桃太郎のエロ旅道中記

角野総和

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【 その頃の雉谷と鯉子 】

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猿川    「しっかしその珠、一体何んだろうな。いきなり光出すやなんて」

犬山    「正体はわからぬものの、宝物殿にあったのだ。きっと何か謂れがあるのだろう」

桃太郎   「でもさ、最初はただの珠だったんだよ。光る予兆もなかったし」

猿川    「桃ちゃんがずっと懐に入れとったせいじゃないの?桃パワー吸収、なんつって」

犬山    「うぅ…桃の懐?ポヨンポヨンの谷間の中?桃の桃色パワー?」

桃太郎   「う~~ん。だったらもっと直にあっためる?この大きさだったら入るかも……」

犬・猿   「どっ、どこへっ」


桃太郎   「………お股?」




*************************************





「内張りはできる限り人肌に近い感触にしたいんだが……」
「でも雉様、前回の蒟蒻は失敗に終わりましたよね。となる残る候補は――――」

あれこれと考えつくもの全てを試してみようと2人は作業に根を詰める。せっせと試作品を作っては生贄(犬山)を捧げているこの頃だ。

はっきり言おう。見合い大会も竹取の陰謀も眼中にない。ただただオナホ制作に集中するマッドサイエンティストとなっていた。



「では、内張りは材料がそろい次第試作すると言う事でひとまず中断ですね。だったらその間に中のカラクリについて詰めてしまいましょうか」

鯉子の提案に雉谷も同意する。

共に研究を始めてから2人の息はぴったりだ。ツーと言えばカー、山といえば川。ランラン=カンカン、ファイト=イッパツ、ピカピカ=一年生、もっと言えばヒデキ=感激!位息ピッタリ。
尤も、ひとりでも大変な研究バカが2人寄ったらそれこそ手に負えない事態になって、部屋から出ない、食事は忘れる、実験が暴走して小爆発まで起こる始末になってタネをはじめ使用人一同の繊細な神経をすり減らし続けているが。



「ところで、鯉子さんが一人で試作したこの品だが――――」

雉谷が出したのは過去に鯉子が独自に試作した1品。

竹の筒に綿を張り、内側にウミウシの体液を縫って乾かした鹿の皮を張り付けて防水加工し、感触をよくする為に取り外し可能な海綿をセットした物だ。出来の良さに雉谷でさえ舌を巻いた程で、改良の余地はあれど中々の作品だ。

が、難点がひとつあった。

「どうしてこんなにサイズが小さいのかな?」


そう。その品は外筒の竹は太いのに、ぎゅうぎゅうに詰まった中身のせいで肝心のチ〇ポを入れる部分は牛蒡サイズになっているのだ。これでは子供のウインナーチ〇ポしか入らない。

「え?あっ……あの、その……」

恥ずかしいのかしどろもどろになる鯉子は、それでも研究者としての熱心さで何とかきちんと返事をする。

「あの……川で、以前川で水浴びしている男性を……男性のそこを……その、見て……大体の目測でサイズを……」
「それ……って、何歳くらいの男?」

いくら勃起していなくても成人男性でこのサイズはかわいそう過ぎる。勃起率に賭ける?いや、やはり無駄だろう。エノキはむくむく勃起してもシメジサイズに違いない。奇跡が起こってもマツタケになれないだろう。

「あ、あの……その、近所の子供だったので多分10……歳かそれ位……」

言われて納得した。10歳や11、2歳の子供チ〇ポならこのサイズでもおかしくない。だが、オナホを使うのはもっと年上の男だ。つまり、チ〇ポもでかい。

「だったらこの5倍、いや、もっと大きく作らないと入らないよ」
「ふぇ……そっ、それ、はもぉしぃぃぃぃかしてぇぇぇぇ~~~~……」

真っ青になって鯉子が棚から取り出したのは都で流行の春画本。某有名画家の手による四十八手指南が描かれた1冊で。

「凄い。これ、どうやって手に入れたの?俺でも無理だったのに」

感激する雉谷だが、鯉子の方はそれどころではないらしく。

「でっ、ではっ、ほっ、本当に……本当に、その……この絵のような……大人の男性の、その……」

器用に顔色を真っ赤と真っ青の2色にしながら鯉子は描かれた人物を指さした。


そこには――――The・ウタマ~~~ロ。人の胴と変わらぬサイズに描かれたチ〇ポがあった。



「いや……さすがにそれはないから」

赤子が出てくる場所とはいえ、そんなの入れたら死ぬよ。確実に裂けるから。

「それは誇張し過ぎ。実物はねぇ……」

ふむ、と思案した雉谷だったがしばし後、極軽くのたまった。

「見る?俺の」



「………は?はい~~~~~????」



驚きのあまり洩れた声を返事だと受け取った雉谷は、さっさと着物を脱ぎ始めた。

いきなり裸になり始めた雉谷の体を鯉子は見まいとして顔を背け、目を閉じたが「ちょっと。こっちも恥ずかしいんだからきちんと見てよね」と怒られて渋々目を開けた。

途端、飛び込んできたチ〇コ。しかも半勃起状態にヒ~~ッと悲鳴を上げて、再度ギュッと目をつぶった。


大きい。

黒い。いや、赤黒い?

毛がもじゃもじゃして、その下からビヨンと……。


あ、…あたしにも毛は生えてるから男の人も生えてて当然なんだけど、あの時見た男の小はツルツルで……子供だった、から?

大人になったから毛が生えてあそこも大きくなっるの?

いや、でもさすがに大きすぎるでしょ。


頭の中がグルグル回って、鯉子は今にも失神しそうだ。

しかし、そこは研究者。
ドキドキする心臓が破裂しないと確認した後、我慢できずにそろりそろりと目を開けた。


まだ、そこに、あった。


当たり前だが、雉谷はさっきのポーズのまま鯉子にチ〇ポを突き付けて立っている。立ち位置も姿勢も変わらぬままだが、違っているのは半勃ちチ〇ポが完勃ちチ〇ポに変化している事で。

「ぅひ~~~っっっ!さっ、さっきより大きくなってる~~~っっっ」

尻でずざざっと後退りながら悲鳴をあげる鯉子だった。

「ふ、ふん。仕方ないだろう。俺だって健康な男なんだ。女性に見られながら裸になったら勃起もするよ。それより、さっさと観察するんだね。しっかり見て、この先の制作に役立ててよね」

幾分頬を染めながら雉谷が言えば、途端に鯉子も研究者の顔を取り戻す。

「わ、わかりました。で、ではっ」

すちゃっと取り出したのは巻き尺だ。

「正確に測らせていただきます」


長さに太さ。鬼頭と竿の対比率。左右の睾丸の直径まで、鯉子はチ〇ポをこねくり回してありとあらゆる場所を計測していく。


「むふん。確かに、これは……私の作品の大きさでは入れる事も叶わぬかと……って、どええぇぇぇ???大変ですっ!雉様っ!何か、何か出てきましたっ!はぅぁっ。ま、まさかこれが精液?男性器の先から噴き出すのは精液、白い体液だと私だって知っています。文献で読みましたよ。でっ、ですがっ、やはり大変です。これは……これは~~~」

雉様、病気ですか?
体液が透明です。白くありません。

と言われた雉谷はずっこけた。

これも一種の耳年魔と言うのだろうか?さすが、頭でっかちの知識バカ。


「これは―――――精液じゃないよ」

いくら凝視され触れまくられたとはいえ、あれっぽっちで射精するわけがない。
雉谷のチ〇ポの先から零れているのは先走り。カウパー液だ。
カウパー液と精液の違いを細かく説明してやれば、またしても鯉子は感心しきりで頷いた。

「ふわわ……文献にはそこまで載っていませんでしたぁ。あ、でも医学書ならもしかして……」

またしても思考の海に潜っていきそうな鯉子を引き留めるべく、雉谷は自分でも驚く事に「だったら、射精の瞬間も見てみる?」と言っていた。


驚きに見開いた目の丸さが大きかったのは雉谷か、それとも鯉子か。






椅子に浅く腰かけた雉谷は右手でチ〇ポを扱いている。
それを間近で凝視する鯉子。

シュッシュッ、ズシュッと少々変則的なリズムで手コキされる肉棒は物理刺激と鯉子に見つめられている感覚刺激とでビクビク震え、重苦しい腹の底から2つの睾丸へ、尿道の先へと精液を押し上げていく。

「はぅ……す、すごい……まるで生き物ですぅぅ。はぁ…文章や挿絵とまったく違う……ビクビクして……ぁ、あぁあっ、ビクって、今、ビクッてした、しましたぁぁ。ひぁぅっ!ぅひっ、あ、ふぁ、んああああぁぁぁっ!」

鯉子が声を上げる度、熱い息が敏感な亀頭にかかり、射精感に拍車がかかる。それがダメ押しとなり、右手の動きがマックスになった。

「うぐっ、あっ……で―――――った」

ビシュッビシュッ、と勢いよく白濁が噴き出した。亀頭の小さな穴から飛び出た精液が、狙いを定めた水鉄砲の如く鯉子の顔を狙いうった。

顔全体。頬も鼻も口も、首筋にも、白い熱液がブチまけられ、へばりついた。撥ねて飛び散った滴も粘性が強いから、すぐに滴ったりしないで徐々に徐々に珠になってゆっくりと滑り落ちていく。






もともと淡白な雉谷だ。いざ射精しようと思っても中々発射まで行きつかない。さっきから1、2度イキそうかな?と思って右手の動きを早くするが、その度へにゃりと中折れする。

何か刺激が、もっと直接的な刺激が欲しい……かも。

だけど、鯉子に頼むのは気がひける。と言うか、「触って」とか「裸見せて」とか言えば、鯉子はきっと悲鳴を上げて逃げ出すだろう。失神してしまうかもしれない。

それは困る。


だから、想像する。


鯉子と一緒に作っている新しい道具。今までその制作に成功者はいないから、完成すれば第1号になる。

富や栄誉が欲しいわけじゃない。でも、誰も発表していない玩具を披露するのはどんなに誇らしいだろう。

大勢の同行の士に取り囲まれ詳細を聞かれるだろう。


他人と言葉を交わすのは大嫌いだが。専門知識ならいくらでも喋れる。言葉に詰まったら鯉子がいる。
その時が来れば自分の隣には鯉子が立っているだろう。

2人で開発したオナニーマシン。


鯉子と作った、鯉子の手が入ったチ〇ポを気持ちよくする道具。

鯉子に気持ちよくしてもらうチ〇ポ。

鯉子とチ〇ポ――――



考えるのに必死で閉じていた目を開けたら、間近に鯉子。勃起した肉棒の先端と鼻の先くっつきそうな超至近距離に鯉子の顔があって、彼女が口を開く度、熱い息がふうぅっと亀頭に襲い掛かって―――――気が付けば限界を突破していた。

右手とチ〇ポが火を噴くぜ、的な速度でピストンする。

瞬きの間に出口で堰きとめられていた白濁は勢いよく吹き上がり、覗き込んでいた鯉子の顔を直撃した。

特に美人じゃない鯉子だが、いやらしい液をべっとりと顔に纏わせて滴らせているその顔に背中がゾクゾクして、出したばかりの肉棒がすぐにでも復活しそうだ。

いつもエロい事ばっかり考えている猿川や犬山を理解できなかった。
でも、目の前の鯉子を見て、少しその気持ちが分かった気がする雉谷だった。






「ぅ……うっひゃああぁぁぁぁ~~!あ、ありゃってきまひゅ~~っっっ」

初顔射に一瞬呆けた鯉子だが、すぐに我を取り戻して部屋を飛び出した。
走りながら乱暴に手拭いで顔を拭き、踊り狂う脈を落ち着かせようと唇をかみしめる。


出た―――――あんな場所から、あんなにいっぱい――――手で擦っただけで、出た。

勉強になったかといえば、よくわからない。目にした光景は瞼に焼き付いているけれど、研究に役だつよう理解できたかと言えば――――……頭の中が真っ白になったから無理だろう。




走り込んだ井戸べりでバシャバシャと勢いよく顔を洗っていると、野菜を洗いに来た桃太郎に出くわした。

「あっれ~、鯉子ちゃんだぁ。元気ぃ~。いっつも雉さんとお部屋に籠ってるから顔を合わせるのは久しぶりだね~」

にこにこと笑いかけられ、鯉子も引き攣った笑顔を返した。人見知り発動中なのだ。
しかしできたのは挨拶だけで、後は無言でゴシゴシと顔を、野菜を洗い続ける2人。


鯉子はそっと桃太郎を盗み見る。


雉様と一緒に旅をしてきた女の子。

桃さんも雉様のあそこを見た事あるのでしょうか?いえ、それよりももっと親密な関係を持ったりしてますの?

同行している犬様や猿様とはエッチな関係だと聞き及んでおりますから、当然雉様とも……。


思いつけば、無意識に視線が桃太郎の胸元に移る。
ポヨンと膨らんだふたつの桃。着物の合わせから覗く谷間もくっきりはっきりしていて、お胸の豊かさを強調している。
対して、自分の胸はぺったんこ。下目遣いで見下ろせば遮る物なく帯の柄まで確認できる。


はぁ~~……もし、もしも私のお胸が桃さん位立派だったら、先ほど雉様に「おっぱい見せて」と言われたのでしょうか?

ふと思ったそれに、鯉子は小さくため息を吐いた。







顔射は雉谷と鯉子、どちらの胸にも小さな波を齎した。








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