレムニティの言う通り、話し合いが通じない相手もたくさんいる。法律はこの世界にもあるけど、それとはまた別の精神性があるのが異世界だと思う。
【しかし、文明は発展しているのに人間は弱いのが面白い。……いや、違うな発展したから怠惰になったのか】
「……」
将軍だけあってやっぱり頭がいいんだなと感じる。今のもドキッとさせられたよ。
そこで僕はハッとなってポケットを探る。
「そうだ、スマホ!」
【なんだそれは?】
「遠くにいる相手と話ができるアイテムなんだ! 通じるといいけど――」
早速アドレス帳からリクさんを探し出して通話を試みる。しばらくコール音が鳴っていたけど出なかった。
「繋がってはいそうだけど……夏那と水樹はどうだ?」
次に夏那にコンタクトを取ってみる。こっちはコール音すら鳴らなかった。そして水樹に連絡を取ってみると――
(もしも……風……太く……!)
「……!」
繋がった……!!
なら水樹は少なくともロカリスとエラトリア王国くらいの距離の位置に居るということか。僕ははやる気持ちを押さえて言葉を発する。電波かどうかわからないけど、声が途切れ途切れなのが気になる。
「風太だよ水樹! 僕は今、ちょっとわからないところに居る。そっちは!?」
(私は……メル……と、町の――)
「なんだって……? 町の名前だけでも言えないかい」
(ここ……フラ……の城……って)
「ごめん、よく聞こえない……!」
リクさんと話した時より鮮明じゃない。なぜだろう……やはり距離が関係しているのかな?
僕は必死に呼びかけると、水樹が緊迫した声を出した。
(ごめん……! 人……来……また後――)
「……切れた」
【ふむ、便利なものだな。しかし、微妙に使いにくいな】
「聞こえていたのかい?」
【私は風を司る将軍だ、風を通して聞くことくらい容易だぞ】
「盗み聞きは嫌われるよ?」
【……聞こえたんだ。しかし、仲間の一人が生きていて良かったというところか】
「あ」
そう言われて少なくとも水樹が生きていることを確信する。話ができたことで一瞬、頭から抜けていたけどレムニティの言う通りだ。
「そう、だね。ありがとうレムニティ」
【ん? 礼を言われるようなことか……? どう思う?】
「わふ」
何故かレムニティは眉を顰めてファングに問う。もちろんだけど、ファングは可愛い瞳を向けて首を傾げるばかりだった。小さいことでも助かったらお礼を言う。僕はそう教えられていたけど、魔族はそういう概念がないのだろう。
「ま、いずれ伝わるかな?」
僕は苦笑しながら先を歩き、ポツリと呟く。するとレムニティはファングを連れて追いついてきた。
【お前、勝手に進むんじゃない。いずれとはいつなのだ?】
「わん」
「……僕は風太だよレムニティ。わかるかもしれないし、わからないかもしれないけどね」
【ふむ、そうか。人間と魔族の違いのような感じか? では、その時が来たら教えてくれフウタ】
「……! うん」
みんなと離れてどうなることかと思ったけど、戦闘力だけ見てもレムニティは心強い。
一人でもなんとかなるかもしれないけど、やはりファングとだけでは心許ないと感じていたと思う。
レスバと違って堅苦しいけど。
「そういえばレムニティの部下を倒したのは僕なんだよ。ガドレイだっけ」
【……気に病むことは無いさ。戦う理由があって、強い方が勝った。それだけだ。強者と戦って散ったなら本望だろう】
「だといいけど。ドライだよね魔族は」
【人間は死ぬのを恐れるからな】
「寿命……生きられる時間が短いからかもね」
【興味深い意見だ】
「わんわん!」
そんな話をしていると、ファングが前へ出て大きく尻尾を振っていた。先を見ると、町の外壁が遠くにあった。
「町だ……」
【まずは情報を集めるとしようか】
レムニティの言葉に頷く。
リクさんや夏那に連絡がつかないのは気になるけど、あの二人は強いしきっとなんとかすると思う。
水樹はすぐに危ない目に遭うような感じではないし、誰かと一緒のようだった。
とりあえず僕は僕のできることをやろう――
◆ ◇ ◆
――ブラインドスモーク
『……【渡り歩く者】よ。どうして彼等を飛ばしたのです? ここで始末をつけても良かったのでは?』
玉座にて、膝に赤子を置いたフェリスが目を閉じて胸中に問いかける。
シン……と静まり返った魔王の間によく響く声が一度止む。すると、自らの口から答えが返ってきた。
【あの連中を全員相手にするのは今の君では不可能だからだよフェリス。グラジールもその姿で強力な力を持つとはいえ、自分で立って戦うことはできない】
『それでも数人残して殺しても良かったと思うけどねえ、俺は』
渡り歩く者が愉快そうな声でそう言うと、赤子のグラジールがにやけながら何人か殺しておくべきだったと進言する。
【どうかな? リクが本気で殺しに来て、埋葬儀礼を持ちだしたら終わりだ】
『……随分とリクのことを知っているようですけれど、どういう関係だったのでしょう』
【聞いていなかったのか? 私は前の世界であいつの師匠だったのだよ。身体は、まあ別の人間のものだけど】
『ふうん。てことはあいつより強いのか』
【当然さ。その力は少し実感したと思うけど?】
『まあ、な。……で、これからどうするんだ?』
『とりあえずグラジールの成長を待ちましょう。どれくらいで戦えるようになりますか?』
【そうだね――】
少し真面目な口調で返事をするグラジール。
その理由は――
◆ ◇ ◆
【……生き残った者はワシについてこい。まさか無抵抗の者にまで攻撃を放つとは……グラジールめ……】
【ロウデンどの、魔王様は……】
【わからん。ひとまず我らが滅ぼした人間の国へ行くぞ――】
転移を逃れた大幹部のロウデンは魔族を引き連れて海の上を飛んでいた。リク達が飛ばされた後、フェリスによる攻撃を受けて魔族達が数百単位で死滅した。
戦えば勝てると思っていたが、被害が大きくなるため撤退を余儀なくされた形となる。
【魔王様か勇者を見つけねば攻勢に出ることもできん……しかし結集したとて、あの大規模転移をなんとかせねば同じこと。どうする――】
森に降り立ったのでひとまず街道に出てみたのだけど……
「どこなんだろうな、ここ……異世界の景色はどこも同じに見えるよ」
【空から探してみるかな?】
「人間は飛べないから止めて欲しい……」
【ふむ、不便だな人間は。そういえば、私達が居た世界とも違うところから来たのだったか】
レムニティはやはり魔族なんだなと苦笑する。そこで時間もあるし少し話をしておこうと思った。
「そうだね。僕やリクさんの居た世界はまた違うところだよ」
【お前の世界ではやはり全員、勇者のように強いのか?】
「いやいや、普通だよ。むしろ魔法も無いし……身体能力も精神も、異世界に比べたら弱い、と思うよ」
僕は歩きながら空を仰ぎ、そう答えた。
こうやって一人になり、広大な土地を見ていると現代は息苦しいことが多いなと感じた。学校では成績、友人との付き合い、なにを食べたとか遊びに行ったとかを話し合う。
マイノリティな行動は『おかしな奴』とされ、笑われる。そんな他人の目を気にすること世界について語ってみた。
【面白い世界だな。頭のいい者が利を得るというのはどの世界でも同じなのはわかるが、力がありすぎると害されるのは理解できない】
「暴力で解決は野蛮だとされるからね」
【しかし、そうしなければならないこともあるだろう。話し合いをしようとして刺されたらお前も納得はいくまい?】
「ま、まあね」
確かにレムニティの言う通り、話し合いが通じない相手もたくさんいる。法律はこの世界にもあるけど、それとはまた別の精神性があるのが異世界だと思う。
【しかし、文明は発展しているのに人間は弱いのが面白い。……いや、違うな発展したから怠惰になったのか】
「……」
将軍だけあってやっぱり頭がいいんだなと感じる。今のもドキッとさせられたよ。
そこで僕はハッとなってポケットを探る。
「そうだ、スマホ!」
【なんだそれは?】
「遠くにいる相手と話ができるアイテムなんだ! 通じるといいけど――」
早速アドレス帳からリクさんを探し出して通話を試みる。しばらくコール音が鳴っていたけど出なかった。
「繋がってはいそうだけど……夏那と水樹はどうだ?」
次に夏那にコンタクトを取ってみる。こっちはコール音すら鳴らなかった。そして水樹に連絡を取ってみると――
(もしも……風……太く……!)
「……!」
繋がった……!!
なら水樹は少なくともロカリスとエラトリア王国くらいの距離の位置に居るということか。僕ははやる気持ちを押さえて言葉を発する。電波かどうかわからないけど、声が途切れ途切れなのが気になる。
「風太だよ水樹! 僕は今、ちょっとわからないところに居る。そっちは!?」
(私は……メル……と、町の――)
「なんだって……? 町の名前だけでも言えないかい」
(ここ……フラ……の城……って)
「ごめん、よく聞こえない……!」
リクさんと話した時より鮮明じゃない。なぜだろう……やはり距離が関係しているのかな?
