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アルファとゲイルと女王様
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「——すみません。俺も馬車に乗せてもらっちゃって。というか、イグワイアからどこかへ向かう予定だったのでは? こっちはイグワイアの方面ですけど大丈夫でしたか?」
俺はイグワイアの王宮に仕える御者であろう男が引く馬車に同乗させてもらっていた。
馬車はカラカラと静かな音を立てながら、舗装された道をゆったりと進んでいく。
普通に走った方が圧倒的に早いが、積もる話もあるので俺は馬車を選んだ。
「いいんです。私は元々名も無き領地に行って、ゲイルさんにお会いする予定でしたから」
「ほう? 俺にですか? これまたどうしてですか?」
俺の向かいで優雅に座っているクララ王女が言った。
その隣には例の如く護衛が一人座っている。
体型のラインが見えないマントを羽織っているが、低く胸に響くような低い声からして、性別は男で間違いないだろう。
だが、男にしては背はかなり低く、小柄な部類に入ると言える。
それでも完全に子供の体型をしたユルメルよりは大きいが。
「ゲイルさんがアノールドとイグワイアを差し置いて名も無き領地を獲得したって、アノールドからイグワイアにいらっしゃったとある冒険者さんが教えてくれたんです」
誰が言ったか知らないが、情報の伝達がされているなら話が早くて助かるな。
「そうだったんですか。ところで、さっきのチンピラ三人組はそちらに任せても良かったんですか?」
俺は残り二人の護衛がいないことについて遠回しに触れた。
「大丈夫ですよね? アルファ」
「心配せずとも、ベータとガンマに処理を任せましタ。それより女王様。不躾な質問になりますが、この者は見たところ貴族や王族でもないようですし、著名な冒険者でもありませんよネ? 先ほどの戦闘から実力が確かなのは認めますが、とても一国の女王と対等に話せる器を持っているとは思えませン。この男は一体何者ですカ?」
アルファと呼ばれた護衛の男はクララ王女、改め、クララ女王の質問に対してサラッと簡潔に答えると、途端に厳しい口調に変化して俺のことを睨みつけた。
目の部分だけに穴が開けられた仮面から、キラリと輝く真紅の瞳を覗かせている。
それにしても随分な言い草だな。流石に警戒しすぎじゃないか?
まあ、何処の馬の骨かも知らない一般市民と一国の女王が同じ空間で話をしているんだ、当然と言えば当然か。
「ふふふっ……ゲイルさんのことはそのうちわかりますから、今はあえて答えないでおきますね。それより、アルファはゲイルにちゃんと自己紹介をしましたか?」
「……アルファ」
上品な笑みを浮かべるクララ女王に促されて、アルファはボソリと名前だけを簡潔に述べた。
声には全く抑揚がなく、俺に興味も関心もないことがわかる。
「どうも。俺はゲイルだ。よろしく」
対して、俺も適当に自己紹介を済ませた。
あまり好感度も高くなさそうなので、無理に仲良くなる必要はないだろうと考えたからだ。
「これで自己紹介が済みましたね! ところで、ゲイルさんはイグワイアに何か用でもあるんですか?」
俺とアルファのせいで少しだけ空気がピリッとしていたが、クララ女王が手をパンっと叩いて空気を切り替えてくれた。
「実はイグワイアの近くに住んでいるというドワーフに用がありましてね。詳しい情報を知っていたら何か教えてくれませんか?」
俺は胸の前で組んでいた腕を解いて、クララ女王と目を合わせた。
隣にいるアルファが良い顔をしていないが、気にすることでもないだろう。
「そうですね……。ドワーフはここを直進した先の森の奥深くにある洞穴に根城を築いています。彼らは数十年前から様々な国を渡り歩いてはいますが、何しろ数が数ですので、中々定住できていないんですよね。今はおそらく彼らは新たな住処を求めているので——」
「——お話の途中ですが、失礼致しまス。馬車が王宮に到着致しましたので、馬車から降りて、女王様はこれから始まる貴族会議に向かってくださイ」
