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第三章 使い方
オレの出番
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ライハはネコとともに竜の前に立つ。
さて、ここからネコとの共同作業を開始する。
オレは今まで色々な魔法を反転してきた。
神聖属性(祝福系、回復系、保護系)、混沌属性(催眠系、呪い系、拘束系、その他多数)、魔方陣(電撃系、その他多数)。その中でも解除出来なかったものもある。ダンの手錠の魔方陣がそれだ。
理由を考えた。
無差別に反転してきたのは体に直接干渉してもの。後はオレが針や意識を集中して干渉したもの。ダンの魔方陣が解除出来なかった理由を色々考えたが、恐らく集中できていなかったんだろうなと思う。あとは知らない形状の魔方陣だったからか。
さて、それでこの竜を蝕んでいるらしい魔力を見てみよう。
禍々しいというか、毒々しい色をしたヘドロ状な物が竜からあふれでて包み込もうとしている。これが一体何なのかは分からないが、光の色からして混沌属性の一種だろう。
それを何とかしてオレが干渉して反転させる。
反転させているのがオレなのかネコなのかもよくわかっていないので、念の為にとネコと融合して行うことにした。
右腕にネコの長くした尾が巻き付いていく。
尾は手の方にいくにつれて融合していき、黒い帯状の模様となって掌の方まで続く。
「違和感はないか?」
『大丈夫』
「よし、やるぞ」
グレイダンの前肢にオレの掌が触れる。
イメージはニックに渡された伝通針だ。掌から細くしたオレの魔力の針をグレイダンの黒い物に突き刺す感じ。
「……っ!!?」
ぶわりと全身から冷や汗が噴き出す。
目の前が黒い物に包まれ見えなくなる。見えるのは黒い空間でもはぜる光のみ。
掌から氷のような何かが体の中に侵入してくる。手から腕へと冷たいものはドンドン侵入して来て、末端から感覚が薄くなっていく。
(ヤバイ!呑まれる!!)
「させるかっ!」
唇を噛んで強く意識を保つと集中力を高めた。
冷たいものはもう右半身を支配し、左半身へと移動しようとしていた。
ーー どうして、 くれないの ?
「!」
頭の中に誰かの声が聞こえた瞬間、冷たいものが燃えるような熱さに変わり、それが導火線に着いた炎のような勢いでグレイダンに纏わり付いていた黒い物が全て白い物へと姿を変える。
噎せ返るような熱と衝撃でオレとネコはグレイダンから吹っ飛ばされた。
「うわあああ!!?」
オレをカリアとアウソがキャッチし、オレから離れて宙を舞ったネコをキリコがキャッチした。
「見ろ、あれ!」
アウソが興奮した声をあげてグレイダンを指差していた。
グレイダンは大きく翼を広げ立ち上がった。その体から黒い斑模様がみるみるうちに消えていき、ルビーのように見事な輝きを見せる赤い鱗に覆われた竜が残された。
グレイダンが空に響き渡るような声で鳴く。今度は乱暴に掻き鳴らしたような酷い音ではなく、美しい澄んだ音だ。
そして、そのままグレイダンは横に倒れた。
「はっ!紅破の葉を水に浸して飲ますよ!早く!!」
カリアが慌てて指示を出す。キリコはグレイダンの元へと駆け出し、獣人(ガラージャ)達は言われた通りに布に紅破の葉を包み水に浸して竜の所へと持っていく。
そんな中、オレは。
「…………やばい体に力が入らない」
何かを使い切ったのか体に力が入らず横になったまま動けなくなっていた。
『うへぇー、もうむり……』
ネコも。
あと物凄く眠い。
「あとは俺達で何とかするさ、お疲れ。そのまま休んでて良いぞ」
「そーさせて貰うわ」
そうしてオレは寝た。
さて、ここからネコとの共同作業を開始する。
オレは今まで色々な魔法を反転してきた。
神聖属性(祝福系、回復系、保護系)、混沌属性(催眠系、呪い系、拘束系、その他多数)、魔方陣(電撃系、その他多数)。その中でも解除出来なかったものもある。ダンの手錠の魔方陣がそれだ。
理由を考えた。
無差別に反転してきたのは体に直接干渉してもの。後はオレが針や意識を集中して干渉したもの。ダンの魔方陣が解除出来なかった理由を色々考えたが、恐らく集中できていなかったんだろうなと思う。あとは知らない形状の魔方陣だったからか。
さて、それでこの竜を蝕んでいるらしい魔力を見てみよう。
禍々しいというか、毒々しい色をしたヘドロ状な物が竜からあふれでて包み込もうとしている。これが一体何なのかは分からないが、光の色からして混沌属性の一種だろう。
それを何とかしてオレが干渉して反転させる。
反転させているのがオレなのかネコなのかもよくわかっていないので、念の為にとネコと融合して行うことにした。
右腕にネコの長くした尾が巻き付いていく。
尾は手の方にいくにつれて融合していき、黒い帯状の模様となって掌の方まで続く。
「違和感はないか?」
『大丈夫』
「よし、やるぞ」
グレイダンの前肢にオレの掌が触れる。
イメージはニックに渡された伝通針だ。掌から細くしたオレの魔力の針をグレイダンの黒い物に突き刺す感じ。
「……っ!!?」
ぶわりと全身から冷や汗が噴き出す。
目の前が黒い物に包まれ見えなくなる。見えるのは黒い空間でもはぜる光のみ。
掌から氷のような何かが体の中に侵入してくる。手から腕へと冷たいものはドンドン侵入して来て、末端から感覚が薄くなっていく。
(ヤバイ!呑まれる!!)
「させるかっ!」
唇を噛んで強く意識を保つと集中力を高めた。
冷たいものはもう右半身を支配し、左半身へと移動しようとしていた。
ーー どうして、 くれないの ?
「!」
頭の中に誰かの声が聞こえた瞬間、冷たいものが燃えるような熱さに変わり、それが導火線に着いた炎のような勢いでグレイダンに纏わり付いていた黒い物が全て白い物へと姿を変える。
噎せ返るような熱と衝撃でオレとネコはグレイダンから吹っ飛ばされた。
「うわあああ!!?」
オレをカリアとアウソがキャッチし、オレから離れて宙を舞ったネコをキリコがキャッチした。
「見ろ、あれ!」
アウソが興奮した声をあげてグレイダンを指差していた。
グレイダンは大きく翼を広げ立ち上がった。その体から黒い斑模様がみるみるうちに消えていき、ルビーのように見事な輝きを見せる赤い鱗に覆われた竜が残された。
グレイダンが空に響き渡るような声で鳴く。今度は乱暴に掻き鳴らしたような酷い音ではなく、美しい澄んだ音だ。
そして、そのままグレイダンは横に倒れた。
「はっ!紅破の葉を水に浸して飲ますよ!早く!!」
カリアが慌てて指示を出す。キリコはグレイダンの元へと駆け出し、獣人(ガラージャ)達は言われた通りに布に紅破の葉を包み水に浸して竜の所へと持っていく。
そんな中、オレは。
「…………やばい体に力が入らない」
何かを使い切ったのか体に力が入らず横になったまま動けなくなっていた。
『うへぇー、もうむり……』
ネコも。
あと物凄く眠い。
「あとは俺達で何とかするさ、お疲れ。そのまま休んでて良いぞ」
「そーさせて貰うわ」
そうしてオレは寝た。
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