120 / 120
第122話 最速の一歩
しおりを挟む
「それじゃあ今から始めようか、本当の崩身の戦いをッ」
そう口走った瞬間、フーマは半身で右手を鼻の前で構えるファイティングポーズを作った。
ディーノはその様子を見て即座に構えを作り、恐らく今から始まるであろう本気の崩身を使ったフーマとの戦いに備える。
(凄え、ゴンちゃんやアンベルトとは全く違う……剥き出しというよりも研ぎ澄まされた殺意。何としてでも殺すっている覚悟が伝わって来る)
戦闘モードに入って拳をしっかりと握ったフーマからは人並み外れた殺意が漏れ出していた。
どれ程普段性格が穏やかで物腰柔らかだとは言え彼もマフィアである、ディーノの何十倍も修羅場を超えて研ぎ澄まされた空気感。
拳を交えなくても分かる、この男もまた強者なのだと。
(だが簡単に負けるんじゃ面白くねえ……狙うに決まってんだろ、カウンターを!!)
フーマの底知れ無さを肌と視線で感じたディーノは自らが一番信頼している技術、カウンターを狙いにいく。
彼にも幾度と無くゴンザレスにボコされ、その度に強く成ってきたというプライドがある。
自らの切り札であるカウンターであれば確実に一矢報る事ができると信じていた。
(見極めろッ助走を予備動作を……あの身体から発される攻撃の予兆を完璧に読み切ってカウンターを合わせッ……)
ディーノは是が非でもカウンターを合わせる為に目をガン開き、この数日間で手に入れた新たな武器である人並み外れた集中力を振りかざしてフーマを睨み付けた。
しかし、それを嘲笑う様にその出来事は起こる。
何の前触れもなく、ディーノの視線全てが拳に埋め尽くされたのである。
「へぇ……?」
全力の警戒をしていたにも関わらず正面からその警戒を突破されたディーノの口からまるで魂が抜けたような、力の無い声が零れた。
そしてそれから一拍おいて、その声とは正反対の余裕に満ちた声が響く。
「どうだい、見えなかっただろ?」
フーマの口から発された言葉を聞いた瞬間、ディーノの身体から一気に力が抜けて無力感に苛まれたまま地面に腰を打ち付けた。
此処まで全く反応できなかったのは初めてである。
「なんだ……今の……」
状況が全く飲み込めないディーノの口から呆然とした声が漏れる。
「此れが崩身が多用する元も重要な技術、『瞬歩』。一蹴りでトップスピードに身体を持っていく技さ」
「瞬歩、それが今の瞬間移動みたいな動きの秘密なのか?」
「そうなんだけど、実際にもう一度見て貰った方が早いかな」
そう言うとフーマは地面に座り込んでいるディーノに身体の側面を向け、再び拳を握って構えを作った。
今回はゴンザレスが使っている様な一般的な構えだ。
「先ずは普通のパンチから」
そう言うとフーマはシャドウでパンチを放った。
空気を切り裂くビュンビュンという音が響き、非常に洗練された動きでコンパクトにパンチを刻んでいく。
しかし、非常に良いパンチだが簡単に目で追える程度であった。簡単に回避してカウンターを合わせる事が出来るだろう。
どうしてもゴンザレスのパンチに比べると見劣りしてしまう。
「じゃあ次は瞬歩を用いたパンチね。一瞬だから良~く見てて」
そう言うとフーマは最初に見せた半身で鼻の前に拳を構えるフォームを作った。
そして一秒後、ダンッというコンクリートの地面を力強く蹴り付ける音が響いたかと思うと、フーマの身体全体がそのエネルギーを増幅させて前方に進んだ。
そのエネルギーは最終的に拳へ辿り着き、まるで身体が一本の槍であるかの様に酷く前傾姿勢ではあるが目にも留まらぬ速さで拳が宙を貫いた。
(速ええ、来るって分かってても完璧に目で追えなかった……)
凄まじい事は理解していたが、其れを遙かに上回るデタラメなスピードに言葉を失う。
何よりも恐ろしいのがあのスピードに達する間で助走を必要としていないという事。
