19 / 152
第一章 ホールデンにて
目撃
しおりを挟む
「なにこれ」
目の前に差し出された物を見て思わず出た言葉。目の前には本物の短刀が突き出されていた。
突き出しているのは同い年の緑髪の青年。タゴスだ。
「なにって短刀。しかも使い勝手のいいやつで、もちろん切れ味は折り紙つきだ」
「それは分かるよ。見るからに超切れますオーラ放っているし。で、オレがなにこれって言ったのはその切れ味抜群の短刀をオレに突き出しているのかってことだよ」
「これあげようと思ってさ。ライハまだ武器支給されてないんだろ?オレのお下がりだけど、短刀一つ携帯するだけでも何かあったときに便利だから。一応勇者様なんだし」
「ああ、そうなのか。ありがとう。てかさ、タゴス。刃物とか渡すときは刃を相手に向けて渡したらいけないんだぜ。お前に刺されると思っただろ。あと一応って言うな」
そうだったのか、とタゴスは短刀をひっくり返して柄の部分をこちらに向けて渡してきた。ありがたく受け取る。
模造品なんかと違いずっしりと重く、なおかつ柄が掴んだ時しっかりと掌に馴染んだ。刃は日本刀とと同じ片刃で、綺麗な波紋がその短刀の美しさを際立てている。
「でもいいのか?こんなに高そうなの。いくらお下がりとはいえ」
視線をタゴスへ戻すと、タゴスは何やら更にピカピカの格好いい短刀を片手に持っていた。
「ああ、大丈夫大丈夫。オレ新しく支給されたの持ってるし。それ、うちの身内で作られたものだからそんなに高くないし」
そう言ってニッコリと笑うタゴス。
「……そうか、わかった。ありがとな。じゃあ、お礼として」
ポケットから飴玉を取り出してあげる。マスカット味の喉飴だ。
この飴はつい先日上着の内ポケットから転がり出てきたものだ。結構前に放り込んで忘れ去られていた飴玉だが、味はおかしくなっていないはず。
「なんだ?」
「飴玉」
しばらく袋を弄っていたが、なかなか開きそうになかったので代わりに開けてやった。ちょっと溶けて形が歪になっていたけど、特にベタつきもなかったから大丈夫だろう。
珍しそうに眺めていたタゴスに食べ物だと教えると早速口の中に入れた。そして次の瞬間タゴスが固まる。
「……」
「…あれ?甘いの駄目だった?」
フルフルと頭を横に降るタゴス。
「めっちゃ美味い…。なにこれすげえ、今まで食べた甘露のなかで一番うめえ!なにこれ!やばい!!」
一気にテンションアップ。
よほど飴玉がうまかったと見える、良かったな。
カロカロ音を鳴らしながら舐めるタゴスは本当に幸せそうだ。まるでケーキをあげたときのウコヨとサコネの様だな。
「まじでこの世のものじゃないみたいだ」
「オレの元居た所のお菓子だからね」
「お前のところの世界の人は幸福者だな…」
羨ましいといった顔で見られた。
確かにそうだね。
「これがお礼だったらオレのあげたのじゃ釣り合わないな…」
「いやいや、それ110円だから」
「その “ひゃくじゅぅえん” がどれくらいなのか分からんが、めちゃくちゃ美味いのは真実だ。よし、じゃあこれもあげる」
(本当にいいのに…)
タゴスは腰に付けてる小さい鞄から赤い丸石を取り出し渡してきた。
少し透けた真っ赤な石で、石の中心部分が光の反射具合でそう見えるのか、炎が揺らめいているように見える。
「撃炎石っていって、それを固いところに投げ付けて衝撃を加えると火種が生まれる。火を着けるのに便利なものだ。持ってて損はない」
「なんかありがとうな、大切にするわ」
おう、と返事したタゴスの頬っぺたが飴玉の形に変形していた。
部屋に戻りタゴスから貰った短刀に誤って切れないように布を巻き付けてから腰に付ける鞄に入れる。兵士達とも交じり訓練をしているので、そこの教官から貰ったものだ。曰く、俺の訓練を受けてる者は皆俺の生徒だから支給する。だそうだ。
武器以外ね、主に装備品とか専用木剣とか。
おかげでオレの部屋はもはや勇者様の部屋というより完全に兵士の部屋と化してきている。仕方ないだろ、勇者様用の装備は全て神聖魔法が付いているんだから。
一回だけ勇者の剣を持たせて貰った事があるのだが、当然のごとくオレはぶっ倒れ、何故か勇者の剣の柄が溶けかけていたという。しかもうっすら手形状に。どんだけ反発してんだよっていうね。
もう笑うしかない。
何となくスマホを手に取り窓から身を乗り出して写真を撮ってみる。この景色ももう慣れた。
「………ん?」
ふと、城のあまり人の寄り付かなさそうな建物の裏側に複数の人っぽいものが見えた。黄色のマントの人が黒フードの人達に囲まれている。
ここに来てやることが限られていて良く遠くを見てたからあちらに居たときよりも確実に目が良くなってはいるけれど、それでも微妙に見えづらい。
スマホのカメラを再起動とすと、その人物達に標準を合わせてズームアップする。
「…シンゴか」
豪華な服装であるが、ボサボサの髪は相変わらずなのですぐに誰かわかった。更にズームして黒フードの連中を見てみる。
胸元にこの国のマークである牙の長い獅子の頭に鷲の体の幻獣が描かれているネックレスが下がっている事からこの城の関係者であることは間違いない。
そして左腕に虎に鎖が巻き付いたかのような刺繍が入っていた。
その人達が何やらシンゴと話し合い、白い包みを手渡した。なんだろ?
「!」
フードの人の一人がこちらを向きそうな体制になったので急いでしゃがんで身を隠す。心臓がバクバクと鳴っていた。
何となく、こちらを見ている気がする。
そろりそろりとハイハイ状態で移動する。窓から大分離れたところまで移動するとようやく息を吐けた。
知らない内に録画モードになっていたようで、先程の人達が何処の人なのかウコヨ達に教えてもらおうと思い保存した。
「あれは何だったんだろう」
どう考えても怪しさしかない。
建物の裏側というだけでもう怪しい。
手渡した包みは賄賂とか?
「………、…?」
視線を感じて振り返る。
何もいない。
「………なんか嫌だな」
言い表せない不安が襲う。
その不安を振り払うために腰の鞄に色んな物を詰め込んで抱き抱えてベッドに座る。ホラー映画を見た後みたいだ。
気休めの魔法の練習をしながらウコヨとサコネが遊びに来るのを待った。
しばらくするとウコヨとサコネがやって来た。
「マンガ見に来たよー」
最近の目的は漫画のみになってきてしまっている今日この頃。先日漫画ののめり込んでいる二人を堂々と写真を撮っても気付かないほど。
そのうち漫画読まれ過ぎて擦り切れるんじゃなかろうか?現にこいつら漫画内の台詞を丸暗記し、少しあちらの文字が読めるようになっていたけど。恐ろしいわ。今度日本語五十音ひらがなカタカナローマ字一覧表でも作ってあげよう。
でもその前に。
「漫画読む前に見せたいものがあるから、ちょっとこっち来て」
「?」
なんだ、どうしたと二人が近付く。
念の為に周りを見て三人しかいないのを再確認すると画像ファイルを開いた。
「今から見せるのはついさっき起こった事。ちょっと見たことがない奴らだから、誰なのか教えてくれないか?」
「知ってたら教えるけど…」
「まず特徴を言えよ」
「待って、今見せる」
ムービーファイルを選択して、さっきの動画を再生した。音声は切ってある。
始まったのはズームアップした直後から、シンゴの姿もフードの連中もばっちり録画されていた。
「この黒フード。見たことのない刺繍を腕にしてるからさ……あれ?どうした?」
動画を一時停止してその部分を画像として抜き取り拡大している最中に一言も喋らない二人を見て驚く。今まで見たこともないくらいに険しい顔をしていたからだ。
「……シクス・ガディエン………」
「しくす?…なにそれ?」
「ホールデンの六大貴族。それぞれの貴族が専門の部隊のトップを担っていて、コイツらはその内の一つ、エデン卿のシスイと呼ばれる部隊だよ…」
「ほら、翼の生えた虎、天虎に鎖が巻き付いてるでしょ?これがそのシスイ部隊の印なんだよね」
翼なんか何処に?と思ったが、良く見ると鎖と鎖の間に白いのが生えていた。ああ、これが翼か。
「シスイ部隊の専属は外交なんだけど、たまに勇者の移動の際にも出てくる…。でも、勇者に直接会っているのは気になるね…」
「うん…。気になる」
黙り込んでしまった二人。目は画像をガン見である。なんだか空気も気まずいし、下手に話し掛けられないその雰囲気にある結論に達した。
「…………、なんか良くわかんないけど…、オレひょっとしてヤバイシーンを目撃しちゃった?」
目の前に差し出された物を見て思わず出た言葉。目の前には本物の短刀が突き出されていた。
突き出しているのは同い年の緑髪の青年。タゴスだ。
「なにって短刀。しかも使い勝手のいいやつで、もちろん切れ味は折り紙つきだ」
「それは分かるよ。見るからに超切れますオーラ放っているし。で、オレがなにこれって言ったのはその切れ味抜群の短刀をオレに突き出しているのかってことだよ」
「これあげようと思ってさ。ライハまだ武器支給されてないんだろ?オレのお下がりだけど、短刀一つ携帯するだけでも何かあったときに便利だから。一応勇者様なんだし」
「ああ、そうなのか。ありがとう。てかさ、タゴス。刃物とか渡すときは刃を相手に向けて渡したらいけないんだぜ。お前に刺されると思っただろ。あと一応って言うな」
そうだったのか、とタゴスは短刀をひっくり返して柄の部分をこちらに向けて渡してきた。ありがたく受け取る。
