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第二部 エリミア編

38 仲裁者

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 ガルクは、二人の側に飛んできたかと思えば、フェーナを掴んで壁に投げた

「フェーナ!動きを読んでも、速さに追い付けねぇだろ!」

 フェーナは壁に投げられた影響で、全身を骨折したが、再生した

「次は、お前だ!シュリオン」

 ガルクはシュリオンに殴りかかったが、ガルクがフェーナを投げてる間にさらに分身を作り出していた

「お前は、俺に勝てないぞ」

 シュリオンはガルクを投げた

「三人とも~!」

 その時、フィオルがこっちにやって来た。フィオルは三人を見て、絶句してる

「何してんの!?」

「やぁ、フィオル。只今、喧嘩中だ」

「フィオル。私のために、戦ってくんない?」

「フィオル。こっちに、来たら殺すぞ!」

 三者三様の対応をした

「シュリオン、喧嘩というよりも、殺し合いになってるよ。フェーナ、そんな目をしても、味方にはなれない。ガルク、雰囲気変わりすぎ」

 フィオルが、三人の真ん中に歩いてきた

「三人の殺し合いを止めるよ。で、誰が優勢?」

 喧嘩を止めるために、フィオルが参戦してきた

「俺様だ!」

「は?僕だろ」

「私でしょ!」

 三人とも、自分が優勢だと思っていた

「フェーナ。俺と相性悪いだろ!」

「は?シュリオンとは相性良いもん!」 

「俺は、ガルクより強いぞ!」

 相性的に、強さがトライアングルで繋がってしまう三人だった

「はぁー。仕方ないな。友達のために、犠牲になるよ」

 フィオルはそう言うと、ガルクとシュリオンを一瞬で床に叩きつけて、気絶させてから、フェーナの真っ正面まで瞬間移動したかのように現れ、拳を顔面の寸前で止めた

「ヒィッ!」

 フェーナは、その場に崩れた

「僕の命を犠牲にしたんだ。仲直りしてください・・・」

 フィオルは、フェーナを支えて立ち上がらせた

「大丈夫ですか?」

「うん。結局、フィオルが一番強いのね。私じゃない」

 シュリオンとガルクも目覚めて、立ち上がった

「頭が痛い。悪かったな、フィオル」

「フィオル。止めてくれてありがとう」

「いえ」

 ガルクは元の雰囲気に戻ってる

「二人とも悪かったな」

「お互い様でしょ?」

「そうだぞ。俺らは家族だろ?兄弟喧嘩くらいするだろ」

「フィオル。ごめんなさい」

「そうだ。君の命を削ってしまい」

「誰かに死なれるより良いでしょ?今度、何か奢ってくださいね」

「もちろん!」

「それで、何でこうなったのですか?」

 フィオルは、校長室に呼ばれていなかったので、状況を把握できていなかった。医務室には入れてもらえず、医務室の前でリッゾルが目覚めるのを待っていると、フェルムスや校長がやって来た。だが、そこにガルク達の姿がなく、捜しにきたらこうなっていた
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