この事実が表すのは、カウンターを狙っている時でも、回避しようとしている時も、敵が見せた僅かな隙を突こうとする時でも、何時でも即座にこのスピードを発動できるという事だ。
余りにもメチャクチャな技に言葉を失う。
「ディーノには、恐ろしい程早いパンチに見えたかな?」
「ああ、見えた。こんなに目で追えないパンチは初めてだ」
フーマの質問にディーノは頭をブンブンと降って応じる。
「じゃあもうネタばらしをするんだけど、実はこのパンチのトップスピード自体は最初のパンチよりも遅いんだ」
「……遅い? 何言ってんだ??」
「そうだね、困惑するのも無理はない」
そう言うとフーマは少し説明を頭で纏める為に間隔を置き、それかゆっくりと口を開いた。
「人間の目っていうのはゆっくりと加速した物体であれば慣れて実際よりもゆっくりに感じる、無意識のうちに軌道を脳が予測するというサポートがあるからだ。しかし急加速した物体であればそのサポートは発生しない」
ディーノは少しずつ何が言いたいのかを理解して頭をコクコクと振る。
「そしてこの瞬歩は一歩の踏み込みに全てを掛け、全身を使いパンチを打ち出す事により初速を極限まで上げている。僕の場合は初速が普通のパンチの1,5倍になっているよ」
此処で漸く全く反応できなかったフーマの攻撃の秘密が掴めてきた。
つまりクラウチングスタートの様な原理で初速に全力を掛け、加速課程で相手に反応される事を防ぎ最初からトップスピードで拳を撃ち放つ。
急加速した物体ほど目で追えない人体の特徴を利用した巧妙な技術だ。
「成る程。其れに相手の隙も突きやすいし、回避にもコッチの方が便利だ」
「確かにその通り、だけど欠点もある。其れは一度使えば確実に体勢が崩れる事、此れが最大の欠点だね」
そう言ってフーマは人差し指をピンと立てた。
「普通のパンチは常に重心を安定させて、例え攻めに行く時でも完璧に体勢が崩れるまでは重心を倒さない。一方この瞬歩では全重心を前に倒して重心の力を最大限に生かし攻撃する、その分体勢は大きく崩れる」
「回避されるとヤバいって事か」
「そう。逆に自分が回避として瞬歩を利用する場合は、敵が放ってきた大振りに合わせて使わないと逆に追い詰められてしまう。だから使い所には注意しなくちゃいけないね」
ディーノは脳内でこの攻撃によって発生するメリットを考えた。
確かにこの瞬歩にを外したときのデメリットは大きい、しかし其れを補って余りある程のメリットがこの瞬歩には隠されている。
瞬間的に加速する事によって得られる選択肢は無限大だ、敵の警戒を正面から突破して一撃を入れられる手札が増えるだけでかなり有利に立ち回れる。
そしてその力が手に入る絶好の機会が目の前に転がってきた、掴まない手はない。
「教えてくれ、その瞬歩。一秒でも早く物にしたいッ」
「その言葉を待っていたよ。良いだろう、今日中に叩き込めるだけ叩き込んでやる」
そう言ってディーノとフーマは再び拳を掲げ、長い組み手が始まったのだった。
そう口走った瞬間、フーマは半身で右手を鼻の前で構えるファイティングポーズを作った。
ディーノはその様子を見て即座に構えを作り、恐らく今から始まるであろう本気の崩身を使ったフーマとの戦いに備える。
(凄え、ゴンちゃんやアンベルトとは全く違う……剥き出しというよりも研ぎ澄まされた殺意。何としてでも殺すっている覚悟が伝わって来る)
戦闘モードに入って拳をしっかりと握ったフーマからは人並み外れた殺意が漏れ出していた。
どれ程普段性格が穏やかで物腰柔らかだとは言え彼もマフィアである、ディーノの何十倍も修羅場を超えて研ぎ澄まされた空気感。
拳を交えなくても分かる、この男もまた強者なのだと。
(だが簡単に負けるんじゃ面白くねえ……狙うに決まってんだろ、カウンターを!!)
