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軽っぽ上司の状況説明
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「イシマエル様……」
「デビちゃん、イシマエル様じゃないよ。はい、いろいろ言いたいことあるんだけど、とりあえず、一子ちゃんにはホントにごめんなさい」
デビッドがイシマエルと呼んだ軽っぽい天使は、空中デコピンを彼に食らわしながら、相変わらず軽い調子で私にペコッと頭を下げる。あの超低姿勢のデビッドの上司がこんな軽っぽい奴だなんて信じらんない。
「まずは、今朝の状況説明するね。
今朝さ、デビちゃんのお迎え名簿にさ、このヨセミテちゃんがルルドの聖水をぶっかけちゃってさ。住所の部分が消えちゃった訳。聖水って強力なんだよね、すっきり消えちゃうんだわ。
ヨセミテちゃんもその時点でちゃんと言えばいいのにさ、変にビビっちゃって慌てて乾かして消えたとこ書き直しちゃったんだよね。
でもさ、ちゃんと書いてればそれでも問題なかったんだけど、この子中川町の4ー5ー36を中町の1ー5ー36って間違って書いちゃって。で、たまたまそれが同じ田中一子さん。あ、あっちはかずこさんって読むんだけどね。あなたはいちこちゃんだよね。
それが解った時点ですぐに的確な処理はしたんだけど、その間約2~3時間一子ちゃん、君の存在が消えちゃったみたい。ホント間違えた先が同姓同名(読みは違うみたいだけど)じゃなかったら、こうはならなかったんだけどね」
説明している軽っぽ上司イシマエル様の横で、説明する前からおどおどしていた(たぶん)新米天使ヨセミテ君がずっと、
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
となんかの呪文みたいに謝り続ける。それにしても、お迎えメモに聖水って……その上同姓同名? 今朝からさんざんな目に遭っ理由がそんなあまりにもにもバカバカしいもんだったなんて。私は思わず怒るの通り越して脱力していた。
「大体10時頃には復旧してたと思うから、その頃に学校なり自宅なりに戻ってもらえればすぐ元通りになってるってわかってもらえたんだけどね」
えっ、10時? コンビニ出てウインドショッピングしてた頃だ。ケーキを食べてた頃にはフツーに人間してたことになる。ってことは……ヤバい、6個も食べたケーキ全部身になっちゃう? それに、今日死ぬんだって思ったから、ゲーセンでデビッドと2人モードでさんざん太鼓叩いちゃったじゃんよ! 明らかにムッとした私に、イシマエル様は、
「あ、今日遣ったお金とか気にしてるんだったら、心配ないよ。今日のことは明らかにこっちのミスだから、一子ちゃんが損をしないようにちゃんと配慮してあげるからね」
と言った。
それから、イシマエル様はデビッドの方を向くと、
「ねぇ、デビちゃん、一子ちゃんのことは、君の責任じゃないけどね、対象者がいなかった時点で、どーしてまずこっちに連絡くれなかったの。報・連・送は仕事の基本でしょ?」
なんて、ホントに会社みたいなことを言う。
「はい、すいません」
「それにさ、お迎え名簿の名前と住所以外の項目もちゃんと確認しなきゃ。確かにその二つは合致してるけど、ホントにお迎えしなきゃならなかった田中一子さん、92歳だよ。死因なんて老衰だし。そこに気づいたら、確認すぐ取れたんじゃないの?」
えーっ、私92歳のおばあちゃんと間違われてたの? しかも老衰って……そんなのすぐに気づけよ、バカ!
「すいません」
と再びデビッドが謝ると、
「いいえ、元々ボクが悪いんです。ボクが聖水をこぼさなかったら」
「いえ、わたくしがよく確認していればよかったんです」
と下っ端同士での謝り合戦勃発。これって、おばさんがファミレスでどっちが払うとかで揉めてるっぽくない? イシマエル様はパンパンと手を叩いてそれを止めさせると、
「はいはい、そういうのはそこまででね。今は、デビちゃんのジャッジだから、ヨセミテちゃんは、ちょっと黙っててね。
で、報告ミスは……それも×だけどね、まだいいとして、問題はその後。デビちゃん午前中に一子ちゃん確保してたはずでしょ。なのに、何で戻ってくんのが今な訳?」
口を歪めてデビッド詰め寄る。こいつ、口調は軽っぽいけど、言ってることはまるきり正論。仕事はできそうだ。けどこいつ、何かムカつく~。
「それは私が死ぬんだと思ったから、イヤで逃げ回ったからだよ。デビッドのせいじゃない」
私がイシマエル様にそう言うと、
「一子ちゃん、良い子だね。自分が振り回されたのに、デビちゃん庇ってくれるんだね。それとも一子ちゃんデビちゃんに惚れた?
けど、自分のまいた種は自分で刈り取る。これ、聖書の常識だから。
それに、今日一日、デビちゃんもフツーに楽しかったよね。でなきゃ何としてでもさっさとここに戻って来れたはずでしょ。
なので、ペナルティー決定ね」
「はい。覚悟は出来ております」
イシマエル様のペナルティー宣言に、デビッドはがっくりと肩を落とす。
「ペナルティーって何なの! 帰ってくるのが遅かったのは、私が悪いんだから」
慌てて私がそう言うと、
「そうだね、一子ちゃんが逃げ回らなきゃここまでにはならなかったんよね。
って訳で、デビちゃんは一子ちゃん預けってことで。
ま、後はごちゃごちゃ言ってるより体験してもらえば解るから」
と言うと、
「じゃぁね~」
と、相変わらず軽っぽく手を振る。それと同時に後の2人が深々とお辞儀した。
「じゃぁねって、それ、何よ」
説明まだ全然じゃん! と抗議する私に、イシマエル様は、
「次目が覚めたら、イヤでも解るから」
と言って指を鳴らす。するとすっと私の意識が遠のいた。
どうしてでもって、こういうこと? やっぱこいつムカつく!
「デビちゃん、イシマエル様じゃないよ。はい、いろいろ言いたいことあるんだけど、とりあえず、一子ちゃんにはホントにごめんなさい」
デビッドがイシマエルと呼んだ軽っぽい天使は、空中デコピンを彼に食らわしながら、相変わらず軽い調子で私にペコッと頭を下げる。あの超低姿勢のデビッドの上司がこんな軽っぽい奴だなんて信じらんない。
「まずは、今朝の状況説明するね。
今朝さ、デビちゃんのお迎え名簿にさ、このヨセミテちゃんがルルドの聖水をぶっかけちゃってさ。住所の部分が消えちゃった訳。聖水って強力なんだよね、すっきり消えちゃうんだわ。
ヨセミテちゃんもその時点でちゃんと言えばいいのにさ、変にビビっちゃって慌てて乾かして消えたとこ書き直しちゃったんだよね。
でもさ、ちゃんと書いてればそれでも問題なかったんだけど、この子中川町の4ー5ー36を中町の1ー5ー36って間違って書いちゃって。で、たまたまそれが同じ田中一子さん。あ、あっちはかずこさんって読むんだけどね。あなたはいちこちゃんだよね。
それが解った時点ですぐに的確な処理はしたんだけど、その間約2~3時間一子ちゃん、君の存在が消えちゃったみたい。ホント間違えた先が同姓同名(読みは違うみたいだけど)じゃなかったら、こうはならなかったんだけどね」
説明している軽っぽ上司イシマエル様の横で、説明する前からおどおどしていた(たぶん)新米天使ヨセミテ君がずっと、
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
となんかの呪文みたいに謝り続ける。それにしても、お迎えメモに聖水って……その上同姓同名? 今朝からさんざんな目に遭っ理由がそんなあまりにもにもバカバカしいもんだったなんて。私は思わず怒るの通り越して脱力していた。
「大体10時頃には復旧してたと思うから、その頃に学校なり自宅なりに戻ってもらえればすぐ元通りになってるってわかってもらえたんだけどね」
えっ、10時? コンビニ出てウインドショッピングしてた頃だ。ケーキを食べてた頃にはフツーに人間してたことになる。ってことは……ヤバい、6個も食べたケーキ全部身になっちゃう? それに、今日死ぬんだって思ったから、ゲーセンでデビッドと2人モードでさんざん太鼓叩いちゃったじゃんよ! 明らかにムッとした私に、イシマエル様は、
「あ、今日遣ったお金とか気にしてるんだったら、心配ないよ。今日のことは明らかにこっちのミスだから、一子ちゃんが損をしないようにちゃんと配慮してあげるからね」
と言った。
それから、イシマエル様はデビッドの方を向くと、
「ねぇ、デビちゃん、一子ちゃんのことは、君の責任じゃないけどね、対象者がいなかった時点で、どーしてまずこっちに連絡くれなかったの。報・連・送は仕事の基本でしょ?」
なんて、ホントに会社みたいなことを言う。
「はい、すいません」
「それにさ、お迎え名簿の名前と住所以外の項目もちゃんと確認しなきゃ。確かにその二つは合致してるけど、ホントにお迎えしなきゃならなかった田中一子さん、92歳だよ。死因なんて老衰だし。そこに気づいたら、確認すぐ取れたんじゃないの?」
えーっ、私92歳のおばあちゃんと間違われてたの? しかも老衰って……そんなのすぐに気づけよ、バカ!
「すいません」
と再びデビッドが謝ると、
「いいえ、元々ボクが悪いんです。ボクが聖水をこぼさなかったら」
「いえ、わたくしがよく確認していればよかったんです」
と下っ端同士での謝り合戦勃発。これって、おばさんがファミレスでどっちが払うとかで揉めてるっぽくない? イシマエル様はパンパンと手を叩いてそれを止めさせると、
「はいはい、そういうのはそこまででね。今は、デビちゃんのジャッジだから、ヨセミテちゃんは、ちょっと黙っててね。
で、報告ミスは……それも×だけどね、まだいいとして、問題はその後。デビちゃん午前中に一子ちゃん確保してたはずでしょ。なのに、何で戻ってくんのが今な訳?」
口を歪めてデビッド詰め寄る。こいつ、口調は軽っぽいけど、言ってることはまるきり正論。仕事はできそうだ。けどこいつ、何かムカつく~。
「それは私が死ぬんだと思ったから、イヤで逃げ回ったからだよ。デビッドのせいじゃない」
私がイシマエル様にそう言うと、
「一子ちゃん、良い子だね。自分が振り回されたのに、デビちゃん庇ってくれるんだね。それとも一子ちゃんデビちゃんに惚れた?
けど、自分のまいた種は自分で刈り取る。これ、聖書の常識だから。
それに、今日一日、デビちゃんもフツーに楽しかったよね。でなきゃ何としてでもさっさとここに戻って来れたはずでしょ。
なので、ペナルティー決定ね」
「はい。覚悟は出来ております」
イシマエル様のペナルティー宣言に、デビッドはがっくりと肩を落とす。
「ペナルティーって何なの! 帰ってくるのが遅かったのは、私が悪いんだから」
慌てて私がそう言うと、
「そうだね、一子ちゃんが逃げ回らなきゃここまでにはならなかったんよね。
って訳で、デビちゃんは一子ちゃん預けってことで。
ま、後はごちゃごちゃ言ってるより体験してもらえば解るから」
と言うと、
「じゃぁね~」
と、相変わらず軽っぽく手を振る。それと同時に後の2人が深々とお辞儀した。
「じゃぁねって、それ、何よ」
説明まだ全然じゃん! と抗議する私に、イシマエル様は、
「次目が覚めたら、イヤでも解るから」
と言って指を鳴らす。するとすっと私の意識が遠のいた。
どうしてでもって、こういうこと? やっぱこいつムカつく!
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