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魔法学園編
74 馬に絡まれた
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フリッツが旅立ってからも、魔法学園では穏やかな日々が続いていた。私は普段はアルの従者として共に授業を受け、時々図書館で本を読み漁ったり、時々アナベル様やお嬢様とお茶会……と言う名の女子会を楽しんだり、今日は形式上はアルのお供として外出し、王都にいるヴィクターに会わせてもらった。
嬉しかったね。手紙もいいけど、直接言葉を交わすに勝る喜びはない。手紙には細か過ぎて書けなかったことも、たくさん話すことができて、少し心を軽くすることができたよ。
「スカートもよく似合いますよ。けれど、どうしてお仕着せなのですか?」
私の格好を見たヴィクターが首を傾げた。せ…、せっかくだし!ウィリスでは見せられない格好をしたかったんだよ!それに…女性らしい服がこれしかなかったのだ。そ…それに今世では初めて自分でメイクまでやったんだ。あくまでもナチュラルメイクだけど、気合入れました!
……え?
こんな格好をした理由?それは……
聞かれると私自身も上手く言葉にできないけれど…
立場上、男性として生きていく覚悟はある。理想的な『女性』にはもうなれない、ともわかってはいる。けれど、女性でありたい、と全く思ってないかというと、そうではないのだ。ただ…ヴィクターは家族も同然で、私の正体を知っていて……人目のないところでは、『女の子』として接してくれるから。この心情をどう表していいのかはわからない。強いて言うなら、認めて欲しかったんだと思う。『女性』としての自分を。
◆◆◆
ヴィクター曰く、ウィリス村は今のところカリスタさんや村人たち、ロシナンテ傭兵団の人達で上手くまわせているらしい。それを聞いて安心したよ。急に拉致られて、何もかも中途半端で置いてきたから。
アルの好意もあり、ついつい長居してようやく帰る段になって。厩の前を通りかかった時、それは起きた。
「ゴルルルル…」
……今の、何?空耳か?厩から馬とは思えない呻り声が聞こえたんだけど…
「ゴルルルル…」
見れば、猛獣の檻と見紛う鉄製の馬小屋に、黒くてデカくてド迫力な馬が、鼻息も荒く私を見つめていた。その尻尾は、激しく左右に振れている。
「これ、馬か?」
あまりに馬離れ?した雰囲気を垂れ流す馬に、アルが顔を顰めた。
「サアラ、ナデナデしてって!」
ティナがキラキラした笑顔で言った。
え?呻られてるけど、私、懐かれてるの?
アルと一緒に恐る恐る近づき、そっとその黒い首筋を撫でてやると、よほど嬉しいのかちぎれんばかりに尻尾を振る馬。ちなみにアルが触ろうとすると、草食動物とは思えない鋭い犬歯を剥き出しにして威嚇してきた。
日暮れも近かったため、数回撫でてバイバイ、と手を振る。だが…
「ゴルルルル…!!」
ガンッ!ガンッ!ゴンゴンゴンゴン!!
頑強そうな脚で、馬小屋の柵(※鉄製)がうっすら変形するくらい激しく蹴っ飛ばし、
「何事ですか?!ふぶっ!?」
「ええっ?!」
目の前で、物音に驚いて駆けつけた厩番さんが、スローモーションのように倒れて……一拍遅れてドサァ!と地に倒れた厩番さんの口には、ニンジン(※馬のエサ)が深々と突き刺さっていた。もちろん、やったのはあの馬。柵の前に、空になった餌バケツが揺れている。
「………。」
「強ぇ……」
仕方なく戻ってもう一度馬をヨシヨシしたら、めっちゃ嬉しそうに顔を擦りつけられた。見てくれはド迫力で怖いけど、中身は甘えん坊なようだ。
「ダメだよぉ、お世話してくれるおじさんにニンジンぶっ飛ばしちゃ」
ヨシヨシしながら、私は馬に言い聞かせた。
「ゴルルルル…」
馬は私の肩に顔を擦りつけ、ひたすら甘えてくる。アルは私の後ろで、突き刺さったニンジンを引き抜こうとしていた。
「抜けないんだが…!おい!しっかりしろ!」
ほら…厩番さんからニンジンが抜けなくて大変なことになってるでしょ。めっ!
「ぬ…抜けねぇ…!」
後ろではアルが大の字になった厩番さんの上に馬乗りになり、ニンジンを引っ張っている。応援を呼ぶか?と、私が馬から離れようとすると、馬はすかさず私の服の裾に噛みついた。
「わわっ!もう!ちょっと人を呼んで来るだけだから、ね?」
厩番さんがヤバいから!さすがに医者の出番だと思うから!あと…傍目にはアルが中年の厩番さんを襲ってるように見えるんだ、アレ。
状況は切迫していた。
「サアラ!そのお馬さんは名前が欲しいんだよ!早く!」
そしてこういう時、耳元で早口でまくし立てられると余計慌てるんだよね。人間ってダメダメなのだ。
「え?名前?え…えっとぉ…『ハチ』と…か?!」
尻尾振りまくってて忠犬っぽいから『ハチ』、と条件反射で答えて、意識がかっ飛んだ。言わずもがな、魔力を一気に吸収されたからである。気がついたら、放心状態なアルの顔が目の前にあり…
「?」
その手にはニンジン。よかった…厩番さんは助かったようだ。にしても……アル、どうした??
◆◆◆
サイラスが妙な雰囲気の馬に絡まれた。それがすべての始まりだ。いや、馬に絡まれたって何だ?馬って絡んでくる生き物か?
……俺はまだ相当、混乱しているようだ。
結論から言うと、あの馬は魔物だった。そして、原因は魔の森の化身たる幼女にある。
ここまで説明して…自分でも何が言いたいのかよくわからない。頭が沸いている…とも言う。
ともかく、あの幼女がサアラを唆して馬の魔物に名前をつけさせ、サアラは魔力切れでぶっ倒れたんだ。そしてその時あの馬――サアラの服の裾に噛みついていた――は、名前を貰うやサアラの服をパッと解放した。俺はそれに気づかず、厩番の口に刺さったニンジンを抜こうと、ちょうど馬乗りになった体勢から上体を反らし……そこへ絶妙に回転がかけられたサアラの身体が飛んできたんだ。そして…
ドサッ!
「ぐはッ!」
スポン!
強かに後頭部を打った俺が目を開けると、手にニンジンを持っていた。そして、ニンジンを持っていない方の手に、温かくて柔らかな感触があって。ソレが何か確かめようと、条件反射で俺は手を動かした。
むに。
「……むに?」
ゆっくりと、ソレを掴んだ己の手に目を映して、俺の顔から血の気が引いた。かっ飛んできたサアラは、ちょうど俺の上にうつぶせになって倒れていた。そして、俺の手は彼女の背ではなくぜ、前面……右側の丸みを掴んで…
「!!!」
途端、今度は怒濤の勢いで顔に血の気が逆流してきた。
おお、お、俺は……とんでもない、ことを…!
すまないサアラ!やりやがったな馬野郎!
……ん?
ここは、馬野郎にお礼を言わなきゃいけないのか??
いやいやいやいや!!
そそそそ、それよりも!
手が!手がぁ!!
慌ててサアラから手を退けて、俺はゼイゼイと肩を揺らした。心臓がそれこそ馬のギャロップのように暴れている。サアラが俺の上に…。もう彼女は子供じゃない。女性らしい柔らかな身体からは、仄かに花のような甘い香り……しっとりと柔らかな茶色の髪からも同じ香りがした。
「…ッ」
理性がぐらぐらと揺すぶられる。火がついたように身体が熱い。睫毛を数えられるくらい近くに目を閉じた彼女の顔がある。珍しく化粧をし、色香を漂わせた無防備な寝顔に、せり上がってくる抗いがたい衝動を俺は必死に抑え込んだ。
「ん~…?」
不意にサアラの長い睫毛が震え、空色の瞳が俺を捉えた。
俺の顔を見て、目をぱちくりさせるサアラ。主張しすぎず、適度に陰影をつけ紅を差した化粧は彼女の美しさをよく引き立てていた。つい見惚れて……
気がついたら、学園の自室に帰ってきていたのだが、俺はどんな顔をして今まで過ごしていたのだろう。…まるで記憶がない。ぼんやりと見上げた窓の外には、まあるい銀貨のような満月が浮かんでいた。
◆◆◆
学園の寮から、アルフレッドがぼんやりと見つめていた同じ月を、少女は鉄格子の向こうに見上げていた。侍女もいない牢で幾日も過ごすうちに、艶やかな銀朱の髪は光を失い、着たきりになったドレスは汚れも目立ってきた。何の報せもなく、少女を政略の駒として重視していた父すら来ない。きっと…月を見上げる目に激情を宿して…自分は捨てられたのだ、と少女は思った。あの夜会で、ヴァンサンは失脚し、自分は疵物に堕とされた。もう、『貴族令嬢』として価値はないのだ。
「…つまらないわ」
しかし、カサカサに渇いた唇から漏れた言葉は、意外にも怒りでも憎しみでもなかった。少女にとってそんなモノ以上に耐え難かったのは、この無為な時間だった。何もできず、ただ退屈なばかり……。か弱い貴族令嬢など見張る必要もないと考えたのか、牢番は食事を運ぶ以外の仕事をしない。まさかそのことが少女をここに繋ぎとめていたとは、かの牢番も思いもしなかったろうが。
しかし――
少女の退屈も終わりの時が来る。
誰も来ないはずの牢に、コツコツと微かな足音を響かせて訪れた人物に、少女は目を見開いた。
嬉しかったね。手紙もいいけど、直接言葉を交わすに勝る喜びはない。手紙には細か過ぎて書けなかったことも、たくさん話すことができて、少し心を軽くすることができたよ。
「スカートもよく似合いますよ。けれど、どうしてお仕着せなのですか?」
私の格好を見たヴィクターが首を傾げた。せ…、せっかくだし!ウィリスでは見せられない格好をしたかったんだよ!それに…女性らしい服がこれしかなかったのだ。そ…それに今世では初めて自分でメイクまでやったんだ。あくまでもナチュラルメイクだけど、気合入れました!
……え?
こんな格好をした理由?それは……
聞かれると私自身も上手く言葉にできないけれど…
立場上、男性として生きていく覚悟はある。理想的な『女性』にはもうなれない、ともわかってはいる。けれど、女性でありたい、と全く思ってないかというと、そうではないのだ。ただ…ヴィクターは家族も同然で、私の正体を知っていて……人目のないところでは、『女の子』として接してくれるから。この心情をどう表していいのかはわからない。強いて言うなら、認めて欲しかったんだと思う。『女性』としての自分を。
◆◆◆
ヴィクター曰く、ウィリス村は今のところカリスタさんや村人たち、ロシナンテ傭兵団の人達で上手くまわせているらしい。それを聞いて安心したよ。急に拉致られて、何もかも中途半端で置いてきたから。
アルの好意もあり、ついつい長居してようやく帰る段になって。厩の前を通りかかった時、それは起きた。
「ゴルルルル…」
……今の、何?空耳か?厩から馬とは思えない呻り声が聞こえたんだけど…
「ゴルルルル…」
見れば、猛獣の檻と見紛う鉄製の馬小屋に、黒くてデカくてド迫力な馬が、鼻息も荒く私を見つめていた。その尻尾は、激しく左右に振れている。
「これ、馬か?」
あまりに馬離れ?した雰囲気を垂れ流す馬に、アルが顔を顰めた。
「サアラ、ナデナデしてって!」
ティナがキラキラした笑顔で言った。
え?呻られてるけど、私、懐かれてるの?
アルと一緒に恐る恐る近づき、そっとその黒い首筋を撫でてやると、よほど嬉しいのかちぎれんばかりに尻尾を振る馬。ちなみにアルが触ろうとすると、草食動物とは思えない鋭い犬歯を剥き出しにして威嚇してきた。
日暮れも近かったため、数回撫でてバイバイ、と手を振る。だが…
「ゴルルルル…!!」
ガンッ!ガンッ!ゴンゴンゴンゴン!!
頑強そうな脚で、馬小屋の柵(※鉄製)がうっすら変形するくらい激しく蹴っ飛ばし、
「何事ですか?!ふぶっ!?」
「ええっ?!」
目の前で、物音に驚いて駆けつけた厩番さんが、スローモーションのように倒れて……一拍遅れてドサァ!と地に倒れた厩番さんの口には、ニンジン(※馬のエサ)が深々と突き刺さっていた。もちろん、やったのはあの馬。柵の前に、空になった餌バケツが揺れている。
「………。」
「強ぇ……」
仕方なく戻ってもう一度馬をヨシヨシしたら、めっちゃ嬉しそうに顔を擦りつけられた。見てくれはド迫力で怖いけど、中身は甘えん坊なようだ。
「ダメだよぉ、お世話してくれるおじさんにニンジンぶっ飛ばしちゃ」
ヨシヨシしながら、私は馬に言い聞かせた。
「ゴルルルル…」
馬は私の肩に顔を擦りつけ、ひたすら甘えてくる。アルは私の後ろで、突き刺さったニンジンを引き抜こうとしていた。
「抜けないんだが…!おい!しっかりしろ!」
ほら…厩番さんからニンジンが抜けなくて大変なことになってるでしょ。めっ!
「ぬ…抜けねぇ…!」
後ろではアルが大の字になった厩番さんの上に馬乗りになり、ニンジンを引っ張っている。応援を呼ぶか?と、私が馬から離れようとすると、馬はすかさず私の服の裾に噛みついた。
「わわっ!もう!ちょっと人を呼んで来るだけだから、ね?」
厩番さんがヤバいから!さすがに医者の出番だと思うから!あと…傍目にはアルが中年の厩番さんを襲ってるように見えるんだ、アレ。
状況は切迫していた。
「サアラ!そのお馬さんは名前が欲しいんだよ!早く!」
そしてこういう時、耳元で早口でまくし立てられると余計慌てるんだよね。人間ってダメダメなのだ。
「え?名前?え…えっとぉ…『ハチ』と…か?!」
尻尾振りまくってて忠犬っぽいから『ハチ』、と条件反射で答えて、意識がかっ飛んだ。言わずもがな、魔力を一気に吸収されたからである。気がついたら、放心状態なアルの顔が目の前にあり…
「?」
その手にはニンジン。よかった…厩番さんは助かったようだ。にしても……アル、どうした??
◆◆◆
サイラスが妙な雰囲気の馬に絡まれた。それがすべての始まりだ。いや、馬に絡まれたって何だ?馬って絡んでくる生き物か?
……俺はまだ相当、混乱しているようだ。
結論から言うと、あの馬は魔物だった。そして、原因は魔の森の化身たる幼女にある。
ここまで説明して…自分でも何が言いたいのかよくわからない。頭が沸いている…とも言う。
ともかく、あの幼女がサアラを唆して馬の魔物に名前をつけさせ、サアラは魔力切れでぶっ倒れたんだ。そしてその時あの馬――サアラの服の裾に噛みついていた――は、名前を貰うやサアラの服をパッと解放した。俺はそれに気づかず、厩番の口に刺さったニンジンを抜こうと、ちょうど馬乗りになった体勢から上体を反らし……そこへ絶妙に回転がかけられたサアラの身体が飛んできたんだ。そして…
ドサッ!
「ぐはッ!」
スポン!
強かに後頭部を打った俺が目を開けると、手にニンジンを持っていた。そして、ニンジンを持っていない方の手に、温かくて柔らかな感触があって。ソレが何か確かめようと、条件反射で俺は手を動かした。
むに。
「……むに?」
ゆっくりと、ソレを掴んだ己の手に目を映して、俺の顔から血の気が引いた。かっ飛んできたサアラは、ちょうど俺の上にうつぶせになって倒れていた。そして、俺の手は彼女の背ではなくぜ、前面……右側の丸みを掴んで…
「!!!」
途端、今度は怒濤の勢いで顔に血の気が逆流してきた。
おお、お、俺は……とんでもない、ことを…!
すまないサアラ!やりやがったな馬野郎!
……ん?
ここは、馬野郎にお礼を言わなきゃいけないのか??
いやいやいやいや!!
そそそそ、それよりも!
手が!手がぁ!!
慌ててサアラから手を退けて、俺はゼイゼイと肩を揺らした。心臓がそれこそ馬のギャロップのように暴れている。サアラが俺の上に…。もう彼女は子供じゃない。女性らしい柔らかな身体からは、仄かに花のような甘い香り……しっとりと柔らかな茶色の髪からも同じ香りがした。
「…ッ」
理性がぐらぐらと揺すぶられる。火がついたように身体が熱い。睫毛を数えられるくらい近くに目を閉じた彼女の顔がある。珍しく化粧をし、色香を漂わせた無防備な寝顔に、せり上がってくる抗いがたい衝動を俺は必死に抑え込んだ。
「ん~…?」
不意にサアラの長い睫毛が震え、空色の瞳が俺を捉えた。
俺の顔を見て、目をぱちくりさせるサアラ。主張しすぎず、適度に陰影をつけ紅を差した化粧は彼女の美しさをよく引き立てていた。つい見惚れて……
気がついたら、学園の自室に帰ってきていたのだが、俺はどんな顔をして今まで過ごしていたのだろう。…まるで記憶がない。ぼんやりと見上げた窓の外には、まあるい銀貨のような満月が浮かんでいた。
◆◆◆
学園の寮から、アルフレッドがぼんやりと見つめていた同じ月を、少女は鉄格子の向こうに見上げていた。侍女もいない牢で幾日も過ごすうちに、艶やかな銀朱の髪は光を失い、着たきりになったドレスは汚れも目立ってきた。何の報せもなく、少女を政略の駒として重視していた父すら来ない。きっと…月を見上げる目に激情を宿して…自分は捨てられたのだ、と少女は思った。あの夜会で、ヴァンサンは失脚し、自分は疵物に堕とされた。もう、『貴族令嬢』として価値はないのだ。
「…つまらないわ」
しかし、カサカサに渇いた唇から漏れた言葉は、意外にも怒りでも憎しみでもなかった。少女にとってそんなモノ以上に耐え難かったのは、この無為な時間だった。何もできず、ただ退屈なばかり……。か弱い貴族令嬢など見張る必要もないと考えたのか、牢番は食事を運ぶ以外の仕事をしない。まさかそのことが少女をここに繋ぎとめていたとは、かの牢番も思いもしなかったろうが。
しかし――
少女の退屈も終わりの時が来る。
誰も来ないはずの牢に、コツコツと微かな足音を響かせて訪れた人物に、少女は目を見開いた。
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