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感情のプロトコル

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音川が個人的に開発しているアプリケーションは、平たく言えば、日本人のIT従事者に特化した人工知能との対話ツールだ。

このアイデアを実現するため、学生時代の友人で現在は地元で心療内科クリニックを運営している、藤宮という男からの協力を得ている。
本来、音川は哲学科の出身である。当然のように情報工学の人間だと他人には思われるが、プログラミングは幼い頃に始めたもので、ポーランドのギムナジウムで専攻した以外はほとんど独学だ。そうして10代の頃、音川は若さが持つ情熱をすべてプログラミングに注ぎ混み——
一層深く潜り込んでいくうちに、そこにうっすらとした影のように佇む人間を見たのだ。
音川は、機械を理解するには人間を理解せねばならないと強く感じた。この2者はもはや主従関係ではなく、親子で、双子で、同一人物であるべきだ。この考えは今でも変わっていない。
機械語を人間が分かる言語に置き換えたものがプログラミング言語で命令語とも呼ばれるが、システムの軸はどうしたって人間が考える。それを機械に伝えるために、その構造であるアルゴリズムを考えてプログラミング言語を用いて命令する。
その構造ゆえ、2者は永遠の主従関係にある。しかし音川は、細い線で区切られているこちらとあちらの世界を、ひょいと飛び越える瞬間が、もうそこまで来ているのではないかと感じていた。
そしてそれが起こり得るのは、ここ日本ではないかという漠然とした予感めいた——期待かもしれない——-を強く感じている。そのために、音川は自分自身に、この国のエンジニアを守るという使命を与えたのだ。
驕った理想だと嗤われるかもしれないが、音川がそこまでエンジニアに入れ込むのには理由がある。学生時分から、人間の興味とメンタルヘルスの関連性に非常に強い関心を持ち続けているが、実際に社会に出てみると心を崩して現場を離れるエンジニアの多さに驚愕した。特に優秀な技術者ほどピュアで繊細で、それゆえ優秀なのだが、彼らは社内にある悪意から攻撃目標にされやすい。他の一般職と異なり『職人』であるがゆえに、頼まれごとを引き受け、プライドを持って全力で応えるが、できて当然とばかりに感謝されることはない。それどころか何か一つでも不具合があれば、ここぞとばかりにマイナス評価されてしまう。仕事で知り合った他社のエンジニアが、誰からも手を差し伸べられずに潰れていくのを見せられるのは惨たらしかった。

仕事で知り合うエンジニアからヒアリングした内容と、藤宮の患者プロファイリングから、音川はエンジニアの性質や思考回路や嗜好を細かく分析し、無数の人格パターンを形成するためのAIを設計した。
十分に学習した後、次にそのAIは自らを『アルゴリズムを思考することができるエンジニア』だと認識し、そして、そのAIエンジニアは自身に蓄積された膨大な苦悩の救い手を求め、自分を客観的に分析し最適な解決策を導いてくれる対話型AIを開発する。これが実現すれば、カテゴライズや傾向などに頼らない、エンジニア一人一人の専属カウンセラーが登場することになる。

藤宮は音川の話を聞いて一も二も無くスポンサーとして名乗り出、また治療の参考に試用したいと積極的に協力を申し出てくれた。
彼は彼で、カウンセリングを受けるという選択肢が一般的でない現実と、そして長時間労働になりがちなIT従事者はそもそも通院する時間が取れずに症状が重篤化せざるを得ない惨状に常々悩んでいたからだ。
藤宮のクリニックを訪れる若年層の患者にもIT従事者が多く、彼らの多くは身体が動かなくなり休職を余儀なくされてから、ようやく初診となる。そうなると長期に渡る投薬治療で身体への負担もさることながら、復職まで時間も掛かる。そして社会のIT化が進むと並行して患者数も増加傾向にあり、藤宮の懸念も大きくなる一方だった。そこに、旧知の仲である音川から連絡があり、まさに渡りに船となったのだ。
藤宮は開口一番、『まるで無限に分身するお前みたいなものだろう』と笑い、音川はその自分ではたどり着けなかった表現を大層気に入った。

泉が開発への興味を示してくれたのは幸運だった。プログラミング自体は相当手強くやりがいがあるから、きっと楽しんでくれるだろう。
ただ、音川のほとんど思想的な目的に賛同してくれるかどうかは賭けだ。
万が一、泉へのアプローチを間違え、途方もないことに手を出している夢見がちな人間だと思われてしまっては元も子もない。
慎重に説明し、実現可能性を確信していると証明しなければ。

喉の乾きを感じて仕事部屋から出ると、ようやく深夜という時間だったがリビングからの明かりは皆無で、一層足を忍ばせた。
冷蔵庫の中から冷えたミネラルウォーターのボトルを取り出し、つい、客間の方に目線をやった。真っ暗な部屋に微かに月明かりが差し込み、その部分だけが斜線のように浮き出している。
泉は掛け布団をほとんど蹴飛ばし、片膝を立てた体勢で寝入り込んでいた。膝からつま先までがすっと伸び、艶のある皮膚が月光を跳ね返している。

音川はミネラルウォーターを少し飲んでから、グラスに少しだけ好物のラム酒を注いで、ソファへと移動した。ソファで丸まっていたマックスは音川の足を邪魔そうにしながらもすり寄り、頭を撫でてやると客間へトコトコと歩いて行った。泉の傍が良いのだろう。
正面には夜景、そして少し頭を傾げれば客間が視界に入る場所に足を投げ出して座り、グラスをあおる。

思えば、最初に会議通話をした日すでに、音川は泉の容姿に惹かれたのではなかったか。それを認めてしまわないように、モラルに反すると心の目に蓋をして。
しかし、今は——自分の軸になっているはずのモラルや論理が邪魔に感じる。
———音川の目に映る泉は、どの瞬間でも、ひどく美しく愛らしい。
それは素直な感情で、論理的な説明はどこにもない。
なのに、胸には奇妙な清々しさがある。
7年物の甘いラムをもう一杯注ぎ、音川は「これで眠れる」と軽く自嘲してリビングを離れた。案の定、マックスは追って来なかった。


***


翌日は、2人揃ってモーニングを食べに出かけた。
いつもは喫茶店で合流する2人が、今朝は揃って顔を出したことで、ママは一瞬目を丸くし、「あらやだお赤飯炊かなきゃ」と浮かれ調子で言った。
「なんか良いことあったんですかね」と首を傾げる泉に、「知らね」と音川は短く返事をして席についた。

「今日も食材を買って帰りませんか。夕飯、作りたい」

「いいのか?今日明日は副業の方をみっちり説明するつもりだから、少々堪えるかもよ」

「お手柔らかにお願いします。ハンバーグ作ってあげますから」

「作れるの?でも昨日、食べてなかったか?」

「男の子は毎日ハンバーグでいいんですよ。一番最初に教わったのがハンバーグなんで」

「まあ、言えてるか……いつ食っても美味いからな」

2人の会話を聞くでもなく聞いていた喫茶のママは、モーニングを準備しながら、どうしても口元に浮かんでしまう笑みを噛み殺していた。
音川が喫茶に通い始めて数年経つが、これまで誰かを連れてきたことなど一度も無かった。
毎朝モーニングを食べて、鹿爪らしく新聞を隅々まで読むと帰る美丈夫の常連というのは、彼女をまるでテレビドラマのワンシーンに入り込んだ気にさせた。日常の中の非日常と言えるほど、喫茶にいる音川の姿は絵になる。
そして見た目に反して話し好きで、年配者の昔話に心底面白そうに耳を傾ける。そんなだから音川を孫娘と引き合わせたい、と耳打ちしてくるシニア世代の常連客も何人かいたが、本人の耳に入れたことはない。
長年水商売をやってきた勘で、言えば間違いなく音川を困らせると分かっているから。たまに遊びはするが決して他人を自分の人生に入れない人間。彼女から見て、音川はそのタイプだった。
しかし、音川が泉を連れてきてから、彼女の音川を見る目は180度変わった。そもそも誰かを連れてきたことにまず驚いた。そして、その連れの若者から溢れ出る音川への尊敬と、情熱。偽物の恋を何百と見聞きしてきた女にはすぐに分かる——本物の情熱。
その必死さが、可愛らしく、儚くて。彼女は一瞬で泉の恋を全力で応援することに決めたのだった。


昼食は、ブレンダーを使ってみたい音川のリクエストでスムージーとなり、2人は喫茶の帰りにスーパーでグリーンスムージーとハンバーグの材料を買った。
「一宿一飯の恩義です」と泉は食材代を支払い、「賭博師かよ」と音川は笑い、「何泊居てもいいから、ロールケーキも買って」とスーパーの向かいにあるケーキ屋を指差した。

「だめです」

「えっ!?」まさか拒否されるとは思っておらず、音川は少し後ろにのけぞるほど驚いた。

「昨日、パンケーキ食べましたよね。毎日スイーツは、だめ」

「昨日今日だけだよ、こんな食生活」

「まあ、それは……音川さんの身体を見ればわかりますけど……」裸の上半身が頭に蘇り、やや口ごもる。「でも、今度ケーキバイキング行くんでしょ?それまで我慢しませんか?」

「分かったよ。それまでにカリッカリに絞ってやるから見てろ」

「現状で十分素敵ですよ。でも最近、音川さんが普通に見えてきて……」

「なんだよ。なおさらじゃねえか。腹筋は苦手なんだけど、絞るわ」

「音川さん、もしかして……カッコいいと思われたいんですか」

「キミにはね」

今度は泉がのけぞる番だった。「なっ、え?なんで……」

「理由いる?」

音川はあんぐりと口を開けている泉の手から買い物袋を奪い、先頭を切った。

帰宅すると、早速、音川が自分の仕事部屋からノートPCとチェアを客間に持ち込み、泉用のデスクに並ぶ。副業についてのプレゼンのスタートだ。
泉はいつものように論理的な言い訳だか説明だかをしなかった音川にどことなく腑に落ちないままではあったが、音川がいそいそと繋いだ外部モニターに表示されるフローチャート群を見て、なにもかも吹っ飛んでしまった。

「これって……僕らの、人間の思考パターン……」

「そ。荒っぽい言い方だが、人格AIを作るんだ」

「すごい……これ全部、AIが?」

「うん。人間は誰一人とて同じじゃない。それを人間が把握できないのなら、AIに助けてもらうしかない」

音川は、泉に対して、自分の考えていることを平易に、しかし余すところなく話して聞かせた。相槌を打つでもなく、じっと音川の目を見ながら聞いていた泉は、音川が説明を終えると「やっぱり優しすぎる」とぽつりと呟いた。

「どうしてみんなを救いたいんですか?」

「みんなじゃない。IT従事者だけだよ。それも、業界の発展のために。ね?言っただろ。俺は自分が良ければそれでいいんだって。全て自分に返ってくるだろ」

「誤魔化さないで」泉はピシャリと言って除けた。そして毅然とした声で続ける。

「日本の技術者が離職せずに、病まずに居られれば、今よりずっとモノゴトの品質が上がる。コンピュータ制御されていないものはない時代です。辛さを知っている世代が返り咲き、役員になれば待遇も改善され、一般から技術職への流入も増えるでしょう。ようは、世の中の色々なものがもっと分かりやすく、合理的で、便利になる。技術者も、消費者も、だれも損をしない。——音川さん、貴方は、日本を救おうとしているんだ。違いますか?」

音川は泉の真っ直ぐな瞳を見つめたまま、何も言えなかった。少し色素の薄い大きな瞳が、ぼんやりと潤い、目尻に雫が丸く溜まっていく。

「僕は……嬉しい。音川さんに関われることが、嬉しいです」

とうとう泉の目尻から落ちた雫を、音川はそっと手を伸ばして指先で受け取った。
そのまま軽く頬に手のひらを当てると、擦り寄るように泉が頭を傾ける。
親指の腹を、滑らかな頬や柔らかいまぶたに何往復かさせると、くすぐったそうに小さく声を上げて笑い、潤んだ瞳をやんわりと細める。
たまらなく愛らしくて、音川はその手を泉の首の後ろに回し、自分の方に力強く引き寄せた。
音川の理想のために涙を流す泉を、抱きしめずにはいられなかった。
泉の涙が肩口に吸い込まれていく。音川は鼻先に触れる柔らかな髪に顔を埋め、ゆっくりと深呼吸をした。
理解されたことへの、喜びで胸が熱く燃える。
「ありがとう」と囁くと、泉はこくりと頷き、また熱い雫がシャツを通して音川の皮膚に吸収されていく。

泉は心の底から、音川の理想に関われることを誇りに思った。
音川の優しさは計り知れない。自分に見返りがあるからなんて照れ隠さねば、止めどなく溢れてしまうほど、人間に対する愛を持っている。

しばらくそうしてお互いの熱を分け合い、音川は泉の背を数回上下に擦ってから「落ち着いた?」と耳元に唇を付けた。
泉は低く慈愛に満ちた声にぶるりと背を震わせる。
その拍子に小さく漏れた泉の声に、音川は脳がぐるりと回転したかと思うほど目眩を感じ、思わず抱きしめる腕に力を込めた。
このまま流されたくは、無い。
泉に対する感情は、こんな導火線に火を付けられて始めるようなものじゃないはずだ。敬意と尊重を持って接するべきだ。
音川は泉の両腕をできるだけ優しく掴み、そっと自分を引き剥がした。

「続きは、午後からにしようか」

「え、なんの………続き?」

「アルゴリズムの説明」音川はモニターを指差し、泉はその筋張った長い指を上目遣いで睨んだ。

「そんなことだろうと思った……」

「他に無いだろ」

「いいですよ、音川さんがそのつもりなら」泉は短く深呼吸をして、続けた。
「どうせこのプログラムは明日明後日に完成するようなものではないし。少なくとも完成まで、僕は音川さんから離れませんから」

「工数は申告制でいいから、時給と日給どっちにする?」音川の軽口に、泉は口を尖らせる。

「で……完成した後はどうするんです?」

「まあ、俺は今の会社を辞めるだろうね。付きっきりでモニタリングしたいし……」

その時がくれば、ようやく音川は解放される。
会社の上司という役から降りて、ただの1人の男になった時に、もしまだ泉が傍にいたなら、或いは。

自分の感情を受け止めて認めることと、社会的なケジメとは別物だ。
保木のような、欲に狂った男にだけはなってはならない。
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