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第1章 転生
第3話 兄弟達
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これから暫くここでの生活が始まる。
先ずは兄弟に挨拶だと言いたいところだが。
入口のドアが力強く激しく開いた。
「ラフィアよ。
その姿、見に来たぞ。」
凄まじい妖気が部屋中を埋め尽くした。
「これはゼファお兄様。
ご機嫌麗しゅう御座います。」
ゼファは荒々しく歩いて部屋に入ると、部屋の真ん中に立っていたラフィアの目の前まで迫った。
「我が妹よ。
可愛らしい女だ。」
余りにも強すぎる妖気がラフィアにビリビリと伝わっていた。
「お兄様。これから宜しくお願い致します。」
「…、ハハハ。何とも魅了の力を持つ女よのう。」
ゼファの瞳は赤く強く光っている。
その強い眼光はラフィアの心すらも見通すのでは無いかと言うほどに突き刺さるものだった。
「お兄様、もう少し妖気を抑えていただきたいのですが。
そうでなければ、私の世話をするもの達が怯えております。」
「下族のものなど知ったことか。
今日はお前がどの様な女であるか見に来ただけだ。」
そう言うとゼファは振り返り部屋を出て行った。
「ゼファお兄様には挨拶が出来たわね。
あと2人。挨拶に行くとしますか。」
城の真ん中には庭園がある。
光が注ぎ込んで神秘的な空間になっている。
そこにはロザリアが椅子に座っていた。
「先程はお騒がせいたしました。
羽織る物まで用意頂いてありがとう御座いました。」
「あら、ラフィア。
終わったの?
お父様との交流は。」
「交流…。
そうですね。
無事に」
「男の妖魔は下品で強欲だから面倒ね。」
上品な笑みを浮かべている。
「ラグドお兄様はどんな方ですか?」
「あの人も変わり者よね。ああ、みんな変わり者かもね。」
言葉に少し棘があるが、本人は楽しそうだ。
笑みを浮かべて聞いても居ないのにいろいろ話してくれた。
私はまだ会っことがない人ではあるが、下手をすると数分後には誰よりも素性に詳しくなっているかもしれない。
「ラグドお兄様なら、自分の部屋に居ると思うわよ。」
親切な姉を残して私は兄のいるであろう部屋に向かった。
ラグドの部屋は城の二階にあった。
部屋のドアをノックすると。
「ラフィアかよく来たね。」
中から声が聞こえて来る。
部屋に入ると部屋の真ん中に机があり椅子に腰かけたラグドが居た。
「お兄様ご機嫌いかがですか?」
「そうだな。良いとも言えるだろうが、この書物の難解な内容に少しばかり苦労しているとも言える。」
手には分厚い本が握られている。
歴史を感じさせる装飾が施された立派な書物だ。
「今日はご挨拶に伺いました。」
「そうか、ご苦労だね。
ところでラフィアはドラゴン族の事を知っているか?」
「はい。
知っていますが、ドラゴン族は父上の兄であり、大地の守護者であり、轟々玄武の異名を持たれる剛厳のドュバルバ様。
秩序の君であらせられますね。」
「そうだ、流石だな。
ドラゴン族は鋼鉄の鱗で覆われておるが、硬いのは姿見だけでは無いぞ。
その精神と思考も硬い。
とにかく堅いのだ。」
「はぁ、そうなのですね。
ドラゴン族には女が居ないと言うことからしても堅そうですね。」
奥には大きな本棚がある。
いつのまにかラグドは本棚から本を引っ張り出してきた。
「そうなのだ。
男社会故、私ならば耐えられぬところだが、彼らは誇りと自信がありげに話すのだ。」
「左様ですか。
住んでいるのも高地で緑にあふれた場所を好みませんが、何か拘るものがおありなのでしょね。」
咄嗟に思ったが、私は失敗したかもしれない。
ラグドお兄様は恐らくこの手の話に目が無い気がする。
満面の笑みで語り始めている。
話は弾み、私は椅子に腰掛けて話を聞く人となっていた。
話は父上の妹である水妖で海の中で暮らす瑠璃の君、アクネス様の話へと移り始めた。
「父上の妹であるアクネス様は水妖達の女王であり、清々潔癖であり清らかな心を持つと言われている。
ただ、曲がった事は嫌いで筋の通らないことには一切の妥協をしないことでも有名だ。
カルティカ海のアクティアルク城はとても美しい事でも有名だな。
水妖を束ねるアクネス様はこの世界の恵みにも貢献されておられる。」
「父上とドュバルバさまとアクネスさま。
天を現す空と生きとし生けるものに恵みを与える水と恵みを運ぶ大いなる風が世界を救う。
これは奇跡の子供達と謳われた三兄弟を讃える詩となっていますね。」
部屋に清々しい風が吹き抜けている。
どれくらいの時間が経ったであろうか、いつのまにか私は兄と話に夢中になっていた。
「祖の妖魔であるゼロフィスは天界より落ちし天使であったと伝えられている。
ゼロフィスが堕とされた妖魔界は猛毒の風と重酸の海、漆黒の夜空が広がる地獄とも言える世界だった。
ゼロフィスは神に問うた。
何故にここはこのように荒れ果てた世界なのかと。
神は慈悲で一つ答えた。
そなたの罪が消え心が癒されたならば、3人の奇跡の子が世界を救うと、数万年孤独と絶望の時代があったが、心は癒され、罪も許されると3人の妖魔の子が何処からともなく現れて世界が変わったと言う話だ。
これは実話なのだ。」
「知っています。とても興味深い話ですね。」
「しかし、気になる事が私にはあるのだ。
世界の大樹の事はこの物語には出てこない。
いつからあそこにあるのか。
全ての妖魔が世界を大樹から誕生する訳ではなく、我らが一族のみというのも気になる所ではある。」
「…。そろそろ私は失礼させていただきます。
とても楽しい話を聞く事が出来て良かったです。」
席を立つとラグドも立ち上がった。
「楽しい時間であった。また話そうぞ。」
「はい、是非。」
部屋を後にすると自分の部屋に戻った。
ラグドはとても熱い方だ。
熱心という言葉が似合うかもしれない。
しかし、静かな部屋だ。
いつでも、日が射し時間の流れなど感じないこの世界で誰にも干渉されない時間は唯一時の流れが存在する場所なのかも知れない。
私は自室に戻ると、部屋のドアを誰かがノックした。
「どうぞ。」
入ってきたのはロザリアだった。
「ラフィア。
貴方の服と靴、それに可愛い帽子を仕立ててもらっていたのよ。
貴方は妖魔としてはまだ子供の身体つきだから可愛らしいのが似合うと思うわよ。」
「…。ありがとうございます。」
何人かの妖魔が手に衣装と靴や箱に入った帽子だろうか、持って入って来た。
「こんなに沢山ご用意していただいたんですね。」
「そうなの。妹なんて嬉しいじゃない。
だから、この国一番の仕立て屋に依頼したのよ。」
衣装達は部屋の衣装棚に収められていく。
「さあ、いろいろ来てみて楽しんでね。
人間界にも行くと聞いたから、貴女くらいの背格好だと、人間の高校生とか言う者達が同じ感じだから参考にさせて貰ったわ。」
「そうですか。ありがとうございます。」
一通り衣装が掛けられると、ロザリア達は部屋から出て行った。
大きな衣装棚に並んだ服を眺めて思った。
こんなに沢山作るのは大変だったであろう。
明日から父の兄弟達と会うために旅立つ事にした。
どんな出会いがあるのか楽しみである。
先ずは兄弟に挨拶だと言いたいところだが。
入口のドアが力強く激しく開いた。
「ラフィアよ。
その姿、見に来たぞ。」
凄まじい妖気が部屋中を埋め尽くした。
「これはゼファお兄様。
ご機嫌麗しゅう御座います。」
ゼファは荒々しく歩いて部屋に入ると、部屋の真ん中に立っていたラフィアの目の前まで迫った。
「我が妹よ。
可愛らしい女だ。」
余りにも強すぎる妖気がラフィアにビリビリと伝わっていた。
「お兄様。これから宜しくお願い致します。」
「…、ハハハ。何とも魅了の力を持つ女よのう。」
ゼファの瞳は赤く強く光っている。
その強い眼光はラフィアの心すらも見通すのでは無いかと言うほどに突き刺さるものだった。
「お兄様、もう少し妖気を抑えていただきたいのですが。
そうでなければ、私の世話をするもの達が怯えております。」
「下族のものなど知ったことか。
今日はお前がどの様な女であるか見に来ただけだ。」
そう言うとゼファは振り返り部屋を出て行った。
「ゼファお兄様には挨拶が出来たわね。
あと2人。挨拶に行くとしますか。」
城の真ん中には庭園がある。
光が注ぎ込んで神秘的な空間になっている。
そこにはロザリアが椅子に座っていた。
「先程はお騒がせいたしました。
羽織る物まで用意頂いてありがとう御座いました。」
「あら、ラフィア。
終わったの?
お父様との交流は。」
「交流…。
そうですね。
無事に」
「男の妖魔は下品で強欲だから面倒ね。」
上品な笑みを浮かべている。
「ラグドお兄様はどんな方ですか?」
「あの人も変わり者よね。ああ、みんな変わり者かもね。」
言葉に少し棘があるが、本人は楽しそうだ。
笑みを浮かべて聞いても居ないのにいろいろ話してくれた。
私はまだ会っことがない人ではあるが、下手をすると数分後には誰よりも素性に詳しくなっているかもしれない。
「ラグドお兄様なら、自分の部屋に居ると思うわよ。」
親切な姉を残して私は兄のいるであろう部屋に向かった。
ラグドの部屋は城の二階にあった。
部屋のドアをノックすると。
「ラフィアかよく来たね。」
中から声が聞こえて来る。
部屋に入ると部屋の真ん中に机があり椅子に腰かけたラグドが居た。
「お兄様ご機嫌いかがですか?」
「そうだな。良いとも言えるだろうが、この書物の難解な内容に少しばかり苦労しているとも言える。」
手には分厚い本が握られている。
歴史を感じさせる装飾が施された立派な書物だ。
「今日はご挨拶に伺いました。」
「そうか、ご苦労だね。
ところでラフィアはドラゴン族の事を知っているか?」
「はい。
知っていますが、ドラゴン族は父上の兄であり、大地の守護者であり、轟々玄武の異名を持たれる剛厳のドュバルバ様。
秩序の君であらせられますね。」
「そうだ、流石だな。
ドラゴン族は鋼鉄の鱗で覆われておるが、硬いのは姿見だけでは無いぞ。
その精神と思考も硬い。
とにかく堅いのだ。」
「はぁ、そうなのですね。
ドラゴン族には女が居ないと言うことからしても堅そうですね。」
奥には大きな本棚がある。
いつのまにかラグドは本棚から本を引っ張り出してきた。
「そうなのだ。
男社会故、私ならば耐えられぬところだが、彼らは誇りと自信がありげに話すのだ。」
「左様ですか。
住んでいるのも高地で緑にあふれた場所を好みませんが、何か拘るものがおありなのでしょね。」
咄嗟に思ったが、私は失敗したかもしれない。
ラグドお兄様は恐らくこの手の話に目が無い気がする。
満面の笑みで語り始めている。
話は弾み、私は椅子に腰掛けて話を聞く人となっていた。
話は父上の妹である水妖で海の中で暮らす瑠璃の君、アクネス様の話へと移り始めた。
「父上の妹であるアクネス様は水妖達の女王であり、清々潔癖であり清らかな心を持つと言われている。
ただ、曲がった事は嫌いで筋の通らないことには一切の妥協をしないことでも有名だ。
カルティカ海のアクティアルク城はとても美しい事でも有名だな。
水妖を束ねるアクネス様はこの世界の恵みにも貢献されておられる。」
「父上とドュバルバさまとアクネスさま。
天を現す空と生きとし生けるものに恵みを与える水と恵みを運ぶ大いなる風が世界を救う。
これは奇跡の子供達と謳われた三兄弟を讃える詩となっていますね。」
部屋に清々しい風が吹き抜けている。
どれくらいの時間が経ったであろうか、いつのまにか私は兄と話に夢中になっていた。
「祖の妖魔であるゼロフィスは天界より落ちし天使であったと伝えられている。
ゼロフィスが堕とされた妖魔界は猛毒の風と重酸の海、漆黒の夜空が広がる地獄とも言える世界だった。
ゼロフィスは神に問うた。
何故にここはこのように荒れ果てた世界なのかと。
神は慈悲で一つ答えた。
そなたの罪が消え心が癒されたならば、3人の奇跡の子が世界を救うと、数万年孤独と絶望の時代があったが、心は癒され、罪も許されると3人の妖魔の子が何処からともなく現れて世界が変わったと言う話だ。
これは実話なのだ。」
「知っています。とても興味深い話ですね。」
「しかし、気になる事が私にはあるのだ。
世界の大樹の事はこの物語には出てこない。
いつからあそこにあるのか。
全ての妖魔が世界を大樹から誕生する訳ではなく、我らが一族のみというのも気になる所ではある。」
「…。そろそろ私は失礼させていただきます。
とても楽しい話を聞く事が出来て良かったです。」
席を立つとラグドも立ち上がった。
「楽しい時間であった。また話そうぞ。」
「はい、是非。」
部屋を後にすると自分の部屋に戻った。
ラグドはとても熱い方だ。
熱心という言葉が似合うかもしれない。
しかし、静かな部屋だ。
いつでも、日が射し時間の流れなど感じないこの世界で誰にも干渉されない時間は唯一時の流れが存在する場所なのかも知れない。
私は自室に戻ると、部屋のドアを誰かがノックした。
「どうぞ。」
入ってきたのはロザリアだった。
「ラフィア。
貴方の服と靴、それに可愛い帽子を仕立ててもらっていたのよ。
貴方は妖魔としてはまだ子供の身体つきだから可愛らしいのが似合うと思うわよ。」
「…。ありがとうございます。」
何人かの妖魔が手に衣装と靴や箱に入った帽子だろうか、持って入って来た。
「こんなに沢山ご用意していただいたんですね。」
「そうなの。妹なんて嬉しいじゃない。
だから、この国一番の仕立て屋に依頼したのよ。」
衣装達は部屋の衣装棚に収められていく。
「さあ、いろいろ来てみて楽しんでね。
人間界にも行くと聞いたから、貴女くらいの背格好だと、人間の高校生とか言う者達が同じ感じだから参考にさせて貰ったわ。」
「そうですか。ありがとうございます。」
一通り衣装が掛けられると、ロザリア達は部屋から出て行った。
大きな衣装棚に並んだ服を眺めて思った。
こんなに沢山作るのは大変だったであろう。
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