5 / 5
五話 年の暮れ
しおりを挟むえー、浅草の祭りやイベントと言や、5月の三社祭、7月の隅田川花火大会などが有名だが、1月の初詣から始まって、楽しい祭りやイベントが目白押しだ。
年の暮れともなると、浅草寺界隈は大にぎわいだ。例えば歳の市。
開催日:12月17日、18日、19日 開催場所:浅草寺境内
「歳の市 (羽子板市)」は、浅草の年の瀬の風物詩として親しまれている、その年の最後の市です。日用品や正月用品に加え、羽子板も販売され人目をひくようになったことから、“羽子板市”と呼ばれるようになったそう。定番の歌舞伎の絵柄から、話社会風刺、人気タレントなどを題材にした羽子板まで、多彩な作品が販売されています。黒柳さんやダルビッシュ有さんの羽子板はそっくりだったね。
そして、一年の〆が除夜の鐘だ。
開催日:12月31日 開催場所:浅草寺
各寺院で行われる“除夜の鐘”とは、大晦日の深夜にかけて、百八煩悩を救うために108回の鐘をついて新年を迎える日本仏教の伝統行事のこと。浅草寺でも大晦日の夕方ごろから毎年多くの参拝者が集まり、旧年を振り返りながら年が明ける瞬間を待つわけだ。除夜の鐘を聴きながら年越しそばを食べるのも悪くないですな。
以上、浅草で開催される年間行事やイベントを大まかにご紹介しました。普段の浅草も十分に魅力的ですが、こうしたお祭りやイベント時期にあわせれば、より一層にぎやかで活気のある浅草を楽しめるはず。旅行を計画している方は、これらを参考にスケジュールを組んでみてはいかがでしょうか?
ということで、〈月と萩〉のマスターはどうしてっかな?
カランコロン
「流暢師匠、いらっしゃい!」
「マスター、おひさ。いつものを」
「はい、いつものね」
カランコロン
「おー、亜美ちゃんいらっしゃい!」
「マスター、お久しぶりです」
「お久しぶり。流暢師匠と待ち合わせかい?」
「実はデートなの」
亜美のおどけた笑顔が隣にあった。
「えっ?」
亜美の父親のつもりでいるマスターが目を見開いた。
「マスター、内緒にしててすまねぇ」
「……嘘だろ」
マスターが信じられないと言った顔をしていた。
「亜美、何にするんだい?」
「そうね、あなたに合わせてモカを」
「お前もか」
「ふふふ」
「マスター、モカ追加」
「あ、はい」
マスターからは動揺が窺えた。
「今年は珍しく年末年始とオファーがあって、マスターと行くはずだった温泉にも行けなかった。その上、愛娘の亜美ちゃんまで恋人にしちまってすまねぇ」
流暢が頭を下げた。
「マスター、ごめんね」
「なんで謝るんだい。誰を好きになろうと亜美ちゃんの自由だ。ましてや流暢師匠なら言うことないや」
「……マスター、ごめん。付き合ってない。流暢さんのことは好きだけど、お兄ちゃんみたいな存在」
「マジで?」
マスターがニヤニヤしながら目を見開いた。
「なんだよ、お兄ちゃんみたいな存在だと? 亜美ちゃんにはひじ鉄砲だし、マスターからは水鉄砲だし。おいらは無鉄砲だし」
「あら、私はテッポウユリぐらいにして」
「じゃあ、鉄砲にちなんで、休憩時間にテッポウでも食べに行くかい?」
「行く、行く」
「ま、妹が行くってんなら行くか」
「流暢師匠、亜美ちゃん、来年もよろしく」
「こちらこそ、何卒よろしくお願い申し上げます」
「マスター、流暢さん、来年もよろしく~」
ということで、来年も〈月と萩〉を宜しくお願い申し上げます。
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話
赤髪命
大衆娯楽
少し田舎の土地にある女子校、華水黄杏女学園の1年生のあるクラスの乗ったバスが校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれてしまい、急遽トイレ休憩のために立ち寄った小さな公園のトイレでクラスの女子がトイレを済ませる話です(分かりにくくてすみません。詳しくは本文を読んで下さい)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる