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紫 李鳥

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「えっと…お名前で呼べば良いですか?」

「うん、それが一番自然なんじゃない?」

「はい、わかりました、樹生…さん。」

きゃー!なんだか照れくさい!
樹生さんって、呼んじゃった!
と…いや、樹生さんも笑ってるよ。



「あ、あの…職場では『社長』のままで良いですか?」

「あれ?仕事は続けるの?」

「え?私はそのつもりだったんですが…駄目ですか?」

「いや、君がそうしたいなら、それで良いよ。」

あっさりとそう言われて、ほっとした。



「でも、どうして?
家にいる方が楽なのに…」

「え?」

だって、ベリーヒルズで働くのは私の夢だったんだもの。
樹生さん、もう忘れちゃったのかな?
ちょっとショックだけど、仕方ないよね。
愛情がないんだから。



「それじゃあ、家政婦さんには今まで通り、来てもらった方が良いよね?」

「え…そ、そうです…ね。」

家事は私がやるものだと思ってたけど、私は人並みの家事しか出来ない。
家政婦さんだったら、料理もうまいだろうし、掃除だってしっかり出来るだろうから、私がやるより良いのかもしれない。
これから住む家は、樹生さんが今まで1人で住んでた家だけど、家族で住んでも十分な広さがある家だから、掃除だけでも大変そうだし。
うん、そうしよう。


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