模造品なんかと違いずっしりと重く、なおかつ柄が掴んだ時しっかりと掌に馴染んだ。刃は日本刀とと同じ片刃で、綺麗な波紋がその短刀の美しさを際立てている。
「でもいいのか?こんなに高そうなの。いくらお下がりとはいえ」
視線をタゴスへ戻すと、タゴスは何やら更にピカピカの格好いい短刀を片手に持っていた。
「ああ、大丈夫大丈夫。オレ新しく支給されたの持ってるし。それ、うちの身内で作られたものだからそんなに高くないし」
そう言ってニッコリと笑うタゴス。
「……そうか、わかった。ありがとな。じゃあ、お礼として」
ポケットから飴玉を取り出してあげる。マスカット味の喉飴だ。
この飴はつい先日上着の内ポケットから転がり出てきたものだ。結構前に放り込んで忘れ去られていた飴玉だが、味はおかしくなっていないはず。
「なんだ?」
「飴玉」
しばらく袋を弄っていたが、なかなか開きそうになかったので代わりに開けてやった。ちょっと溶けて形が歪になっていたけど、特にベタつきもなかったから大丈夫だろう。
珍しそうに眺めていたタゴスに食べ物だと教えると早速口の中に入れた。そして次の瞬間タゴスが固まる。
「……」
「…あれ?甘いの駄目だった?」
フルフルと頭を横に降るタゴス。
「めっちゃ美味い…。なにこれすげえ、今まで食べた甘露のなかで一番うめえ!なにこれ!やばい!!」
一気にテンションアップ。
よほど飴玉がうまかったと見える、良かったな。
カロカロ音を鳴らしながら舐めるタゴスは本当に幸せそうだ。まるでケーキをあげたときのウコヨとサコネの様だな。
「まじでこの世のものじゃないみたいだ」
「オレの元居た所のお菓子だからね」
「お前のところの世界の人は幸福者だな…」
羨ましいといった顔で見られた。
確かにそうだね。
「これがお礼だったらオレのあげたのじゃ釣り合わないな…」
「いやいや、それ110円だから」
「その “ひゃくじゅぅえん” がどれくらいなのか分からんが、めちゃくちゃ美味いのは真実だ。よし、じゃあこれもあげる」
(本当にいいのに…)
タゴスは腰に付けてる小さい鞄から赤い丸石を取り出し渡してきた。
少し透けた真っ赤な石で、石の中心部分が光の反射具合でそう見えるのか、炎が揺らめいているように見える。
「撃炎石っていって、それを固いところに投げ付けて衝撃を加えると火種が生まれる。火を着けるのに便利なものだ。持ってて損はない」
「なんかありがとうな、大切にするわ」
おう、と返事したタゴスの頬っぺたが飴玉の形に変形していた。
部屋に戻りタゴスから貰った短刀に誤って切れないように布を巻き付けてから腰に付ける鞄に入れる。兵士達とも交じり訓練をしているので、そこの教官から貰ったものだ。曰く、俺の訓練を受けてる者は皆俺の生徒だから支給する。だそうだ。
武器以外ね、主に装備品とか専用木剣とか。
おかげでオレの部屋はもはや勇者様の部屋というより完全に兵士の部屋と化してきている。仕方ないだろ、勇者様用の装備は全て神聖魔法が付いているんだから。
一回だけ勇者の剣を持たせて貰った事があるのだが、当然のごとくオレはぶっ倒れ、何故か勇者の剣の柄が溶けかけていたという。しかもうっすら手形状に。どんだけ反発してんだよっていうね。
もう笑うしかない。
何となくスマホを手に取り窓から身を乗り出して写真を撮ってみる。この景色ももう慣れた。
「………ん?」
ふと、城のあまり人の寄り付かなさそうな建物の裏側に複数の人っぽいものが見えた。黄色のマントの人が黒フードの人達に囲まれている。
ここに来てやることが限られていて良く遠くを見てたからあちらに居たときよりも確実に目が良くなってはいるけれど、それでも微妙に見えづらい。
スマホのカメラを再起動とすと、その人物達に標準を合わせてズームアップする。
「…シンゴか」
豪華な服装であるが、ボサボサの髪は相変わらずなのですぐに誰かわかった。更にズームして黒フードの連中を見てみる。
胸元にこの国のマークである牙の長い獅子の頭に鷲の体の幻獣が描かれているネックレスが下がっている事からこの城の関係者であることは間違いない。
そして左腕に虎に鎖が巻き付いたかのような刺繍が入っていた。
その人達が何やらシンゴと話し合い、白い包みを手渡した。なんだろ?
