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ハイジャックと空駆ける天馬
白一点
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竜巻に巻き上げられるとこんなふうになるのかな。
カイは大空を一枚の羽根のように漂いながら薄れゆく意識の中で漠然とそう感じた。
呼吸が出来ない、このまま僕は死ぬのかも。
不思議と妙に満ち足りた気分になっていた。
今や周囲は真っ暗で、轟く雷鳴の音が割れんばかりに響き渡っている。
次元の穴は開いたのだろうか。
もし開いても、閉じきる前に通り抜けることは出来るんだろうか。
瞬間的に閉じた壁に衝突すれば、即死は免れそうにない。
カイは目を閉じて、運命に身を任せることにした。
あとどのくらい意識が保てるか…
良いところあと数十秒か。
目を瞑る寸前、墨汁のような闇の中に白い点が見えた。
黒と白のコントラスト。
白一点。
まるで希望の光のようだな、とカイは思った。
白い点が徐々に大きくなり、丸かった点に凹凸が見え。
明らかに意志を持った規則性のある動きで障害物を避けながら進んでくる。
自分を目がけて飛んでくるその生き物をカイが目にすることはなかった。
カイは大空を一枚の羽根のように漂いながら薄れゆく意識の中で漠然とそう感じた。
呼吸が出来ない、このまま僕は死ぬのかも。
不思議と妙に満ち足りた気分になっていた。
今や周囲は真っ暗で、轟く雷鳴の音が割れんばかりに響き渡っている。
次元の穴は開いたのだろうか。
もし開いても、閉じきる前に通り抜けることは出来るんだろうか。
瞬間的に閉じた壁に衝突すれば、即死は免れそうにない。
カイは目を閉じて、運命に身を任せることにした。
あとどのくらい意識が保てるか…
良いところあと数十秒か。
目を瞑る寸前、墨汁のような闇の中に白い点が見えた。
黒と白のコントラスト。
白一点。
まるで希望の光のようだな、とカイは思った。
白い点が徐々に大きくなり、丸かった点に凹凸が見え。
明らかに意志を持った規則性のある動きで障害物を避けながら進んでくる。
自分を目がけて飛んでくるその生き物をカイが目にすることはなかった。
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