9 / 9
9 空想にふける母ちゃん
しおりを挟むある日、ふと母ちゃんは思った。もし、大金持ちと結婚していたらどんな暮らしをしていただろうかと。……そして、空想してみた。
「家政婦さん、晩めしはカルボオナラとミニストローね」
「はい、かしこまりました。カルボナーラとミネストローネでございますね?」
「そう、それそれ。それと、めしのあとはピースタチをカッサラッタね」
「はい、かしこまりました。ピスタチオのカッサータでございますね」
「そう、それそれ。その前に、バブル電車、じゃないバブルバスでひと泡吹かせながら泡踊りしてくるわ」
「かしこまりました。ごゆっくりダンシングタイムを満喫してくださいませ。ダンシングの間にお食事の用意をいたします。では、失礼します」
「よろしくざます。泡だけにあわただしくあわてちゃった。なんちゃって。プルタブ、じゃないバスタブに入る前に10カラットのダイヤの指輪を外さないと。排水口に落っことしたら大変」
泡風呂に浸かってる母ちゃん。
「あ~、いい気持ち。ローズの香りが恋する乙女チックにしてくれるわ。ウッフン」
「奥様、お食事が出来上がりました」
「は~い」
ピンクのシルクドレスでテーブルに着く母ちゃん。
「まぁ~、おいしそう」
「旦那様がニューヨークにお出かけになって寂しゅうございますね」
「そうなの。だから、私もニュウヨーク(入浴)。なーんちゃって。わぁ~、じゃがいもがホクホク。う~ん、おいしい……」
ミネストローネを食べてる空想をしている母ちゃん。
「母ちゃん、母ちゃん。なんで、よだれたらしながらニヤニヤしてんの?」
「あ、びっくらこいた。おかえり」
「ただいま。おやつは?」
「冷凍庫にピースタチをカッサラッタがあるでしょ? あっ、……あるのは空想の中か」
0
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
徹夜でレポート間に合わせて寝落ちしたら……
紫藤百零
大衆娯楽
トイレに間に合いませんでしたorz
徹夜で書き上げたレポートを提出し、そのまま眠りについた澪理。目覚めた時には尿意が限界ギリギリに。少しでも動けば漏らしてしまう大ピンチ!
望む場所はすぐ側なのになかなか辿り着けないジレンマ。
刻一刻と高まる尿意と戦う澪理の結末はいかに。
怪異・おもらししないと出られない部屋
紫藤百零
大衆娯楽
「怪異・おもらししないと出られない部屋」に閉じ込められた3人の少女。
ギャルのマリン、部活少女湊、知的眼鏡の凪沙。
こんな条件飲めるわけがない! だけど、これ以外に脱出方法は見つからなくて……。
強固なルールに支配された領域で、我慢比べが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる