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早朝、まだカールの目が覚める前にランディは部屋に入ると、ワザと耳元に魅惑の低音ボイスで囁いた。
「おはようございます、カール王子様。本日はリゼット・モーガン伯爵令嬢の所へ行きますよ」
ランディは最後にふっとカールの耳に息を吹きかける。
「…ふえっ⁈ ラ、ランディ?」
びっくりして起きるとめっちゃ首が痛かった。
うっ、寝違えている…昨夜うつ伏せで寝てしまったからか凄く首が痛いよぉ。って、何で朝からそんなセクシーな声で起こすんだよ⁈
カールが起きたのを確認するとランディはガバッと布団を剥いだ。
「行く前に『彼女』から外す手続きが5名分ございます。急いで!」
「ええっ!今起きたばっかりだぞ」
「急いで!」
ランディのアイスブルーの目から氷の矢が飛んでくるようだ。
さっきの甘ったるい声はどうした?お前変わりすぎるぞ⁈などと思いつつ、私は急いで身支度を整えると急かされて執務室に行き書類を書いた。
『彼女』に入れるのは簡単なのに外すのは何でこんなに大変なんだろ。
「…お腹空いた、ランディちょっと休憩させて」
判を押しながら、後ろに立っているランディに言った。
「ほら」
突然口の中にぶどうが一粒押し入れられる。
「ーむぐっ」
「美味いだろう?」
おいしい、おいしいけどちょっとこれ…違うだろう?それに恥ずかしいぞ…さっきからずっと人に見られているのだ。
執務室にはシシリア嬢もいる。
彼女は、一週間程ランディの仕事の手伝いをするらしい。けれど今は椅子に座って、私達の様子を見ながらニヤニヤ笑っているだけなのだが。
「ランディ自分で食べるからーぐっ、むん」
またぶどうを口に入れられた。結局その後も私はもう食べきれないと言うまで口にぶどうを入れられ続けた。
「うふふ、眼福ですわ」
シシリア嬢が私とランディのやり取りを見て楽しそうに笑っている。
…恥ずかしい…ランディのバカ!
男同士なのにお口にあーんとかするな!くそっ、強く抵抗出来ない私も悪いのか?でもあの顔…うっ、ズルい、どストライクなんだもん。
何とか昼前に書類は完成し、私達はモーガン伯爵家へと出掛けた。
◇◇◇◇
馬車には私、目の前にシシリア嬢とランディが乗っている。
「すみませんカール王子様、せっかくランディ様とのデートなのに… 私がお邪魔してしまって」
「デ、デートじゃないよっ、何言ってるんだシシリア嬢、今から私の『彼女』の所へ行くんだよ?」
「……そうですかぁ?」
シシリア嬢はランディの方をチラッと見てニンマリとしていた。
ランディはさっきから窓の外を、仏頂面をして眺めている。
「リゼット様はどんな方なのですか?」
シシリア嬢がまん丸な目を向けて聞いてきた。
彼女の瞳は不思議な色をしている。青い様な緑色の様な光の加減で違って見える、綺麗な色だ。
モーガン伯爵家までは少し距離がある。私はリゼット嬢の話をすることにした。
「リゼット嬢はね…」
8人目の『彼女』リゼット・モーガン伯爵令嬢。
彼女と出会ったのは3年前、リゼット嬢のデビュタントの時だった。
薄い紫色の髪と青い目がかわいい人だ。
王様に挨拶に来た彼女に、勝手にときめいた私は『彼女』になって欲しいと頼んだのだ。
「カール王子様、私は『彼女』になどなれません」
「なぜ?」
「私はこんな姿なのです」
彼女はデビュタントの白いドレスに、同じく白い杖をついて立っていた。
「足が悪いからダメなの?私はそんな事気にしないよ?」
「でも…」
「ダメ?」
渋る彼女だったが私(カール)は半ば強引に『彼女』になってもらっている。同情したのでは無い。何だかどうしても『彼女』になって欲しいと思ったのだ。
(多分、前世でハマった美少女アニメの推しキャラに似ていたからだと今は思う)
リゼット嬢は生まれた時から足が悪かった。
聖女も魔女もいる、魔法の使えるこの世界で、彼女の足は何故治せないのか?そう思うだろうが、彼女の場合は原因がそれだった。
魔法の掛け過ぎで悪化してしまったのだ。
リゼットが生まれてすぐに、足が悪いと分かると、近くに住んでいた魔女が呼ばれた。魔女は彼女の骨を治した。その次に聖女が呼ばれ痛みを取り除いた。
それから数年後、リゼットが歩く様になると、歩き方がどうもおかしいと感じた伯爵は、もう一度魔女を呼んだ。最初に来た魔女… の娘だった。はじめに来た魔女は亡くなっていたのだ。魔女の娘はリゼットに母親と同じ魔法を掛けた。
しかし、魔法は一人一人が微妙に違う性質を持つ。それが同じ呪文でもだ。
ただ、その事に気づいている者はまだ少なかった。
娘の足を治したいと藁にも縋る思いで伯爵はいろいろな聖女や魔女に頼んでしまった。
そのせいでリゼット嬢の足にはたくさんの魔法が複雑に絡み合って掛かった。魔法を掛ければかけるほど足は悪くなっていき、杖がないと歩けなくなってしまった。
良かれと思った事が逆の事になってしまう事もあるのだ。
私が話終えると、シシリア嬢はゆっくり目を伏せた。
「それは…モーガン伯爵もさぞ悲しまれたでしょうね」
「うん、そうなんだ」
…前世で私も似た様なことがあった。
あの頃、私は子宝の御利益があるときけばそこへ足を運んでいた。
神社でお祓いを、お札にお守り、子宝の石にパワーストーンも沢山持っていた。
ある有名な占い師に見て貰った時だ。
『いろんな所に行き過ぎて、たくさんの生き霊が付いている。それが子どもが出来る邪魔をしている』
『ーえっ、どうすればいいんですか⁈ 』
『心を広く持っていれば大丈夫』
そう言って渡されたパワーストーン、五千円也。
神社の霊が見えると云う神主さんにも同じ事を言われた。…占いもお祓いも高かった。
何事もやり過ぎは良くないんだな…
「…結構使ったなぁ…招き猫を買いに朝から並んだ事もあったなぁ…あれ、どうしたっけ」
「招き猫ってなんですかぁ?」
「ーへっ?」
やばっ、口に出てた。
リゼット嬢の話が終わり外を眺めて考えていたら、声に出してしまっていたようだ。
シシリア嬢が興味津々な顔で聞いている。
うわぁー、この国招き猫ないのかな?ないよね⁈
「ー…猫の置物って言ったんだろ」
ランディが外を眺めたまま言った。
「ああ!置物ですね、なるほど!」
納得した様にシシリア嬢は手を合わせて頷いた。
ーー助かった…けど?
◇◇◇◇
カールが言った、招き猫。
俺が実家へ戻る為片付けていた時、アパートの押し入れの奥から見たことない白いダンボール箱が出てきた。その中に入っていたのが大小様々なたくさんの招き猫、変な黒い人形の人形、唐辛子の飾り?パワーストーンも入っていた。お札や子宝のお守りも…捨てられなかったんだろうな…あん時も泣いた。泣くだろ、こんなに俺達の子どもを欲しいって思ってくれていたなんて、それなのに俺は叶えてやれなかったんだ。
ダンボール箱はそのまま寺に持っていった。
お祓いして処分しておきますね、と言われてから慌てて香がよく着けていた記憶のあるピンクと白い石の腕輪を一つ取り出した。
男の俺が着けるのには少し色に抵抗があったから、部屋に飾った香の写真の前に置いて、それを毎朝握りしめてから仕事へ行っていた。
40年の間に紐は切れてビーズみたいな石だけになったけど…。
…香を思って石を握りしめていた。
今は…そこにいるのに…この腕で抱きしめる事が出来るのに…。
◇◇◇◇
しっ視線を感じる。思わず逸らしてしまったが、さっきまで外を眺めていたランディが招き猫の話の後からこっちを見ているのだ。それも何だか…熱い視線で。
シシリア嬢が、そのランディと私を見てワクワクした顔をしているのも気になるが……ランディ、その顔で見つめてくるなっ、男でも恥ずかしいぞ!
「うふふ、氷の騎士の熱視線…凍るの?溶けるの?なーんて!」
小さな声でシシリア嬢がくだらない事を言っているが、全部聞こえてるからね!
「おはようございます、カール王子様。本日はリゼット・モーガン伯爵令嬢の所へ行きますよ」
ランディは最後にふっとカールの耳に息を吹きかける。
「…ふえっ⁈ ラ、ランディ?」
びっくりして起きるとめっちゃ首が痛かった。
うっ、寝違えている…昨夜うつ伏せで寝てしまったからか凄く首が痛いよぉ。って、何で朝からそんなセクシーな声で起こすんだよ⁈
カールが起きたのを確認するとランディはガバッと布団を剥いだ。
「行く前に『彼女』から外す手続きが5名分ございます。急いで!」
「ええっ!今起きたばっかりだぞ」
「急いで!」
ランディのアイスブルーの目から氷の矢が飛んでくるようだ。
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『彼女』に入れるのは簡単なのに外すのは何でこんなに大変なんだろ。
「…お腹空いた、ランディちょっと休憩させて」
判を押しながら、後ろに立っているランディに言った。
「ほら」
突然口の中にぶどうが一粒押し入れられる。
「ーむぐっ」
「美味いだろう?」
おいしい、おいしいけどちょっとこれ…違うだろう?それに恥ずかしいぞ…さっきからずっと人に見られているのだ。
執務室にはシシリア嬢もいる。
彼女は、一週間程ランディの仕事の手伝いをするらしい。けれど今は椅子に座って、私達の様子を見ながらニヤニヤ笑っているだけなのだが。
「ランディ自分で食べるからーぐっ、むん」
またぶどうを口に入れられた。結局その後も私はもう食べきれないと言うまで口にぶどうを入れられ続けた。
「うふふ、眼福ですわ」
シシリア嬢が私とランディのやり取りを見て楽しそうに笑っている。
…恥ずかしい…ランディのバカ!
男同士なのにお口にあーんとかするな!くそっ、強く抵抗出来ない私も悪いのか?でもあの顔…うっ、ズルい、どストライクなんだもん。
何とか昼前に書類は完成し、私達はモーガン伯爵家へと出掛けた。
◇◇◇◇
馬車には私、目の前にシシリア嬢とランディが乗っている。
「すみませんカール王子様、せっかくランディ様とのデートなのに… 私がお邪魔してしまって」
「デ、デートじゃないよっ、何言ってるんだシシリア嬢、今から私の『彼女』の所へ行くんだよ?」
「……そうですかぁ?」
シシリア嬢はランディの方をチラッと見てニンマリとしていた。
ランディはさっきから窓の外を、仏頂面をして眺めている。
「リゼット様はどんな方なのですか?」
シシリア嬢がまん丸な目を向けて聞いてきた。
彼女の瞳は不思議な色をしている。青い様な緑色の様な光の加減で違って見える、綺麗な色だ。
モーガン伯爵家までは少し距離がある。私はリゼット嬢の話をすることにした。
「リゼット嬢はね…」
8人目の『彼女』リゼット・モーガン伯爵令嬢。
彼女と出会ったのは3年前、リゼット嬢のデビュタントの時だった。
薄い紫色の髪と青い目がかわいい人だ。
王様に挨拶に来た彼女に、勝手にときめいた私は『彼女』になって欲しいと頼んだのだ。
「カール王子様、私は『彼女』になどなれません」
「なぜ?」
「私はこんな姿なのです」
彼女はデビュタントの白いドレスに、同じく白い杖をついて立っていた。
「足が悪いからダメなの?私はそんな事気にしないよ?」
「でも…」
「ダメ?」
渋る彼女だったが私(カール)は半ば強引に『彼女』になってもらっている。同情したのでは無い。何だかどうしても『彼女』になって欲しいと思ったのだ。
(多分、前世でハマった美少女アニメの推しキャラに似ていたからだと今は思う)
リゼット嬢は生まれた時から足が悪かった。
聖女も魔女もいる、魔法の使えるこの世界で、彼女の足は何故治せないのか?そう思うだろうが、彼女の場合は原因がそれだった。
魔法の掛け過ぎで悪化してしまったのだ。
リゼットが生まれてすぐに、足が悪いと分かると、近くに住んでいた魔女が呼ばれた。魔女は彼女の骨を治した。その次に聖女が呼ばれ痛みを取り除いた。
それから数年後、リゼットが歩く様になると、歩き方がどうもおかしいと感じた伯爵は、もう一度魔女を呼んだ。最初に来た魔女… の娘だった。はじめに来た魔女は亡くなっていたのだ。魔女の娘はリゼットに母親と同じ魔法を掛けた。
しかし、魔法は一人一人が微妙に違う性質を持つ。それが同じ呪文でもだ。
ただ、その事に気づいている者はまだ少なかった。
娘の足を治したいと藁にも縋る思いで伯爵はいろいろな聖女や魔女に頼んでしまった。
そのせいでリゼット嬢の足にはたくさんの魔法が複雑に絡み合って掛かった。魔法を掛ければかけるほど足は悪くなっていき、杖がないと歩けなくなってしまった。
良かれと思った事が逆の事になってしまう事もあるのだ。
私が話終えると、シシリア嬢はゆっくり目を伏せた。
「それは…モーガン伯爵もさぞ悲しまれたでしょうね」
「うん、そうなんだ」
…前世で私も似た様なことがあった。
あの頃、私は子宝の御利益があるときけばそこへ足を運んでいた。
神社でお祓いを、お札にお守り、子宝の石にパワーストーンも沢山持っていた。
ある有名な占い師に見て貰った時だ。
『いろんな所に行き過ぎて、たくさんの生き霊が付いている。それが子どもが出来る邪魔をしている』
『ーえっ、どうすればいいんですか⁈ 』
『心を広く持っていれば大丈夫』
そう言って渡されたパワーストーン、五千円也。
神社の霊が見えると云う神主さんにも同じ事を言われた。…占いもお祓いも高かった。
何事もやり過ぎは良くないんだな…
「…結構使ったなぁ…招き猫を買いに朝から並んだ事もあったなぁ…あれ、どうしたっけ」
「招き猫ってなんですかぁ?」
「ーへっ?」
やばっ、口に出てた。
リゼット嬢の話が終わり外を眺めて考えていたら、声に出してしまっていたようだ。
シシリア嬢が興味津々な顔で聞いている。
うわぁー、この国招き猫ないのかな?ないよね⁈
「ー…猫の置物って言ったんだろ」
ランディが外を眺めたまま言った。
「ああ!置物ですね、なるほど!」
納得した様にシシリア嬢は手を合わせて頷いた。
ーー助かった…けど?
◇◇◇◇
カールが言った、招き猫。
俺が実家へ戻る為片付けていた時、アパートの押し入れの奥から見たことない白いダンボール箱が出てきた。その中に入っていたのが大小様々なたくさんの招き猫、変な黒い人形の人形、唐辛子の飾り?パワーストーンも入っていた。お札や子宝のお守りも…捨てられなかったんだろうな…あん時も泣いた。泣くだろ、こんなに俺達の子どもを欲しいって思ってくれていたなんて、それなのに俺は叶えてやれなかったんだ。
ダンボール箱はそのまま寺に持っていった。
お祓いして処分しておきますね、と言われてから慌てて香がよく着けていた記憶のあるピンクと白い石の腕輪を一つ取り出した。
男の俺が着けるのには少し色に抵抗があったから、部屋に飾った香の写真の前に置いて、それを毎朝握りしめてから仕事へ行っていた。
40年の間に紐は切れてビーズみたいな石だけになったけど…。
…香を思って石を握りしめていた。
今は…そこにいるのに…この腕で抱きしめる事が出来るのに…。
◇◇◇◇
しっ視線を感じる。思わず逸らしてしまったが、さっきまで外を眺めていたランディが招き猫の話の後からこっちを見ているのだ。それも何だか…熱い視線で。
シシリア嬢が、そのランディと私を見てワクワクした顔をしているのも気になるが……ランディ、その顔で見つめてくるなっ、男でも恥ずかしいぞ!
「うふふ、氷の騎士の熱視線…凍るの?溶けるの?なーんて!」
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