クララ女王が口元に指を添えて話していたが、アルファはそれをかしこまった口調で遮った。
窓越しに外を見ると、既に馬車は停止しており、目の前には懐かしさを感じるイグワイアの街並みと王宮がチラリと見える。
「あら、今日は貴族会議の日でしたね。うーん……ゲイルさんの目的を先に叶えてあげたいし……わかりました! では、こうしましょう! アルファが今からゲイルさんをドワーフのところまで案内してください! 本当は私も同行したかったのですが、不幸なことに貴族会議があるので、ゲイルさんのことはアルファに任せます!」
「い、嫌でス! どうして私がこんな男と一緒ニ……! それに、私は女王様の護衛をしなければなりませン!」
満面の笑みで謎の提案をしたクララ女王に対して、アルファは完全な拒絶を身振り手振りで表現していた。
食い気味に答えたことから、相当嫌がっていることがわかる。
というか、お前も男だろう! とツッコミたくなったが、怒りから手を出されても困るのでやめておく。
「いえ、護衛は別のものに任せるので安心してください。それと、これは私からの緊急クエストです。しっかりと仕事を遂行してくださいね? ゲイルさん、アルファは私の専属の護衛なので、どうか仲良くしてやってください。では、失礼します」
「ちょっ! 女王様っ! アァ……」
そそくさと馬車から降りたクララ女王のことをアルファは止めようと試みたが、その声も虚しく、クララ女王は振り返ることなく立ち去ってしまった。
よって、ここに残されたのは俺とアルファの二人のみ。
既に御者が席を立っていることから、ドワーフがいるという森までは歩いて向かえる距離なのだろう。
「……よろしく」
「……」
「はぁぁぁ……」
俺の挨拶はあっけなくスルーされ、すぐに風に流されていった。
思わずため息が溢れるが、案内してもらう以上、少しでも仲良くなれるように頑張るか。
それにしても聞けば聞くほど不思議な声だ。男が出すような声の低さなのに、どこか不思議な違和感を感じる。詳しくは理解できないが、人工的な声のように思えてならない。
俺はイグワイアの王宮に仕える御者であろう男が引く馬車に同乗させてもらっていた。
馬車はカラカラと静かな音を立てながら、舗装された道をゆったりと進んでいく。
普通に走った方が圧倒的に早いが、積もる話もあるので俺は馬車を選んだ。
「いいんです。私は元々名も無き領地に行って、ゲイルさんにお会いする予定でしたから」
「ほう? 俺にですか? これまたどうしてですか?」
俺の向かいで優雅に座っているクララ王女が言った。
その隣には例の如く護衛が一人座っている。
体型のラインが見えないマントを羽織っているが、低く胸に響くような低い声からして、性別は男で間違いないだろう。
だが、男にしては背はかなり低く、小柄な部類に入ると言える。
それでも完全に子供の体型をしたユルメルよりは大きいが。
「ゲイルさんがアノールドとイグワイアを差し置いて名も無き領地を獲得したって、アノールドからイグワイアにいらっしゃったとある冒険者さんが教えてくれたんです」
誰が言ったか知らないが、情報の伝達がされているなら話が早くて助かるな。
「そうだったんですか。ところで、さっきのチンピラ三人組はそちらに任せても良かったんですか?」
俺は残り二人の護衛がいないことについて遠回しに触れた。
「大丈夫ですよね? アルファ」
「心配せずとも、ベータとガンマに処理を任せましタ。それより女王様。不躾な質問になりますが、この者は見たところ貴族や王族でもないようですし、著名な冒険者でもありませんよネ? 先ほどの戦闘から実力が確かなのは認めますが、とても一国の女王と対等に話せる器を持っているとは思えませン。この男は一体何者ですカ?」
アルファと呼ばれた護衛の男はクララ王女、改め、クララ女王の質問に対してサラッと簡潔に答えると、途端に厳しい口調に変化して俺のことを睨みつけた。
目の部分だけに穴が開けられた仮面から、キラリと輝く真紅の瞳を覗かせている。
それにしても随分な言い草だな。流石に警戒しすぎじゃないか?