僕は必死に呼びかけると、水樹が緊迫した声を出した。
(ごめん……! 人……来……また後――)
「……切れた」
【ふむ、便利なものだな。しかし、微妙に使いにくいな】
「聞こえていたのかい?」
【私は風を司る将軍だ、風を通して聞くことくらい容易だぞ】
「盗み聞きは嫌われるよ?」
【……聞こえたんだ。しかし、仲間の一人が生きていて良かったというところか】
「あ」
そう言われて少なくとも水樹が生きていることを確信する。話ができたことで一瞬、頭から抜けていたけどレムニティの言う通りだ。
「そう、だね。ありがとうレムニティ」
【ん? 礼を言われるようなことか……? どう思う?】
「わふ」
何故かレムニティは眉を顰めてファングに問う。もちろんだけど、ファングは可愛い瞳を向けて首を傾げるばかりだった。小さいことでも助かったらお礼を言う。僕はそう教えられていたけど、魔族はそういう概念がないのだろう。
「ま、いずれ伝わるかな?」
僕は苦笑しながら先を歩き、ポツリと呟く。するとレムニティはファングを連れて追いついてきた。
【お前、勝手に進むんじゃない。いずれとはいつなのだ?】
「わん」
「……僕は風太だよレムニティ。わかるかもしれないし、わからないかもしれないけどね」
【ふむ、そうか。人間と魔族の違いのような感じか? では、その時が来たら教えてくれフウタ】
「……! うん」
みんなと離れてどうなることかと思ったけど、戦闘力だけ見てもレムニティは心強い。
一人でもなんとかなるかもしれないけど、やはりファングとだけでは心許ないと感じていたと思う。
レスバと違って堅苦しいけど。
「そういえばレムニティの部下を倒したのは僕なんだよ。ガドレイだっけ」
【……気に病むことは無いさ。戦う理由があって、強い方が勝った。それだけだ。強者と戦って散ったなら本望だろう】
「だといいけど。ドライだよね魔族は」
【人間は死ぬのを恐れるからな】
「寿命……生きられる時間が短いからかもね」
【興味深い意見だ】
「わんわん!」
そんな話をしていると、ファングが前へ出て大きく尻尾を振っていた。先を見ると、町の外壁が遠くにあった。
「町だ……」
【まずは情報を集めるとしようか】
レムニティの言葉に頷く。
リクさんや夏那に連絡がつかないのは気になるけど、あの二人は強いしきっとなんとかすると思う。
水樹はすぐに危ない目に遭うような感じではないし、誰かと一緒のようだった。
とりあえず僕は僕のできることをやろう――
◆ ◇ ◆
――ブラインドスモーク
『……【渡り歩く者】よ。どうして彼等を飛ばしたのです? ここで始末をつけても良かったのでは?』
玉座にて、膝に赤子を置いたフェリスが目を閉じて胸中に問いかける。
シン……と静まり返った魔王の間によく響く声が一度止む。すると、自らの口から答えが返ってきた。
【あの連中を全員相手にするのは今の君では不可能だからだよフェリス。グラジールもその姿で強力な力を持つとはいえ、自分で立って戦うことはできない】
『それでも数人残して殺しても良かったと思うけどねえ、俺は』
渡り歩く者が愉快そうな声でそう言うと、赤子のグラジールがにやけながら何人か殺しておくべきだったと進言する。
【どうかな? リクが本気で殺しに来て、埋葬儀礼を持ちだしたら終わりだ】
『……随分とリクのことを知っているようですけれど、どういう関係だったのでしょう』
【聞いていなかったのか? 私は前の世界であいつの師匠だったのだよ。身体は、まあ別の人間のものだけど】
『ふうん。てことはあいつより強いのか』
【当然さ。その力は少し実感したと思うけど?】
『まあ、な。……で、これからどうするんだ?』
『とりあえずグラジールの成長を待ちましょう。どれくらいで戦えるようになりますか?』
【そうだね――】
少し真面目な口調で返事をするグラジール。
その理由は――
◆ ◇ ◆
【……生き残った者はワシについてこい。まさか無抵抗の者にまで攻撃を放つとは……グラジールめ……】
【ロウデンどの、魔王様は……】
【わからん。ひとまず我らが滅ぼした人間の国へ行くぞ――】
転移を逃れた大幹部のロウデンは魔族を引き連れて海の上を飛んでいた。リク達が飛ばされた後、フェリスによる攻撃を受けて魔族達が数百単位で死滅した。
戦えば勝てると思っていたが、被害が大きくなるため撤退を余儀なくされた形となる。
【魔王様か勇者を見つけねば攻勢に出ることもできん……しかし結集したとて、あの大規模転移をなんとかせねば同じこと。どうする――】
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