10 / 18
友達になれない
しおりを挟む
トントントンーーーガチャ
「ふぅ・・・」
僕はゆっくり椅子に腰をかけると机に置いてあるCDプレイヤーを取り出す。
僕は基本CDはこのプレイヤーで聞いている。
ディスクを入れるだけですぐに聞けるしイヤホンで聞くタイプなので持ち運びも便利だ。
早速聴いてみよう。
まじまじと見るとこのアルバムの表紙僕の好みだな。
「とりあえず美咲のおすすめ聴くか。」
カチッ
イントロは4コードのギターでかき鳴らされる。
激しすぎず心に訴えかけてくる。
「すごっ」
僕は耳の奥深くにイヤホンを沈める。
「良いな」
とりあえずその一曲の余韻に浸るため僕はお風呂に入った。
チャックの散歩はテスト期間中母さんが行ってくれるらしい。
多分僕がやる気を出してきたからだろう。
ご飯を食べ終わるころにはまた曲が聞きたくなっていた。
とはいってもさすがに勉強もしないとまずいので聴きながら打ち込んだ。
明日のテストは情報と倫理だ。
ちなみに僕の学校は普通科と違い、学科が分かれていて
僕は情報学科を選んでいる。
「情報の授業さっぱりわかんないんだよなー」
頭を掻きながらむしゃくしゃしていると携帯が鳴った。
「ん、だれだろう。」
非通知だ。
家族以外からかかってくることはまずない。
「はい、黒沢ですけど。」
「あ、黒沢君?えっと酒井です。」
「酒井さん!?」
なんで酒井さんが僕の番号を知っているんだ?
美咲か?そういえば唯一番号教えていたな。
勝手に教えたのか。。。
「なんで僕の番号知ってるの?」
「え、前に黒沢君に教えてもらったよ?」
僕が教えた・・・?
「いつ、教えたっけ?」
「え、覚えてないの?」
「高校入学当初黒沢君が携帯なくしたから私のでかけていいかって聞いたでしょ?」
そういえばそうだった。
あの時山本たちに殴られた拍子に携帯なくしてその場にいた優しそうな人にいいように使わせてもらったんだ。
なんか今思えばあれから酒井さんとの付き合いが始まった気もする。。。
「あーそうだったね。で、何か用?」
「あ、うん。今度の土曜日空いてるかな」
マジか酒井さん。いったいどういうつもりなんだ。
「一応、空いてるけど。」
ここは断らないほうがいい気がする。
「ほんと!?じゃあ、ちょっと買い物に付き合ってほしいんだけど。」
買い物?なんで僕なんだ?
「うん。いいよ。」
「じゃあ土曜日の朝10時、駅前のCD屋さんで集合ね。」
「わかった」
翌日僕は美咲にこの事を放課後、相談してみた。
「買い物に付き合ってほしい?」
「うん。初めて誘われた。」
「酒井さん、黒沢に気があるんじゃないのか?」
僕もそう思ったけど思い上がりになりたくなくて言えなかった。
「そうなのかな。」
「いいじゃん、とりあえず行くだけ行ってみたら?」
「そうだね。」
「じゃあ、日曜日はあたしと遊ぼうよ。どうだったか聞きたいし。」
「えー、電話でよくない?」
休日がつぶれるのはインドア派の僕にはきつい。
「電話は嫌いなんだよ。また漁港行こうぜ。」
今まで美咲から電話がかかってきたことはない。
「まあ、漁港なら近いし良いよ。」
僕は渋々了承した。
「じゃ、日曜な」
「うん。」
明日は少し不安な一日になりそうだ。
「ふぅ・・・」
僕はゆっくり椅子に腰をかけると机に置いてあるCDプレイヤーを取り出す。
僕は基本CDはこのプレイヤーで聞いている。
ディスクを入れるだけですぐに聞けるしイヤホンで聞くタイプなので持ち運びも便利だ。
早速聴いてみよう。
まじまじと見るとこのアルバムの表紙僕の好みだな。
「とりあえず美咲のおすすめ聴くか。」
カチッ
イントロは4コードのギターでかき鳴らされる。
激しすぎず心に訴えかけてくる。
「すごっ」
僕は耳の奥深くにイヤホンを沈める。
「良いな」
とりあえずその一曲の余韻に浸るため僕はお風呂に入った。
チャックの散歩はテスト期間中母さんが行ってくれるらしい。
多分僕がやる気を出してきたからだろう。
ご飯を食べ終わるころにはまた曲が聞きたくなっていた。
とはいってもさすがに勉強もしないとまずいので聴きながら打ち込んだ。
明日のテストは情報と倫理だ。
ちなみに僕の学校は普通科と違い、学科が分かれていて
僕は情報学科を選んでいる。
「情報の授業さっぱりわかんないんだよなー」
頭を掻きながらむしゃくしゃしていると携帯が鳴った。
「ん、だれだろう。」
非通知だ。
家族以外からかかってくることはまずない。
「はい、黒沢ですけど。」
「あ、黒沢君?えっと酒井です。」
「酒井さん!?」
なんで酒井さんが僕の番号を知っているんだ?
美咲か?そういえば唯一番号教えていたな。
勝手に教えたのか。。。
「なんで僕の番号知ってるの?」
「え、前に黒沢君に教えてもらったよ?」
僕が教えた・・・?
「いつ、教えたっけ?」
「え、覚えてないの?」
「高校入学当初黒沢君が携帯なくしたから私のでかけていいかって聞いたでしょ?」
そういえばそうだった。
あの時山本たちに殴られた拍子に携帯なくしてその場にいた優しそうな人にいいように使わせてもらったんだ。
なんか今思えばあれから酒井さんとの付き合いが始まった気もする。。。
「あーそうだったね。で、何か用?」
「あ、うん。今度の土曜日空いてるかな」
マジか酒井さん。いったいどういうつもりなんだ。
「一応、空いてるけど。」
ここは断らないほうがいい気がする。
「ほんと!?じゃあ、ちょっと買い物に付き合ってほしいんだけど。」
買い物?なんで僕なんだ?
「うん。いいよ。」
「じゃあ土曜日の朝10時、駅前のCD屋さんで集合ね。」
「わかった」
翌日僕は美咲にこの事を放課後、相談してみた。
「買い物に付き合ってほしい?」
「うん。初めて誘われた。」
「酒井さん、黒沢に気があるんじゃないのか?」
僕もそう思ったけど思い上がりになりたくなくて言えなかった。
「そうなのかな。」
「いいじゃん、とりあえず行くだけ行ってみたら?」
「そうだね。」
「じゃあ、日曜日はあたしと遊ぼうよ。どうだったか聞きたいし。」
「えー、電話でよくない?」
休日がつぶれるのはインドア派の僕にはきつい。
「電話は嫌いなんだよ。また漁港行こうぜ。」
今まで美咲から電話がかかってきたことはない。
「まあ、漁港なら近いし良いよ。」
僕は渋々了承した。
「じゃ、日曜な」
「うん。」
明日は少し不安な一日になりそうだ。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
男装部?!
猫又うさぎ
青春
男装女子に抱かれたいっ!
そんな気持ちを持った
ただの女好き高校生のお話です。
〇登場人物 随時更新。
親松 駿(おやまつ しゅん) 3年
堀田 優希(ほった ゆうき) 3年
松浦 隼人(まつうら はやと) 3年
浦野 結華(うらの ゆいか) 3年
櫻井 穂乃果(さくらい ほのか) 3年
本田 佳那(ほんだ かな) 2年
熊谷 澪(くまがや れい) 3年 𝐧𝐞𝐰
委員会メンバー
委員長 松浦 隼人(まつうら はやと)3年
副委員長 池原 亮太(いけはら ゆうた)3年
書記 本田 佳那(ほんだ かな)2年
頑張ってます。頑張って更新するのでお待ちくださいっ!
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
My Angel -マイ・エンジェル-
甲斐てつろう
青春
逃げて、向き合って、そして始まる。
いくら頑張っても認めてもらえず全てを投げ出して現実逃避の旅に出る事を選んだ丈二。
道中で同じく現実に嫌気がさした麗奈と共に行く事になるが彼女は親に無断で家出をした未成年だった。
世間では誘拐事件と言われてしまい現実逃避の旅は過酷となって行く。
旅の果てに彼らの導く答えとは。
真夏のサイレン
平木明日香
青春
戦地へ向かう1人の青年は、18歳の歳に空軍に入隊したばかりの若者だった。
彼には「夢」があった。
真夏のグラウンドに鳴いたサイレン。
飛行機雲の彼方に見た、青の群像。
空に飛び立った彼は、靄に沈む世界の岸辺で、1人の少女と出会う。
彼女は彼が出会うべき「運命の人」だった。
水平線の海の向こうに、「霧の世界」と呼ばれる場所がある。
未来と過去を結ぶその時空の揺らぎの彼方に、2人が見たものとは——?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる