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話し合い 1
しおりを挟むアクラム様はまだ兄の別荘におられました。
てっきり侯爵邸にに戻られたと思っておりました。
彼の方から、話し合いがしたいとの申し出があり私はそれを受けました。
メアリーから話し合いを受けることをアクラム様に伝えてもらい話し合いの場が設けられました。
そこの場には、私とアクラム様、立会人としてメアリーとヨセフが居いました。 兄は隣室にて待機してもらっています。
誰もが緊張していましたが、最初に口火を切ったのはアクラム様でした。
「身体の方は大丈夫なのか?」
まず最初に私の体調を気遣ってくださるアクラム様は本当に優しい方です。
「はい。 大丈夫でございます。見苦しいところおみせして
申し訳ございませんでした」
私は深く頭をさげました。
「いや... いいんだ。マレーネ。その... 先日の離縁の件だが....」
「はい、 私もそのことをお話ししたいと思っておりました。」
本当は言葉にするのが恐いのです。現実をつきつけられるのです。
「アクラム様... 私はアクラム様と
結婚できて大変嬉しかったです。」
そう私が伝えるとアクラム様は頬を少し赤くされました。
「ですが、アクラム様の気持ちが私に向いていないこの結婚は悲しくもありました。」
アクラム様が目を大きくお開けになりました。
「私の気持ちがマレーネに向いていない?どっ ! どういうことだ!!」
「アクラム様!恐れながら、女性に対して突然大きな声を出さないでくださいまし。マレーネ様が怖がってしまわれます。」
「す…すまない」
私は意を決して伝えました。
「アクラム様の気持ちは昔からあの方に向いておられたでしょう?」
「誰だ!」
正直残酷だと思いました。
私にあの方の名前を呼ばせるなんて…
「ブリュンヒルド…
ブリュンヒルド・フュルトティン・フォン・ハーン様です」
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