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熱狂と再会、そして愛の言葉。
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俺が知り得た情報をちまちまと紙に書き連ねる。ヨーコちゃんがいつやって来てもいいように、事前に準備しておかねば。時間があればベランダに出て、鳩モドキにパン屑を与え、雀やメジロに似た小鳥のために果物を用意した。俺は大事な聖女様らしいので、出される食べ物は菓子や果物などの嗜好品までケチなことは言われない。
そのうちに俺はシュウさんとふたりで馬車に乗せられた。塔を出るにあたって、ヌゥトは上機嫌で豪華な衣装を寄越してきた。彼の父親の箒宰相やビア樽侯爵が用意した衣装より、断然センスがいい。だからといって、これっぽっちも嬉しくない。美々しい衣装に着替えた後、ベランダでギリギリまでヨーコちゃんの飛来を待った。粘った甲斐はあったが、回収したミヤビンからの手紙はまだ読めていない。
乗せられた馬車は箱馬車じゃなかった。あれは長距離の旅などに使うものらしい。よくわからないが明るい時間に女性が使う馬車、男性が使う馬車、雨の日用、夜間用と使い分けるそうだ。意味がわからない。無駄遣いもいいところだ。
ともかく乗せられたのは貴族の令嬢が乗るものだという、屋根の代わりに幌の付いた馬車だった。観光地にある人力車を大きくしたようなものだ。幌は畳まれていて、黒髪の聖女様を民衆の見せ物にする意図を感じる。一番後ろの座席は一段高くなっていて、俺の視界は良好だが、道行く人々からもよく見えることだろう。
令嬢用の馬車には男性は同乗しないものらしく、ヌゥトは魔術師のローブ姿で馬に乗っている。そもそも俺の性別を間違っているし、お世話係のシュウさんは男性にカウントしないようだ。色々なことが地味に腹が立つ。
ヌゥトは艶やかに微笑んで、民衆にアピールしている。
「エセ紳士め」
「同感でございます」
俺はブスくれているが、シュウさんは能面のようだ。民衆は興奮して手を振ったり叫んだりしているから、俺たちが適当に喋ったことも聞こえていないだろう。存分に悪態を吐く。
「⋯⋯ねぇ、シュウさん。この人たち、俺が聖女様だと思っているんだよね?」
「そうだと思われます」
マズイ。俺は自分が聖女だなんて一言も言っていない。けれどヌゥトが何か言ったのか、聞こえてくる熱狂的な声援は明らかに聖女を歓迎するものだ。黒髪は珍しいとはいえないわけじゃない。沿道を埋める民衆の中にだってチラホラいるのが見える。
「陛下が身罷られたとの流言があるようです。そこに塔の魔術師に連れられた異国の顔立ちをした黒髪の少年が現れたのです」
「王様が亡くなったって、ご遺体を見たわけでもないだろうに。それでもそんな噂を流すってことは、自分たちで仕組んで、真実そうなったと確信しているからだろう? 馬鹿だね。ギィが民衆の前に王様を連れてきたら、どうするんだろう」
そのときに俺は、ギィのとなりにいられるんだろうか? 王様が亡くなったと嘘を言っただけでなく、暗殺の容疑まで明るみになったとき、民衆は俺のことも宰相なりヌゥトなりの仲間だと思うだろうか。
唇を噛み締めて俯く。シュウさんが振り向いて、きつく握った指を解いてくれた。
「ルン様」
ごく僅かな視線の動きで、シュウさんは俺を促した。何かを見つけたようだ。彼の眼差しの先を辿って見つけたのは、詰めかける民衆の一番後ろにいた一団。むさ苦しく垢抜けないその集団は、王都の街並みには不釣り合いに泥に汚れていた。先頭に佇むのは、ギィだ。軽々と子どもを抱いている。⋯⋯あれは、スス?
遠く離れた場所、人の顔なんて判別出来ないのに間違えるわけがない。
「ギィッ!」
「危のうございます!」
シュウさんに身体を引かれて、無意識に立ち上がっていたことに気づいた。座席にとすんと押し止められて、伸ばした手だけがギィを求めて彷徨った。民衆が俺の視線を辿って一斉に振り向くと、ギィは堂々と落ち着き払って目深に被っていたフードを払った。精悍な面貌が白日の元に晒されて、彼は唇を引き上げた。こんなに遠いのに、なぜ笑っているのがわかるんだろう。
ダメじゃん。ギィが王子だってバレたらどうするのさ。
とは言え、ギィ王子は王都の屋敷で謹慎している。定期的に王城からの使者が来て所在を確かめているらしいから、ここにいる傭兵団長とギィ王子が同一人物だと気づく人はいないだろう。もちろん影武者だ。そしてギィという愛称はありきたりらしいのだ。とりわけ同年代の男性には王子にあやかって、同じ愛称が多いとか。
馬に乗ったヌゥトがスピードをゆるめて下がってきた。
「あれは誰かな?」
彼は不愉快そうに言った。馬車と速度を合わせて並走しながら、俺の伸ばした手を掴む。移動する馬車と馬の不規則な振動で、危ないことこの上ない。全力で振り払って膝の上で重ねた。背筋を伸ばして涙を堪える。俺が涙を流していいのは、コイツの前じゃない。
シュウさんとふたりで黙秘権を行使していたら、ヌゥトは全然笑っていない笑顔でギィたちのほうを見た。
「聖女様の聖蹟輝石がないかと思って、暁傭兵団の借り上げ宿舎を探りに行かせたんだけどねぇ。すっかり蛻の殻だったよ」
彼らが誰だかわかっているのなら、わざわざ聞くな。ねちっこくて気持ち悪いな。
「『暁』の連中に輝石を渡したの? 保護の見返りに奪われたんだね」
「勝手に理由を捏造するな」
「だって君、飯炊き夫だったんだろう? 聖女様に労働をさせるなんてこの国の男ならあり得ないじゃないか。僕なら君を下にも置かず、真綿に包んで大切にするのに」
「気持ち悪いこと、言ってるんじゃない! 俺の恋人はギィなの‼︎」
怖気が走って、大きな声を出す。
いつの間にか馬車も騎馬も止まっていて、ヌゥトは大袈裟に肩をすくめた。
「なんてことだ。異世界より舞い降りたちた無垢なる聖女様を、騙して働かせているなんて!」
「最初のところで間違っているの! 俺は聖女様じゃないって、何度言ったらわかるんだ⁈」
民衆が俺たちの口論に聞き耳を立て始めた。大歓声が止み、静かな、しかしうねりのようなさざめきが、馬車の周囲から人々を伝って沿道の端まで行き渡っていく。
「そうとも、その子は聖女様じゃない」
朗々たる声が空気を震わせた。民衆が知らず口の中の唾を飲み込んで振り向いて、暁傭兵団の団長の威風堂々とした姿を見とめた。
「暁傭兵団、ギィだ。その子は俺の愛の君だよ」
「傭兵風情が、聖女様を愛の君だって? そんな薄汚い形で、よくも言えたものだ」
ギィの言葉にヌゥトが何か言っている。
いや、ヌゥトはどうでもいい。
「シュウさん⋯⋯ま、愛の君って何?」
「真名を明かしてもいいと思えるほど、愛しい相手を呼ぶのですよ」
「い、愛しい」
そうかなぁとは思ったけれど! 無駄な翻訳チートはギィが口にした『まな』をきちんと『愛』という漢字に変換して俺に伝えてきた。『愛』は『あい』だろ⁈ 何でわざわざ絶妙に『真名』と掛け合わせた単語に翻訳するかな⁈
カーッと頭に血が上った。逆上せそうだ。
「ルン様。お可愛らしいですが、ヌゥトを刺激します」
「か、可愛いって言わないで! 恥ずかしいから‼︎」
俺の顔はたぶん真っ赤だ。シュウさん、今はそっとしておいてくれ。俺の願いは聞き届けられたけど、空気を読まないヌゥトが割り込んでくる。
「ふぅん、聖女様はそこまで誑かされているんだぁ」
「誑かされてなんかないよ!」
ただ、恋に落ちただけだ。
「ギィの愛の君が俺と言うなら、俺の愛の君はギィだ」
「だとしても、君を盗賊に拐かされるようなお間抜けは相応しい男とは思えないよ。そうじゃないかい、みんな?」
なるほど、そうきたか。ヌゥトは民衆に向かって、呼びかける。愛だの恋だの言う前に、聖女様は安全な場所に保護する必要があるとアピールする。自作自演で俺を盗賊に誘拐させておいて、どの口がそれを言うかな⁈ だいたいそれを言うなら盗賊に俺を奪われた間抜けは、お前の父ちゃんだ‼︎
しかしそれを声高に叫んでも、真偽を証明する方法がない。
「もう一度、言う。その子は聖女様じゃない。民衆諸君もその子が否定したのを聞いただろう?」
「界を越えたばかりで神殿から行方不明になっていた聖女様は、ご自分が何者なのか理解していないだけだよ」
ヌゥトがうっすらと笑って、御者に合図を送った。止まっていた馬車が動き出す。
「ギィ!」
また、ギィから離れてしまう。スピードが出切っていない今なら、馬車から飛び降りることができる。腰を浮かせて⋯⋯。
ヒュッと息を飲む。
シュウさんは、走ることができない。ヌゥトに足の腱を切られたからだ。強張った身体を座面に深く沈めて、俺は長い息を吐き出した。
「行ってください」
「ダメだよ」
シュウさんは俺を促すけれど、小さく首を横に振る。ふたりで人混みを掻き分けて、ギィのところに辿り着くのは無理だ。
振り返ってギィの姿を目に焼き付ける。
「ギィ、愛してるよ! 絶対に迎えに来て‼︎」
愛してるなんて、言葉に出来ないと思ってた。でも、不思議と恥ずかしさは感じなかった。
そのうちに俺はシュウさんとふたりで馬車に乗せられた。塔を出るにあたって、ヌゥトは上機嫌で豪華な衣装を寄越してきた。彼の父親の箒宰相やビア樽侯爵が用意した衣装より、断然センスがいい。だからといって、これっぽっちも嬉しくない。美々しい衣装に着替えた後、ベランダでギリギリまでヨーコちゃんの飛来を待った。粘った甲斐はあったが、回収したミヤビンからの手紙はまだ読めていない。
乗せられた馬車は箱馬車じゃなかった。あれは長距離の旅などに使うものらしい。よくわからないが明るい時間に女性が使う馬車、男性が使う馬車、雨の日用、夜間用と使い分けるそうだ。意味がわからない。無駄遣いもいいところだ。
ともかく乗せられたのは貴族の令嬢が乗るものだという、屋根の代わりに幌の付いた馬車だった。観光地にある人力車を大きくしたようなものだ。幌は畳まれていて、黒髪の聖女様を民衆の見せ物にする意図を感じる。一番後ろの座席は一段高くなっていて、俺の視界は良好だが、道行く人々からもよく見えることだろう。
令嬢用の馬車には男性は同乗しないものらしく、ヌゥトは魔術師のローブ姿で馬に乗っている。そもそも俺の性別を間違っているし、お世話係のシュウさんは男性にカウントしないようだ。色々なことが地味に腹が立つ。
ヌゥトは艶やかに微笑んで、民衆にアピールしている。
「エセ紳士め」
「同感でございます」
俺はブスくれているが、シュウさんは能面のようだ。民衆は興奮して手を振ったり叫んだりしているから、俺たちが適当に喋ったことも聞こえていないだろう。存分に悪態を吐く。
「⋯⋯ねぇ、シュウさん。この人たち、俺が聖女様だと思っているんだよね?」
「そうだと思われます」
マズイ。俺は自分が聖女だなんて一言も言っていない。けれどヌゥトが何か言ったのか、聞こえてくる熱狂的な声援は明らかに聖女を歓迎するものだ。黒髪は珍しいとはいえないわけじゃない。沿道を埋める民衆の中にだってチラホラいるのが見える。
「陛下が身罷られたとの流言があるようです。そこに塔の魔術師に連れられた異国の顔立ちをした黒髪の少年が現れたのです」
「王様が亡くなったって、ご遺体を見たわけでもないだろうに。それでもそんな噂を流すってことは、自分たちで仕組んで、真実そうなったと確信しているからだろう? 馬鹿だね。ギィが民衆の前に王様を連れてきたら、どうするんだろう」
そのときに俺は、ギィのとなりにいられるんだろうか? 王様が亡くなったと嘘を言っただけでなく、暗殺の容疑まで明るみになったとき、民衆は俺のことも宰相なりヌゥトなりの仲間だと思うだろうか。
唇を噛み締めて俯く。シュウさんが振り向いて、きつく握った指を解いてくれた。
「ルン様」
ごく僅かな視線の動きで、シュウさんは俺を促した。何かを見つけたようだ。彼の眼差しの先を辿って見つけたのは、詰めかける民衆の一番後ろにいた一団。むさ苦しく垢抜けないその集団は、王都の街並みには不釣り合いに泥に汚れていた。先頭に佇むのは、ギィだ。軽々と子どもを抱いている。⋯⋯あれは、スス?
遠く離れた場所、人の顔なんて判別出来ないのに間違えるわけがない。
「ギィッ!」
「危のうございます!」
シュウさんに身体を引かれて、無意識に立ち上がっていたことに気づいた。座席にとすんと押し止められて、伸ばした手だけがギィを求めて彷徨った。民衆が俺の視線を辿って一斉に振り向くと、ギィは堂々と落ち着き払って目深に被っていたフードを払った。精悍な面貌が白日の元に晒されて、彼は唇を引き上げた。こんなに遠いのに、なぜ笑っているのがわかるんだろう。
ダメじゃん。ギィが王子だってバレたらどうするのさ。
とは言え、ギィ王子は王都の屋敷で謹慎している。定期的に王城からの使者が来て所在を確かめているらしいから、ここにいる傭兵団長とギィ王子が同一人物だと気づく人はいないだろう。もちろん影武者だ。そしてギィという愛称はありきたりらしいのだ。とりわけ同年代の男性には王子にあやかって、同じ愛称が多いとか。
馬に乗ったヌゥトがスピードをゆるめて下がってきた。
「あれは誰かな?」
彼は不愉快そうに言った。馬車と速度を合わせて並走しながら、俺の伸ばした手を掴む。移動する馬車と馬の不規則な振動で、危ないことこの上ない。全力で振り払って膝の上で重ねた。背筋を伸ばして涙を堪える。俺が涙を流していいのは、コイツの前じゃない。
シュウさんとふたりで黙秘権を行使していたら、ヌゥトは全然笑っていない笑顔でギィたちのほうを見た。
「聖女様の聖蹟輝石がないかと思って、暁傭兵団の借り上げ宿舎を探りに行かせたんだけどねぇ。すっかり蛻の殻だったよ」
彼らが誰だかわかっているのなら、わざわざ聞くな。ねちっこくて気持ち悪いな。
「『暁』の連中に輝石を渡したの? 保護の見返りに奪われたんだね」
「勝手に理由を捏造するな」
「だって君、飯炊き夫だったんだろう? 聖女様に労働をさせるなんてこの国の男ならあり得ないじゃないか。僕なら君を下にも置かず、真綿に包んで大切にするのに」
「気持ち悪いこと、言ってるんじゃない! 俺の恋人はギィなの‼︎」
怖気が走って、大きな声を出す。
いつの間にか馬車も騎馬も止まっていて、ヌゥトは大袈裟に肩をすくめた。
「なんてことだ。異世界より舞い降りたちた無垢なる聖女様を、騙して働かせているなんて!」
「最初のところで間違っているの! 俺は聖女様じゃないって、何度言ったらわかるんだ⁈」
民衆が俺たちの口論に聞き耳を立て始めた。大歓声が止み、静かな、しかしうねりのようなさざめきが、馬車の周囲から人々を伝って沿道の端まで行き渡っていく。
「そうとも、その子は聖女様じゃない」
朗々たる声が空気を震わせた。民衆が知らず口の中の唾を飲み込んで振り向いて、暁傭兵団の団長の威風堂々とした姿を見とめた。
「暁傭兵団、ギィだ。その子は俺の愛の君だよ」
「傭兵風情が、聖女様を愛の君だって? そんな薄汚い形で、よくも言えたものだ」
ギィの言葉にヌゥトが何か言っている。
いや、ヌゥトはどうでもいい。
「シュウさん⋯⋯ま、愛の君って何?」
「真名を明かしてもいいと思えるほど、愛しい相手を呼ぶのですよ」
「い、愛しい」
そうかなぁとは思ったけれど! 無駄な翻訳チートはギィが口にした『まな』をきちんと『愛』という漢字に変換して俺に伝えてきた。『愛』は『あい』だろ⁈ 何でわざわざ絶妙に『真名』と掛け合わせた単語に翻訳するかな⁈
カーッと頭に血が上った。逆上せそうだ。
「ルン様。お可愛らしいですが、ヌゥトを刺激します」
「か、可愛いって言わないで! 恥ずかしいから‼︎」
俺の顔はたぶん真っ赤だ。シュウさん、今はそっとしておいてくれ。俺の願いは聞き届けられたけど、空気を読まないヌゥトが割り込んでくる。
「ふぅん、聖女様はそこまで誑かされているんだぁ」
「誑かされてなんかないよ!」
ただ、恋に落ちただけだ。
「ギィの愛の君が俺と言うなら、俺の愛の君はギィだ」
「だとしても、君を盗賊に拐かされるようなお間抜けは相応しい男とは思えないよ。そうじゃないかい、みんな?」
なるほど、そうきたか。ヌゥトは民衆に向かって、呼びかける。愛だの恋だの言う前に、聖女様は安全な場所に保護する必要があるとアピールする。自作自演で俺を盗賊に誘拐させておいて、どの口がそれを言うかな⁈ だいたいそれを言うなら盗賊に俺を奪われた間抜けは、お前の父ちゃんだ‼︎
しかしそれを声高に叫んでも、真偽を証明する方法がない。
「もう一度、言う。その子は聖女様じゃない。民衆諸君もその子が否定したのを聞いただろう?」
「界を越えたばかりで神殿から行方不明になっていた聖女様は、ご自分が何者なのか理解していないだけだよ」
ヌゥトがうっすらと笑って、御者に合図を送った。止まっていた馬車が動き出す。
「ギィ!」
また、ギィから離れてしまう。スピードが出切っていない今なら、馬車から飛び降りることができる。腰を浮かせて⋯⋯。
ヒュッと息を飲む。
シュウさんは、走ることができない。ヌゥトに足の腱を切られたからだ。強張った身体を座面に深く沈めて、俺は長い息を吐き出した。
「行ってください」
「ダメだよ」
シュウさんは俺を促すけれど、小さく首を横に振る。ふたりで人混みを掻き分けて、ギィのところに辿り着くのは無理だ。
振り返ってギィの姿を目に焼き付ける。
「ギィ、愛してるよ! 絶対に迎えに来て‼︎」
愛してるなんて、言葉に出来ないと思ってた。でも、不思議と恥ずかしさは感じなかった。
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