フーマの底知れ無さを肌と視線で感じたディーノは自らが一番信頼している技術、カウンターを狙いにいく。
彼にも幾度と無くゴンザレスにボコされ、その度に強く成ってきたというプライドがある。
自らの切り札であるカウンターであれば確実に一矢報る事ができると信じていた。
(見極めろッ助走を予備動作を……あの身体から発される攻撃の予兆を完璧に読み切ってカウンターを合わせッ……)
ディーノは是が非でもカウンターを合わせる為に目をガン開き、この数日間で手に入れた新たな武器である人並み外れた集中力を振りかざしてフーマを睨み付けた。
しかし、それを嘲笑う様にその出来事は起こる。
何の前触れもなく、ディーノの視線全てが拳に埋め尽くされたのである。
「へぇ……?」
全力の警戒をしていたにも関わらず正面からその警戒を突破されたディーノの口からまるで魂が抜けたような、力の無い声が零れた。
そしてそれから一拍おいて、その声とは正反対の余裕に満ちた声が響く。
「どうだい、見えなかっただろ?」
フーマの口から発された言葉を聞いた瞬間、ディーノの身体から一気に力が抜けて無力感に苛まれたまま地面に腰を打ち付けた。
此処まで全く反応できなかったのは初めてである。
「なんだ……今の……」
状況が全く飲み込めないディーノの口から呆然とした声が漏れる。
「此れが崩身が多用する元も重要な技術、『瞬歩』。一蹴りでトップスピードに身体を持っていく技さ」
「瞬歩、それが今の瞬間移動みたいな動きの秘密なのか?」
「そうなんだけど、実際にもう一度見て貰った方が早いかな」
そう言うとフーマは地面に座り込んでいるディーノに身体の側面を向け、再び拳を握って構えを作った。
今回はゴンザレスが使っている様な一般的な構えだ。
「先ずは普通のパンチから」
そう言うとフーマはシャドウでパンチを放った。
空気を切り裂くビュンビュンという音が響き、非常に洗練された動きでコンパクトにパンチを刻んでいく。
しかし、非常に良いパンチだが簡単に目で追える程度であった。簡単に回避してカウンターを合わせる事が出来るだろう。
どうしてもゴンザレスのパンチに比べると見劣りしてしまう。
「じゃあ次は瞬歩を用いたパンチね。一瞬だから良~く見てて」
そう言うとフーマは最初に見せた半身で鼻の前に拳を構えるフォームを作った。
そして一秒後、ダンッというコンクリートの地面を力強く蹴り付ける音が響いたかと思うと、フーマの身体全体がそのエネルギーを増幅させて前方に進んだ。
そのエネルギーは最終的に拳へ辿り着き、まるで身体が一本の槍であるかの様に酷く前傾姿勢ではあるが目にも留まらぬ速さで拳が宙を貫いた。
(速ええ、来るって分かってても完璧に目で追えなかった……)
凄まじい事は理解していたが、其れを遙かに上回るデタラメなスピードに言葉を失う。
何よりも恐ろしいのがあのスピードに達する間で助走を必要としていないという事。
この事実が表すのは、カウンターを狙っている時でも、回避しようとしている時も、敵が見せた僅かな隙を突こうとする時でも、何時でも即座にこのスピードを発動できるという事だ。
余りにもメチャクチャな技に言葉を失う。
「ディーノには、恐ろしい程早いパンチに見えたかな?」
「ああ、見えた。こんなに目で追えないパンチは初めてだ」
フーマの質問にディーノは頭をブンブンと降って応じる。
「じゃあもうネタばらしをするんだけど、実はこのパンチのトップスピード自体は最初のパンチよりも遅いんだ」
「……遅い? 何言ってんだ??」
「そうだね、困惑するのも無理はない」
そう言うとフーマは少し説明を頭で纏める為に間隔を置き、それかゆっくりと口を開いた。
「人間の目っていうのはゆっくりと加速した物体であれば慣れて実際よりもゆっくりに感じる、無意識のうちに軌道を脳が予測するというサポートがあるからだ。しかし急加速した物体であればそのサポートは発生しない」
ディーノは少しずつ何が言いたいのかを理解して頭をコクコクと振る。
「そしてこの瞬歩は一歩の踏み込みに全てを掛け、全身を使いパンチを打ち出す事により初速を極限まで上げている。僕の場合は初速が普通のパンチの1,5倍になっているよ」
此処で漸く全く反応できなかったフーマの攻撃の秘密が掴めてきた。
つまりクラウチングスタートの様な原理で初速に全力を掛け、加速課程で相手に反応される事を防ぎ最初からトップスピードで拳を撃ち放つ。
急加速した物体ほど目で追えない人体の特徴を利用した巧妙な技術だ。
「成る程。其れに相手の隙も突きやすいし、回避にもコッチの方が便利だ」
「確かにその通り、だけど欠点もある。其れは一度使えば確実に体勢が崩れる事、此れが最大の欠点だね」
そう言ってフーマは人差し指をピンと立てた。
「普通のパンチは常に重心を安定させて、例え攻めに行く時でも完璧に体勢が崩れるまでは重心を倒さない。一方この瞬歩では全重心を前に倒して重心の力を最大限に生かし攻撃する、その分体勢は大きく崩れる」
「回避されるとヤバいって事か」
「そう。逆に自分が回避として瞬歩を利用する場合は、敵が放ってきた大振りに合わせて使わないと逆に追い詰められてしまう。だから使い所には注意しなくちゃいけないね」
ディーノは脳内でこの攻撃によって発生するメリットを考えた。
確かにこの瞬歩にを外したときのデメリットは大きい、しかし其れを補って余りある程のメリットがこの瞬歩には隠されている。
瞬間的に加速する事によって得られる選択肢は無限大だ、敵の警戒を正面から突破して一撃を入れられる手札が増えるだけでかなり有利に立ち回れる。
そしてその力が手に入る絶好の機会が目の前に転がってきた、掴まない手はない。
「教えてくれ、その瞬歩。一秒でも早く物にしたいッ」
「その言葉を待っていたよ。良いだろう、今日中に叩き込めるだけ叩き込んでやる」
そう言ってディーノとフーマは再び拳を掲げ、長い組み手が始まったのだった。
0
お気に入りに追加
17
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
異世界宿屋の住み込み従業員
熊ごろう
ファンタジー
なろう様でも投稿しています。
真夏の昼下がり歩道を歩いていた「加賀」と「八木」、気が付くと二人、見知らぬ空間にいた。
そこに居たのは神を名乗る一組の男女。
そこで告げられたのは現実世界での死であった。普通であればそのまま消える運命の二人だが、もう一度人生をやり直す事を報酬に、異世界へと行きそこで自らの持つ技術広めることに。
「転生先に危険な生き物はいないからー」そう聞かせれていたが……転生し森の中を歩いていると巨大な猪と即エンカウント!? 助けてくれたのは通りすがりの宿の主人。
二人はそのまま流れで宿の主人のお世話になる事に……これは宿屋「兎の宿」を中心に人々の日常を描いた物語。になる予定です。
魔銃士(ガンナー)とフェンリル ~最強殺し屋が異世界転移して冒険者ライフを満喫します~
三田村優希(または南雲天音)
ファンタジー
依頼完遂率100%の牧野颯太は凄腕の暗殺者。世界を股にかけて依頼をこなしていたがある日、暗殺しようとした瞬間に落雷に見舞われた。意識を手放す颯太。しかし次に目覚めたとき、彼は異様な光景を目にする。
眼前には巨大な狼と蛇が戦っており、子狼が悲痛な遠吠えをあげている。
暗殺者だが犬好きな颯太は、コルト・ガバメントを引き抜き蛇の眉間に向けて撃つ。しかし蛇は弾丸などかすり傷にもならない。
吹き飛ばされた颯太が宝箱を目にし、武器はないかと開ける。そこには大ぶりな回転式拳銃(リボルバー)があるが弾がない。
「氷魔法を撃って! 水色に合わせて、早く!」
巨大な狼の思念が頭に流れ、颯太は色づけされたチャンバーを合わせ撃つ。蛇を一撃で倒したが巨大な狼はそのまま絶命し、子狼となりゆきで主従契約してしまった。
異世界転移した暗殺者は魔銃士(ガンナー)として冒険者ギルドに登録し、相棒の子フェンリルと共に様々なダンジョン踏破を目指す。
【他サイト掲載】カクヨム・エブリスタ
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
物語自体に何ら意味はないけれど、それは読者を介することで無限の価値を得る。
作者がどれだけ思いを込めようとも、それは、読まれなければただの文字の列挙に過ぎないし、無価値だし、データの無駄だ。
しかし、そこに『思う者』が現れれば、物語は彩られる。
文字や登場人物の行動や会話や、秘めたる大義の暴露であったり、それらに感化され、読者に思うことがあれば、物語は真に評価される。
私は、この物語に、人間の潜在的、根源的な代物への可能性を感じた。
それは『夢』と書いて『ロマン』と読む、大人になった身からして、戯言だと一蹴すべき、雲のようなものだ。
掴もうとして、いつの日か掴めないと知った代物だ。
けれど、思い返せばそれを追っていた日々がどれだけ、私達が歩んできた道程に鎮座して輝いていることだろうか。
思い出すということは、思い出せるということは、無意識に自分がその経験に価値を付けていたということだろう。
無我夢中になって、前方不注意に駆け抜けることの美しさを、私はこの作品を通して感じた。
私は、微力ながらも作者の、そんな『夢』を推す手助けをしたい。
そう思い、この感想を書いた。
どうぞ、これからも頑張ってください。