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これからの生活
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体が熱くて目が覚めた。
隣を見ると部長はまだ眠っていた。
今何時だろ?起き上がろうとしたら額から何かが落ちた。
あ…熱冷まシート…ってことは熱出したのか…相変わらず駄目だな。
喉、乾いたなぁ…キッチンに行って水を飲んだ。
そういえば仕事行かないと、ちょっとフラフラするな。熱まだ高いかな?
そういえば昨日は部長に迷惑かけちゃったな。アイツ今日はいないといいけど…また来たらどうしよう?
食欲はないけど、コンビニでゼリーでも買いに行こう。早いけど…もう行こうかな?
時計を見るとまだ7時だった…部長もそろそろ起きるかな?
着替えるため寝室のクローゼットを開け着替えようとして手が止まった。これ部長の…わざわざ着替えまで…そんな看病…今までしてもらったことないや…
「海斗?起きたのか?」
「あっ部長、昨日は迷惑かけました。熱まで出して、パジャマまで着替えさせてもらってすみません」
「服、着替える?また汗かいちゃった?」
「いえ…仕事行こうと思って着替えようかと…」
「はぁ?まだ熱があるんだから寝てろ」
「いやぁ…でも…」
「俺は今日はリモートにしてもらった。お前のことは課長に言って休みにしてもらってるから、とりあえず熱測ってみろ」
体温計を渡され熱を測ると38.3度もあった。
「ねぎと生姜の雑炊作るから、横になってろ。水飲むか?」
「さっき飲みました」
「じゃあ少し待ってろ」そう言ってキッチンに行ってしまった。
クローゼットを閉めて横になった。なんだか疲れた。熱で休むなんて…また上田さんに嫌味、言われたりしないかな?部長はアイツから言われて何を思ったんだろう?俺のこと嫌いになったかな?そうだよね…俺のせいで父さんも母さんも死んだんだ。俺が殺したようなものだよな。俺は人殺しなんだ…涙がボロボロ溢れてきた。俺なんて…部長のお世話になっちゃいけない…お荷物だよ…
「海斗…できたぞ。少し食べよう?海斗っ…どうした?なんか苦しい?」
「すみ…まっせん…部長も昨日聞いたでしょ。俺のせいなんです。俺のせいで、父さんも母さんも死んだんです。俺が殺したようなものです」
「海斗…それは違う…なにがあったかは知らないが海斗のせいじゃ…」
「俺のせいなんです。俺が悪いんです。だからこんな俺が部長と一緒にいたら駄目なんです。お荷物なんです。お試し…って言ってくれたけど、やめていいですか?俺、ここ出ていくんで…今までありがとうございました」
「何言ってるんだ?駄目に決まってるだろ。まだお試しする前から断るやつがいるか?いないだろ?海斗は俺と一緒に住む、決定事項だし、お荷物なんて思っちゃいない。両親のことは…きっと色々あったんだろ?話さなくていい。聞かないから。今は熱もあってしんどいだろうから、ゆっくり休め。気にしなくていいから…一昨日、言ったよな俺から逃げるなって…俺は海斗が好きなんだからここにいろ!ここにいてくれ!頼むから!なっ。とりあえず少し食べろ」
そう言って俺を抱っこしてソファーに連れてってくれた。
ねぎと生姜の雑炊は身体がポカポカと温かくて美味しかった。
「海斗の今日の仕事は寝ることだから」そう言ってベットに戻された。
部長は俺の隣でパソコンで仕事をしていた。時たま部屋を出て、電話をしたり、お昼は温かいお蕎麦を作ってくれた。
うつらうつら寝てると部長の怒鳴り声が隣の部屋から聞こえてきた。
「この報告書はなんだ?お前書いたことないのか?こんな報告書じゃ通るわけないだろ?今日中に書き直して送れ。わかったな」
あぁ…相変わらずだなぁ…俺にはめちゃくちゃ甘いのに…今まで気づかなかったよ…俺のこと好きだったなんて…部長にこのまま甘えていいのかな?
行くとこないから助かるけど…部長はそれでいいのかな?
「海斗?どうだ?」
「はい…朝よりは…」
熱を測ると37.3まで下がって身体も少し楽になっていた。
「下がってきたな。シャワーでも浴びるか?」
「はい…」
「用意してくるから待ってろ」
「倒れたら困るから一緒に入るぞ」
そう言ってお風呂場に連れて行かれた。
頭も身体も部長に洗ってもらって少し浸かるか?と一緒に湯船に浸かった。背後から部長が抱きしめてくれて、その安心感が嬉しくて…涙が溢れた。
「俺は海斗を離さないよ。ずっと一緒にいよう」
「部長…俺…部長の側にいてもいいですか?」
「いいよ。いいって言ってるじゃん。これからもずっと海斗は俺と一緒だから」そう言って抱きしめてくれた。
「海斗?身体しんどいか?」
「大丈夫です」
「お風呂上がったら飯食って早く寝よ。明日は仕事いけるといいな」
「はい。迷惑かけて…」
「迷惑じゃないぞ!元気になったら昨日の約束しような」
お風呂に上がり白菜と豚肉のミルフィーユ鍋を作ってくれた。
部長はご飯を食べた後もパソコンで仕事をしていた。部長だもん。忙しいよね…なのに俺なんか…
「海斗…そろそろ寝よう。その前に熱測るか」
熱は37.2度まで下がっていた。
「明日もしんどかったら休んでろよ。俺は出社しないといけないけど海斗は寝てていいから」
「俺も明日は行きます。大丈夫ですよ。すみませんでした」
「じゃあ寝るか」
一緒の布団に入ると部長は俺の首の下に腕を入れ腕枕をしてくれた。
「部長…腕痛くなるから…」
「俺が海斗を抱きしめて眠りたいんだ。海斗が腕の中いいるだけで幸せだからな」
そう言ってキスをしてくれる。
「部長…俺…」
「何も言わなくていい。俺に甘えて、愛されていればそれでいいから。今は…な。そのうち海斗も俺のことが好きって言ってくれると嬉しいな」
そう言うと部長は目をつぶった。
俺はこのままでいいのだろうか?でもこの腕の中は安心する。そのまま俺も目をつぶって眠りに落ちた。
隣を見ると部長はまだ眠っていた。
今何時だろ?起き上がろうとしたら額から何かが落ちた。
あ…熱冷まシート…ってことは熱出したのか…相変わらず駄目だな。
喉、乾いたなぁ…キッチンに行って水を飲んだ。
そういえば仕事行かないと、ちょっとフラフラするな。熱まだ高いかな?
そういえば昨日は部長に迷惑かけちゃったな。アイツ今日はいないといいけど…また来たらどうしよう?
食欲はないけど、コンビニでゼリーでも買いに行こう。早いけど…もう行こうかな?
時計を見るとまだ7時だった…部長もそろそろ起きるかな?
着替えるため寝室のクローゼットを開け着替えようとして手が止まった。これ部長の…わざわざ着替えまで…そんな看病…今までしてもらったことないや…
「海斗?起きたのか?」
「あっ部長、昨日は迷惑かけました。熱まで出して、パジャマまで着替えさせてもらってすみません」
「服、着替える?また汗かいちゃった?」
「いえ…仕事行こうと思って着替えようかと…」
「はぁ?まだ熱があるんだから寝てろ」
「いやぁ…でも…」
「俺は今日はリモートにしてもらった。お前のことは課長に言って休みにしてもらってるから、とりあえず熱測ってみろ」
体温計を渡され熱を測ると38.3度もあった。
「ねぎと生姜の雑炊作るから、横になってろ。水飲むか?」
「さっき飲みました」
「じゃあ少し待ってろ」そう言ってキッチンに行ってしまった。
クローゼットを閉めて横になった。なんだか疲れた。熱で休むなんて…また上田さんに嫌味、言われたりしないかな?部長はアイツから言われて何を思ったんだろう?俺のこと嫌いになったかな?そうだよね…俺のせいで父さんも母さんも死んだんだ。俺が殺したようなものだよな。俺は人殺しなんだ…涙がボロボロ溢れてきた。俺なんて…部長のお世話になっちゃいけない…お荷物だよ…
「海斗…できたぞ。少し食べよう?海斗っ…どうした?なんか苦しい?」
「すみ…まっせん…部長も昨日聞いたでしょ。俺のせいなんです。俺のせいで、父さんも母さんも死んだんです。俺が殺したようなものです」
「海斗…それは違う…なにがあったかは知らないが海斗のせいじゃ…」
「俺のせいなんです。俺が悪いんです。だからこんな俺が部長と一緒にいたら駄目なんです。お荷物なんです。お試し…って言ってくれたけど、やめていいですか?俺、ここ出ていくんで…今までありがとうございました」
「何言ってるんだ?駄目に決まってるだろ。まだお試しする前から断るやつがいるか?いないだろ?海斗は俺と一緒に住む、決定事項だし、お荷物なんて思っちゃいない。両親のことは…きっと色々あったんだろ?話さなくていい。聞かないから。今は熱もあってしんどいだろうから、ゆっくり休め。気にしなくていいから…一昨日、言ったよな俺から逃げるなって…俺は海斗が好きなんだからここにいろ!ここにいてくれ!頼むから!なっ。とりあえず少し食べろ」
そう言って俺を抱っこしてソファーに連れてってくれた。
ねぎと生姜の雑炊は身体がポカポカと温かくて美味しかった。
「海斗の今日の仕事は寝ることだから」そう言ってベットに戻された。
部長は俺の隣でパソコンで仕事をしていた。時たま部屋を出て、電話をしたり、お昼は温かいお蕎麦を作ってくれた。
うつらうつら寝てると部長の怒鳴り声が隣の部屋から聞こえてきた。
「この報告書はなんだ?お前書いたことないのか?こんな報告書じゃ通るわけないだろ?今日中に書き直して送れ。わかったな」
あぁ…相変わらずだなぁ…俺にはめちゃくちゃ甘いのに…今まで気づかなかったよ…俺のこと好きだったなんて…部長にこのまま甘えていいのかな?
行くとこないから助かるけど…部長はそれでいいのかな?
「海斗?どうだ?」
「はい…朝よりは…」
熱を測ると37.3まで下がって身体も少し楽になっていた。
「下がってきたな。シャワーでも浴びるか?」
「はい…」
「用意してくるから待ってろ」
「倒れたら困るから一緒に入るぞ」
そう言ってお風呂場に連れて行かれた。
頭も身体も部長に洗ってもらって少し浸かるか?と一緒に湯船に浸かった。背後から部長が抱きしめてくれて、その安心感が嬉しくて…涙が溢れた。
「俺は海斗を離さないよ。ずっと一緒にいよう」
「部長…俺…部長の側にいてもいいですか?」
「いいよ。いいって言ってるじゃん。これからもずっと海斗は俺と一緒だから」そう言って抱きしめてくれた。
「海斗?身体しんどいか?」
「大丈夫です」
「お風呂上がったら飯食って早く寝よ。明日は仕事いけるといいな」
「はい。迷惑かけて…」
「迷惑じゃないぞ!元気になったら昨日の約束しような」
お風呂に上がり白菜と豚肉のミルフィーユ鍋を作ってくれた。
部長はご飯を食べた後もパソコンで仕事をしていた。部長だもん。忙しいよね…なのに俺なんか…
「海斗…そろそろ寝よう。その前に熱測るか」
熱は37.2度まで下がっていた。
「明日もしんどかったら休んでろよ。俺は出社しないといけないけど海斗は寝てていいから」
「俺も明日は行きます。大丈夫ですよ。すみませんでした」
「じゃあ寝るか」
一緒の布団に入ると部長は俺の首の下に腕を入れ腕枕をしてくれた。
「部長…腕痛くなるから…」
「俺が海斗を抱きしめて眠りたいんだ。海斗が腕の中いいるだけで幸せだからな」
そう言ってキスをしてくれる。
「部長…俺…」
「何も言わなくていい。俺に甘えて、愛されていればそれでいいから。今は…な。そのうち海斗も俺のことが好きって言ってくれると嬉しいな」
そう言うと部長は目をつぶった。
俺はこのままでいいのだろうか?でもこの腕の中は安心する。そのまま俺も目をつぶって眠りに落ちた。
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