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第九話 練習
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ゲームイベントに参加し、凶暴化したeスポーツプレイヤーに襲われ、それから助け出してくれたラージボルテックスというチームに所属する事を決めた日から一週間後。
疾風は本当に妹を伴いチームハウスへと引っ越してきた。
引っ越しには海斗と優奈と聡太、更には海斗の姉もまるで当然の如く手伝ってくれ、凄まじいスピードで転居が完了。
疾風と凪咲にはそれぞれプライベートスペースとしては充分過ぎる部屋を与えられ、ラージボルテックスのメンバーとの共同生活が始まったのだった。
そして遂にこの日、チームに疾風が合流して最初の練習が始まろうとしていたのである。
「よし、遂に疾風も合流した事だし、今日は何時もより一段と張り切って練習を行っていこう!! 目指せプロリーーーグッ!!!!」
「おーーーー!!」
ラージボルテックスのリーダーである海斗が練習に先立ち皆の前へ立ち、そう拳を上に突き上げながら叫んだ。遂にメンバー4人揃ったのだ、いつもより声が出ている。
そしてその声に聡太1人がノリよく拳を上に突き上げながら叫び、優奈は携帯を弄りながら軽く腕だけ上げた。
しかし、当の疾風は叫ぶでも拳を上げるでもなく、目をパチクリさせて小首を捻った。リーダーの発した言葉に小さな引っ掛かりを覚えたのである。
そして何となくそれを看過出来なかった疾風は、まるで授業中に発表でもするかの如く右手を上げた。
「ごめん、ちょっといきなりで悪いけど質問して良いか?」
「如何したんだい疾風。僕達はチームであり家族だ、何だろうと遠慮無く言っておくれ」
「ああ、なら遠慮無く言わせて貰うんだけどさ……その目指せプロリーグって掛け声変じゃね? だってオレが入ったんだから、もうプロとして戦う事は決まったんだろ? なら目指せ優勝~!とかの方が良いんじゃないのか」
疾風はそう、自分の頭に浮かんでいた疑問符そのままを吐き出した。
このチームに入る決断をした時に聞かされた話では、ラージボルテックスというチームは既にプロ入りを決めた状態でエースを探していた筈。そして其れならば、疾風が加入した時点でプロリーグで戦える事は確定した筈である。
それを今更目指すとは、多少文脈としておかしい気がしたのだった。
そしてその質問を受けた海斗はいつも顔に張り付けている薄笑いを一層深め、数度頷いた後にこう回答を寄してきた。
「ああ、確かにそうだね。勿論僕達は目標を高く持ってる、プロに成るだけじゃなくその中でトップに立ち、更には世界の頂点を本気で目指しているよ。そしてプロリーグに入ってレッドバロンと戦う事も確定している。君がチームに加わったんだ、必ず選考会を突破できる筈だよねッ」
海斗は詰まること無く、まるで流れる様にそう淡々と話した。
しかしその回答を受け取っても疾風の脳内にある疑問符は無くならず、それどころか二つに分裂したのである。
今一意味の分からない言葉が、海斗の説明の中には含まれていた。
「…なあ海斗、もう一個質問良いか」
「うん? 何だい??」
「お前の話の最後に出てきた選考会って、何の話だ?」
「二ヶ月後に行われるセブンスネオン社の選考会の事だよ。それにウチのチームは参加して、スポンサー契約を結べれば晴れてプロとしてリーグの舞台へと登れるんだ。まあ僕達なら楽勝だからそんなに気にしないで良いよ」
「あ、そうなんだ…………」
海斗がなんとも大した事なさげに言うので、疾風は一瞬スルーしそうに成る。
だがしかし、彼の脳に辛うじて残っている理性的な部分が違和感というアラートを発して思考を留め、その果てに疾風はとある重大な事に気付き目を見開いた。
疾風はまさかと思いつつも、更に海斗へと質問を投げかけたのである。
「えッ…………じゃあ若しかしてお前ら、未だプロじゃねえのかッ?」
「あーーうん、今は未だね。まあこれから成るのは間違いないけど」
「いや″ッ、そのこれから成るっていう言葉の意味が分からないんだけど! 選考会って何?? これからって如何いう事!?」
「アハハハハ。そうだな、何処から説明すれば良いか…………」
海斗は細目を泳がせながら苦笑い混じりの声を発した。
