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ブラック企業からの脱出
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撮影後は緊張と興奮でアドレナリンが出まくっていてあまり寝られなかった。
あの時は自分の気持ちと勢いだけで蓮くんにマネージャーなります的なこと言ってしまったし、、、
あぁ本当に自分勢いだけはある人間だな、、後先が考えれない、、
などなど考えて悶々としていたら夜が明けた。
「おはよう、、」
さゆみがぎょっとした顔でこちらを見てきた。
「え、ねぇあんた寝てないの?顔やっばいよ?」
「うう、、寝れんかったぜよ、、」
「興奮しすぎ笑ほら仕事頑張るよ‼︎」
「さゆみの鬼畜ううううううううう‼︎」
「後で話聞くって笑」
「あい😭」
自分の席に着くと窓から秋の風が吹いてきた。
昨日も金木犀の香りがしたけどこの会社の近くにも金木犀が咲いてるんだなぁ、
なんて思いながら午前中の仕事に取り掛かった。
「う゛う゛~~~~~~~~~~~さゆみ‼︎昼‼︎お昼ごっはーーーん‼︎」
椅子にもたれかかって伸びをしながらさゆみの方へ顔を向けた。
「待って~これこの納期だけつけさせて‼︎後5分‼︎」
「うぇぇぇぇ~仕方ないな~5~4~3~」
「分だって‼︎秒じゃないわ‼︎笑」
ケラケラ笑いながらさゆみが仕事を終えるのを待った。
「ごめーん終わった~行こっか」
「いこ~」
2人で財布を持って会社を出た。
うちの会社の近くは居酒屋が多いから夜は少し賑やかだけど、昼間は人通りがそんなにあるわけではないから風がよく通る。
少し歩いて大通りに出たところに私たちのお気に入りランチスポットがある。
今日は何食べようかな~
何を食べようかな~と考えている時間はとんでもなく幸せだ。
さゆみと毎日仕事に明け暮れいつものところでランチして仕事終わりに飲みに行って、、毎日幸せでなんの変わり映えのない毎日。
これもこれで幸せ。恵まれていると思う。
ぼーっと考え事をしているとさゆみが声をかけてきた。
「累~着いたよ~心ここに在らずだよ笑大丈夫笑?」
「考え事してた笑大丈夫🙆♀️」
今日はテラス席にした。
秋は寒すぎないから好きだ。テラス席座るなら秋が一番だな~
「累、今日何食べるの?」
「今日はパスタランチかな~さゆみは?」
「私もパスタランチにしよ~」
ささっと注文を済ませた。
「さて、累、話を聞いてやろう笑」
「いやさ、なんかなんて話ていいかわからん‼︎自分の人生の選択難しすぎる‼︎」
「うん。」
さゆみは優しい目で私の方を見てくる。
ぽつりぽつりと自分の言葉が出てくる。
「マネージャーはやってみたいと思う気持ちはあるの。でも今のこの日常も幸せに感じてる。何も変わらずこのままっていう選択肢もあるんだと思うし自分のこの年で冒険して大丈夫なのかなとか、一歩踏み出すのが怖い自分もいるの。業界も全く違うし。なんかこんなに自分って決断できない人間だっけとかなんか色々考えちゃって、、こんな中途半端な気持ちでリナリアのメンバーのマネージャーっていいのかな、みんなが目標に向かって一生懸命なのに。」
自分で話をしててなんかもう何を言っているかも分からなくなってきてしまった。
あぁ、、さゆみなんて言うんだろう、、怖い、、
少しの沈黙の後、、
「、、累は人の為にどこまでも尽くせて人に寄り添える優しい人だよ。私が累を誘ったのは根性があるからってそれだけじゃないよ。
アイドルって言い方悪いけど商品なの。「商品」にクレームをつける人っているじゃんね。万人に好かれるなんて難しいからね。でもこの「商品」は彼らでいろんなところで声援をもらえる反面、バッシングも受ける。でも累は「商品」じゃなくて彼らを見てくれるって思ったの。大切にしてくれるって。」
驚いた。
正直さゆみは全員マネージャーが辞めたから、じゃあ累やってくれるかなーとかそんなノリで言ったのだと思った。
「ちゃんと考えてたんだ。」
あ、いかん、失礼だこの言葉は、心の中で言った言葉が漏れていた。
「はーーーー考えてるよそりゃ‼︎」
「ふふ笑ごめんて笑笑」
こんなにさゆみが考えて出した言葉を裏切りたくはないな、、
さゆみの言葉がこんなに後押しになるとは思わなかった。
「うん。決めた。さゆみがこんなに私の事期待してくれてるんだもん。やってみる。」
「ほんと⁉︎」
「うん。今日退職届書くよ」
「私も書く~~~~~~‼︎」
「え⁉︎さゆみも辞めんの⁉︎がち⁉︎」
「辞める❤️辞めて累と仕事するよ」
ニコニコしているさゆみを見て驚愕。
衝撃的なランチだった。
あの時は自分の気持ちと勢いだけで蓮くんにマネージャーなります的なこと言ってしまったし、、、
あぁ本当に自分勢いだけはある人間だな、、後先が考えれない、、
などなど考えて悶々としていたら夜が明けた。
「おはよう、、」
さゆみがぎょっとした顔でこちらを見てきた。
「え、ねぇあんた寝てないの?顔やっばいよ?」
「うう、、寝れんかったぜよ、、」
「興奮しすぎ笑ほら仕事頑張るよ‼︎」
「さゆみの鬼畜ううううううううう‼︎」
「後で話聞くって笑」
「あい😭」
自分の席に着くと窓から秋の風が吹いてきた。
昨日も金木犀の香りがしたけどこの会社の近くにも金木犀が咲いてるんだなぁ、
なんて思いながら午前中の仕事に取り掛かった。
「う゛う゛~~~~~~~~~~~さゆみ‼︎昼‼︎お昼ごっはーーーん‼︎」
椅子にもたれかかって伸びをしながらさゆみの方へ顔を向けた。
「待って~これこの納期だけつけさせて‼︎後5分‼︎」
「うぇぇぇぇ~仕方ないな~5~4~3~」
「分だって‼︎秒じゃないわ‼︎笑」
ケラケラ笑いながらさゆみが仕事を終えるのを待った。
「ごめーん終わった~行こっか」
「いこ~」
2人で財布を持って会社を出た。
うちの会社の近くは居酒屋が多いから夜は少し賑やかだけど、昼間は人通りがそんなにあるわけではないから風がよく通る。
少し歩いて大通りに出たところに私たちのお気に入りランチスポットがある。
今日は何食べようかな~
何を食べようかな~と考えている時間はとんでもなく幸せだ。
さゆみと毎日仕事に明け暮れいつものところでランチして仕事終わりに飲みに行って、、毎日幸せでなんの変わり映えのない毎日。
これもこれで幸せ。恵まれていると思う。
ぼーっと考え事をしているとさゆみが声をかけてきた。
「累~着いたよ~心ここに在らずだよ笑大丈夫笑?」
「考え事してた笑大丈夫🙆♀️」
今日はテラス席にした。
秋は寒すぎないから好きだ。テラス席座るなら秋が一番だな~
「累、今日何食べるの?」
「今日はパスタランチかな~さゆみは?」
「私もパスタランチにしよ~」
ささっと注文を済ませた。
「さて、累、話を聞いてやろう笑」
「いやさ、なんかなんて話ていいかわからん‼︎自分の人生の選択難しすぎる‼︎」
「うん。」
さゆみは優しい目で私の方を見てくる。
ぽつりぽつりと自分の言葉が出てくる。
「マネージャーはやってみたいと思う気持ちはあるの。でも今のこの日常も幸せに感じてる。何も変わらずこのままっていう選択肢もあるんだと思うし自分のこの年で冒険して大丈夫なのかなとか、一歩踏み出すのが怖い自分もいるの。業界も全く違うし。なんかこんなに自分って決断できない人間だっけとかなんか色々考えちゃって、、こんな中途半端な気持ちでリナリアのメンバーのマネージャーっていいのかな、みんなが目標に向かって一生懸命なのに。」
自分で話をしててなんかもう何を言っているかも分からなくなってきてしまった。
あぁ、、さゆみなんて言うんだろう、、怖い、、
少しの沈黙の後、、
「、、累は人の為にどこまでも尽くせて人に寄り添える優しい人だよ。私が累を誘ったのは根性があるからってそれだけじゃないよ。
アイドルって言い方悪いけど商品なの。「商品」にクレームをつける人っているじゃんね。万人に好かれるなんて難しいからね。でもこの「商品」は彼らでいろんなところで声援をもらえる反面、バッシングも受ける。でも累は「商品」じゃなくて彼らを見てくれるって思ったの。大切にしてくれるって。」
驚いた。
正直さゆみは全員マネージャーが辞めたから、じゃあ累やってくれるかなーとかそんなノリで言ったのだと思った。
「ちゃんと考えてたんだ。」
あ、いかん、失礼だこの言葉は、心の中で言った言葉が漏れていた。
「はーーーー考えてるよそりゃ‼︎」
「ふふ笑ごめんて笑笑」
こんなにさゆみが考えて出した言葉を裏切りたくはないな、、
さゆみの言葉がこんなに後押しになるとは思わなかった。
「うん。決めた。さゆみがこんなに私の事期待してくれてるんだもん。やってみる。」
「ほんと⁉︎」
「うん。今日退職届書くよ」
「私も書く~~~~~~‼︎」
「え⁉︎さゆみも辞めんの⁉︎がち⁉︎」
「辞める❤️辞めて累と仕事するよ」
ニコニコしているさゆみを見て驚愕。
衝撃的なランチだった。
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