まあ、何処の馬の骨かも知らない一般市民と一国の女王が同じ空間で話をしているんだ、当然と言えば当然か。
「ふふふっ……ゲイルさんのことはそのうちわかりますから、今はあえて答えないでおきますね。それより、アルファはゲイルにちゃんと自己紹介をしましたか?」
「……アルファ」
上品な笑みを浮かべるクララ女王に促されて、アルファはボソリと名前だけを簡潔に述べた。
声には全く抑揚がなく、俺に興味も関心もないことがわかる。
「どうも。俺はゲイルだ。よろしく」
対して、俺も適当に自己紹介を済ませた。
あまり好感度も高くなさそうなので、無理に仲良くなる必要はないだろうと考えたからだ。
「これで自己紹介が済みましたね! ところで、ゲイルさんはイグワイアに何か用でもあるんですか?」
俺とアルファのせいで少しだけ空気がピリッとしていたが、クララ女王が手をパンっと叩いて空気を切り替えてくれた。
「実はイグワイアの近くに住んでいるというドワーフに用がありましてね。詳しい情報を知っていたら何か教えてくれませんか?」
俺は胸の前で組んでいた腕を解いて、クララ女王と目を合わせた。
隣にいるアルファが良い顔をしていないが、気にすることでもないだろう。
「そうですね……。ドワーフはここを直進した先の森の奥深くにある洞穴に根城を築いています。彼らは数十年前から様々な国を渡り歩いてはいますが、何しろ数が数ですので、中々定住できていないんですよね。今はおそらく彼らは新たな住処を求めているので——」
「——お話の途中ですが、失礼致しまス。馬車が王宮に到着致しましたので、馬車から降りて、女王様はこれから始まる貴族会議に向かってくださイ」
クララ女王が口元に指を添えて話していたが、アルファはそれをかしこまった口調で遮った。
窓越しに外を見ると、既に馬車は停止しており、目の前には懐かしさを感じるイグワイアの街並みと王宮がチラリと見える。
「あら、今日は貴族会議の日でしたね。うーん……ゲイルさんの目的を先に叶えてあげたいし……わかりました! では、こうしましょう! アルファが今からゲイルさんをドワーフのところまで案内してください! 本当は私も同行したかったのですが、不幸なことに貴族会議があるので、ゲイルさんのことはアルファに任せます!」
「い、嫌でス! どうして私がこんな男と一緒ニ……! それに、私は女王様の護衛をしなければなりませン!」
満面の笑みで謎の提案をしたクララ女王に対して、アルファは完全な拒絶を身振り手振りで表現していた。
食い気味に答えたことから、相当嫌がっていることがわかる。
というか、お前も男だろう! とツッコミたくなったが、怒りから手を出されても困るのでやめておく。
「いえ、護衛は別のものに任せるので安心してください。それと、これは私からの緊急クエストです。しっかりと仕事を遂行してくださいね? ゲイルさん、アルファは私の専属の護衛なので、どうか仲良くしてやってください。では、失礼します」
「ちょっ! 女王様っ! アァ……」
そそくさと馬車から降りたクララ女王のことをアルファは止めようと試みたが、その声も虚しく、クララ女王は振り返ることなく立ち去ってしまった。
よって、ここに残されたのは俺とアルファの二人のみ。
既に御者が席を立っていることから、ドワーフがいるという森までは歩いて向かえる距離なのだろう。
「……よろしく」
「……」
「はぁぁぁ……」
俺の挨拶はあっけなくスルーされ、すぐに風に流されていった。
思わずため息が溢れるが、案内してもらう以上、少しでも仲良くなれるように頑張るか。
それにしても聞けば聞くほど不思議な声だ。男が出すような声の低さなのに、どこか不思議な違和感を感じる。詳しくは理解できないが、人工的な声のように思えてならない。
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