そしてこのままの説明では納得出来ないと目で語るエースへと、リーダーは観念して順を追った説明を開始する。
彼ら、ラージボルテックスが持っているのはプロリーグに参加する権利ではなく、プロリーグに参加する権利を持った企業の選考会に参加する権利らしい。
この選考会というのは、プロリーグの参戦枠を数億円支払って購入したセブンスネオンという企業が開催を予定している物。そして選考会に参加出来るのは、一定規模以上の大会で優勝したチームのみ。
恐らく、疾風が以前見せられたネット記事の見出しが指していたのは、その選考会の参加権をラージボルテックスが得たという事なのだろう。
そして其処では二日間に渡って百以上の参加チームが一つのスポンサー契約を巡って争う事となる。その血みどろの競争に勝ち残って始めて、彼らはプロリーグの舞台に立てるのだ。
それは詰まり、要するに、彼らラージボルテックスは現時点でプロチームでも何でも無いという事に成る。
「…………はあッ!? だ、だッ欺しやがったな!! 何がレッドバロンと戦えるだよ、何一つ確定なんかしてねえじゃねえか!!!! ふざけんなこのペテン師野郎!!」
「いやいや~、欺したなんて人聞きがお悪い。何も嘘なんてついちゃいませんよぉ」
自分が思っていたこのチームの状況と実態が全く異なっていると気付いた疾風は、大声を上げて更に海斗へと詰め寄る。そしてその行動に対し、海斗は如何にもペテン師らしく語尾をぼやけさせた。
更に聡太は居心地悪そうに顔を強張らせ明後日の方向を向き、優奈は我関せずと携帯に視線を落としている。
間違いなく確信犯。こいつら全員分かった上で、疾風が引っ越し住処を移すまで黙っていたのだ。
しかしその事がバレた後も海斗は詫び入れず、ペラペラと良く動く舌を使って自己弁護を行う。
「まあ落ち着いてくれ疾風。君にした説明は、全て僕達から君に寄せている期待の表れなんだよッ」
「これが落ち着いてられるか! お前らの期待が今のこの件に一体何の関係が有るってんだよ!!」
「だから、もうプロに成れる事は確定しているんだよ。僕達のチームに君が加われば百人力だ、間違いなく選考会を突破してスポンサー契約を手に入れる事が出来る。…大会優勝実績持ちの僕達3人、そしてレッドバロンとも対等に戦える君が揃ったんだ、そうだろ?」
「いや、其れとこれは話がちがッ」
「では逆に尋ねよう。国内最大のeスポーツリーグでプロ最強の男を倒そうとしている君が、選考会に参加してくるアマチュア相手に、遅れを取る事が万が一にでも有るのかい? 選考会を勝ち抜ける、そう確信を持って言い切る自信がないのかな??」
「はぁ”ッ? んな訳ないだろ、オレがゲームで負ける訳ねえ。レッドバロンにだって今の経験を積んだオレなら難なく勝てる。アマチュアなんか話に成らねえよ」
「ならッ、何も問題はないじゃないか。君にとって最も困難だったのはチームメンバーを集める事、そしてそれはもう達成されてる。後はオマケで付いてきた選考会の切符を使ってプロリーグに行き、レッドバロンへのリベンジを行うだけ。そうだろ?」
「それは……まあそうだけど………………」
「じゃあこの話は此処までだ。よしッ早速練習に入っていこう! レッドバロンと戦う為にも、ある程度のチームワークは必要だからね~」
海斗はそう言って柏手を打ち、それを合図として話を切り上げさせた。そして優奈と聡太も練習を開始しようとそさくさとパソコンへ向かってゆく。
「………………まあいっか」
その様子を疾風は暫く棒立ちで見ていたが、結局は彼もその周囲の動きに習った。
何となく良いように丸め込まれた感がある。だがそれでも、初めからそれ程信頼し合うような間柄でもなかったという事を思い出し、怒りは直ぐに収まった。
今考えれば話がうま過ぎたのだ。それへ軽率に食い付いた、自分の落ち度である。
そして実際、このチームがプロじゃなかったとしても、疾風としては何も問題がないのだ。
選考会とやらをサクッと勝ち上がり、プロリーグの舞台へと上がり、そしてレッドバロンというボスキャラを倒す。それでこのバンクエットオブレジェンズというゲームは終わり。
クリアまでの間に1つボーナスステージが追加されただけだ。寧ろ長く遊べてお得であろう。
(遊びにそんな熱く成ってもな……)
目の前に現われる敵を只管倒してゆく。その単純な暇つぶしの中で仲間が誰だろうが、辿る道筋が如何だろうが、戦う相手が何だろうが関係無い。
だって全て意味を持たない、唯時間を潰す為だけの遊びなのだから。
疾風はそう考え、今日の暇つぶし、初めてのチーム練習を開始したのであった。
疾風は本当に妹を伴いチームハウスへと引っ越してきた。
引っ越しには海斗と優奈と聡太、更には海斗の姉もまるで当然の如く手伝ってくれ、凄まじいスピードで転居が完了。
疾風と凪咲にはそれぞれプライベートスペースとしては充分過ぎる部屋を与えられ、ラージボルテックスのメンバーとの共同生活が始まったのだった。
そして遂にこの日、チームに疾風が合流して最初の練習が始まろうとしていたのである。
「よし、遂に疾風も合流した事だし、今日は何時もより一段と張り切って練習を行っていこう!! 目指せプロリーーーグッ!!!!」
「おーーーー!!」
ラージボルテックスのリーダーである海斗が練習に先立ち皆の前へ立ち、そう拳を上に突き上げながら叫んだ。遂にメンバー4人揃ったのだ、いつもより声が出ている。
そしてその声に聡太1人がノリよく拳を上に突き上げながら叫び、優奈は携帯を弄りながら軽く腕だけ上げた。
しかし、当の疾風は叫ぶでも拳を上げるでもなく、目をパチクリさせて小首を捻った。リーダーの発した言葉に小さな引っ掛かりを覚えたのである。
そして何となくそれを看過出来なかった疾風は、まるで授業中に発表でもするかの如く右手を上げた。
「ごめん、ちょっといきなりで悪いけど質問して良いか?」
「如何したんだい疾風。僕達はチームであり家族だ、何だろうと遠慮無く言っておくれ」
「ああ、なら遠慮無く言わせて貰うんだけどさ……その目指せプロリーグって掛け声変じゃね? だってオレが入ったんだから、もうプロとして戦う事は決まったんだろ? なら目指せ優勝~!とかの方が良いんじゃないのか」
疾風はそう、自分の頭に浮かんでいた疑問符そのままを吐き出した。
このチームに入る決断をした時に聞かされた話では、ラージボルテックスというチームは既にプロ入りを決めた状態でエースを探していた筈。そして其れならば、疾風が加入した時点でプロリーグで戦える事は確定した筈である。
それを今更目指すとは、多少文脈としておかしい気がしたのだった。
そしてその質問を受けた海斗はいつも顔に張り付けている薄笑いを一層深め、数度頷いた後にこう回答を寄してきた。
「ああ、確かにそうだね。勿論僕達は目標を高く持ってる、プロに成るだけじゃなくその中でトップに立ち、更には世界の頂点を本気で目指しているよ。そしてプロリーグに入ってレッドバロンと戦う事も確定している。君がチームに加わったんだ、必ず選考会を突破できる筈だよねッ」
海斗は詰まること無く、まるで流れる様にそう淡々と話した。
しかしその回答を受け取っても疾風の脳内にある疑問符は無くならず、それどころか二つに分裂したのである。
今一意味の分からない言葉が、海斗の説明の中には含まれていた。
「…なあ海斗、もう一個質問良いか」
「うん? 何だい??」
「お前の話の最後に出てきた選考会って、何の話だ?」
「二ヶ月後に行われるセブンスネオン社の選考会の事だよ。それにウチのチームは参加して、スポンサー契約を結べれば晴れてプロとしてリーグの舞台へと登れるんだ。まあ僕達なら楽勝だからそんなに気にしないで良いよ」
「あ、そうなんだ…………」
海斗がなんとも大した事なさげに言うので、疾風は一瞬スルーしそうに成る。
だがしかし、彼の脳に辛うじて残っている理性的な部分が違和感というアラートを発して思考を留め、その果てに疾風はとある重大な事に気付き目を見開いた。
疾風はまさかと思いつつも、更に海斗へと質問を投げかけたのである。
「えッ…………じゃあ若しかしてお前ら、未だプロじゃねえのかッ?」
「あーーうん、今は未だね。まあこれから成るのは間違いないけど」
「いや″ッ、そのこれから成るっていう言葉の意味が分からないんだけど! 選考会って何?? これからって如何いう事!?」
「アハハハハ。そうだな、何処から説明すれば良いか…………」
海斗は細目を泳がせながら苦笑い混じりの声を発した。
そしてこのままの説明では納得出来ないと目で語るエースへと、リーダーは観念して順を追った説明を開始する。
彼ら、ラージボルテックスが持っているのはプロリーグに参加する権利ではなく、プロリーグに参加する権利を持った企業の選考会に参加する権利らしい。
この選考会というのは、プロリーグの参戦枠を数億円支払って購入したセブンスネオンという企業が開催を予定している物。そして選考会に参加出来るのは、一定規模以上の大会で優勝したチームのみ。
恐らく、疾風が以前見せられたネット記事の見出しが指していたのは、その選考会の参加権をラージボルテックスが得たという事なのだろう。
そして其処では二日間に渡って百以上の参加チームが一つのスポンサー契約を巡って争う事となる。その血みどろの競争に勝ち残って始めて、彼らはプロリーグの舞台に立てるのだ。
それは詰まり、要するに、彼らラージボルテックスは現時点でプロチームでも何でも無いという事に成る。
「…………はあッ!? だ、だッ欺しやがったな!! 何がレッドバロンと戦えるだよ、何一つ確定なんかしてねえじゃねえか!!!! ふざけんなこのペテン師野郎!!」
「いやいや~、欺したなんて人聞きがお悪い。何も嘘なんてついちゃいませんよぉ」
自分が思っていたこのチームの状況と実態が全く異なっていると気付いた疾風は、大声を上げて更に海斗へと詰め寄る。そしてその行動に対し、海斗は如何にもペテン師らしく語尾をぼやけさせた。
更に聡太は居心地悪そうに顔を強張らせ明後日の方向を向き、優奈は我関せずと携帯に視線を落としている。
間違いなく確信犯。こいつら全員分かった上で、疾風が引っ越し住処を移すまで黙っていたのだ。
しかしその事がバレた後も海斗は詫び入れず、ペラペラと良く動く舌を使って自己弁護を行う。
「まあ落ち着いてくれ疾風。君にした説明は、全て僕達から君に寄せている期待の表れなんだよッ」
「これが落ち着いてられるか! お前らの期待が今のこの件に一体何の関係が有るってんだよ!!」
「だから、もうプロに成れる事は確定しているんだよ。僕達のチームに君が加われば百人力だ、間違いなく選考会を突破してスポンサー契約を手に入れる事が出来る。…大会優勝実績持ちの僕達3人、そしてレッドバロンとも対等に戦える君が揃ったんだ、そうだろ?」
「いや、其れとこれは話がちがッ」
「では逆に尋ねよう。国内最大のeスポーツリーグでプロ最強の男を倒そうとしている君が、選考会に参加してくるアマチュア相手に、遅れを取る事が万が一にでも有るのかい? 選考会を勝ち抜ける、そう確信を持って言い切る自信がないのかな??」
「はぁ”ッ? んな訳ないだろ、オレがゲームで負ける訳ねえ。レッドバロンにだって今の経験を積んだオレなら難なく勝てる。アマチュアなんか話に成らねえよ」
「ならッ、何も問題はないじゃないか。君にとって最も困難だったのはチームメンバーを集める事、そしてそれはもう達成されてる。後はオマケで付いてきた選考会の切符を使ってプロリーグに行き、レッドバロンへのリベンジを行うだけ。そうだろ?」
「それは……まあそうだけど………………」
「じゃあこの話は此処までだ。よしッ早速練習に入っていこう! レッドバロンと戦う為にも、ある程度のチームワークは必要だからね~」
海斗はそう言って柏手を打ち、それを合図として話を切り上げさせた。そして優奈と聡太も練習を開始しようとそさくさとパソコンへ向かってゆく。
「………………まあいっか」
その様子を疾風は暫く棒立ちで見ていたが、結局は彼もその周囲の動きに習った。
何となく良いように丸め込まれた感がある。だがそれでも、初めからそれ程信頼し合うような間柄でもなかったという事を思い出し、怒りは直ぐに収まった。
今考えれば話がうま過ぎたのだ。それへ軽率に食い付いた、自分の落ち度である。
そして実際、このチームがプロじゃなかったとしても、疾風としては何も問題がないのだ。
選考会とやらをサクッと勝ち上がり、プロリーグの舞台へと上がり、そしてレッドバロンというボスキャラを倒す。それでこのバンクエットオブレジェンズというゲームは終わり。
クリアまでの間に1つボーナスステージが追加されただけだ。寧ろ長く遊べてお得であろう。
(遊びにそんな熱く成ってもな……)
目の前に現われる敵を只管倒してゆく。その単純な暇つぶしの中で仲間が誰だろうが、辿る道筋が如何だろうが、戦う相手が何だろうが関係無い。
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