「!」
フードの人の一人がこちらを向きそうな体制になったので急いでしゃがんで身を隠す。心臓がバクバクと鳴っていた。
何となく、こちらを見ている気がする。
そろりそろりとハイハイ状態で移動する。窓から大分離れたところまで移動するとようやく息を吐けた。
知らない内に録画モードになっていたようで、先程の人達が何処の人なのかウコヨ達に教えてもらおうと思い保存した。
「あれは何だったんだろう」
どう考えても怪しさしかない。
建物の裏側というだけでもう怪しい。
手渡した包みは賄賂とか?
「………、…?」
視線を感じて振り返る。
何もいない。
「………なんか嫌だな」
言い表せない不安が襲う。
その不安を振り払うために腰の鞄に色んな物を詰め込んで抱き抱えてベッドに座る。ホラー映画を見た後みたいだ。
気休めの魔法の練習をしながらウコヨとサコネが遊びに来るのを待った。
しばらくするとウコヨとサコネがやって来た。
「マンガ見に来たよー」
最近の目的は漫画のみになってきてしまっている今日この頃。先日漫画ののめり込んでいる二人を堂々と写真を撮っても気付かないほど。
そのうち漫画読まれ過ぎて擦り切れるんじゃなかろうか?現にこいつら漫画内の台詞を丸暗記し、少しあちらの文字が読めるようになっていたけど。恐ろしいわ。今度日本語五十音ひらがなカタカナローマ字一覧表でも作ってあげよう。
でもその前に。
「漫画読む前に見せたいものがあるから、ちょっとこっち来て」
「?」
なんだ、どうしたと二人が近付く。
念の為に周りを見て三人しかいないのを再確認すると画像ファイルを開いた。
「今から見せるのはついさっき起こった事。ちょっと見たことがない奴らだから、誰なのか教えてくれないか?」
「知ってたら教えるけど…」
「まず特徴を言えよ」
「待って、今見せる」
ムービーファイルを選択して、さっきの動画を再生した。音声は切ってある。
始まったのはズームアップした直後から、シンゴの姿もフードの連中もばっちり録画されていた。
「この黒フード。見たことのない刺繍を腕にしてるからさ……あれ?どうした?」
動画を一時停止してその部分を画像として抜き取り拡大している最中に一言も喋らない二人を見て驚く。今まで見たこともないくらいに険しい顔をしていたからだ。
「……シクス・ガディエン………」
「しくす?…なにそれ?」
「ホールデンの六大貴族。それぞれの貴族が専門の部隊のトップを担っていて、コイツらはその内の一つ、エデン卿のシスイと呼ばれる部隊だよ…」
「ほら、翼の生えた虎、天虎に鎖が巻き付いてるでしょ?これがそのシスイ部隊の印なんだよね」
翼なんか何処に?と思ったが、良く見ると鎖と鎖の間に白いのが生えていた。ああ、これが翼か。
「シスイ部隊の専属は外交なんだけど、たまに勇者の移動の際にも出てくる…。でも、勇者に直接会っているのは気になるね…」
「うん…。気になる」
黙り込んでしまった二人。目は画像をガン見である。なんだか空気も気まずいし、下手に話し掛けられないその雰囲気にある結論に達した。
「…………、なんか良くわかんないけど…、オレひょっとしてヤバイシーンを目撃しちゃった?」
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる